著者
高田 祐樹 井上 直人 山崎 俊彦 相澤 清晴
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

我々は,間取りをクエリとした新しい不動産物件検索の枠組みを提案している.これまでのシステムでは,間取りをグラフとして表現し,グラフ類似度を用いて検索を行っていたが,間取り画像からグラフ構造を抽出する部分は人手で行っていたため,手間やコストが問題になっていた.本論文では間取りタイプの認識と特定の部屋の有無の認識という2つのタスクを同時学習することで検索に適した深層特徴量を抽出することに成功した.
著者
平山 朝治
出版者
筑波大学社会科学系 (経済学)
雑誌
筑波大学経済学論集 (ISSN:03858049)
巻号頁・発行日
no.57, pp.139-185, 2007-03-30 (Released:2013-12-18)
著者
野田 勝二 奥田 均 木原 武士 岩垣 功 河瀬 憲次
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.78-82, 2001-01-15
被引用文献数
3 11 5

極早生ウンシュウ'山川早生'を7品種の台木に接ぎ, 1994年(5年生)∿1998年(9年生)に生育および果実品質を調査した.樹の生育は, シイクヮシャー, ラングプァーライム, 'シトロメロ'およびボルカメリアナが'ヒリュウ', 'ルビドー'およびカラタチに比べ優れていた.収量はカラタチ系台木で少なく'シトロメロ'台が最も多かった.果汁の糖度はヒリュウ台が'シトロメロ'以外の強勢台木より高かった.酸度はシイクヮシャー台がボルカメリアナ台より高かった.カラタチ系は果実品質が優れていたが, 樹勢が弱く収量も劣っていた.解体調査の結果, 地上部, 地下部および全体重は'シトロメロ', カラタチ, 'ヒリュウ'の順に大きかった.樹勢の強い'シトロメロ'では樹勢の弱いヒリュウと比べ地上部への乾物の分配率が高く, T-R率も高かった.以上の結果から, 'シトロメロ'はウンシュウミカンの極早生系統において, カラタチ台に代わる強勢台木として利用できることが分かった.
著者
金田 由紀子
出版者
日本比較文学会
雑誌
比較文学 (ISSN:04408039)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.21-35, 1999-03-31 (Released:2017-06-17)

This paper discusses how Frank O’Hara (1926-66) achieved his stylistic innovation in his poetry through his profound knowledge of the paintings of the New York School. Though what actually happened was an interaction between literature and the visual arts, the discussion will mainly focus on the aesthetic significance of the paintings on the formation of O’Hara’s poetics and style. When O’Hara began getting his poems published in Michigan and New York in the early fifties, the New Criticism and academic verse were still exerting a strong influence on American poetry. O’Hara, an art critic as well as a poet, dissatisfied with the stylistic mannerisms of academic verse and blessed with great opportunities to familialize himself with the avant-garde paintings of his time, created his idiosyncratic style by applying the stylistic innovations of the New York School paintings to his poetry. Of O’Hara’ aesthetic responses to the New York School paintings, the most significant is their expressionist aspect, that is, how the artist’s self should be represented in his/her work, because that was the most urgent problem for O’Hara when he began writing poetry. This paper focuses on O’Hara’s expressionist aesthics, and is divided into three parts: its relation to his early art criticism , the second generation painters of the New York School, and early examples of Pop Art. In each part, the discussion will elucidate how O’Hara’s poetics and new style evolved from his aesthetic contact with the art of his day.
著者
田宮 三代三
出版者
International Society of Histology and Cytology
雑誌
Archivum histologicum japonicum (ISSN:00040681)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.331-344, 1957
被引用文献数
1

