著者
永野 仁
出版者
明治大学社会科学研究所
雑誌
明治大学社会科学研究所年報 (ISSN:04656091)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.51-52, 2009-03-10

定年の数年前から、管理職層を中心に企業間の移動は発生しているが、人材流動化時代の到来と共に、非自発的な移動も含め、この年齢層での転職傾向が強まってきている。しかも、団塊の世代が定年年齢を迎えつつあるので、今後、定年期を含め中高年層の転職が、一層増加することが予想される。しかし一般に転職は、若年層より中高年層で、またスペシヤリストよりジェネラリストで、困難度が大きいことが知られている。本研究の目的は、中高年ジェネラリストが多くを占める経営管理層の転職者に、直接インタビューを行って詳細な情報を収集し、その情報をもとに転職の成果を高める方策を明らかにすることである。中高年者を含んだ実際の転職行動を分析した最近の研究には、渡辺(1999)、猪木・連合総研(2001)、玄田・中田(2002)、稲上(2003)、東京都産業労働局(2003)、日本労働研究機構(2003)、山本(2005)などがある。
出版者
巻号頁・発行日
vol.[2] 阿部遠江守殿御懸 三十三間堂風破ニ付修復取調一件 小破修復料御貸附元極 天保十四卯年九月 道役控,
著者
杉村新
出版者
地質調査所
雑誌
地質ニュース
巻号頁・発行日
vol.455, pp.4-21, 1992
被引用文献数
1
著者
川上 浩 惠畑 隆 松下 肇
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.535-544, 1992-06-01 (Released:2010-01-28)
参考文献数
62
被引用文献数
1 2

Many nucleoside analogues, which lack 2'-substituents, have been known to be a useful compound as anticancer and anti-virus agents. On the other hand, synthesis of these derivatives utilizing the condensation reactions between sugars and nucleic bases have a difficulty in the stereoselectivity of these reactions. In this paper, our investigation on the condensation reactions with some 2-deoxysugars are discussed in the point of stereoselectivity. Transformations to 2', 3'-dideoxynucleosides and 2', 3'-didehydro-2', 3'-dideoxynucleosides are also described.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1396, pp.110-112, 2007-06-18

JR津田沼駅前にある、千葉工業大学の津田沼キャンパス。今、ひときわ熱気に満ちている学科がある。2006年4月に誕生した工学部未来ロボティクス学科だ。学生も教授も、朝から晩までロボット漬けの生活を送る。睡眠不足で頭も体もふらふらになりながら図面を引き、プログラムを打ち、夢中になってロボットを組み立てている。
著者
田中 淡 周 達生 宮本 長二郎 上野 邦一 浅川 滋男 島田 敏男 羅 徳啓 黄 才貴 郭 湖生 楊 昌鳴
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住宅総合研究財団研究年報 (ISSN:09161864)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.405-420, 1992 (Released:2018-05-01)

88年度に行なった貴州省黔東南苗族トン族自治州での広域的な調査をふまえ,90年度には対象村落を1か所に限定して,トン族の集落に関する集中的調査を行なった。(天安門事件の影響で調査・研究のプログラムが丸1年延期された)。調査地は,第2次調査で最も斬新な知見をもたらした巨洞と同じ都柳江沿岸に位置する蘇洞上寨(住居散35・世帯数44・人口218)である。蘇洞は,従江県下江区の中心地である下江鎮に近接するため,巨洞などの僻地集落に比べるといくぶん漢化の様相が著しい。しかし,漢化もまた,トン族の文化を理解するうえでの重要なキーワードである。調査は建築班2班と民族学班1班に分かれ,建築班は集落内の主要家屋全戸の平面・断面の実測,民族学班は全世帯の家族構成・血縁および婚姻関係の把握を最低のノルマとし,余裕ができた段階で,村大工からの聞き取り,部材呼称の音声表記,通過儀礼・祭祀・禁忌に関する聞き取り,スケッチ・マップ調査などを相互協力のもとに進めた。本稿では,とくに龍脈に統制された集落の空間構造と,住居の平面・構造に映し出された漢化の様相に焦点をしぼって,蘇洞の住空間を素描してみた。
著者
田中 淡 周 達生 宮本 長二郎 上野 邦一 浅川 滋男 郭 湖生 楊 昌鳴
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住宅総合研究財団研究年報 (ISSN:09161864)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.223-239, 1990 (Released:2018-05-01)

