著者
船守 美穂
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.309-322, 2017

<p> 2013年にG8科学大臣会合において研究データのオープン化を確約する共同声明が調印されてから,「オープンサイエンス」という標語による施策が,各国で展開されるようになっている.一方で,その標語の概念が広く曖昧であるためか,アカデミアにおいてこの考え方は十分に浸透していない.大学等学術機関についても,これについてどこまで対応すべきなのかが明確に理解されていない.<br/> ここでは,オープンサイエンスを3の大分類,10の小項目に分け,それぞれの項目についてアカデミアの受容可能性と大学等としての対応を検討し,オープンサイエンスを進めていく上での大学等の役割と課題を考察した.大学等は公的研究資金を得た研究成果の公開や研究不正に対応した研究データ保存といった義務化に対応するだけでなく,オープンサイエンスに関わる啓蒙・普及活動と環境整備を機関内で進め,学術が新たな次元に移行していることへの対応を図ることが肝要と考えられる.</p>
出版者
自治体国際化協会
巻号頁・発行日
vol.2014, no.(301), 2014-10-15

1 0 0 0 OA 津逮祕書

著者
明毛晉輯
巻号頁・発行日
vol.第50-52冊, 1000
著者
杉山 貴敏
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 第55回日本農村医学会学術総会 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
pp.270, 2006 (Released:2006-11-06)

<緒言>近年, 傷を消毒しない,傷を湿潤環境下で治療する創傷治療(湿潤療法, Moist Wound Healing)が提唱されている. この療法は生体の細胞成長因子を積極的に利用する治療法で,創傷の治癒が従来の治療に比べて早いのが特徴である.口腔外領域は創を創傷被覆材などで閉鎖し湿潤環境下で治療し,口腔内領域はすでに唾液による湿潤環境にあるため, 含嗽剤をふくめた消毒を行わないことが, 湿潤療法を実践することにあたると考えられる.当科では平成15年5月より現在にいたるまで, 抜歯をはじめ外傷など創傷治療は全て湿潤療法に基づく治療を行っている. 今回,西美濃厚生病院歯科口腔外科で演者自身が行った平成13年5月より平成17年5月までの全ての創傷治療について, 湿潤療法実施前と湿潤療法実施後の2群に分けて, 術後の治癒不全, 感染等について比較検討を行った. 対象は1歳より96歳までの患者計733名, 湿潤療法実施前群(平均年齢60.2歳)556例, 湿潤療法実施後群(平均年齢58.5歳)591例で乳歯抜歯症例は除外した. 術後, 抜糸時に創が哆開した症例, 創のびらん,潰瘍,壊死を生じた症例,細菌感染を生じた症例,創部の疼痛が消失しない症例を治癒不全例とした。<結果>治癒不全例は湿潤療法実施前群52例(10.97%), 湿潤療法実施後群21例(3.55%)であり湿潤療法実施群が有意に少なかった. また, 抜糸までの期間は湿潤療法実施前群平均6.83日, 湿潤療法実施後群4.78日であった. <考察>以上の結果より、創を消毒しても術後の治癒不全や創感染を防止することはできないこと,湿潤療法による治癒期間の短縮の可能性が示唆された. 夏井は,創感染は縫合糸,壊死組織,血腫,痂皮などの異物が存在するからおこるのであって,細菌が存在するからおこるのではないと述べている.皮膚や皮下組織の感染は細菌単独でおこすためには組織1gあたり105から106個の細菌が必要とされているが,異物の存在下では200個の細菌で感染が成立するといわれている.消毒薬による消毒は一時的に細菌数を減少させるが,皮膚の皮脂腺や汗腺,口腔常在菌の増殖により細菌数は1日を通しては大きくは変化しないと思われる。 また、創傷治癒には肉芽組織が増生し,線維組織や上皮組織が再生されなければならない。消毒薬はイソジンガーグルの希釈濃度0.23から0.47%でも組織障害性をもっており、組織再生に必要なPDGF, EGF, bFGF, TGFβ, NGFなどの細胞成長因子を無効化し,上皮細胞や線維芽細胞の増生を阻害している。さらに,口腔内で消毒効果を発揮させるにはイソジンではポピドンヨード濃度で0.1%濃度を2から3分間持続させることが必要である.唾液で満たされた口腔内で、この濃度を保つことは困難である。 つまり、口腔内の消毒は,消毒効果よりも組織障害作用の方が大きく,治癒を遅延させているのである。口腔領域の創傷時には水道水や生理食塩水あるいは消毒薬を含まない含嗽剤で口腔をよく洗浄し,壊死物質や血腫など感染源をよく取り除くことが大切であり,異物である縫合糸などは可及的早期に抜糸する必要があると考えられる.湿潤療法により生体の治癒能力を最大限に発揮させ,治癒を早めることが, 術後障害も減少させることができると考えられた.
著者
金 まどか 河野 晋治
出版者
公益社団法人 日本冷凍空調学会
雑誌
日本冷凍空調学会論文集 (ISSN:13444905)
巻号頁・発行日
pp.18-17FB_OA, (Released:2018-08-15)
参考文献数
8

