著者
牧野 裕
出版者
一橋大学
雑誌
一橋論叢 (ISSN:00182818)
巻号頁・発行日
vol.91, no.5, pp.612-637, 1984-05-01

論文タイプ||論説
著者
和田 光一 鈴木 紀夫 川島 崇 塚田 弘樹 尾崎 京子 荒川 正昭
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.620-627, 1992-05-20 (Released:2011-09-07)
参考文献数
20
被引用文献数
2 1

1976年より1990年までの最近15年間に, 新潟大学医学部附属病院第二内科で取り扱った208例の菌血症 (単独菌例182例, 複数菌例26例) について, 臨床的に検討した.1981年以降, 菌血症は明らかに増加し, 起炎菌もStaphylococcus aureusを初めとするグラム陽性菌の頻度が, 陰性菌の2.6倍となっている.これらの原因は, 血管留置カテーテルの増加による要因が大きいと考えられた.臨床背景では, 院外で発症した菌血症は18例 (8.7%) のみであり, これらの症例は院内発症の例より, 予後は良好であった.Focusは, カテーテル, 皮膚および軟部組織の頻度が高かった.全体の予後は, 144例 (69.2%) が除菌され, 年度別および年齢別では, 有意差は認めなかった.基礎疾患に白血病および血液疾患, 悪性腫瘍例を有する症例, 肺炎を合併している症例では, 予後が不良であった.起炎菌別の検討では, methicillin resistant S.aureusとPsudomonas aeruginosaの予後が不良であった.死亡例における生存日数は, 平均5.1日で, 3日以内に40例 (62.5%) が死亡しており, 特にP.aeruginosa菌血症の生存日数が短かった.検査所見では, 白血球数10,000/mm3以上の症例が38.3%, 1,000/mm>3未満の症例が25.3%であったが, 除菌率で両群に有意な差は認めなかった.CRP8.5mg/dl以上の症例は63.5%で, CRPの低い群に比較して, 除菌率は有意に低かった.血清ビリルビン値と除菌率は, 有意に反比例していた.以上の検討より, 菌血症においては, 起炎菌判明後の治療では手遅れのことも多く, empiric therapyが重要であると考えられる.
著者
泉本 貴広 陳 建和 重野 寛 横山 光男 松下 温
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.227-228, 1992-09-28
被引用文献数
2

近年注目を浴びている無線LANは、その実現により有線LANで不都合であった様々な点を改善することができるばかりでなく、ポータピリティを活用した新しい形のいLANの可能性も見いだすことができる。しかしCSMA方式を採用した無線LANではそれに特有の「隠れ端末問題」が存在し、そのためシステムの性能が劣化する。そこで我々は、隠れ端末問題を顧慮した新MAC方式として。CTMA方式及び。CRMA方式の2方式を提案し、計算機シミュレーションによる性能評価を行った。その結果は、我々の提案した新しい2つのMAC方式が隠れ端末問題の解決案となり得ることを示すものであった。
著者
菅原 充 向井 剛輝 中田 義昭
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.69, no.11, pp.1305-1309, 2000-11-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
11

量子ドット結晶の自己形成法発見というプレークスルーによって,量子ドットレーザーの研究は急速に発展した.われわれは,独自の自已形成方法により,世界初の波長1.3μm室温連続発振と数mAの低しきい値電流発振を達成した.結晶成長技術とレーザー特性の現状を紹介するとともに,単一量子ドットの光学利得の均一幅とその発振スペクトルへの影響,温度と電流に依存した発振準位のジャンプとキャリア緩和時閤,応用と高性能化に向けた課題について述べる.
著者
吉谷 環
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.421, pp.82-85, 2010-01

「ふくふく」の店内。ほかにとんかつ店、ケータリング工場など全6店を経営し、グループ全体で年商12億円を売り上げる左:20代後半の女性から団塊世代の夫婦、ハレの日、法要まで幅広い客層・需要を取り込む。右:日付け入り「本日のお品書き」は季節の花をあしらったオリジナルの紙を使用。毎日メニューを確認して作る上:(左)「ふくふく寿司御膳」(2000円)は1日平均80食出る。
著者
若月 温美
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.61, 2018

