著者
橋口 友美 井上 真郷 岡田 真人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.542, pp.55-60, 2008-03-05

一次視覚野(V1)における輪郭抽出の性質は,特定の傾きに対しての方向選択性を持つモジュールの働きによるものであり,この性質を現す単純なモデルとしてGaborフィルタが用いられる.本研究では,視覚画像にGaborフィルタをかけて得られたフィルタ出力から,Bayes推定によって視覚画像を逆推定するという実験を試みた.これは,V1での脳活動情報を観測することで,今見ている視覚画像を推定することに相当する.Bayes推定を用いた画像修復の問題において,事前確率やノイズに並進対称性がある場合はFourier変換を用いて簡単に画像修復をすることができるが,畳み込みフィルタであるGaborフィルタも,Fourier変換を利用することで計算量を減らし,解析解を導くことができる.また,モデルに含まれるハイパーパラメータも,観測画像より推定が可能なことを示す.
著者
矢部 和夫
出版者
北海道大学
雑誌
北海道大学大学院環境科学研究科邦文紀要 (ISSN:09116176)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.1-49, 1989-03-25
被引用文献数
6

冷温帯〜暖温帯域での日本各地の低地湿原の推移を生態学的に比較・検討するため,暖温帯・千葉県茂原八積湿原,冷温帯中部・青森県小田野沢湿原と冷温帯北部・北海道美々湿原で,それぞれ植生型分布と土壌環境にっいて調べ,あわせて遷移系列の推定を行った。主な結果は以下の通りである。1.湿原植生の分布を規定する要因として,茂原八積湿原では(1)平均水位と(2)水位の変動性(SD),黒泥層の厚さと表層水のDOの2つの独立な要因群があげられた。美々湿原では(1)平均水位,表層水のpH,DOと流動性,および(2)SD,表層水の電導度,および泥炭の分解度と厚さがあげられた。茂原入積湿原と美々湿原では,pHとDOの他要因との関係が異なっていたが,これは地形-水系上の相違によるものである。緩い傾斜地形の美々湿原では,湿原表面のくぼ地に流路網が形成されているため,平均水位と表層水の流動性の間に相関が生じている。流動水は停滞水よりpHやDOが高い。このためpHとDOは表層水の流動性との相関により平均水位の要因群に含まれている。一方,平坦な茂原八積湿原では,表層水は停滞しており,pHは地域間で差がない。DOは微生物活性によって低下するため,有機物量の指標となる黒泥の厚さとの相関によりSDの要因群に含まれている。水位の連続測定の行われていない小田野沢湿原では,(1)水位と(2)黒泥層の厚さ,酸化還元電位と灼熱損量が重要な要因であった。この結果,湿原植生型の分布は(1)平均水位の要因群と(2)SDの要因群(土壌生成に関する要因群)という2つの独立な要因群によって規定されていることがわかった。茂原八積湿原と美々湿原では,統計的に,前者の要因群中最も重要な要因は平均水位であり,後者ではSDであった。2.水位のSDの要因群と異なる湿地土壌(水面上の土壌)の土壌型の生成の関係について考察した。暖温帯の茂原八積湿原では,水位の安定している(小さいSD値)地域では有機物の酸化的分解が抑制されるため,嫌気的黒泥が発達する。水位の不安定な地域では,有機物が速やかに分解されるため,酸化的無機質土壌が分布する。冷温帯の美々湿原では,水位が不安定で富栄養(高い電導値)な地域では,分解度が高いため圧密されて薄い泥炭が生成され,水位が安定しており貧栄養(低い電導度値)な地域では,泥炭は未分解なため圧密されておらず厚い。泥炭の酸化還元電位は前者の方が低い。2つの湿原の間に位置する小田野沢湿原では,嫌気性の黒泥地域と酸化的な泥炭地域が分布する。黒泥は泥炭より多量の無機質砂(低い灼熱損量)を含んでおり,無機物の混入により有機物の分解が促進され,黒泥が形成されたものと考えられる。3.このような湿原間での各要因の因果関係の相違の原因として,南北間の温度条件の違いが,有機物の分解速度に影響を与えるためであることが推察された。低温地方の湿地土壌は有機物が未分解なまま堆積した泥炭からなり,SDの要因群は,泥炭の分解度を変える。高温地方ではすみやかに有機物が分解されるため無機質土壌からなる。両者の移行帯では,泥炭,黒泥と無機質土壌が混在するが,移行帯内で南下する程,泥炭の分布面積が減少し,無機質土壌が増加する。3種の土壌型のうち,黒泥が最も強い嫌気性を示す。4.湿原植生型の地理的分布は,気温と直接対応しているのではなく,有機物の分解速度の違いによる異なる土壌型の生成を介して説明される;北方の美々湿原では酸化的な泥炭中にムジナスゲ群落が分布し,南方の茂原八積湿原では嫌気的な黒泥中にカモノハシ群落が分布する。中間の小田野沢湿原では,酸化的な泥炭中にムジナスゲ群落が,嫌気的な黒泥中にカモノハシ群落が分布する。5.湿原植生型の分布を規定するもうひとつの重要な要因である平均水位の勾配は,湿生遷移の直接的動因であった。湿生遷移は冷温帯でも暖温帯でも抽水植物群落→湿原(湿地草原)→湿地林という過程を経る。冷温帯から暖温帯にかけての湿生遷移の変化として,1)北方では有機質土壌型遷移が一般的であり,南下するにつれて無機質土壌型遷移の起こる地域が増加する。2)これに伴い北方では湿地化型泥炭の発達を伴うため遷移の自動性が高いが,南方では無機質堆積物の蓄積という他動要因によって遷移が進行する。6.北方では広大なハンノキ湿地林が厚い泥炭上に土壌極相林として湿生遷移の最終段階に成立する。南方では,ハンノキ湿地林は限定された地域に小規模しか分布せず,明瞭な土壌極相林は認められない。
著者
井ノ上 寛人
出版者
東京電機大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2012

