著者
平澤 泰文 松川 節 川田 隆雄 小南 昌信
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.89-92, 2012
参考文献数
1
被引用文献数
1

近年急速に成熟してきた情報通信技術,いわゆるICTを効果的に学習に,具体的には博物館学習に利用するために,アップル社のiPadを利用したガイドシステムを構築した.このシステムを博物館で開催された展覧会へ実際に導入した上で,高校生・大学生を対象としたアンケート調査を実施して有用性をはかった.本稿では,2008年に構築した携帯情報端末PDA(シャープ社製スマートフォン)を利用した博物館音声ガイドシステムの実証実験の結果と比較を行った本システムの評価結果を報告する.なお,これらの結果を受けて,大谷大学人文情報学科では全学生へのiPadの配布が決まり2011年より授業で運営するまでに至った.
著者
伊藤 眞義
出版者
(一社)日本ゴム協会
雑誌
日本ゴム協会誌 (ISSN:0029022X)
巻号頁・発行日
vol.87, no.2, pp.48-56, 2014 (Released:2014-04-19)
参考文献数
27
被引用文献数
1

This paper is concerned with the discussion on the characterization of carbon-gel developed in the carbon black filled rubber systems. A limit of NMR method for the characterization was also discussed. There exists less mobile rubber molecules and highly mobile ones in the carbon-gel. The less mobile rubber molecules cannot be removed by the good solvent for rubber and they contribute to the reinforcement. The highly mobile ones can be extracted by the good solvent depending on molecular weight of rubber and conditions for the extraction. Therefore, the reinforcement of filled rubber systems cannot be simply related with the content of carbon-gel.
著者
石田 康行 帖佐 悦男 矢野 浩明 山本 惠太郎 河原 勝博 田島 卓也 山口 奈美 崎濵 智美
出版者
日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会
雑誌
JOSKAS (ISSN:18848842)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.468-471, 2010 (Released:2011-02-10)

Partial-thickness articular-side tears of the rotator cuff were termed "partial articular surface tendon avulsion" (PASTA) by Snyder et al. Avulsion fracture of the medial aspect of the greater tuberosity in the region of the supraspinatus footprint was termed "bony PASTA lesion" by Bhatia et al. Kaspar et al. described a case of hyperabduction injury to the shoulder with fracture and extensive cavitary bone defect in the superolateral proximal humerus, caused by impression of the acromion.### We describe a case of bony PASTA lesion caused by hyperabduction injury to the shoulder. A 41-year-old male fell from a scaffold and hung from it. At that time, his left shoulder was placed in hyperabduction, causing a bony PASTA lesion. Because the displacement of the fragment was slight, he was given only conservative therapy for 7 months. He came to our hospital because motion pain and impingement in his left shoulder were not improved after 7 months. Physical examination revealed impingement sign and motion pain in his left shoulder. Radiographic examination revealed a 10 mm diameter cavitary bone defect and a small bone fragment of his injured greater tuberosity.### We diagnosed impingement syndrome caused by the small bone fragment, and performed arthroscopic operation. The bone fragment was removed, and the PASTA lesion was repaired with arthroscopic transtendon repair technique which preserved the superficial layer of the rotator cuff (arthroscopic PASTA repair). His postoperative course was good, and the preoperative symptoms disappeared.### In such cases, arthroscopic operation is best, because it is less invasive. 2004年Kasparらは肩関節過外転による肩峰と上腕骨の衝突で上腕骨近位に骨欠損と骨折を生じる症例があると報告し,2007年Bhatiaらは肩関節前方脱臼後に生じた棘上筋腱大結節付着部関節面側裂離骨折をbony PASTA lesionと称した. 今回,肩関節過外転で生じたbony PASTA lesionの症例を経験したので報告する. 症例は41歳,男性で建築作業中,足場より転落し左手でぶら下がり左肩関節過外転となり,左棘上筋腱大結節付着部関節面側裂離骨折を受傷した. 転位が軽度であったため近医にて保存的加療を行った. 左肩関節運動時痛,ひっかかり感が改善しないため受傷後7カ月で当科紹介受診となった. 画像所見上,上腕骨大結節に直径約10mmの骨欠損像と棘上筋腱大結節付着部関節面側に2×2×5mm大の小骨片を認め,小骨片による肩インピンジメント症候群と考え鏡視下手術を施行した. 小骨片は切除し,棘上筋腱関節面部分断裂を残存腱板を温存し,鏡視下に経腱板的に修復した(arthroscopic PASTA repair). 術後経過良好で術前の症状は消失した. 本例に対する鏡視下手術は鏡視による低侵襲での病変部の評価と残存組織を温存した修復が可能で最良の方法であった.
出版者
海人社
巻号頁・発行日
2004
出版者
集英社
巻号頁・発行日
1987
著者
深田 雅子
雑誌
文化学園大学紀要. 服装学・造形学研究 (ISSN:21873372)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.75-80, 2015-01-31

