著者
比留間 浩介 森 健一 尾縣 貢
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.699-706, 2013 (Released:2013-12-07)
参考文献数
18

The purpose of this study was to consider the selection method employed for baton passing during sprint relays in high school physical education classes. Down sweep passing and up sweep passing were compared in terms of learning effect. The results obtained after dividing the students into 3 groups according to sprint capability, and examining the learning effect, were as follows. 1.  The group with a high sprint capability tended to use up-sweep passing because this allowed the baton to be passed while maintaining sprint speed. 2.  The groups with low and medium sprint capability low tended to use down-sweep passing over a free distance, because these groups found it difficult to maintain speed in the takeover zone.   These observations suggest that physical education classes can be made more productive by choosing a suitable baton pass method according to sprint ability.
著者
大門 哲
出版者
神奈川大学
雑誌
民具マンスリ- (ISSN:09123253)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.9515-9522, 2007-06
著者
竹村 紫苑 赤松 良久 鎌田 磨人
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G(環境) (ISSN:21856648)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.I_105-I_110, 2012 (Released:2013-02-13)
参考文献数
16

パラオ諸島におけるマングローブの生育地としての干潟の形成と安定性に関わる流域特性を用いて潜在的生育地を推定し,広域的視点から生育地の脆弱度評価を行った.流域特性として土砂供給,土砂堆積,そして波の静寂性に関わる要因をGISを用いて算出した.そして一般化線形モデルを用いて流域内に生育可能なマングローブ生育地面積の推定を行った.その結果,流域山地部からの土砂供給量が多く,平野部の土砂堆積容量が十分で,かつ平野部の水理条件の良い河川が大きな内湾に流入する場所において潜在的生育地面積が大きかった.しかし,マングローブの潜在的生育地は限られた場所であり,パラオのマングローブ生育地のほとんどは脆弱な環境に立地することから,土地開発は慎重に検討する必要がある.
著者
Uthongsap Kanokwan
巻号頁・発行日
2012

制度:新 ; 報告番号:甲3675号 ; 学位の種類:博士(学術) ; 授与年月日:2012/6/11 ; 早大学位記番号:新6043
出版者
Liss
巻号頁・発行日
1984
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.971, pp.144-146, 1998-12-28

インターネットを活用した新しい闘病スタイルが台頭している。ときには、治療の選択や患者の闘病意欲を左右するほどの効果がある。 伊予銀行に長年勤めてきた小田耕作さん(51歳)はそんな闘病を実践している好例だ。「病気になるまで10年間は単身赴任で各地を転々としていた。われながら朝から晩までよく働いていたものだ」。ご多分にもれない、がむしゃらビジネスマンだった。
著者
稲崎 舞
出版者
国立音楽大学
雑誌
音楽研究 : 大学院研究年報 (ISSN:02894807)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.97-110, 2009

本研究は、イーゴル・ストラヴィンスキー(Igor Stravinsky,1882-1971)の12音技法作品の楽曲構成原理を解き明かそうとする試みの一つである。ストラヴィンスキーの全時代の作品を通して表れている特徴として、しばしば指摘されるのは、「ブロック・ジュクスタポジション」と呼ばれる楽曲構造である。確かに、完成された楽曲をスタティックなものとして捉えた場合に、この構造は、12音技法作品においても見出すことができる。しかしながら、12音技法による個々の音列と、こうした構造との間の関係性に対しては、十分に論じられていないように思われる。そこで本研究では、完成された楽曲をスタティックなものとして捉えるのではなく、楽曲が完成されるまでの作曲プロセスを辿る形でこの問題に近づくことを試みた。今回、1951年以降に書かれた12音技法作品を対象に、パウル・ザッハー財団所蔵のマニュスクリプトに基づき、分析を行った結果、作曲プロセスは、大きく二段階に分かれていたことが確認された。第一段階は断片的なスケッチを作る作業で、第二段階はそれらの断片的スケッチを繋ぎ合わせて全体を構築してゆく作業である。しかし、断片的なスケッチをただ並置させただけでは、全体性の保証は得られないはずである。なぜ、断片的なものから全体を構築してゆくことができたのか。この問題を考察するにあたり、《レクイエム・カンティクルス》(1965-66)のスケッチの断片に執拗に繰り返されていたある音に着目した。その音とは、ストラヴィンスキーが晩年に多用した「6音ローテーション・システム」によって見出された音であった。「6音ローテーション・システム」とは、エルンスト・クルシェネク(Ernst Krenek, 1900-91)が創案した12音技法の発展的な用法である。このシステムのうちの「音程のローテーション」によって導き出された「同一音から成る垂直配列音」が、断片と断片の「ジョイント」のような役割を担っていた。このことから、二段階の作曲プロセスの前段階に、全体の整合性をとるための「ジョイント」となる音として、「同一音から成る垂直配列音」を断片の中に設定するという作業があったのではないか、という仮説を立てるに至った。ストラヴィンスキーは、12音技法というオートマティックな性質をもったシステムを使用しながらも、それが完全にオートマティックになることを避けたのである。こうした問題は、12音技法作品においてのみならず、「ストラヴィンスキーは、作曲行為の中で、部分と全体の関係性をどのように捉えていたのか」という根本問題とも深く関わるであろう。
著者
坂戸 博之 呂 山 猪木 誠二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. HI, ヒューマンインタフェース研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.98, no.22, pp.81-86, 1998-03-13
被引用文献数
1

