著者
井上 ひかる 鹿嶋 雅之 佐藤 公則 渡邊 睦
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.499-499, 2014

近年、家や建物のドアは、一般的に物理的な鍵を用い、施錠、開錠を行っている。またドアの開閉時には、人間がドアノブを握り、操作するのが一般的である。本稿では、ドアノブをスマート化し、物理的な鍵の代替として、握掌画像を用いるものである。現在、入室管理として、暗証番号の入力を用いるシステムが存在するが、その行為自体、ドアの開閉とは無関係で、余分な行為となる。また、物理的な鍵を使用する場合、紛失すればその意味をなさなくなる。本稿では、人間が行う自然な行為=ドアノブへの把持行為の中で、開錠が可能となる握掌画像認証に基づいた個人認識システムを開発した。数名の実験で、握掌画像による個人識別の可能性を確かめた。
著者
西森 久和 高下 典子 西本 仁美 露無 祐子 松島 幸枝 久山 めぐみ 福武 恵 井上 佳子 藤田 百惠 平田 泰三 堀田 勝幸 田端 雅弘
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.135-141, 2013 (Released:2013-03-08)
参考文献数
19

【目的】CVポート留置による合併症を回避することは, 抗がん剤治療, 緩和医療を受ける症例にとって重要である. 【方法】2006年10月~2011年12月に, 岡山大学病院 腫瘍センターでCVポートを介して外来化学療法を施行した大腸がん患者68例におけるCVポート関連合併症を後方視的に検討した. 【結果】CVポート関連トラブルを20例(29.4%) に認め, そのうちルート閉塞または逆血不可を15例に認めた. この15例中, 10例は逆血不可以外の合併症なく, 継続して抗がん剤投与が可能であったが, 残り5例はさらなる合併症のため, CVポートの入れ替えが必要であった. 鎖骨下静脈穿刺・左側静脈穿刺によるCVポート留置が, ルート閉塞のリスク因子であった. 【結論】CVポート関連合併症のうち, 特に逆血不可の症例に関して約1/3は潜在的にCVポートの入れ替えが必要な可能性があることを認識すべきである.
著者
GOTTARDO Marco
雑誌
玉川大学文学部紀要 (ISSN:02868903)
巻号頁・発行日
no.57, pp.47-60, 2017-03-31

As with many other popular religions, in the history of the cult of Mt. Fuji since the early Edo period many deities were gradually incorporated in a vast and ever-changing pantheon, the subject of multiple scholarly studies. This paper traces how one very popular Japanese female deity, Benzai-ten, may have come to be incorporated into the Fuji cult in the late-Edo period, a fact usually neglected in other studies on this popular cult. The conclusion of this study is that it is important to trace the history of the worship of individual deities within a single cult. At the same time, however, we ought to recognize that searching for a single hierarchy of deities within one cult may not be a significant approach. In fact, different communities of believers within the same cult may find different specific subsets of deities meaningful for their needs, and thus worship them. This paper therefore argues that we should look at any one popular religion as a mosaic of communities of believers devoted to such subsets of deities associated to that religion, rather than as a single system of beliefs.
著者
福田 翼 三田 理香 古下 学 原田 和樹
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成27年度大会(一社)日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.163, 2015 (Released:2015-08-24)

【目的】さつま砂糖漬け鯛は、江戸時代の料理集「鯛百珍料理秘密箱」(1785年)に記載されている薩摩地方の保存食である。さつま砂糖漬け鯛は、一夜干しにした鯛を三年味噌漬けにした後、砂糖に漬け込んで作られる。本研究では、各製造プロセス、特に三年味噌への漬け込みの有無がさつま砂糖漬け鯛の保存性ならびに風味に及ぼす影響を明らかにする事を目的とした。 【方法】さつま砂糖漬け鯛の製造は次の様に行った。まず、三枚におろしたタイに食塩を添加し、25˚Cで一昼夜干した。干したタイは3 mm程度にカットした。カットしたタイは、滅菌ガーゼに包み、三年味噌に漬け込んだ(20˚C・48時間)。味噌漬けにしたタイを滅菌済みガラス容器に入れ、0-50%の範囲で砂糖を添加した。これを20˚Cで保存した。適宜、サンプリングを行い、一般生菌数を測定した。また、保存1ヶ月の試料については、嗜好性評価を実施した。 【結果】一般生菌数の経時変化を調査した結果、時間経過と共に減少した。さらに、砂糖の添加割合が高い程、減少傾向が見られた。保存1ヶ月目において、砂糖添加割合0%では5.2×104 CFU/g、50%では6.8×103 CFU/gであった。一方、味噌漬けを行わない場合、保存1ヶ月目において、砂糖添加割合0%では2.1×107 CFU/g、50%では5.3×107 CFU/gであった。したがって、味噌漬けを行った場合、一般的な食品の腐敗レベル106 CFU/g以下となる事が明らかとなった。嗜好性評価を行った結果、砂糖添加割合が同等の場合、全ての場合において味噌漬けを行った「さつま砂糖漬け鯛」の方が高い評価となった。さらに、砂糖添加割合0%を基準とし評価を行った。その結果、砂糖添加割合25%もしくは50%が高い評価となった。
著者
森 和義 小笠原 英子 中村 敏明 土屋 健伸 遠藤 信行
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.317, pp.25-30, 2013-11-23