現存するアイヌの衣服の多くには、アツシなどの植物衣や木綿衣の襟ぐり、袖口、裾周りに藍染めの木綿布が使われている。それらは内地で染めたもので、貴重だったと言われている。本研究では、アイヌの衣服に使用された藍染めの木綿布に着目し、なぜ藍染めが多用されたのか、その染色方法と役割、象徴性について明らかにすることを目的とする。研究方法は文献調査と、北海道白老町、登別市、沙流郡二風谷において聞き取り調査を行った。これらの調査から、江戸時代、アイヌは和人との交易や労働の報酬として藍染めの木綿布を手に入るようになり、樹皮衣アツシの補強や、着物に刺繍を施すための土台として切伏せ(アップリケ)のように使用し、その刺繍には魔除けや家族の健康を願う様々な思いが込められていることがわかった。また、藍色そのものも除魔力を持つと考えられており、裾や袖口などの縁に細く切った藍染めの木綿布を縫い付け、悪い神が入らないようにした。布を染めた藍については、内地で染められたという考えのほかに、エゾタイセイ(蝦夷大青)で染めた可能性と、藍以外の草木で彼ら自身が染めた可能性があることがわかった。

1 0 0 0 衛生之心得

著者
松本順口述 高松保郎筆記
出版者
愛生館
巻号頁・発行日
1889
著者
草薙 裕
出版者
筑波大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1991

日本語をコンピュータで処理するための日本語文法の徹低的な形式化が本研究の目的である。本研究は、実際に書かれた、随筆、小説、科学技術論文などの大量の文章をデータとして、日本語の語構成(形態論)および文の構造(統語論)の規則を次のような手順で、分析、記述している。1.語の定義、2.語の分類、3.形態素の語中の位置および共起関係の分析、記述、4.語間の共起関係による表層構造の文型の記述、5.語間の意味関係による格フレームの記述を行い、さらに、これらの記述を基にして、6.上記記述を基にした語構成規則の統合化、7.上記記述を基にした文構造規則の統合化、8.日本語コンピュータ辞書の整備、9.形態素解析および構文解析のアルゴリズムの作成およびそのコンピュータ・プログラム化を行った。なお、実際に書かれた文の構文規則は非常に複雑であり、現在も規則の記述の整理を続けているところであり、この構文規則の形式化およびそのプログラムは近日中にまとめて出版の形で公表するつもりである。本研究では、日本語の統語上の単位である語を従来の単語とは異なり、同時性と不可分性という基準から定義したので、形態素解析の規則が3型規則で記述でき、2型あるいは1型規則が必須な構文解析と完全に分離できたことに大きな特徴がある。
著者
下田 和孝
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.78, no.4, pp.754-757, 2012 (Released:2012-09-08)
参考文献数
36
被引用文献数
5 9 2
著者
大西 昇
出版者
東京工芸大学
雑誌
東京工芸大学工学部紀要. 人文・社会編 (ISSN:03876055)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.40-48, 1998-01-31
著者
和田 恭則 伊東 正吾 恩田 賢
出版者
麻布大学
雑誌
麻布大学雑誌 (ISSN:13465880)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.170-173, 2006

乳牛の乳腺組織ではPTHrPが合成・分泌され,またそのレセプターであるPTH/PTHrPレセプターが発現していることから,PTHrPが乳腺組織において何らかの作用を有する可能性が考えられた。そこで本研究では,乳汁中のPTHrP濃度とCa濃度との関連を検討した。最初にMBP-ウシPTHrP[1-141]を合成し,スタンダードとして用いて血漿中ならびに乳汁中PTHrP濃度を測定した。まず,周産期のジャージー種乳牛1頭を用いて,PTHrPの乳腺組織からの分泌,ならびにCaの乳腺組織への取り込みについて検討した。すなわち,腹大動脈と腹皮下静脈(乳静脈)から血液を採取し,PTHrP濃度とCa濃度を測定し,動静脈差を求めた。血清Ca濃度はこれまでの報告と同様に分娩前後に一過性の減少が認められたが,その低下時にCa濃度の動静脈差は認められず,乳腺への取り込みは明らかではなかった。一方,血漿中PTHrP濃度はいずれの時期においても検出限界以下(0.57pM)で,動静脈差を検討することはできなかった。ついでホルスタイン種泌乳牛9頭について血漿中PTHrPの動静脈差を検討するとともに,乳汁中のPTHrPとCa濃度について検討した。その結果,血漿中PTHrP濃度は動静脈共に周産期のそれと同様,検出限界以下であった。一方,乳汁中のPTHrP濃度は著しく高く,28.4±7.6nM(平均±標準偏差)であり,90%以上が乳腺組織由来であることが明らかとなった。また乳汁中Ca濃度は98.7±13.3mg/dl(平均±標準偏差)であり,乳汁中のPTHrP濃度との間には有意な正の相関(P<0.01)を認め,乳腺組織由来のPTHrPが,乳汁へのCa輸送に関与している可能性が示唆された。

1 0 0 0 讃岐俗謡集

著者
笑門散人 著
出版者
香川県教育図書
巻号頁・発行日
1933