近年の高画質ディスプレイの普及に伴い, 映像コンテンツの需要は今後も拡大する傾向にある. このような市場の動向から, 生産者側には映像コンテンツの効率的な制作が求められており, その対策の一つとして, 3DCG(三次元コンピュータグラフィックス)の分野では, カメラの自動制御技術に関する研究開発が進んでいる. しかし, 従来までに提案されているシステムは, (A)小画面で観賞した際に迫力感を与える動的カメラワークを構成したが, その動きを大画面で観賞すると酔いや疲労感を生じさせる可能性がある, (B)反対に, 大画面で観賞した際に迫力感を与える動的カメラワークを構成したが, その動きを小画面で観賞するとつまらなくなる可能性がある, といった課題を抱えており, 安全面と品質面において更なる検討を必要としているのが現状といえる, 本研究は, 観賞時の視距離や画面サイズ(画角)をCGカメラの制御パラメータとして取込み, 「観賞条件」と「映像表現上の意図/目的」に応じて, CGカメラを最適に自動制御できるアルゴリズムの開発を目的とする.本年度は, 当初の計画通り, 「演出効果」を高める制御方法を開発するため, 運動知覚に関する評価実験を行った. その結果, (1)映像コンテンツの「演出効果」を高めると考えられるベクション(視覚誘導性自己運動感覚)は, 思考を伴う注意によって阻害されること, (2)中心視付近では, 周辺視付近に比べ, 実際の微小な運動及びフレーザー・ウィルコックス錯視群の錯覚運動のどちらも知覚され難いこと, を明らかにした. また, 当初の研究計画に加えて, (3)映像コンテンツの字幕の適切な表示方法は, 画面サイズに応じて異なることを見出した.
著者
寒河江 悟 杉村 政樹 工藤 隆一
出版者
日本保険医学会
雑誌
日本保険医学会誌 (ISSN:0301262X)
巻号頁・発行日
vol.101, no.4, pp.364-372, 2003-12-17
被引用文献数
2 2

