著者
青木 孝浩 康 勝好 川口 裕之 久保田 泰央 大山 亮 森 麻希子 荒川 ゆうき 磯部 清孝 野々山 恵章 花田 良二
出版者
日本小児血液・がん学会
雑誌
日本小児血液・がん学会雑誌 (ISSN:2187011X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.440-443, 2015

ゲムツズマブオゾガマイシン(マイロターグ<sup>®</sup>,以下GO)は,本邦において2005年にCD33陽性の再発・難治性急性骨髄性白血病(以下AML)に対して保険承認された.しかし,成人AMLに対しては用法・用量が定まっている一方で,小児AMLに対する用法・用量は定まっていない.我々はこれまでに寛解導入療法後に非寛解であった小児難治性AML4症例に対し,分割GO単剤療法(9 mg/m<sup>2</sup> 3分割投与)を行い,4例中2例でGO投与後に完全寛解となった.分割GO単剤療法中にGrade 2のinfusion reactionを2例で認め,肝中心静脈閉塞症(以下VOD)は認めなかった.Grade 3の感染症を全例で認めたが,他に重篤な非血液毒性は認めなかった.分割GO単剤療法後は全例で同種造血幹細胞移植(以下HSCT)を行い,3例が再発した.治療関連死亡はなかったが,HSCT後に2例でVODを発症した.有害事象を軽減しうる分割GO単剤療法であっても感染症やその後のHSCT時におけるVODには十分な注意が必要である.

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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1925年02月12日, 1925-02-12
著者
一瀬 孝
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.219-230, 1990-07-31 (Released:2008-12-25)
参考文献数
55
著者
大石 貴之
出版者
人文地理学会
雑誌
人文地理学会大会 研究発表要旨
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.30-30, 2010

<B>I はじめに</B><BR> 近年,日本における緑茶の消費量はコーヒーや紅茶など,他飲料の消費量が増加したことによって減少傾向にある。また,1990年代から登場した,ペットボトル飲料に代表される緑茶飲料は,大手飲料メーカーが緑茶の原料となる荒茶を安く大量に仕入れることによって,高級茶の茶価を低下させることとなった。緑茶原料の生産者である荒茶の加工工場は,こうした茶価の低迷によって経営が厳しい状態となっており,消費部門や流通部門の動向は生産部門である茶産地に与える影響が大きい。<BR> 茶業における生産部門と流通部門を対象とした既往の研究,特に茶の一次加工品である荒茶の流通について検討した研究では,荒茶を調達して最終製品である仕上げ茶を加工する茶商の重要性が指摘されている(坂口 1998)。その一方で,静岡県の高級茶産地を取り上げた深瀬(2008)は,荒茶のほとんどが農協で最終製品に加工されて小売店に供給され,茶商への出荷割合は相対的に少ないなど,必ずしも大手茶商の存在が重要でないと指摘している。また,茶商は経営規模や形態によって荒茶の調達先やその方法が異なり,茶商の存在が荒茶工場に対していかなる影響をもたらすのかを検討することは,緑茶流通の構造を明らかにする上で重要な課題である(木立 1985)。<BR> そこで,本報告では生産部門である荒茶工場を対象として,工場の経営形態によっていかなる荒茶製造・出荷が行われ,出荷先である茶商がいかなる販売行動を行っているのかを検討する。その上で,各荒茶工場が荒茶供給構造においてどのような役割を果たしているのかを明らかにする。<BR><B>II 鹿児島県南九州市知覧町における荒茶の生産・流通</B><BR> 本報告の対象地域である鹿児島県南九州市知覧町は,1970年代から1980年代にかけて茶の栽培面積が増加し,茶が町内の基幹作物となっている。知覧町における荒茶の流通は,茶商に対する相対取引が多かったが,1990年代に知覧町の荒茶工場を管轄する知覧茶業センターが,各工場を巡回して荒茶を受け取って市場などに配送するシステムを確立してからは,市場出荷の割合が増加した。知覧町では,このほか相対取引によって荒茶が茶商へ供給される。<BR> 2010年現在,知覧町における茶工場数は36で,自園で摘採される生葉を中心として荒茶加工を行う個人工場,複数の農家が共同で荒茶工場を設立して組合員の生葉によって荒茶加工を行う組合工場,個人が経営主となって,自園で摘採される生葉に加えて他農家から生葉を調達して荒茶加工を行う法人工場に分けられる。<BR> 個人工場は9工場で,1番茶や2番茶などの高級茶のみを生産し,荒茶の出荷先は県内茶商であるという工場がほとんどである。また,仕上げ茶に製造して小売販売をする工場も多く,その多くが知覧町内の観光地にある土産店で販売したり,指宿,枕崎など近隣自治体の観光地にある土産店やホテル等に出荷したりしている。組合工場は9工場で,1番茶から秋冬番茶に至るまで,5期全てにおいて荒茶を製造しており,高級茶である1番茶や2番茶は一部の工場で茶商へ出荷する割合が多いものの,ほとんどが茶業センターを通じた市場出荷である。組合工場では,組合員の話し合いによって出荷先が決定されるために,リスクの大きい相対取引を選択する傾向が低い。法人工場は残りの18工場が該当し,所属する農家は工場に生葉を出荷すると共に,工場における荒茶製造にも参加している。出荷先は工場の生産規模によって異なり,比較的生産量の多い工場では市場出荷を中心に,茶商との相対取引も行っている。一方で,生産量の比較的少ない工場では茶商との相対取引による荒茶出荷が多いが,近年では市場への荒茶出荷量も増加傾向にある。<BR><B>III 鹿児島県の茶商にみる荒茶の調達と供給</B><BR> 知覧町で生産される荒茶の28%にあたる1371tは,茶業センターを通じて鹿児島県茶市場に出荷される。鹿児島県茶市場では,買参権を持った鹿児島県内の茶商27社が参加して入札による取引が行われる。知覧町で生産される荒茶を多く取り扱う茶商は,鹿児島県内に4社立地しており,調達した荒茶のほとんどは静岡県を中心とした県外の茶商に対して荒茶の状態で供給している。このうち,知覧町内に立地するA社は,荒茶取扱量2000tのうち半数の1000tを鹿児島茶市場から,残り半数の1000tは知覧町を含む南九州市や枕崎市など近隣の約80工場から相対取引によって直接調達している。荒茶供給先は静岡県内の茶商が多く,仕上げ茶に製造後に小売店で販売したり,仏事用に利用されたりする。また,JAS法が改正された2004年以降,「知覧茶」の使用を希望する茶商が増加傾向にあり,直接調達した荒茶が多く供給されている。<BR>
著者
上杉 修平 Muhammad Madden 熊谷 卓也 前田 能孝 明田川 正人
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.927-928, 2012

