著者
宮本 英美 小池 琢也 佐々木 正人 冨田 昌夫 玉垣 努 玉垣 幹子 梅村 文子 松本 琢磨
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.365-381, 2000-03-15

We studied about development of putting on socks action performed by a patient with paralytic symptom in rehabilitation of ADL. Our purpose is to reveal what information are available to relearn and improve the action. Especially, it is important how he organized many movement into whole process of action and what patterns of action were used and selected, because we can find in these developmental aspects what information were explored and used to coordinate segments of body. We analyzed 5 videotaped actions over 6 months in these ways : time, number of sub-actions, organization of action process, variation of action patterns. Time decreased gradually, but number of sub-actions didn't correspond to it. Organization of action process and variation of patterns showed that the patient explored posture supporting trunk and manipulation simultaneously and change of such posture varied some kinds of manipulation. These results suggest that putting on socks is based on this basic posture ('simultaneous posture') and it is source of generating new patterns of actions.
著者
友永 章雄 池田 雅彦 加藤 〓 大畑 昇
出版者
Japan Prosthodontic Society
雑誌
日本補綴歯科學會雜誌 = The journal of the Japan Prosthodontic Society (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.221-230, 2005-04-10
被引用文献数
7 6

目的: 本研究は夜間装着したオクルーザルスプリント上にできる咬合小面 (ファセット) を観察し, Sleep bruxism (以下SBと略す) の強さの評価指標とし, SBの強さと修復物脱落との関係を解明することを目的とした.<BR>方法: 1976年から2004年までにスプリントを装着した患者912名のうち422名を任意に選択し, その患者の修復物 (インレー, クラウン, 連結冠, ブリッジ) 3, 673個を調査対象とし, 脱落状態を調査した.SBの強さは評価用インクを塗布したスプリントを夜間装着させ, スプリント上のインクと咬合小面 (ファセット) の状態を観察する池田式分類で評価し, 経時的に修復物の残存率を調べた.B-0: ファセットなし, B-1: インクが剥げファセットが認められる状態, B-2: ファセットが削れている状態, B-3: ファセットが著しく深くえぐれている状態.<BR>結果: 修復物が脱落した人はB-1: 12.7%, B-2: 35.1%, B-3: 43.8%でSBが強いほど多く, 合着後早期に脱落し, B-1, B-2, B-3各群の15年後の脱落率は全修復物9%, 18%, 24%, インレー19%, 24%, 32%, クラウン5%, 12%, 13%であった.<BR>結論: 修復物脱落にはSBの強さが影響し, スプリントの咬合小面 (ファセット) 観察によるSB評価が修復物脱落の予後判定に有効であり, SBの力の抑制により脱落を減らせることが示唆された.
著者
Stefan Collini
出版者
Penguin
巻号頁・発行日
2012
著者
古川 智史
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.88-105, 2010-06-30

本研究は,大阪市北区扇町周辺のクリエイター及び関連企業のネットワークを,「バズbuzz」と紐帯の強さの観点から検討することを目的として行った.クリエイターは,案件ごとに制作プロセス内の位置や外注先を柔軟に変えている.彼らの取引ネットワークの多くは,近畿圏という地理的範囲内で形成されている.特に,クリエイター同士の取引ネットワークは,クライアントとのそれに比べて濃密な意思疎通が必要であるため,相対的に狭い地理的範囲で形成されやすい.また,クリエイターは,リスクを回避するために既存の人脈を通じて新たな取引関係を形成することが多い.さらに,ネットワークを形成する契機は,その種類ごとに地理的な差異が存在する.一方,非取引ネットワークは,取引を前提としない対面接触の場を通じて醸成されるが,そうしたコミュニケーションを通じて,異分野のクリエイターとの協業や,暗黙知の共有,クリエイター間での相互触発,クリエイターに関する評価などが行われている.その一方で,非取引ネットワークは,クリエイター自身が評価され選別される場であるともいえる.クリエイターのネットワークは,「バズ」が有効に機能し,強い紐帯のみならず弱い紐帯を通じて取引関係を拡大しているといえる.したがって,クリエイターがネットワークを拡大する利点は大きく,これが扇町周辺にクリエイターを集中させる要因になっていると考えられる.