婦人科がんの最近の動向は,子宮頸がんでは検診の普及により初期がんが増加しているものの,進行がんも依然多く死亡者数は横ばいである。頸がんの治療はその組織型の違いにより放射線感受性が異なるので,扁平上皮がんには放射線照射を中心にし,腺がんには化学療法後に手術を行う。また子宮体がんは明らかに増加しており,早期がんは予後良好であるが,進行がんの予後はここ10年改善されていない。治療方針は拡大手術か縮小手術か議論が分かれているが,術後療法に放射線療法のみでなく化学療法も取り入れられてきた。更に卵巣がんはI期とIIIc・IV期に二極化しつつあり,依然進行がんの5年生存率は30%台で変わっていない。卵巣がんの治療方法の基本は手術であるが,化学療法の併用による縮小手術が行われている。さらには,化学療法の間に腫瘍減量手術を行う工夫もされている。一方絨毛がんは激減し,完全制圧まであと1歩である。これは,有効な抗がん剤の発見のみならず,経腟超音波による胞状奇胎の早期発見やbeta-HCG検査による管理法の進歩による。これら婦人科がんの危険因子は,子宮頸がんでは性感染症によるヒト乳頭腫ウイルス,子宮体がんでは薬剤や動物性脂肪摂取によるエストロゲン優位状態,卵巣がんでは女性の社会的環境の変化による間接的に排卵の無い時期が少なくなったことが挙げられている。婦人科検診では,頸部・体部細胞診,経腟超音波,CA125が実施されるべきである。
著者
西村 愛子 浅井 元朗
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.52-59, 2012 (Released:2014-01-08)
参考文献数
14

農耕地における雑草の発生状況を定量化するためには,植生調査が有用である。既存の手法では効率性に乏しいため,雑草管理の現場ではより短時間で簡易的に行える手法が望ましい。本研究では,従来からある植生調査法を改良した簡易法を提案し,既存の目視法と比較することにより,調査精度と効率性,データの再現性について検討した。作物収穫後の圃場に不耕起刈取り区および耕起放任区を設け,簡易法と目視法による植生調査を行った。測定された被度や出現種の順位は手法間において高い相関を示し,種の検出力は低かった一方で,既存の植生調査法と比較して上位優占種について概ね同程度の調査精度を得ることができた。データの再現性指標として用いられる級内相関係数(ICC)を計算したところ,簡易法による調査結果は,39名の観測者間で高い再現性(ICC = 0.8)を示した。また,簡易法では,上位出現種の構造について,およそ1/5の所要時間で従来の手法と同程度の調査精度を得ることが可能であった。以上の結果から,簡易法による雑草発生量の定量化は,精度や再現性が高く,農耕地における雑草発生量の定量化に有効かつ効率的であることが示された。
著者
大島 洋志
出版者
一般社団法人 日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.202-209, 1986-12-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
6

There are some empirical roules to be observed in the tunnel route location. The author discusses mainly on the tunnel route selection concerned the problems of depletion of water resources from his engineering experiences from a standpoint of environmental geology.
著者
白石 三恵
出版者
東京大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2012-08-31

ヘルスビリーフモデルを活用した妊娠中期の栄養指導介入により、介入群ではたんぱく質、ビタミンB6、ビタミンB12のエネルギー調整栄養素摂取量が妊娠中期から妊娠末期に増加する傾向が見られ、n-6系多価不飽和脂肪酸は減少する傾向が見られた。しかしながら、妊娠中期から妊娠末期の栄養素摂取に有意な変化が見られた栄養素はなかった。一方で血中濃度については、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、葉酸、25-ヒドロキシビタミンDが、介入群では対照群に比べ、妊娠末期に有意な増加が見られた。今後は、栄養素摂取量・血中濃度の向上に最も効果的である介入時期、介入回数を検討する必要がある。
著者
岡田 菜摘 池田 裕
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.39 Suppl. No.2 (第47回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.Cf1508, 2012 (Released:2012-08-10)

