著者
N Moles
出版者
CODATA
雑誌
Data Science Journal (ISSN:16831470)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.192-202, 2015 (Released:2015-01-27)
参考文献数
15
被引用文献数
2

With the growing importance of data to the scholarly record and the critical role journals play in facilitating data sharing, the complex landscape of scholarly journal data publication policies has become an obstacle for research. This paper outlines Data-PE, a framework for evaluating these policies. It takes the form of a conceptual foundation, comprising twelve criteria for evaluation, operationalized through an evaluation tool. Its objective is to function as a flexible means for a variety of stakeholders to appraise individual policies. Examples of the use of the framework are provided and means for the validation of the tool are discussed.
著者
佐治 英郎 荒野 泰 前田 稔 井戸 達雄 大桃 善朗 中山 守雄
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

細胞殺傷性の強い高エネルギーβ線を放出する放射性核種を結合した化合物を体内に投与して癌細胞周辺に送達・集積させることにより、その放射線が透過する範曲内で癌細胞を直接死亡させることが可能となる。この『内用放射線治療薬剤』の開発するために、本研究では、有効な放射性核種の選択とその製造方法、充分な治療効果を得られる放射能のデリバリーシステムの構築・担体分子への旅射性核種の効率的結合法、放射線量に関する放射線生物学的評価等について総合的に調査し、以下の結果を得た。1.癌の治療に十分な飛程、線量などを与える放射性核種の選択を行い、放射性ヨウ素-131、レニウム-186、 188、ルテチウム-177、銅-64等のβ線放出核種が有効であることを認めた。2.1での選択された旅射性核種の製造のための核反応の選択、製造方法、他施設への運搬、院内サイクロトロンによる製造系について、時間、方法を含めてシュミレーション的に調査し、これが可能であることを見出した。3.放射性同位元素を用いた癌の治療には、癌細胞自身あるいはその周辺に多量の放射能を集積させること、および非標的組織からの速やかな放射能の消失を達成するために、放射能のキャリア分子を探索し、抗体、リポソーム、核酸、腫瘍部位に発現受する容体結合物質などにその可能性があることを認めた。4.「がんの内用放射線治療薬剤の開発に関するシンポジウム」を開催し、上記の結果を報告すると共に、それに関して、他の薬学、臨床放射線治療分野、核医学診断分野などの医学、核反応と放射性核種の製造分野の研究者と癌の内用放射線治療薬の有効性について討議した。この結果は今後の内用放射線治療薬の開発研究に有益な情報となった。
著者
高木 智見
出版者
山口大学
雑誌
山口大學文學會誌 (ISSN:0551133X)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.1-21, 1997
著者
広瀬 淳子
出版者
学習院大学
雑誌
人文 (ISSN:18817920)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.119-152, 2011

本稿は学習院大学に埋もれていた華族会館旧蔵洋書についての調査報告である。 明治2 年の布達により新たに華族と称されるようになった旧諸侯(大名)と公卿(公家)たちによって明治7 年に設立された華族会館は、明治10 年に学習院を創立した際、図書館を作る目的で収集していた資料のほとんど即ち和漢書9,159 冊及び洋書1,614 冊を学習院へ寄贈した。 その事実を裏付ける『華族会館寄贈図書目録』が学習院大学図書館書庫に眠っていた。 そのなかの洋書目録は日本語で記載されているため、表示された書名等を手掛かりに原書をすべて同定することは不可能であった。そこで、学習院が明治30 年以前に受入れた洋書のなかで明治10 年(1877 年)までに出版されたものを選び出してその蔵書印等を調査した結果、836 冊の華族会館旧蔵洋書を確認した。そうしてリストを作成すると、明治初期の新しい国造りに向けたコレクションが浮かび上がった。その多くは勝海舟をとおして徳川宗家から寄贈されたものである。Kazoku Kaikan, the Peer's Club established in 1874 by peers, former feudal lords and high court nobles, planned to have its library, and collected books. In 1877 Kazoku Kaikan founded the school named Gakushuin for the children of its members and transferred most of its book collections, 9,159 Japanese and Chinese books and 1,614 Western books to the library of the school, and became the patron of the library. This transfer and the history of individual book became traceable by the recent discovery of the catalogue, prepared in 1879 and written in Japanese under the title of Kazoku Kaikan Kizo-tosho Mokuroku, of the transferred books, within the Gakushuin University Library. The author found out 836 Western books bearing the ownership stamps of the Kazoku Kaikan in the Gakushuin University Library collection, by investigating the books published before 1877, and accepted by Gakushuin Library before 1897. These books were published in the United States of America, Great Britain, France, Germany, etc., and turned out to be a leading collection to promote modernization of Japan in early Meiji Era. Most of the literatures were contributed by the Tokugawa Shogunal Household by the arrangement of KATSU Kaishu. The story about the Japanese and Chinese books donated by the Tokugawa Shogunal Household was described before(No. 8 of this journal).
著者
上野 浩道
出版者
日本教育学会
雑誌
教育學研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.65, no.2, pp.174-175, 1998-06-30
著者
柴田一郎 著
出版者
福富商店
巻号頁・発行日
1922
著者
堀木 信男
出版者
日本水産増殖学会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.117-124, 1981-09-25 (Released:2010-03-09)
参考文献数
15