正常成犬の視索上核及び脳室旁核の神経分泌細胞における古典細胞学的所見を検索し, 次の成果を得た.<br>1. 細胞の形態は多極のものが最も多く, 核は円形乃至卵円形で, 多少とも偏在し, 視索上核腹内部で漏斗に近い部分の細胞には屡々核の濃縮が認められる. また例外的に2核細胞が見出される. 核小体は明らかであり, 時としてその内部に円形又は不整形の不染の空胞が認められ, それが核小体の大部分を占めることがある(この空胞は後報のごとく渇状態において増加する).<br>2. マイトコンドリア(Levi氏液, Champy 氏液, Regaud 氏液又は Zenker-formol 固定, paraffin 包埋, Regaud 氏又は Heidenhain 氏鉄ヒマトキシリン染色或は Altmann-Kull 氏染色)は短桿状のものが最も多く, 顆粒状のものがついで多く, 長糸状のものは細胞体の部分では例外的である. マイトコンドリアは細胞質内に平等に散在する場合もあるが, 又屡々核の附近或は辺縁部の Nissl 物質間に群在する場合もある. 神経線維の部分ではマイトコンドリアは長糸状で線維長軸の方向をとる.<br>3. 先ずアルデバイドフクシンで神経分泌物を染出した後 Regaud 氏鉄ヒマトキシリンで重染色を行う方法, 及び先ずマイトコンドリアを染出描画した後アルデハイドフクシンで再染色を行う方法により, マイトコンドリアと神経分泌物の関係を検討したが, 量, 形態及び配列状態に関して両者の間に一定の相関性を求め得なかった, しかし分泌物が少量である場合それらが殆ど常に比較的マイトコンドリアの多い核附近に存すること及び(後報のごとく)分泌機能の昂進時にマイトコンドリアの所見に一定の変化が認められることから, マイトコンドリアの豊富な酵素系が分泌の機序に関して密接な関係を有するであろうことは想像される. しかしマイトコンドリアの直接の変形によって分泌物の形成が行われるとは考えられない.<br>4. Golgi 装置(青山氏法又は Kolatchev 氏法)は黒い索の, 核をとりまく網工として現われることが多いが, 時には断片的に散在することもある. 網工のところどころに Golgi 内体に相当する空胞が認められる. 網工は核の偏在側と反対の側によく発達し, 屡々突起の根部に進入するが, 細胞体の表面には達しない.<br>Golgi 装置を染色した切片を更にトルイヂン青で重染色すると, Golgi 装置の外側に Nissl 物質に現われる.<br>5. 先ず Golgi 装置を銀染して描画した後, その切片をCHP法又はAF法で再染色して神経分泌物との関係を検討したが, 形態, 量, 位置に関して両者の間に一定の関係を求め得なかった. 分泌物が少量である場合, その位置は多くは Golgi 網工の内部に当るが, しかし分泌物が Golgi 装置と全く無関係に存することも多い.<br>6. 神経分泌物には微細不整形顆粒状のもの, 球形顆粒状のもの及び不整形集塊状のものが区別され, 第1型のものが最も多い. CHP法或はAF法ではこれら3型の何れのものも染出されるが, その他の染色法では主として第2型のものが染色され, 従って分泌物が染出される細胞の数も少く, この型式のものがその他のものと化学的組成を異にすることが推定される. 鉄ヒマトキシリンで分泌物を染出し得なかった細胞にも, CHP法やAF法で再染色を行えば, 微細顆粒が著明に現われる. 第3型は Herring 小体の或る場合に相当する.<br>7. Nissl 物質(純アルコール固定, セロイヂン包埋, チオニン又はトルイヂン青染色)の所見は細胞の大さによって異る. 即ち, 小形細胞には Nissl 物質を多量に有するものと殆ど有しないものとの2型があり, 中形細胞では塊状のものが辺縁部に並び粉末状のものが内部に散在し, 大形細胞では少数の塊状のものが辺縁部より少し内側に離れて存し, 粉末状のものが幾分多量に散在することが多い. 一般に塊状のものが中心部に存することは例外的であり, 虎斑状或は核周輪を呈することは認められない.<br>8. アルデハイドフクシンとトルイヂン青による重染色で Nissl 物質と神経分泌物の関係を検討すると, 小形細胞ではその2型を通じて神経分泌物は常に少量で核附近にあることが多く, 中形細胞では Nissl 領域を除き略々均等に分散してその量は細胞の大さに応じ, 大形細胞は分泌物に満ちている. 塊状の Nissl 物質と分泌物との間には明るく不染に止まる一帯が認められる.<br>9. これらの所見から, 中形細胞において神経分泌物が増量するとともに, Nissl 物質は減少し, 細胞は大形となり, その分泌物が突起内或は細胞体外に放出されると, 細胞は縮小して Nissl 物質も分泌物もともに少い小形細胞となり, ついで Nissl 物質を貯え, 分泌物の形成を始め, 両者の増大とともに漸次細胞が大形になる, という週期が推定される. 小形細胞の2型は分泌週期の開始と終了の2相に相当する所見と解釈される.
著者
今井 彌多郎
出版者
The Japanese Society of Gastroenterology
雑誌
實驗消化器病學 (ISSN:21851166)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.188-202_2, 1934

