著者
片山 健介 大西 隆 城所 哲夫 瀬田 史彦
出版者
The City Planning Institute of Japan
雑誌
都市計画. 別冊, 都市計画論文集 = City planning review. Special issue, Papers on city planning (ISSN:09131280)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.817-822, 2003-10-25
被引用文献数
2

本論文では、地域統合の進展に伴う空間計画制度の変容に関する研究のケーススタディとして、イギリスの空間計画制度におけるEUの空間政策・計画の影響について論じている。はじめに、EUレベルでの地域政策・空間計画の展開について整理している。第3章では、(1)主としてEU地域政策の影響によるリージョナリズムによって、地域レベルの組織が設立されたこと、(2)EUレベルの政策・計画がRPGにおいて考慮されていること、を述べている。第4章では、National Planという考え方が、ESDPの最終合意の後に現れてきていることを示している。結論として、EUレベルと地域レベルの重要性が高まるにつれて、国レベルの計画は、地域計画の枠組みとしての機能とともに、EUレベルと地域・地方レベルの「導管」としての役割を求められている。
著者
阿部 義平
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.3-34, 1991-11-11

日本列島中央部に形成された倭国は日本とよぶ中央集権国家に発展していくが,その過程で同一の国家でありながら10余の京――都城を形成し,変遷を重ねた。その内には条坊式の方格地割をもつ都城が5例ある。これらは中国の都城を制度として継受して造られた。ではそれ以外の都城はどんな実態で,都城全体はどう形成されてきたのか。条坊式都城より非条坊式都城が先行して出現するだけでなく,併行して営まれたものもある。非条坊式都城は副次的に把えられてきたが,かえって国家権力の本質や日本での都市の骨格を示すとみることもできると考える。非条坊式都城は,ほぼ7世紀代の100年間,倭の飛鳥に営まれた倭京(やまとのみやこ)から始まる。宮殿や豪族邸宅や寺,饗宴のための苑池,防備施設などが広大な地域を占めていた。650年代からは山城などの防備の中核施設も領域内に営まれたとみられる。このような防備された都市として最も典形的なのが九州の大宰府である。大宰府は朝鮮半島の三国の都城の重要な要素を継受し,亡命百済人の手で造営が指導された。その水城,小水城,山城,政庁,都市部分が発掘されている。しかし羅城は西側に認められるだけで,全貌は明らかでなかった。羅城南辺に当るとうれぎ土塁の発見により東側にも西側と同原則で羅城が復元できることが判った。その羅城内は郭と呼ばれ,正南北方向の地割をもち,左郭・右郭・南郭に分けられていた。南郭には条里が施行された。左・右郭の条坊も朱雀大路などの設けられた奈良時代前半ころには存在し,後に郭の中央部では10世紀に大規模な都市再開発がされたことも判明してきた。大宰府は朝鮮半島の都城よりも雄大な構想をもつもので,宮が遷されたことがないので京とは呼ばれないが,都城の一形態と評価できる。自然地形も最大限に利用した都城の型式は,畿内の都城を点検する上で原点となる。都市城壁をもたないとされてきた日本都市の歴史をも再考させるものである。
著者
鈴木 達行
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.545-548, 2006-05

1 0 0 0 OA 水左記

著者
源俊房 著 笹川種郎 編
出版者
日本史籍保存会
巻号頁・発行日
1916
著者
[源俊房著] . [源経信著]
出版者
内外書籍
巻号頁・発行日
1936
著者
森川 正章 菅原 雅之 鈴木 和歌子 三輪 京子
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.12, pp.799-804, 2014-12-01 (Released:2015-12-01)
参考文献数
29