【はじめに】 交通事故により外傷性くも膜下出血,多発骨折を呈した60歳女性に対し,職場復帰に向けICFモデルを活用して目標指向的アプローチを行った.主婦業再開と職場復帰が必要な症例に対し,早期より参加向上訓練を行い,入院中からADL自立,主婦役割の再獲得を果たし退院後復職が可能となった経過を報告する.【症例紹介】 本症例は60歳女性.交通事故により外傷性くも膜下出血・左鎖骨端骨折・右母指末節骨骨折・右足関節外果骨折を呈し,高血圧・子宮筋腫の既往歴がある.背景因子は,病前は独歩でADL・ASL自立,長男・長女夫婦と同居,週5日ドラッグストアに勤務し,本人・家族ともに復職を希望していた.入院時,参加は主婦業・パート勤務は非実施,院内では自室にて読書をして余暇を過ごしていた.活動は,車いすレベルで入浴以外のADLを修正自立,歩行レベルではPTB装具・U字型歩行器を使用しADLに軽介助~見守りを要していた.家事は座位で一部介助,仕事は非実施であった.麻痺や高次脳機能障害はなく,立位での複合動作に軽介助,床からの立ち上がりに中等度介助を要し,基本動作は修正自立,歩行はU字型歩行器とPTB使用にて監視レベルであった.ROMは左肩関節屈曲150°,外転140°,足関節背屈5°,MMTは左上肢3,右足関節2~3で足関節外果下部・足背部に荷重・伸張時痛が認められた.【説明と同意】 事前に本報告の説明を行い,本人・家族の同意を得た上で報告する.【経過】 [目標]初期評価で得た情報をICFモデルで構造化し,以下の目標を設定した.3ヶ月の入院期間で在宅生活・主婦業を再開し職場へ復帰する.日常の移動手段として自転車使用を再獲得し,病前同様の生活を送る.[課題]多発骨折による機能制限のためセルフケアや就労に関する動作遂行に介助を要する.在宅生活や主婦業,パート勤務への参加が制約されている.[アプローチ]在宅での主婦業再開と復職に向け,早期からの機能向上訓練と同時に参加向上訓練としての外出外泊訓練を繰り返し,階段昇降や買い物等,徐々に高いレベルの課題を与えていった.実際場面でADL動作を行い,家事や仕事の関連動作も本人が自主的に実施するようPT・OT介入時に確認と促しを行った.[退院時評価]外泊時に家事全てを自立にてこなし,就労は業務動作が独立レベルとなった.そして本人と職場店長,MSWらと情報を共有し復職計画を立て職場に出向いた.院内では外の散歩や自主訓練をして活動的に過ごした.ROMや筋力等の機能は改善され疼痛は消失した.【考察】 初期の生活機能は主婦業・就労が非実施であり,受傷部の可動域制限や筋力低下,疼痛のため車椅子レベルにて修正自立でADL遂行,できるレベルではPTB装具を用いた歩行でADLに軽介助を要し,仕事の関連動作は立ち仕事全般に介助を要した.家庭の経済的理由から働く必要があり,入院時座位レベルで目的動作が修正自立していたことから歩行自立により病前同様の生活が可能であると考え,主目標は入院期間を3ヶ月とし,ADL・ASL自立で在宅生活と主婦業を再開,職場復帰することとした.復職に必要な動作を評価し,機能向上訓練の中に関連動作を取り入れ,併行して歩行レベルでのADL訓練やレベルに応じた課題を与えながら外出泊訓練を実施することで早期から参加向上を意識した介入を行った.主婦とパートを兼任できる高い耐久性の獲得が必須であると考え,本人主体で1日のスケジュールを立てることで自主的な活動を促し,歩行能力向上に伴って物持ちや長時間の屋外歩行等の課題を取り入れた.リハ介入時に声かけによる確認と課題修正を行った.以上により入院2ヶ月目には自発的な運動習慣が身に付き,ADL自立にて自宅退院が可能なレベルとなった.パート勤務に関しては軽介助~見守りを要したため,1か月間集中的なリハビリを行う方針をたて,退院時には全動作自立となった.多発骨折を呈した症例に対し早期から参加向上訓練を積極的に実施し,他部門との協業によって退院後の生活の流れに類似させた生活を行う事で早期のADL・ASL自立を獲得し復職に繋げることができた.【理学療法学研究としての意義】 目標指向的に機能向上訓練と参加向上訓練を併行することで機能改善と同時に参加場面の広範化が図られ早期でのADL・ASL自立を獲得し,復職に対する重点的な介入や協業による他職種との連携が高い訓練効果・QOLの獲得を可能にし,退院後そのまま社会参加を達成した.本症例は退院後,主婦業再開と職場復帰を果たし,目標指向や参加への介入の大切さについて報告することができた.
著者
吉田 章
出版者
筑波大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1986