【研究の背景と目的】教師は自らの専門的力量を高めるために不断の学習が必要とされ、授業に関する力量を高めるためには日々の授業実践から学ぶ必要がある。高校家庭科の教師は一校に1人であることが多く、自分の授業について一人で振り返ることになるが、独り善がりにならずに他者の視点から授業をとらえ直すことで授業をより高い質へと改善することが可能となると考える。高校家庭科の調理実習で教師は事前に調理や献立のねらいの学習指導を行い、限られた時間の中で実習を安全に実施しなければならない。その時間に生徒が学んだことを確認することが難しく、事後指導で十分な振り返りをしなければならないが、「やりっぱなし」になっているのではないかという不安が残る。高校家庭科の調理実習の授業の課題を発見するための方法として授業リフレクション研究の効果について検討する。<br><br>【研究方法】対象の授業は2017年6月に筆者が高校2年生に行った調理実習の授業である。「麻婆豆腐とごはん」の献立を中華料理用の調味料と材料を使って作り、レトルトの素で作ったものと食べ比べ違いに気づくことを目的とした。この授業をビデオ録画した記録と生徒の実習後の記述をもとに自己リフレクションを行い一人称で記述した。自己リフレクションは「自己分析シート」(家庭科の授業を創る会2007 をもとに作成)に記入して行った。録画された授業記録と自己リフレクションの記述をもとに8月に集団リフレクション(千葉県の高校家庭科教師19名)を行い、ICレコーダーで録音した発話のスクリプトを分析した。<br><br>【結果と考察】自己リフレクションの内容は次のとおりである。事前指導では、示範により実際に作るところを見せ、その後班ごとに役割分担を決めさせた。材料と道具は事前にできる準備を行った。これらの準備は「やり過ぎか」と思ったが、実習がスムーズに進むために必要であるため時間をかけて行った。実習中の教師の発話は①作業内容と片付けの指示 ②生徒のふざけ、失敗への注意 ③生徒からの質問への返答 に分類した。①の最も多かった発話は「片付けの指示」であった。②は悪ふざけや致命的な失敗に対してははっきりと注意をし解決策を伝えた。③は説明したことでもその都度答える、またはレシピを見るように指示した。実習を安全にできるだけ失敗なく、時間内に終えることにこだわって授業を進めており、実習中に学ぶことを意識させていなかったことがわかった。事後指導では①作り方②作業③試食についてそれぞれ振り返り記述をさせた。①は調理のねらいについて意識して作業した様子を伺うことができた。②に時間内に終わらせるという目標も達成できていたが、作業手順について十分理解できていなかったことがわかった。③は食べ比べの目的を十分理解させていなかったことがわかった。集団リフレクションでは「事前準備が徹底しており『失敗しないこと』に主眼を置いている授業」との感想や「失敗からも学べるので失敗しても良いことを生徒には知らせている」など日頃の授業の在り方について意見が交わされた。この他者の視点は授業者が意識していなかった視点であり、実習中に生徒に学ばせたいことを問い直し、事前準備から考え直す必要性を示している。<br><br>実施した授業についての自己リフレクションにより①実習中の指示、②授業の目的を理解させること、に課題があることに気づいた。さらに授業でこだわっていたことを明らかにすることができ、その後の集団リフレクションよりこの「こだわり」ついて自分が意識できなかった課題を明らかにすることができた。以上より、授業リフレクションの効果が明らかとなった。これらの課題を解決しより質の高い調理実習の授業を実践するために、さらに対話リフレクションを行い解決方法研究し、教材研究とリデザイン、実験授業の実施とさらなる分析と考察を実施することを課題とする。
著者
渡貫 幹彦
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.446, pp.227-230, 2003-11-24

位置調整にはカーソルキー/目的の色だけを選択/シャープのやり過ぎは禁物/記憶色を再現して、風景写真を色合い豊かに仕上げる
出版者
日経BP社
雑誌
日経トップリーダー
巻号頁・発行日
no.410, pp.22-25, 2018-11

自社に効く研修は何か。答えはなかなか見つからない。であれば、社員の成長につながると信じて数を打とう。それを実践しているのが、物語コーポレーションだ。物語コーポレーションの社内の合言葉はなんと「おせっかい」。外食企業であれば、「おもてなし」や「ホスピタリティー」と考えがちだが、そうでないところにこの会社の面白さがある。同僚や先輩、後輩のためによかれと思うなら躊躇(ちゅうちょ)なく、積極的にどんどん関わっていこうというもので、社員教育や研修体系にもその姿勢が貫かれている。
著者
藤澤 あゆみ Ayumi Fujisawa
雑誌
教育学研究論集 (ISSN:21877432)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.81-91, 2009-03-31

子どもたちの健康に冠する諸問題の中で,運動不足や食の偏りが原因となっている問題には,近年注目が集まっている。例えば,中央教育審議会の答申や,小学校と中学校の学習指導要領では,主に体力低下や肥満傾向について記載されている。また,食育も重視されている。しかし一方で,運動過多による健康被害が起こっている事実も存在する。それは,子どもの成長発達段階を考慮しない運動のやり過ぎや,体調管理意識不足が原因となっている。そもそも,健康の概念とは,時代や個人によって異なるものである。健康観の変遷は人間の欲求回想の移行が影響しているとされており,最終的に人間は「自己実現」の手段としての健康を手に入れようとする。よって,競技スポーツに取り組む子どもたちにとって,「理想的価値」や「自己肯定感」を感じる「自己実現」の手段であるスポーツが逆に,人間の下位の欲求をなおざりにしてしまうという現実が存在するのである。本研究の調査では,実際,競技スポーツに取り組む子どもたちの中に,体調の優れない子どもや競技中に病院へ搬送された子どもが存在した。今後は,公共性のある教育分野において,自己実現の手段としての運動を極端にやり過ぎたという,運動過多による健康問題を含め,本当の意味での自己実現や,子どもたち自身の体調管理意識についての問題に着目し,研究するといった対応が課題となる。子どもたちが,自己実現の本来の意味を問い直すことで,目標などの将来に向かった到達地点や理念を目指すような理想的価値と,自分の存在価値を見出せるような自己肯定感を生み出し,健康のあり方を見つめ直すことができるような教育を目指す必要があるのではないだろうか。
著者
広瀬正和著
出版者
時事通信社
巻号頁・発行日
1977
著者
入谷 亜希子
出版者
東京大学
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.1-9, 2006-03-10

This paper tries to demonstrate how and why the working class got high literacy before the formation of public educational system, and also to clarify the significant meaning of execution as educational place. For example, chapbooks or reading matters which educated people and raised their literacy came not from school but from the place of execution that played a role of amusement. This explains how reading matters had helped the working class to get reading ability before 1870 (Elementary Education Act).