およそ60兆の細胞からなるヒトには100〜1,000兆もの細菌が住んでいることが近年明らかとなり,動物と微生物の深いかかわりが注目されている.一方,肥沃な土壌1グラム中には1~10億程度の細菌が含まれおり,植物と微生物ともやはり深いかかわりがある.植物根の周辺域いわゆる根圏や内生の微生物が植物の成長などに重要な役割を果たすことも古くから知られている.実に今から100年以上前の1908年のサイエンス誌に“Pure cultures for legume inoculation(マメ科植物の純粋培養)”という記事で細菌の影響の排除がいかに難しいかを論じている.このように土壌植物の根圏に関する研究は長い歴史をもち根粒菌や菌根菌をはじめとする多くの知見が蓄積されてきた.一方,水生植物と微生物とのかかわりに関する研究は歴史が浅くまだ未解明の点が多い.私たちは,水生植物の一つであるウキクサからその成長を顕著に促進する表層付着細菌を複数発見している.本稿では,これら水生植物成長促進細菌とその作用機構の特徴について解説する.
著者
矢沢 正士
出版者
The Japanese Society of Irrigation, Drainage and Rural Engineering
雑誌
農業土木学会論文集 (ISSN:03872335)
巻号頁・発行日
vol.1979, no.80, pp.1-8,a1, 1979

成因の異なる3種の粘土質土壌(沖積土, 洪積土, 火山灰土)の乾燥収縮土塊を用いてその膨潤とスレーキング挙動に及ぼす吸着カチオン種の影響について実験的な検討を行った。その結果, 土塊の膨潤性は構成粘土鉱物種, 吸着カチオン種ならびに土塊の乾燥ステージにより大きく変動し, さらに膨潤性と土塊のスレーキングタンプは密接な関係のあることが明らかとなった。
著者
Yasuhiko Matsumoto Kazuhisa Sekimizu
出版者
バイオ&ソーシャル・サイエンス推進国際研究交流会
雑誌
Drug Discoveries & Therapeutics (ISSN:18817831)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.14-18, 2016 (Released:2016-03-12)
参考文献数
26
被引用文献数
6

Silkworm shows hyperglycemia after intake of diet containing large amount of glucose. The hyperglycemic silkworm model is useful for evaluation of anti-diabetic drugs. A hot water extract of Rehmanniae Radix, an herbal medicine, showed hypoglycemic effect against the hyperglycemic silkworms. This method is applicable for quick and simple evaluation of the hypoglycemic activities of different batches of Rehmanniae Radix. Our findings suggest that silkworms have a lot of merit as experimental animals for evaluation of various herbal medicines.

1 0 0 0 OA 国民道徳論

著者
藤井健治郎 著
出版者
北文館
巻号頁・発行日
1920
著者
山之内 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.437, pp.19-24, 2013-02-12

電極/回転Y-XLITaO_3基板、及びSiO_2/電極/回転Y-X LITaO_3基板の擬似弾性表面波の伝搬特性を解析し、金属電極、誘電体膜を付着させることにより、回転角に対するShort、Openでの伝搬減衰が異なること、及びSiO_2膜厚H/λ(H SiO_2膜厚、λ弾性表面波の波長)が020付近において、k2が005以上、界面短絡の場合、伝搬減衰が零,周波数温度特性(TCF)が、零でかつ広い温度範囲で良好な温度特性をもち、かつスプリアス特性の良好な基板が得られた結果について報告する。
著者
小林 茂 金尾 顕郎 吉川 貴仁 藤本 繁夫 平田 一人
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.38 Suppl. No.2 (第46回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.DcOF1092, 2011 (Released:2011-05-26)