1979年6月に紀伊水道およびその外域の18点で, MTDネットによる10~50m層までの多層曳によって採集された魚卵・稚仔魚を材料として, 垂直分布について検討した。1.15種類 (不明種が8種類以上) , 19, 808個の魚卵, 31種類 (不明種が数種類) , 24, 030尾の稚仔魚が採集された。2.各採集層における最優占種は, 魚卵が全層でトカゲエソ, 稚仔魚が50m層を除く各層でマルアジである。3.個々の魚卵・稚仔魚の垂直分布を次の4つのタイプに類型化した。A型: 中層に最も多く分布する型であり, ウルメイワシ, トカゲエソ, タチウオなどの卵, カタクチイワシ, エソ科, ハダカイワシ科, マルアジ, ネズッポ属などの稚仔魚が含まれる。A'型: 中層に集中して分布する型であり, コノシロ卵, ヒイラギ属, クモハゼ科などの稚仔魚が含まれる。B型: 中層から底層にかけて多く分布する型であり, カタクチイワシ卵, タチウオ, アカタチ, ワニギスなどの稚仔魚が含まれる。C型: 底層に多く分布する型であり, ワニギス卵, ウルメイワシ, サイウオなどの稚仔魚が含まれる。4.一般的に, 産出された魚卵は卵発生の中期に浮上し, そして, 後期 (ふ化直前) には沈降する傾向が認められる。5.稚仔魚はそれぞれ種独自の好適な環境を選択して移行 (浮上あるいは沈降) しているものと推察される。
著者
成田 拓也 鈴木 良平 石渡 利奈 井上 剛伸 鎌田 実 矢尾板 仁
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第22回全国大会(2008)
巻号頁・発行日
pp.398, 2008 (Released:2009-07-31)

認知症者は,短期記憶障害のために予定を覚えておくことができず,同じ質問を頻回に繰り返す場合がある.本研究では,グループホームでの参与観察により,スケジュールに関わる記憶の問題を分析し,支援機器開発の課題(ニーズ,理解・注意の制約)を抽出した.機器のプロトタイプを作成し,発話・行動分析から,記憶を補うスケジュール呈示手法を探索した結果,提案手法により,頻回な質問が減少し,行動決定が可能になった.
著者
大武 美保子
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.295-302, 2009 (Released:2009-02-19)
参考文献数
26
被引用文献数
3 4

This paper proposes multiscale service design method through the development of support service for prevention and recovery from dementia towards science of lethe. Proposed multiscale service model consists of tool, event, human, network, style and rule. Service elements at different scales are developed according to the model. Firstly, the author proposes and practices coimagination method as an ``event'', which is expected to prevent the progress of cognitive impairment. Coimagination support system was developed as a ``tool''. Experimental results suggest the effective activation of episodic memory, division of attention, and planning function of participants by the measurement of cognitive activities during the coimagination. Then, Fonobono Research Institute was established as a ''network'' for ``human'' who studies coimagination, which is a multisector research organization including elderly people living around Kashiwa city, companies including instrument and welfare companies, Kashiwa city and Chiba prefecture, researchers of the University of Tokyo. The institute proposes and realizes lifelong research as a novel life ``style'' for elderly people, and discusses life with two rounds as an innovative ``rule'' for social system of aged society.
著者
河田 隆 永田 治樹
出版者
情報メディア学会
雑誌
情報メディア研究 (ISSN:13485857)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.15-31, 2012-09-25 (Released:2012-09-25)
参考文献数
18

