1 0 0 0 OA 超伝導入門

著者
大塚 泰一郎
出版者
公益社団法人 低温工学・超電導学会
雑誌
低温工学 (ISSN:03892441)
巻号頁・発行日
vol.35, no.6, pp.279-284, 2000-06-25 (Released:2010-02-26)
参考文献数
7

As described in the previous chapters, experiments following the introduction of the London theory revealed a few serious problems which could not be explained by the theory. Examples are transition to the normal state when the magnetic field is applied parallel to the surface of a superconducting film and the dependence of the penetration depth on the addition of impurities. The latter problem was resolved by Pippard through the introduction of the coherence length as described in the previous chapter. A serious problem which remained unresolved was the surface energy at the boundary of the superconducting and normal phases in the intermediate state of Type 1 superconductors. The stability of the intermediate state observed in experiments requires the boundary energy to be positive, which can not be explained by the London theory. In the next few chapters, the phenomological theory by Ginzburg and Landau, which not only resolved these problems but also led to the prediction of Type 2 superconductors, will be described.
著者
今度 史昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.272, pp.55-61, 2001-08-24

超高速宇宙飛行物体の軌道推定の一手法を提案し, 研究を行った。この手法は3つの段階よりなる。第1段階は目標がロケットなどのようにエンジンを活動させて推進している段階で, この段階については目標に質点モデルを用いて, 拡張型カルマンフィルタにより推定を行う。第2段階は目標が宇宙空間に突入してしまっており, 基本的に観測できない場合で, この段階においてはやはり目標には質点モデルを用い, 共分散誤差伝播解析によりその存在する範囲の確率分布を計算する。目標が大気中に再突入した後は6自由度剛体モデルを用い, モンテカルロシミュレーションを用いてその軌道と誤差範囲を推定する。これら3つの段階を組み合わせることにより目標の軌道推定とその軌道からの分散の定量的推定, また目標の落下範囲に関する詳細な情報を得ることができる。
著者
冨澤 輝樹 木島 隆 二見 邦彦 高橋 清孝 岡本 信明
出版者
日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.51-57, 2015

<p>A genetic analysis of wild-caught tetsugyo from Yutori-numa Pond, Miyagi Prefecture, a long-finned fish of uncertain origin designated as a National Natural Monument in Japan, demonstrated that some specimens were hybrids of goldfish (<i>Carassius auratus</i>) and crucian carp (genus<i> Carassius</i>). Phylogenetic analysis of sequences from part of the D-loop region of mitochondrial and nuclear DNA of 87 Yutori-numa tetsugyo indicated that 66 belonged to the goldfish group and 21 to the Japanese crucian carp group, subsequent PCR-RFLP analysis of c-<i>myc</i> gene revealing three different restriction fragment digest profiles, 21 and 60 specimens possessing goldfish or Japanese crucian carp genes, respectively, and the remaining 6, both genes, indicating their hybrid origin.</p>
著者
石生 義人 イシオ ヨシト Yoshito Ishio
雑誌
国際基督教大学学報. II-B, 社会科学ジャーナル
巻号頁・発行日
vol.48, pp.1-18, 2002-03-15

この論文は、アメリカ労働政策分野においてなぜ「鉄の三角同盟」現象が起こっていないのかという疑問に答えようとするものである。DavidKnokeが収集したデータを再分析し、1980年代の労働政策に関わった115の組織アクターの連携にどのような特徴があったのかを調べている。具体的には、25の労働関違法案にかかわる組織連携にどのようなアクターが含まれていたのかを分析し、(I)経済団体、(2)労働省のOfficeof the Secretary、(3)下院の労働・教育委員会(共和党議員)が複数の法案に関して連携をしていることがわかった。この連携は「鉄の三角同盟Jの構造的特徴は有しているが、どの程度政策結果に影響を与えているのかを調べてみると、これらの組織の政策方針と実際の政策結果が60%程度しか一致していないことがわかった。つまり、「鉄の三角同盟」と呼べるほどの影響力を行使していなかった。その主な理由は、労働団体を中心とする連携が、効果的な反対ロビー活動を展開していたからである。「鉄の三角同盟」現象は、連携を組む反対ロピー活動によってその影響力が弱められるため、敵対する組織連携がない政策分野においてのみ発生しやすいということが言える。
著者
黒木 俊弘
出版者
日本武道学会
雑誌
武道学研究 (ISSN:02879700)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.66-67, 1980-01-30 (Released:2012-11-27)
著者
宮川 拓
出版者
日経BP社
雑誌
日経systems (ISSN:18811620)
巻号頁・発行日
no.255, pp.70-75, 2014-07