家兎肝臟實質細胞ノ「ゴルヂー」氏装置檢出ニツキ諸種固定染色方法ヲ比較シ、青山氏法ヲ改變セルモノ最モ一定セル結果ヲ得ル事ヲ認メ、同法ニヨリ四塩化炭素、燐、「クロ、フオルム」ノ三種藥物及ビ總輸膽管結紮ニヨル肝臟障碍時ノ家兎肝臟實質細胞ノ「ゴルヂー」氏装置ヲ檢出セリ。ソノ結果總テノ肝臟障碍ニ於テ該装置ノ減少退化セルヲ認メタリ。即チ肝臟實質細胞内ノ本装置ノ退化ハ肝臟諸機能ノ低下卜略々一致ヲ示セリ。
著者
飛世 速光 竹川 佳成 寺田 努 塚本 昌彦
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.2_57-2_66, 2014-04-24 (Released:2014-06-24)

ギター演奏において運指(指使い)は演奏に影響する重要な要素である.また,触弦(指が弦に触れている状態)や押弦,離弦(指と弦が離れている状態)といった状態や,複数の指が1本の弦上にあるなど,左手の指と弦との関係は多彩である.これらの情報を演奏支援システムが取得することで,ミュート(触弦により弦の振動を防ぎ消音すること)のために弦上に配置された指や,次の発音の準備のために弦上に配置されている指など,発音に関わらない運指情報を判別でき,効率的な独習支援や,細かい演奏技術が盛り込まれた楽譜の自動生成に応用できる.そこで本研究では,押弦,触弦,離弦を認識可能な,ギターのための触弦認識システムの構築を目的とする.本研究では弦やフレットの導電性に着目した電気的な機構による触弦認識手法を新たに提案する.また,実装したプロトタイプを用いて,システムの認識率を調査する実験を行い,高精度に触弦認識できることを確認した.さらに,本研究の枠組みを利用したアプリケーションを提案した.
著者
高橋 誠一郎
出版者
International Society of Histology and Cytology
雑誌
Archivum histologicum japonicum (ISSN:00040681)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.297-309, 1957

正常犬の視床下部神経分泌細胞の位相差顕微鏡所見を記載した.<br>Ravonal 麻酔下に両側内頸静脈より潟血しつつ両側内頸動脈より先ず Ringer 氏液1500cc, ついで冷却40%庶糖液1000ccで灌流後, 開頭, 視索上核と脳室旁核を摘出, 凍結切片を40%庶糖液で封入するか, 或は Zenker 氏液, Bouin 氏液, formalin, alcohol の何れかで固定後4μ paraffin 切片とし, 脱パラ後 glycerin で封入して, 何れも主として dark contrast, 特にP. M. で観察し, かつ Gomori 氏C. H. P. 標本及び Nissl 標本の所見と比較した.<br>無固定神経分泌細胞の細胞質内及び突起内にはその形態並びに配列状態が Gomori 標本におけるC. H. 好性顆粒に酷似する多数の小球形顆粒が認められ, それらは, 小脳皮質の Purkinje 細胞や大脳皮質の錐体細胞には同様の顆粒が見出されないが, 後葉の血管周囲には同様の顆粒の密集所見があり, 渇状態においては視床下部においても後葉においてもそれらが激減する等のことから, 神経分泌顆粒と同定される. Mitochondria は神経分泌顆粒に混合し, 後者よりも明るい短桿状の顆粒として区別される. Nissl 物質は, 神経分泌顆粒及び mitochondria の少い細胞辺縁部に, 均質, 暗調, かつ粗大な顆粒又は塊状物として認められ, Nissl 標本における Nissl 物質の所見と一致した所見を呈する. これらの細胞内構造のうち, 最も長時間にわたって安定した位相差像を保つものは神経分泌顆粒であり, 秋-冬季, 室温で高張庶糖液中において約6-7時間その所見に著変を来さない.<br>固定標本における所見は Zenker 氏液, Bouin 氏液, formalin の何れを用いた場合にも著しい差異はなく, 無固定標本におけるに比して位相差像の鮮明さが稍々劣るが, 上記の細胞内諸形態は何れも識別される.<br>Alcohol 固定の標本では神経分泌顆粒が認められない. Alcohol 固定標本の Gomori 染色標本においても神経分泌顆粒が消失しているが, 位相差所見はそのことが分泌顆粒の染色性の変化に基ずく所見ではなく, 分泌顆粒の消失に基ずく所見であることを示し, その点後葉における同一所見とは全く意義を異にする (後報).<br>Golgi 装置は無固定, Zenker 固定, Bouin 固定, formalin 固定の何れの場合にも認められないが, 青山氏法の固定を行えば鍍銀を行わなくとも, 微細管腔状の構造が固定鍍銀標本におけると同様な形態で見出される.
著者
野原 勉 松浦 正巳
出版者
公益社団法人日本船舶海洋工学会
雑誌
日本造船学会論文集 (ISSN:05148499)
巻号頁・発行日
no.183, pp.115-121, 1998-06
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