[抄録]最近,インターネットを利用した動画コンテンツの配信が盛んになっている.また,ブログやSNS(Social Networking Service)のように,情報の送り手と受け手が相互に入れ替わるCGM(Consumer Generated Media)の利用者が急増している.このような新しいメディア環境において,本研究では,テレビ視聴が人々にどう捉えられているのかを示すため,ブログやSNSをはじめとしたCGMを利用する時間がテレビ視聴時間よりも長いと感じている人々(ネット指向グループ)とそうでない人々(テレビ指向グループ)を区別した調査票調査を実施し,その結果を用いた因子分析を行った.また,因子得点を利用したクラスター分析を用いて,特徴的な五つのテレビ視聴パターンと,上述の二つのグループとの関わりを分析した.
著者
角田 出 佐藤 利夫 川口 明廣
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.51-57, 1997

(1) ラクトフェリン (LF) をブリ, マダイ, ヒラメ, メバミル, マハゼの稚魚に経口投与し (0.2mg, 2mg, 20mg, 200mg/kg体重/日), 12日間の体表粘液分泌活性 (単位体表面積当たりい分泌されるタンパク質量) の変化を調べた. 実験水温は20℃であった。<BR>(2) LF投与区, 特に1日当たり2mg~200mg/kg体重のLFを投与した区では, 各魚種とも, 対照区に比べて飼育期間中の死亡魚数は減少する傾向を示した.<BR>(3) 試験開始時の単位体表面積当たりに分泌されるタンパク質量は, プリで1.47±0.25μg/mm<SUP>2</SUP>,マダイで1.73±0.24μg/mm<SUP>2</SUP>,ヒラメで1.54±0.27μg/mm<SUP>2</SUP>,メバルで1.69±0.34μg/mm<SUP>2</SUP>,マハゼでは1.45±0.31μg/mm<SUP>2</SUP>であり, 各魚種とも, 試験期間を通じて対照区の体表粘液分泌活性に有意な変化は認められなかった.<BR>(4) 海産魚の体表粘液分泌活性を有意に上昇させるのに必要なLFの投与量は, マダイのようなLFに対する感受性の高い魚 (0.2mg/kg体重/日のLF投与でも粘液分泌活性は上昇する) を除くと, 養殖魚・天然魚の区別無く, 2mg/kg体重/日以上であった.<BR>(2) 20mgまたは200mg/kg体重/日のLFの経口投与により5魚種の体表粘液分泌活性は3日から6日で有意に上昇した.<BR>(6) LFの投与によって上昇した体表粘液の最大分泌活性値は, マダイでは通常分泌活性値の約2倍, 他の4魚種では1.4~1.7倍程度であった.<BR>(7) LFの投与による体表粘液分泌の亢進効果は, 調査した5魚種中ではマダイで最も高く, 次いでヒラメ, マハゼ, ブリ, メバミルの順に低くなった。
著者
阿部 智和
出版者
北海道大学大学院経済学研究科地域経済経営ネットワーク研究センター
雑誌
地域経済経営ネットワーク研究センター年報 (ISSN:21869359)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.87-101, 2014-03

本論文の目的は,わが国で積み重ねられてきたオフィス空間のデザインに関する研究知見のうち,とりわけ2000年以降の研究の到達地点を明らかにすることにある。本論文で2000年以降の研究蓄積に注目を向ける理由は,経営学者たちもオフィス空間のデザインを重要視し始めたことにある。より具体的には,この時期を契機として,知的創造や知識創造を促すオフィス空間のデザインを志向した研究が創始されているのである。 1990年代までのオフィス空間内の快適性の向上を志向した研究とは異なり,建築学者や実務家たちだけではなく,一部の経営学者たちからもオフィス空間のデザインに対して注目が向け始められたのである。 本論文で明らかにする先行研究が辿り着いた研究知見は,以下の3点に集約することができる。より具体的には,①実務家や一部の経営学者たちによって知的生産性を向上させるオフィス空間のデザインへの注目が向けられ,実際にオフィス空間の設計が行なわれてきたこと,②建築学者を中心として知的生産性を計量的に把握する試みが積み重ねられ,定量的なデータにもとづいたオフィス空間のデザインが志向されてきたこと,③経営学者たちがコミュニケーションを鍵概念にして,オフィス空間のデザインについて考察を加えてきたこと,の3点である。最後にこれらの研究の貢献と残された問題を明らかにし,今後の研究課題を提示する。