自然海中雑音を音源としてターゲット映像を取得する周囲雑音イメージングを実現するため非球面レンズを用いたプロトタイプシステムを開発し,海上試験を行った.この報告では,レンズ設計,海上試験,データ解析結果等,過去5年程度の研究成果をダイジェストで紹介する.
著者
後藤 幸夫 駒谷 喜代俊 福田 豊生
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. D, 産業応用部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. D, A publication of Industry Applications Society (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.116, no.5, pp.569-577, 1996-04-20
参考文献数
16
被引用文献数
25 6

Increasing vehicular traffic are causing traffic jam and social economic loss in recent years. Dynamic traffic management systems based on actual traffic conditions are expected to reduce these problems. Computer simulation is a powerful tool to evaluate the system performance of new traffic management system, since it is difficult to evaluate it under various traffic conditions in the real world due to huge costs and safety concerns.<br>In this paper, we propose a new microscopic traffic simulation model by object-oriented programming style. In this model, the street network is composed of nodes and links and vehicles run autonomously in the street network. The autonomous vehicle movement model is composed of decision model that depends on the driver's character and vehicle motion model that depends on the attribution of the vehicle. Then, we analyze the quality of our proposed model and show the effectiveness for evaluating the performance of the traffic management systems.
著者
平野 智章 寺嶋 智巳 中村 智博 境 優 青木 文聡 名波 明菜
出版者
水文・水資源学会
雑誌
水文・水資源学会誌 (ISSN:09151389)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.24-39, 2009-01-05 (Released:2009-01-29)
参考文献数
44
被引用文献数
10 9

森林植生の樹種と流域の水流発生機構との関連性を明らかにするために,針葉樹林流域(1.29 ha)と広葉樹林流域(1.28 ha)において水文観測を行った.ヒノキ林プロットでは地表流の流出応答が大きく,個々の降雨ピークに応答して地表流の流出ピークが現れたが,広葉樹林プロットでは地表流の流出応答は非常に小さかった.各プロットともに土壌の最終浸透能(6.4と26.8 mm / 5min)よりも低いと考えられる降雨強度(4.0 mm / 5 min 未満)において地表流が発生したことから,その流出形態はヒノキ林プロットでは根系流(ヒノキ人工林の根系層を流れる選択的な表層流)であり,広葉樹林プロットでは落葉層をわずかに流れるリターフローであると推察された.総降水量100 mm以上の降雨イベント(P ≧ 100 mm)では,各流域の流出応答および‘Non-reacted water’の寄与量が顕著に大きくなり,大規模台風イベント(P:117.4 mm)では流出ピークの40~50 %は‘Non-reacted water’によって構成されていた.また,降雨イベントの規模によって各流域の‘Non-reacted water’の主要な構成成分は異なる可能性があり,大規模台風イベント時の針葉樹林流域では浅い側方流と根系流,広葉樹林流域では主に浅い側方流が‘Non-reacted water’として短期流出および流出ピークに大きく寄与していると推察された.
著者
金子 正信
出版者
日本マネジメント学会
雑誌
日本経営教育学会全国研究大会研究報告集
巻号頁・発行日
no.58, pp.39-42, 2008-10-31