前報までの変位センサの構成はフォトダイオードを4個×3セット使用しアライメントが困難であった.また,得られるリサージュダイアグラムはスピンドルの回転に伴い中心,半径が変動した.本報では周波数可変レーザを用いた正弦波位相変調法を採用し,センサ1セットに対しフォトダイオードを2個とした.干渉縞信号を同期検波することで90°位相の異なる2つの正弦波を得た.さらに,リサージュダイアグラムを規格化した.
著者
伊藤 豊
出版者
山形大学
雑誌
山形大学紀要. 人文科学 = Bulletin of Yamagata University. Humanities
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.21-37, 2010-02-15

The American Board of Commissioners for Foreign Missions (ABCFM) was one of the largest Protestant missionary organizations active in Meiji Japan. The Japan Mission of the ABCFM gained a considerable following in the Kansai area, thus succeeding in establishing its sphere of influence there. The Japan Mission’s stronghold was the Doshisha School of Theology in Kyoto. The ABCFM missionaries in Kyoto also worked as teachers at other Doshisha schools. Doshisha eventually developed into one of the most prestigious private universities in Japan. Because of this particular background and setting, the present-day Doshisha University has become a major depository of historical papers relating to the Japan Mission. When I attended a research meeting at Doshisha several years ago, I was introduced to bundles of old, unsorted letters and documents that had long been left untouched in a storage cabinet. After only a glance I realized that in all probability they should be regarded as a constituent part of the Doshisha-owned Japan Mission papers. Nevertheless, no other scholars had ever bothered to examine their contents and details until I volunteered to do so. After a painfully time-consuming process of sorting and indexing, I have found that these materials numbering over 3,000 are tremendously informative sources on the history of the Japan Mission. Their most remarkable academic merit is that they include a variety of newly discovered manuscripts. Especially important among them are more than 2,000 pieces of correspondence from the ABCFM missionaries in Japan to Dewitt C. Jencks, who acted as the secretary of the Japan Mission from 1877 to 1887. Now that the indexing is nearly complete, I offer in this article an overview of these long neglected documents, and then demonstrate their historical significance.
著者
多田 宏次郎 師岡 愼一
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.850, pp.16-00577-16-00577, 2017 (Released:2017-06-25)
参考文献数
18
被引用文献数
1