東アジアから東南アジアにかけて集中的に分布する高床住居は,主として近年の発掘成果により,新石器時代の華南にその起源を求められつつある。そして,最近の研究によれば,先奏時代の華南に蟠踞した百越という1群の南方系諸民族が,初期における高床住居の担い手であった。本研究の対象となる貴州のトン族は,この百越の一地方集団であった駱越の末裔と考えられている。たしかにトン族は,雲南のタイ族や海南島のリー族とともに,高床住居を保有する代表的な民族であるが,これまでその高床住居に関する研究はほとんどされていない。したがって,百越の末裔たるトン族の高床住居を研究対象にすること自体に大きな意味があるといえるだろう。しかし,問題はそれだけではない。調査対象地である黔東南苗族とう族自治州には,トン族以外にもミャオ族,プイ族,スイ族,漢族など多数の民族が居住しているからだ。われわれの研究がめざすもう1つの目標は,このような多民族地域における文化の重層性と固有性を,住居という物質文化を媒介にして解明することである。これは,文化人類学における「文化の受容とエスニシティの維持」というテーマに直結する,重要な問題といえるだろう。今年度の調査は,次年度以降,継続的になされるであろう集中的な調査の予備的役割を担うものであり,自治州を広域的に踏査し,できうるかぎり多くの家屋を観察・実測することに主眼をおいた。その結果,トン族,ミヤオ族,プイ族,漢族の家屋を,合わせて50棟実測することができた。本稿では,以上の諸例を民族別・類型別に報告するとともに,民族相互の比較から,平面と架構について,トン族本来の形式と漢文化受容以後の形式の差異を論じ,また住居に現れた「漢化」の諸側面についても指摘している。来年度以隆は,調査対象を1か所に限定し,住み込みによる集中的な調査を行なう予想である。
著者
逆井 聡人
出版者
東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻
雑誌
言語情報科学 (ISSN:13478931)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.85-102, 2015-03-01

本稿は、アジア太平洋戦争直後の東京における戦災復興を考察する。本稿が対象とするのは、都市計画そのものや政府の政策等ではなく、戦災復興期の東京を描いた二本の映画である。一つは『20 年後の東京』という東京都都市計画課が作成したPR 映画であり、もう一つは黒澤明が監督した『野良犬』である。東京の戦災復興計画を宣伝する『20 年後の東京』がその計画の思想を伝える際に用いるレトリックを分析し、その背後にある植民地都市経営の経験とそれを「民主的」という言葉で覆い隠し、計画の正当性を偽装する態度を読み取る。また計画の障害として語られる闇市を取り上げ、その復興期における役割を評価した上で映画の言説との齟齬を明らかにする。そして、その闇市を映画の主要な空間として取り込んだ『野良犬』が、その空間にいかなる役割を担わせているかを主人公の復員兵・村上を通して考察する。本稿は都市を語る上で帝国主義の過去を忘却しようとする言説に対して、抗う拠点としての闇市という空間を位置付けることを目的とする。

1 0 0 0 OA 国史略 5巻

著者
巌垣松苗 編
出版者
菱屋孫兵衛
巻号頁・発行日
vol.[1], 1865
著者
石川 明良 谷繁 岳志 田井 朝香 鈴木 祐麻 新苗 正和
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
Journal of MMIJ (ISSN:18816118)
巻号頁・発行日
vol.134, no.9, pp.131-136, 2018-09-30 (Released:2018-09-27)
参考文献数
13
被引用文献数
4