筆者らは聴覚障害者と健聴者とのコミュニケーションを支援することを目的として、手話アニメーション生成システムを開発している。このシステムでは、以前に提案した、身体の各部位の動きに注目した手話単語記述方式を基に、コンピュータグラフィックス(CG)アニメーションとして手話単語動作を生成している。このアニメーションについて、聴覚障害者7名を対象として手話単語118単語について評価実験を行ったところ、全体で63.8%の認識率を得ることができた。本稿では実験とその考案について報告する。
著者
青木 一勝
出版者
東京工業大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

三波川変成帯最高変成度岩石の昇温および後退変成作用の温度-圧力-時間(P-T-time)条件を明らかにするため、三波川変成帯の模式地である四国中央部汗見川地域の最高変成度地域に産するザクロ石と石英が主要構成鉱物であるガーネタイトの岩石学的および熱力学的研究を行った。その結果、この岩石の最高変成P-T条件は、P=15-19kb,T=500-520℃であり、エクロジャイト相変成作用を被ったことを明らかにした。さらに、この地域に産する変成岩中に現在観察される鉱物組み合わせは、変成帯上昇時においてP=7-11kb,T=460-510℃(緑簾石角閃岩相)の条件で加水後退再結晶作用を被ったことにより生成したことも明らかにした。更に、Nano-SIMS(東大、佐野研設置)を用いてジルコンU-Pb年代分析を行った結果、その加水後退再結晶作用が85.6±3.0Maに起きたことが分かった。以上のことから、汗見川地域に産する最高変成度岩石は、エクロジャイト相の変成作用を被った後、上昇過程で85.6±3.0Maに緑簾石角閃岩相の条件で加水後退再結晶作用を被ったことが示された。以上の結果とこれまでに明らかにしてきた結果を組み合わせ,三波川変成帯の変成・形成プロセスを考えると、三波川変成岩の原岩は、沈み込み後、累進変成作用が進み、120-110Maに変成ピークを向え、最高変成度部では、エクロジャイト相に達した。その後、造山帯の走向と直交した南方向に、薄いスラブ状に上昇を開始し、66-61Ma頃に地殻中部(15-17km深度)で下位の四万十変成岩の上位に定置し、貫入を停止した。上昇中に昇温変成作用が進行している四万十変成岩から大量の流体が三波川変成岩を通過することにより、加水後退再結晶が進行し、三波川変成岩の多くは再結晶化して、累進的な構造、鉱物、年代の記録を失った。その後、地殻の隆起が起こり、50Ma頃に表層に露出し、現在に至ったと考えられる。
著者
坂本 浩樹 平島 俊弘 遊佐 隆 黒田 重史 森石 丈二
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.20, no.6, pp.407-410, 1993-11-01
被引用文献数
1

腱板断裂の手術後の固定肢位として stockinette-Velpeau固定を用い, 理学療法をおこなった30例31肩に対し術前, 術後の成績を日本整形外科学会肩関節疾患治療成績判定基準に基づいて比較検討した。総合点は術前平均68.3点から術後平均95.4点と良好な成績が得られた。術前に高度な痛みを訴えていた者, 長時間上肢挙上作業に従事している者, 筋力の回復が遅い者に術後痛みが残存する傾向を認めた。術後患側を下にして寝る事のみ不能なものが 5肩に認められた。術後自動挙上はすべて15点, 自動外旋は平均 7.8点と良好な成績を示した。
著者
大沼 進
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.369-377, 2001-12-25 (Released:2010-07-16)
参考文献数
21
被引用文献数
2

This study examined how environmental change and others' behavior affected cooperative behavior and solution preference of the person in social dilemma situation. Participants in two experiments played an “environment game, ” in which gradual pollution in environment and reduction in profit rate were simulated. Information on behavior of other players was manipulated; in “free rider” condition, one person was an extreme free rider, and the others were cooperative; in “loafing” condition, everyone loafed. In both experiments, “Bad Apple Effect” was not observed clearly, and cooperative behavior increased as environmental pollution worsened. In Experiment 2, there was no main effect of others' behavior on solution preference. However, significant correlations were found among solution preference, motivation to control others' behavior, and perceived seriousness of the situation, only when an extreme free rider was among them.
著者
Yamamichi Masato Yoshida Takehito Sasaki Akira
出版者
Ecological Society of America
雑誌
Ecology (ISSN:00129658)
巻号頁・発行日
vol.95, no.8, pp.2303-2315, 2014-08
被引用文献数
18

Theory of invasion ecology indicates that the number of invading individuals (propagule size) and the timing of invasion are important for invasion success. Propagule size affects establishment success due to an Allee effect and the effect of demographic stochasticity, whereas the timing of invasion does so via niche opportunity produced by fluctuating predation pressure and resource abundance. We propose a synthesis of these two mechanisms by a time-varying dose–response curve where the dose is propagule size and the response is establishment probability. We show an example of the synthesis in a simple predator–prey model where successful invasion occurs as a demographic regime shift because of the bistability of the system. The two mechanisms are not independent, but simultaneously determine invasion success in our model. We found that positive growth rate of an invading species does not ensure its establishment, especially when its propagule size is small or when its growth rate is in a decreasing trend. We suggest the difficulty of understanding invasion process based on a dose–response curve of propagule size as no unique curve can be determined due to the effects of invasion timing (i.e., the threshold of demographic regime shift is time varied). The results of our model analysis also have an implication on the phase relationship between population cycles of predators and prey.