This paper presents the pressure drop prediction of BWR fuel assembly without experiment. To evaluate the core performance, pressure drop of fuel assembly is one of the key design parameters. The shape of fuel assembly is complicated and the spacer has a strong effect on pressure drop. Therefore, to obtain the pressure drop of fuel assembly, the experiments are needed. However, the experiments need a lot of time and money. In the authors' previous study, the friction coefficient and spacer loss coefficient under single phase flow condition were evaluated using CFD analysis and total pressure drop under two phase flow condition were predicted using these coefficients and verified by the data of the tight lattice bundle. The purpose of this study is to predict the pressure drop of BWR fuel assembly without experiments. The predicted pressure drop by the previous study's method was compared with the pressure drop data for full-scale high-burnup 8x8 fuel assembly covering the operating BWR conditions. The following conclusions are obtained; (1)The average and standard deviations of prediction accuracy (calculation/experiment) were 1.046 and 0.023, (2)The prediction accuracy of this method is almost same as that of the current BWR design method.
出版者
日経BP社
雑誌
日経トップリーダー
巻号頁・発行日
no.295, pp.64-67, 2009-04

1941年生まれ。自動車メーカー勤務を経て、弟からホームセンターの経営を引き継ぐ。97年、鹿児島県阿久根市に「A-Zスーパーセンター阿久根店」(A-Zあくね)をオープン。2005年、川辺町(現南九州市)に2号店を、09年3月、霧島市に3号店を開店した過疎地のスーパーセンターという新業態を確立させた。
著者
岡林 巧 齋藤 利一郎 内谷 保 大竹 孝明 南金山 裕弘 兵動 正幸 村田 秀一 山本 哲朗 中田 幸男 北村 良介 藤井 照久 日下部 伸
出版者
鹿児島工業高等専門学校
雑誌
鹿児島工業高等専門学校研究報告 (ISSN:03899314)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.35-43, 1998-09
被引用文献数
1

1997年3月26日17時31分、鹿児島県北西部の薩摩地方を震源とする鹿児島県北西部地震(M6.5)が発生し、鹿児島県北西部は、主として斜面、道路、構造物に大きな被害を受けた。また、同年5月13日14時38分、鹿児島県薩摩地方を震源とする鹿児島県第2北西部地震(M6.3)が再度発生し、前地震による被害を拡大する形で鹿児島県北西部は、この2つの地震により本調査だけでも計466件にのぼる各種の被害を確認するなど甚大な地震災害となった。本研究は、内陸山間部で地震による液状化地盤災害を起こした薩摩郡入来町の造成住宅地の地盤特性を知ることを目的として、液状化地盤のスウエーデン式サウンデイング試験、非排水単調せん断試験および非排水繰返しせん断試験の3種類の試験を行い考究したものである。Northwest Kagoshima Prefecture Earthquake (M6.5), which occurred at 5:31 p.m. on March 26 in 1997, and a secondary one (M6.3), which occurred at 2:38 p.m. on May 13,caused a great ground disaster in some places close to the seismic center. This research is to investigate the ground characteristics in-situ by conducting Sweden sounding experiment at the residential quarter in Iriki -cho of Satsuma -gun, which found liquefaction ground disaster in mountains. As a result, the undrained cyclic and monotonic shear behaviour of Shirasu is found to be greatly dependent on the confining pressure and its density. The undrained cyclic shear stress :ratio to cause failure increases in loose specimen while it decreases in dense specimen with increasig confining pressure.
著者
石田 仁 矢吹 信喜
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.II_58-II_65, 2015 (Released:2016-03-30)
参考文献数
29
被引用文献数
2

国土交通省が推進するCIM(Construction Information Modeling)により,建設現場における3Dモデルの活用が急速に広まっているが,高スペックなワークステーションや特殊なソフトウェアを必要とするケースも多いことから,利用可能な状況が限られている.一方で,標準的なWEBブラウザで3Dグラフィックスを表現することが可能なWebGLは,様々な立場の利用者が3Dモデルを共有することができ,このような課題を解決できる可能性があると考えられる.そこで,本研究では,土木構造物の維持管理のうち,主に点検業務にWebGLを応用し,その有効性を検討した.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ネットビジネス (ISSN:13450328)
巻号頁・発行日
no.50, pp.97-98, 1999-09

シャープ製品のユーザー向けにネットで情報を提供する「シャープスペースタウン」が、新規顧客の開拓などで成果を上げている。機器とコンテンツとの連携は、様々な端末がネットにつながるデジタル情報家電時代に向けた戦略の中核をなす。 「従来は機器の開発という立場からネットワークをとらえていたが、これからはネットワーク側から機器を見直す時代に入った」——。