凍結および解凍工程は,キンメダイをはじめとする赤色魚類の体表色の色彩変化を引き起こすことが知られているが,この色彩変化は,これらの魚の商業的価値を低下させる.本研究では,凍結解凍工程における体表色変化の原因を調べるために,キンメダイ鱗内のアスタキサンチン含量と赤色素胞の分散を測定した.凍結解凍前後の体表色をComputer Vision System を用いて数値化することにより,体表色変化は,–30 °C 下では凍結保管期間の影響を受けないことが明らかとなった.また,アスタキサンチン量は凍結解凍前後でほとんど変化しなかった.鱗内の赤色素胞の凝集と虹色素胞の損傷が,顕微鏡での観察により認められた.これらの結果より,凍結保管工程における色彩変化は,アスタキサンチンの酸化・分解だけではなく,鱗内の色素胞構造の変化にも原因があることが明らかとなった.
著者
小川 哲治 仲川 晃生 大島 一里
出版者
The Association for Plant Protection of Kyushu
雑誌
九州病害虫研究会報 (ISSN:03856410)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.19-25, 2011
被引用文献数
1

鹿児島県の奄美地方でジャガイモ塊茎えそ病の発生が認められ,塊茎えそ症状を示す塊茎を採集した。本塊茎からジャガイモY ウイルス (PVY) をジャガイモ(品種 「根系59号」)を用いて分離後,全ゲノム構造を決定した。本分離株と既に全ゲノム構造が解析されている北海道,長野県,九州地方の長崎県,鹿児島県の徳之島および沖縄県から採集した塊茎えそ分離株 (PVY<SUP>NTN</SUP>分離株) を分子進化的に比較した。その結果,奄美分離株はこれまで我が国で認められた分離株とは異なるゲノム型を示し,ヨーロッパで主に発生しているPVY<SUP>NTN</SUP>分離株の組換え体型と類似していた。
著者
小谷 真幸
出版者
日経BP社 ; 1985-
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.421, pp.119-127, 2017-07

手厚い税優遇があり、有利に老後資産づくりを進められる「iDeCo」。先月号に続く特集第2弾の今回は、最新サービスが出そろったiDeCoを賢く比べ、選ぶポイントを紹介する。取材・文/小谷真幸 イラスト/おおさわゆうiDeCo(イデコ)(個人型確定拠出年金)は、掛…

1 0 0 0 OA 史記

著者
(漢) 司馬遷 撰
巻号頁・発行日
vol.[42], 1000
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1308, pp.40-43, 2005-09-19

「明光甲子園大賞」。毎年12月になると、東京・新高輪プリンスホテルの大広間に、鮮やかな青色の大優勝旗が翻る。春の高校野球センバツ大会といえば紫紺、夏の全国大会は深紅だが、こちらはお勉強の話である。 個別指導の「明光義塾」をFC(フランチャイズチェーン)方式で全国展開する明光ネットワークジャパン。
著者
関 文恭
出版者
九州大学
雑誌
九州大学医療技術短期大学部紀要 (ISSN:02862484)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.23-29, 1991-03

いわゆる荒れた中学校において,アクション・リサーチによる,学校の本来的機能回復をめざした。教師,父兄の一丸となった3年間の実践により,問題行動が78件から9件へ激減し,学力も平均点で30点上昇し郡内1位となった。運動部の優勝旗も4部から9部へと増えた。
著者
村瀬 耕次
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1127, pp.113-116, 2002-02-04

河合楽器製作所・野球部は、昨年11月末をもって休部となり、45年の歴史にいったん、終止符を打ちました。昨夏、社会人野球の頂点と言える都市対抗野球で出場26回目にして黒獅子旗(優勝旗)を初めて手にしました。その直後の出来事だっただけに、誠に無念です。 選手に休部を告げたのは、昨年11月2日のことです。

1 0 0 0 OA 玉川上水留

出版者
巻号頁・発行日
vol.[51] 玉川上水代官町土手上迄御本丸掛樋枡場所替御普請一件 嘉永六丑年正月より同十一月 分冊ノ五,
著者
森本 亮祐 阪上 綾 中垣 剛典 隅谷 栄伸 伊勢川 裕二
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.161-166, 2018 (Released:2018-08-21)
参考文献数
25

黄色ブドウ球菌は, 健常者における常在菌である。しかしながら, 黄色ブドウ球菌の産生するエンテロトキシンによる食中毒や院内感染症の主要な起因菌であるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA) が問題となっている。本研究ではアロニア (Aronia melanocarpa) が有する機能性に注目し, これらの問題点を打開するため抗黄色ブドウ球菌効果を示す有効成分の検索を行った。有効成分の大まかな見当をつけるため, 異なる抽出方法でアロニア試料の抗菌活性を測定した。その結果, アロニアジュース凍結乾燥後の水溶性成分において試験菌株すべてに強い抗菌効果が確認された。抗菌成分の検索のために行った分画・細分取では逆相クロマトグラフィー非吸着・アセトニトリル20-30%溶出画分に強い抗菌効果を確認した。質量分析の結果, アロニア中の抗黄色ブドウ球菌効果を示す成分として, クロロゲン酸, プロトカテク酸やゲンチシン酸のような, 数種の低分子化合物を同定した。

1 0 0 0 OA 南撰要類集

出版者
巻号頁・発行日
vol.[25] 第九上 与力同心雑之部,