Chloride is one of the effective medium in which platinum group metals (PGMs) can be brought into a solution, thus chlorocomplexes are particularly important in the process chemistry of PGMs separations. Rh (III) chlorocomplexes are poorly extracted into organic solvents, which is due to the charge of the complex as well as those inert character in a solution, that is, formation of RhCl6-n(H2O)n(3-n) - (n=1-6) . The problem of solvent extraction of Rh from chloride solutions has not yet been solved and there is no effective industrial extractant for Rh. PGMs are traditionally separated from one another and the other metals by a complex series of selective precipitation techniques. These are generally inefficient in terms of the degree of separation achieved. Solvent extraction applied to refining process for PGMs offers several advantages over the traditional precipitation methods. Adding Sn (II) to a Rh (III) feed is a good procedure which can be used to make Rh react more easily to extraction, however, stripping of Rh from the loaded organic pahse is very difficult. In the present study, the extraction of Rh from hydrochloric acid solutions with tri-n-octylamine (TOA) and tri-octyl methyl ammonium chloride (TOMAC) were tested to clarify the effect of addition of Sn (II) on the extraction of Rh and stripping of Rh.
著者
常石 敬一
出版者
神奈川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

本研究は旧日本陸軍における主に軍事秘密とされた研究の分析を通じて、陸軍科学研究所が発足した1921年から日本敗戦の1945年までの、科学技術研究の実態とその構造の解明を目的としている。2001年度から03年度までの3年間、主に生物兵器および化学兵器の研究開発の実態を中心にして資料収集および分析を行った。このうち化学兵器については、陸軍での生産が軌道に乗ると、民間に移して生産させるのが常であり、具体的な例としてはイペリット生産のためのエチレン製造技術が1930年代半ばには民間に移転されたし、さらにシアンの合成の技術も戦後、合成樹脂や合成繊維の製造に寄与しているといった事実が、軍の公文書や特許明細書によって確認できた。陸軍が民間に移転した技術は決して陸軍独自に全て開発したものではなく、諸外国から技術あるいは特許を導入し、それを日本国内で生産技術として実用化したものが中心だった。研究開始当初は軍と民との相互技術移転を想定していたが、軍の文書を見ている限りでは、軍から民への一方的な技術移転が大部分であった。これは戦後の官主導による研究開発組織である研究組合のプロトタイプと見ることが可能かもしれない。また文献調査上の成果としては、生物兵器開発については、その研究開発の中心だった陸軍軍医学校防疫研究室が発行していた「防疫研究報告第2部」について新たな発見があった。従来は本報告者が既に分析した約100部ほどしかその所在は不明であったが、1号から900号くらいまで刊行されていること、そのうちのほぼ800部についての所在確認を行うことができた。これは今後、分析を続けるが、旧日本軍内部のみならず、戦前の日本の医学研究のありようを明らかにする上で、重要な資料となることは間違いない。
著者
圓谷 勝男
出版者
東洋大学
雑誌
東洋法学 (ISSN:05640245)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.91-125, 2000-03-15
著者
近藤 信一
出版者
産業学会
雑誌
産業学会研究年報 (ISSN:09187162)
巻号頁・発行日
vol.2017, no.32, pp.137-153, 2017 (Released:2018-04-01)
参考文献数
32

In China, the IOT market has already been established in the consumer sector, and many Chinese companies have already entered the consumer IOT market. In this paper, the primary data collected in the local interview survey was sorted out using the PEST analysis of the external environmental analysis tool in the marketing strategy. I will introduce the “alliance”, “policy response” and “technology outflow” among the points of entering the market of Japanese companies that emerged based on PEST analysis. Business in China’s IOT market will be a different business model from business in global market. And China’s IOT market is policy driven and needs to pay attention to government trends.
著者
荒瀬 尚 白鳥 行大
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.153-160, 2004 (Released:2005-06-17)
参考文献数
22

NK細胞はウィルス感染細胞や腫瘍細胞に細胞障害性を持つ細胞として, 生体防御において重要な機能を担っていると考えられている. NK細胞の標的細胞認識機構は長年不明であったが, 最近, ようやくある種のNK細胞レセプターが特異的にウイルス産物を認識することが明らかになってきた. さらに, NK細胞レセプターは, 活性化と抑制化からなるペア型レセプターを形成するが, それらによるウィルス感染細胞の認識パターンがウィルスに対する感染抵抗性を決定していることが判明した. そこで, 本稿ではNK細胞によるウィルス感染細胞の認識機構を中心に, 最近の知見をふまえ紹介する.