【目的】 慢性閉塞性肺疾患(COPD)は中・高齢者に多い慢性の肺症状をはじめ全身炎症性疾患として捉えられる。慢性の換気障害とガス交換障害のために動脈血低酸素血症や高炭酸ガス血症が生じ、高次脳機能への影響が考えられるがその報告は少ない。そこで本研究ではCOPD患者の認知機能を評価し、肺機能、低酸素血症の有無、呼吸困難度さらに日常生活活動(ADL)との関係を検討することを目的として実施した。【方法】 O大学医学部附属病院呼吸器外来に通院する60歳以上のCOPD患者で、内科的標準治療がなされ症状安定期にある39名(男性23名、女性6名)、平均年齢72.2±7.0歳を対象とした。対象者の肺機能はVC 2.94±0.83L、%VC 94.5±21.13%、FEV1.0 1.35±0.62L、%FEV1.0 65.51±27.81%であり、GOLD分類の軽症7名、中等症21名、重症8名、最重症3名であった。なお、既に認知トレーニングを受けている症例、60歳未満の症例は対象より除外した。 評価はスパイロメトリーによる肺機能テストを実施し、パルスオキシメータにより低酸素血症の有無を観察した。認知機能は面接法にてMini-Mental State Examination(MMSE)30点満点、呼吸困難度はMedical Research Council(MRC)スケール、日常の活動性は日常生活活動(ADL)テスト身辺動作15点満点と移動動作15点満点を用いて評価した。 解析は肺機能(GOLD)の分類、低酸素血症の有無、MRCスケール各指標の程度ごとにMMSEの平均値を求め比較した。さらにMMSEと各指標の順位相関を求め検討した。また、MMSEの再現性を検討するために、2ヶ月間の観察期間をあけて症状の変化を認めなかった8名において再評価を実施した。【説明と同意】 本研究はO大学医学部倫理委員会の承認を得て臨床研究として実施した。対象者には事前に口頭と文面にて研究内容と方法を説明し同意書を得た。【結果】 1 MMSEの結果 全対象者の平均は25.3±2.3点であった。 2 MMSEの信頼性 8名において初期評価25.3±1.6点、2ヵ月後の再評価25.5±2.3点であり有意な差はなく、両評価の相関係数は0.80(P<0.01)であった。 3 MMSEと肺機能(GOLD)の分類との関係 GOLD分類の軽症26.0±2.2点、中等症25.7±2.6点、重症24.5±1.9点、最重症24.0±2.0点であり、それぞれ有意な差は認められなかった。また、両指標の間の順位相関はrs=-0.27(P<0.05)と低い関係であった。 4 MMSEと低酸素血症の有無との関係 低酸素血症無し(低酸素無群)26.1±2.4点、運動時低酸素血症有り(低酸素有群)23.9±1.9点、常時血酸素血症有り在宅酸素療法(在宅酸素群)24.1±1.4点であった。低酸素無群と低酸素有群および在宅酸素群との間に有意な差(P<0.05)が認められた。また、両指標の間に有意な順位相関rs=-0.40(P<0.01)が認められた。 5 MMSEとMRCスケールとの関係 Grade1 26.7±2.2点、Grade 2 25.8±2.4点、Grade 3 23.9±1.6点、Grade 4 23.3±1.2点であった。Grade1と3および4、Grade2と3との間に有意な差(P<0.05)が認められた。また、両指標の間に有意な順位相関rs=-0.51(P<0.01)が認められた。 6 MMSEと活動量との関係MMSEとADLテスト(移動動作)平均8.3±3.2点との間に有意な順位相関rs=-0.41(P<0.05)が認められた。しかし、ADLテスト(身辺動作)平均12.8±3.2点との間には有意な関係は認められなかった。【考察】 MMSEの再現性はFolsteinら等の再検査法で報告があり、非常に高い信頼性が示されている。我々の今回の60歳以上のCOPD患者においても相関係数は0.80と高い信頼性が示された。MMSEは30点満点で評価され、認知障害のcut off値は23/24点が推奨されている。COPD患者の認知機能の平均値25.3±2.3点は軽度認知障害の疑いのあるレベルであるが、一般高齢者と同等レベルと考えられた。しかし、MMSEは低酸素血症の有無、MRCスケールの程度で有意な差が認められ、また各指標との相関が認められた。さらに日常の移動動作の程度との間にも相関が認められた。この結果より低酸素血症を示す症例、動作時の呼吸困難が強い症例、日常活動レベルの低い症例ほど認知機能が低いことが考えられた。このことに共通する因子は活動性の低下と低酸素血症の存在であり認知機能に大きく関わっていることが考えられた。【理学療法学研究としての意義】 今後、同対象者に運動療法を実施し、認知機能に対する運動療法の有効性を検討するための基礎データとして意義は重要である。
著者
高木 伸
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05272997)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.115-130, 1996-04-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
出版者
内務省社会局社会部
巻号頁・発行日
1933