Java 8他言語の長所を取り込むラムダ式でプログラムが簡潔にJava 5以来となる10年振りの大型アップデートと評される「Java SE 8」。他言語の長所を取り入れ、大幅に機能拡張された。ラムダ式という新しい構文、バリエーションが増えた日付・時刻API、拡張された…
著者
黒木 俊弘
出版者
日本武道学会
雑誌
武道学研究 (ISSN:02879700)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.42-43, 1981-03-10 (Released:2012-11-27)
著者
堀 智英 上本 伸二 加藤 琢磨
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

従来よりUV照射による抗原特異的な制御性T細胞が誘導できることが報告されていますが、これらの報告ではUV照射後に抗原に感作を行っており(前照射・後感作)、そのメカニズムについてはC4+T細胞を介してTh1からTh2へ偏向することにより説明されています。我々は申請時のプロトコールどおりに各レシピエントマウスから精製したCD4+T細胞と、ドナーの脾細胞とのmixed lymphocyte cultureを行い、培養上清におけるサイトカイン産生について解析し、従来のUVに関する報告と異なりIL-4の有意な産生は全く認めませんでした。そこで、前感作・後照射による感作抗原特異的な免疫抑制のメカニズムが従来のTh2へ偏向ではないことを証明するために、IL-4,IL-10,IL-5,IL-13,IFN-γ,IL-2について解析を行い、これまでの報告と異なり、Th2へ偏向ではなくIL-10のみを感作抗原特異的に高濃度に産生することを証明しました。さらに、抗原特異的な免疫寛容作用を有するCD4+T細胞について、その誘導および機能に関してのIL-10依存性を解析するために、UV照射の前後1日に抗IL-10抗体で処置したマウスおよびCD4+T細胞をナイーブレシピエントに移入する際に抗IL-10抗体を同時に投与し、その場合には免疫抑制効果は失われました。我々の抗原感作後にUV照射を行う系(前感作・後照射)では、感作抗原に一致してドナー抗原特異的なグラフトの生着の延長及びproliferation assayでの抗原特異的な免疫抑制が得られました。今回、感作した抗原に特異的なTr1様の免疫抑制性T細胞をUV照射により誘導でき、従来の報告と大きく異なりTh2偏向のメカニズムではなくIL-10のみに依存性にCD4+T細胞を介して免疫抑制効果を得ている点を証明でき、以下の論文に発表しました。
著者
嶋田 典人
出版者
記録管理学会
雑誌
レコード・マネジメント : 記録管理学会誌 = Records management : journal of the Records Management Society of Japan (ISSN:09154787)
巻号頁・発行日
no.70, pp.37-56, 2016-03

本稿は、公文書と地域資料双方を保存・利活用する意義、適切な保存と利活用促進の必要性について考察するものである。香川県旧本島村製錬所設置計画に関する公文書は、100年前に作成された。この公文書は、議事録と契約書である。中でも「意思決定過程」を表す公文書の保存・利活用する意義を考察する。公文書等の管理に関する法律の第4条は、文書作成時の「意思決定過程」を規定している。製錬所設置計画を巡る記録には地域資料もある。地域資料は、民間所在資料と新聞資料を扱う。民間所在資料からは、住民による反対運動の実態がわかる。
著者
金 甫榮
出版者
記録管理学会
雑誌
レコード・マネジメント : 記録管理学会誌 (ISSN:09154787)
巻号頁・発行日
no.70, pp.15-36, 2016-03-25