熊谷屋は仙台駄菓子の老舗である。社長夫妻への取材や、創業300年を記念して編纂された「熊谷屋三百年史」を通じて、極めてニッチな市場で生き残ってきた熊谷屋の経営について考察した。従来の経営理論では、このような店はあまり重要視されることはなかったが、実は、大企業とは異なる興味深い経営における特徴が見られる。大企業は複数の戦略ドメインの中から自社の強みを生かせるドメインを選択し、競合に勝利して規模を拡大していく。それに対して熊谷屋の場合は、仙台駄菓子というニッチな市場とそれを支持する顧客に徹底的にこだわり、市場の灯を消さないという防衛的な姿勢で生き残ってきた。愚直なまでに商品と顧客に目が向いた究極のニッチ企業なのである。その経営の特徴を商品面と顧客面において見てみる。商品面においては、職人が駄菓子材料と時間をかけて関わりながら、「よい加減」を体得し、それが手作り技術として結実、確立する。そうした技術は口伝により、全人格的に継承されてきており、意図せずして他の追随を許さないニッチな市場を形成している。顧客面においては、仙台という地域の恩恵を受けながら、長い時間をかけて、仙台に暮す人々の思い出に深く浸透してきた。顧客に対する責任を全うするための適正規模を守りつつ、苦情に際しては直接対話により丁寧に対応している。その結果、仙台という地域に駄菓子にまつわる変わらぬ記憶が形成されている。熊谷屋の今後の課題としては、優れた職人の確保が挙げられる。最近の画一的な商業環境に飽き足らない若者を職人として採用すべきであろう。一方で、相次ぐ食品業界の不祥事はこの店にとって大きなフォローの風である。

1 0 0 0 OA 生活習慣

著者
米田祐太郎 著
出版者
教材社
巻号頁・発行日
vol.第3, 1941

1 0 0 0 我が闘争

著者
ヒットラー 著
出版者
東亜研究所
巻号頁・発行日
vol.第二卷上, 1944

1 0 0 0 我が闘争

著者
ヒットラー 著
出版者
東亜研究所
巻号頁・発行日
vol.第一卷上, 1944
著者
翠 輝久 河原 達也
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.73, pp.69-74, 2006-07-08
参考文献数
5
被引用文献数
7

音声が主要なモダリティである環境において,自然言語で記述された文書を知識源として,インタラクティブにユーザに情報を提供する枠組みを提案する.これは,音声ガイドのように,システム側から一方的に情報を提示するのではなく,ユーザ・システム双方が対話の主導権をとりながら,対話的に情報検索・提示するものである.そのために,ユーザ主導の検索・質問応答(pull)モードと,システム主導の提示(push)モードを用意して,ユーザの状態に応じてこれらを切り替える.検索・質問応答モードでは,漠然とした検索要求のみではなく,特定の情報・事実を求める質問応答機能も実現する.また,提示モードにおいてシステム側から,ユーザにとって有用な話題を知識ベースの中から動的に選択して(質問形式を含めて)提示する.以上の枠組みを京都の観光案内システムとして実装し,京都大学博物館の企画展示において運用を行っている.We propose a speech-based interactive guidance system based on document retrieval and presentation. Unlike conventional audio guidance systems, we prepare two modes of information retrieval (pull mode) and presentations (push mode), and switch them according to the user's state. In the information retrieval mode, the user can ask questions about specific facts in the documents. In the presentation mode, the system actively provides information the user would be interested in. The system was implemented as a sightseeing guidance system and is running since June 2006 at the special exhibition of the Kyoto University Museum.
著者
杉浦 太樹 野村 眞平
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

リクルート住まいカンパニーでは、データの蓄積・管理・分析の重要性は高まっており、データを活用したサービス強化への取り組みを続けている。本報告では、現在取り組んでいるのデータ活用の事例を交えつつ、不動産領域における統計/機械学習の活用を述べるまた画像解析や言語解析などを活用する将来の展望についても報告したい。
著者
大浜 毅美
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

ECサイトにおけるマーケティングでは、購買動機の高いユーザをより多く獲得し、それらのユーザに対して様々なアプローチで購買行動を促す試みが行われる。本稿ではこの目的に供するため、不動産仲介分野における注文情報と属性、行動履歴を利用してユーザの購買動機の強さと注文に至る確率を推定する予測モデルを構築し、マーケティング施策にフィードバックするシステムの構築を提案する。