昭和61年度の調査では, 自然教室推進事業を中心とした各地での野外教育活動の実態について, 各教育委員会を対象とした質問紙による調査を行ない, その結果, 期間・指導者・内容・費用を初めとした多くの問題点が明らかとなった.本年度においては, これらの野外教育活動が実際に展開されている場として, 全国の少年自然の家および青年の家を対象とした野外教育活動の実態についての調査を質問紙によって行うと共に, それらの中でも代表的な施設数ヶ所において実踏調査を実施し, 実際にどのような活動が展開されているのかについて観察調査を行った. また, 社会教育事業として先鞭的な影響を与えている「無人島生活体験キャンプ」(10泊11日間)に研究調査のために同行し, 現在多くの組織で問題となっている期間・指導者・内容そして成果についての観点から調査を行った.それらの調査の結果, 施設を対象とした調査においては, 利用形態として3泊4日の日程で, 野外観察・登山・オリエンテーリング・飯盒炊飯・キャンプファイアーのプログラムを行うといったパターンに典型化することができ, また問題点としては, 利用団体におけるねらいや目的意識,またそれらに伴なう活動内容といった点における主体性に欠けていることが明らかとなった.一方, 無人島生活体験キャンプにおける調査では, 10泊11日間という期間が子供達の生活適応および活動を通しての成果といった観点から有意に効果的な働らきをもたらしていることを明らかにすることができた.今日まで野外教育は, 総合的な教育活動として全ての人格形成に資するものとしてとらえられてきたが, 今後は野外教育活動の普及に伴ない, ねらいを絞る必要性を明らかにできた.
著者
吉野作造 著
出版者
福永重勝
巻号頁・発行日
1927
著者
高橋 宏知 中尾 政之 加我 君孝 Thierry Hervé
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.122, no.9, pp.1469-1480, 2002-09-01 (Released:2008-12-19)
参考文献数
40

We employ the independent component analysis (ICA) for multiple-site grand-averaged auditory-evoked-potentials and show its feasibility to interpret the data physiologically. We first simulate near field potential at auditory cortex to examine how ensemble firing activities and synaptic activities generate the potential: both arise biphasic potential and firing activities are followed by synaptic activities by a few millisecond. We then implement ICA to our multiple-site auditory-evoked middle latency responses (MLR). The simulation and previous reports suggest that ICA successfully extract from the data three significant components, that are cortical firing activities, cortical synaptic activities, and far activities. ICA also shows how these compo-nents contribute to MLR waveforms and suggests how typical MLRs are generated: MLR only with Na-Pa-Nb appears when both synaptic activities and firing activities are sufficiently large: the No-Po-Na-Pa-Nh complex appears when both are not so large; and the NA-PA-NB-PB-NC complex appears when both are sufficiently small.

1 0 0 0 週刊平凡

出版者
平凡出版
巻号頁・発行日
vol.22, no.5, 1980-02

1 0 0 0 主婦と生活

著者
主婦と生活社 [編]
出版者
主婦と生活社
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, 1984-02

1 0 0 0 週刊平凡

出版者
平凡出版
巻号頁・発行日
vol.22, no.9, 1980-03
著者
運輸振興協会 編
出版者
運輸振興協会
巻号頁・発行日
vol.21, no.10, 1971-10

1 0 0 0 婦人生活

著者
婦人生活社 [編]
出版者
婦人生活社
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, 1980-05
著者
照本 勲
出版者
北海道大学
雑誌
低温科學. 生物篇 (ISSN:04393546)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.1-9, 1965-12-01
著者
松下 まりも 田原 秀晃
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

樹状細胞の分泌するサイトカインであり、申請者らがその抗腫瘍効果と機序について報告したinterlukin-23(IL-23)を中心に検討を進めた。IL-23-in vivo electroporation(IL-23-IVE:IL-23 plasmid vectorの全身投与)は、担癌マウスにおいて、有意な抑制効果が認められたものの完全治癒には至らないマウスもいる。そこで、本研究課題では、IL-23-IVEの抗腫瘍効果を増強させ、担癌マウスを完全治癒させる治療法の開発を目的とした。本研究課題では、近年明らかにされてきているがんに対する免疫応答を抑制する経路に着目し、IL-23-IVEの抗腫瘍効果を増強するために、がんに対する免疫応答を抑制する経路に対する活性化抗体あるいは阻害抗体を用いて(CTLA-4、PD-1、TIM-3)、IL-23-IVEのがんに対する免疫療法の抗腫瘍免疫応答が増強されるか否かについて検討した。手法としては、ワイルドタイプのマウスを用いて、皮下腫瘍モデル(腫瘍径:12~14mm(長径))を作製し、IL-23-IVE(コントロール群は、EGFP-IVE、plasmid vector: 100mg)を行い、CTLA-4、PD-1、TIM-3を、それぞれ単独もしくはコンビネーションで併用投与し、その抗腫瘍効果について検討した。本年度は、生存率の検討のみ行った。その結果、IL-23-IVEにPD-1を単独で併用した群、IL-23-IVEにPD-1とTIM-3をコンビネーションで投与した群で、累計生存率が上昇した。