本稿では、ビジネス・アーカイブズの保存・利用について長年にわたり国を挙げ戦略的に取り組んで来たイギリスの先進事例から、その歴史的背景を含め基本理念と具体的な実践スキームについて紹介する。そして、現在までの日本のビジネス・アーカイブズの状況を整理しつつ、ビジネス・アーカイブズのとらえ方、実践面でどのような課題があるかを明らかにする。その上で、イギリスのビジネス・アーカイブズのための戦略を評価軸にして、日本におけるビジネス・アーカイブズの将来像を意識しつつ、その発展に資する戦略や方法について検討する。具体的には、ビジネス・アーカイブズの連携及び統合化のための共有プラットフォームとも言える「全国ビジネス・アーカイブズ登録簿」の構築を提案すると共に帝国データバンク史料館を例にあげ、有効な登録簿の構築方法を具体的に示す。
著者
小川 千代子
出版者
記録管理学会
雑誌
レコード・マネジメント : 記録管理学会誌 (ISSN:09154787)
巻号頁・発行日
no.70, pp.3-14, 2016-03-25

2015年3月15-16日、当時の記録管理学会理事会メンバーによるブレーンストーミングを行った。記録管理学の体系化をめざし、記録管理学会の将来像を描きたいというのが、その企画の根底にあった。以下はその成果報告書である。主な報告内容は、記録管理学とは(1.)、記録管理法制度(2.)、記録管理の実務と実業(3.、4.)、記録管理の道程(5,)、記録管理と社会(6.)、多用な記録管理(7.)にまとめ、執筆者は末尾に掲げた。
著者
趙 章恩
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1116, pp.100-103, 2013-09-12

Samsung Electronics社が大きくアピールしていたのは、「Samsung Smart School」である。タブレット端末「Galaxy Note 10.1」またはWindows 8端末「ATIV smartPC Pro」と電子黒板を使い、教師と学生の双方向の授業を実現する教育ソリューションである(図1)。 Samsung Smart…
著者
橋本 千絵 古市 剛史
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 (ISSN:09124047)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.259-269, 2001 (Released:2009-09-07)
参考文献数
33
被引用文献数
1 5

We examined the 20-years records of female transfer of wild bonobos at Wamba, D. R. Congo. Most females left their natal group between 6 and 9 years old, and immigrated into new groups between 10 and 12 years. Females seemed to travel several groups before settling in a new group. After settling down, they start reproduction and will not transfer to other groups for the rest of their life. We examined average of coefficient of consanguinity of males with whom females may copulate in new groups. The probability of inbreeding drastically decreases when a female transfers groups, and it decreases according to the amount of intergroup travel. Differences in female transfer pattern between bonobos and chimpanzees seem to be due to the differences in the risks of traveling alone, such as predators, social relationships between females, and high social status of females. The balance between cost and benefit of intergroup transfer may determine philopatric social structure in chimpanzees and bonobos.
著者
岡崎 雅嗣 国本 利文 小林 隆夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DSP, ディジタル信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.329, pp.41-46, 2003-09-22

本稿では,非定常なオーディオ信号に重畳した雑音の除去に関して述べる.スペクトル減算法(SS法)は定常的な信号である場合に効率よく機能するが,元信号がピアノのアタック部分のようにパルス性の音など非定常な成分を含んでいる場合は十分な性能を得るのが難しいという問題があった.本研究では,そのような非定常な元信号に対して,SS法の窓長を適切に選ぶことが重要であることを示し,窓長を適応しながら多段接続したSS法を提案する.また,窓長を長くしたとき問題となるプリエコーを回避する方法についても検討する.4段の多段SS法によって4種類のオーディオ信号の雑音除去を行い主観評価を行なった結果,多段SS法は単一の窓長を用いたSS法より品質が良いことがわかった.