This paper describes the generation of the irregular wave specified by the spectrum of the wave envelope using a wave maker in a test basin. An effective generation algorithm for the irregular wave specified by the wave envelope spectrum is proposed. The design for mooring systems of a vessel in a port as well as a floating offshore structure is important because the long period wave happens to cause the break of mooring lines in spite of relatively calm ocean conditions. In very large floating structures, such as the mega-float case, especially, this problem will become a severe one due to no past experience in real design. The long period wave can be induced by the irregular wave specified by the spectrum of the wave envelope. The proposed algorithm is verified by the computer simulation. The experiment results using a pontoon model are also presented.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ものづくり (ISSN:13492772)
巻号頁・発行日
no.661, pp.205-207, 2009-10

2009年4月,ソニー製デジタル・スチル・カメラの外装部品のめっきが剥がれ落ち,その小片で手を傷付けたという情報がソニーに寄せられた。同社は対象部品について調査した結果,品質上の問題があることを確認。同年8月20日,部品の無償交換を開始した。不具合の原因について同社は,「めっき厚さのバラつきが大きく,想定よりも薄い部分があった」と回答した。
著者
古田土 真一
出版者
千葉大学
巻号頁・発行日
1988

学位:千大院薬博乙第60号
著者
謡口 明
出版者
文教大学
雑誌
文学部紀要 (ISSN:09145729)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.98-118, 2000-10

中国の戦国時代末期に韓非は儒家思想を批判・非難して独自の法思想を完成させたと言われている。しかしながら『韓非子』書中には孔子を引用した記述が多く、その記述内容を分析してみると批判ばかりでなく、孔子絶賛の記述が見られる。さらに孔子を用いた内容を詳細に考察してみると、孔子の思想及び『論語』について韓非は精通し、儒学者に匹敵するほどの知識をもっていることを見い出すことができる。韓非は『論語』を中心にして孔子の思想を受容し、韓非の政治思想の核に据えたと考えられるのである。しかし、韓非は自国韓滅亡の危機に直面し、儒家思想の限界を覚え、思想の転換をはかるのである。その転換にあたって荀子の思想が、韓非に多大な影響を与え、韓非の法思想の完成に貢献するのである。
著者
北村 健三 光石 暁彦 鈴木 孝司
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.850, pp.16-00542-16-00542, 2017 (Released:2017-06-25)
参考文献数
16

The natural convective flow and heat transfer of air induced around an inclined row of heated horizontal cylinders have been investigated experimentally. The experiments were carried out with the ten-cylinders row placed in the plane of inclination angles θ=0°, 30°, 45°, 60°, 75° and 90° from horizontal. The cylinders in the row were heated with constant heat flux and their diameter d and gap G were varied as d=8.4, 14.4mm and G=3.6 to 20.6mm. The Nusselt numbers Nud from the cylinders in the row were measured. They showed maxima and minima for the horizontal and vertical rows, while intermediate Nusselt numbers were obtained for the inclined rows. Those Nusselt numbers were next converted to the gap-based Nusselt numbers NuG, and, then, rearranged with the non-dimensional parameter RaG*(G/d). The result showed that the Nusselt numbers NuG are predicted well with the parameter RaG*(G/d) for the whole rows of inclination angle from horizontal to vertical.