1 0 0 0 OA 和漢三才図会

著者
寺島良安 編
出版者
内藤書屋
巻号頁・発行日
vol.巻之36 湿草類, 1890
著者
野口 友義 榊原 宣 鈴木 博孝 木下 祐宏 川田 彰得 小川 健治 三上 直文 矢川 裕一 菊池 友允 恩田 光憲 橋本 忠美 大谷 洋一 朝戸 末男
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.390-390, 1977-03-25

東京女子医科大学学会第208回例会 昭和51年11月26日 東京女子医科大学本部講堂
著者
高見沢 邦武 松岡 優 津田 哲哉 横山 修三 河村 司 長井 靖夫 安藤 正彦 高尾 篤良
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.393-394, 1977-03-25

東京女子医科大学学会第208回例会 昭和51年11月26日 東京女子医科大学本部講堂
著者
片桐 展子
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.158-158, 1977-01-25

東京女子医科大学学会第207回例会 昭和51年11月26日 東京女子医科大学本部講堂
著者
向井 啓雄 高木 敏彦 手島 洋二 鈴木 鐵男
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.479-485, 1996-12-15
被引用文献数
5 7

秋季にウンシュウミカン樹に強度と弱度の水ストレス処理(それぞれWS-s区およびWS-m区とする)を行い,果実各部位における糖含量を測定した.<BR>水ストレス処理により果皮と果汁の糖,特に還元糖が増加した.果皮においては特にフルクトースの増加が顕著であった.これらのことは水ストレスの程度が強い方が著しかった.<BR>WS-s区では果汁,果皮ともスクロースの増加の抑制が認められた.11月26日においてWS-s区の果皮の糖含量はWS-m区のそれよりも低い傾向であった.<BR>果梗部の方が果頂部に比べて糖含量は低いが,還元糖の比率が高かった.この傾向は水ストレス処理を行っても変化しなかった.<BR>果実部位やストレスの程度にかかわらず,水ストレス処理によって還元糖の増加が認められた.このことは蓄積部位でのスクロースの分解によるものなのか,あるいは転流段階での分解なのかについては今後の検討課題である.
著者
東 順三 長沢 藤延
出版者
神戸大学
雑誌
神戸大学農学部研究報告 (ISSN:04522370)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.325-330, 1975

含有粘土の種類を異にする土壤における粒団生成の実態を明らかにする目的で, 前報のハロイサイト系人工土壤における粒団の造成実験に引続き, 本報ではモンモリロナイト系人工土壤(ベントナイト粘土・海砂・ガラス玉混合物)に腐植, アルミニウム, 鉄および土壤改良剤(アロン・ソイラック)を施用し, 前報と同様に, 湿潤と湿乾交代の二通りの条件下で1・3・6か月間インキュベートして粒団の造成実験を行った。1. モンモリロナイト系人工土壤においては無施用区にも少量の粒団が生じたから, 膨潤性で高い和水性と電荷を持つ粘土では極性の高い水で加湿されると粒子が相互に引き合ってゲル状に集合し, その一部が比較的強固に連結して耐水性になることがわかった。2. アルミニウム単用区は湿潤条件でインキュベートすると高い粒団生成効果を発揮した。しかし湿乾交代条件でインキュベートすると粒径の大きな粒団が形成されなかったから, アルミニウム単独による土粒連結は耐久性の低いことがわかった。3. 腐植単用区ではほとんど粒団生成が認められなかった。しかし腐植とアルミニウムとを併用すると, 両成分が複合して土粒間の連結に関与し, しかもこの粒団は耐久性が高く, 湿乾交代条件下においても注目すべき高い粒団生成効果を発揮した。4. 土壤改良剤のアロンとソイラックの粒団生成効果は中位程度であった。5. 鉄単用区では肉眼的にも特異な泥塊状の集合体を形成し, その粒団化度は中位で, アルミニウムのように高い粒団生成機能を持たないことがわかった。
著者
加藤 義弘 加藤 熈 小鷲 悠典
出版者
特定非営利活動法人日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.416-429, 1992-06-28
被引用文献数
13 2

本研究は,夜間睡眠中に生じる顎運動を記録する装置を開発し,この装置を用いてbruxismの自覚の有無による睡眠中の顎運動の違いについて調査することである。睡眠中の顎運動を記録する目的で開発した装置は,発光ダイオード(LED)と光電式変位検出センサーから構成され,下顎の側方・前方方向の移動をテレメータ方式で記録するものである。本研究はこの装置に,EMG,加速度計,コンデンサーマイクロフォンを組み合わせて,顎運動,左右咬筋筋活動,咬合接触,咬合接触音を記録した。被験者は歯周組織が健康な27〜32歳の男性で,bruxism自覚者2名,無自覚者2名を選択し,5夜繰り返し記録した。その結果,睡眠中のbruxism時の顎運動を記録することが可能になり,さらに顎運動とEMGからgrinding・clenching・その他の3種に分類できた。またbruxismを自覚する被験者は自覚しない被験者に比べgrindingの出現率が有意に高いのに対し,自覚しない被験者はclenchingの出現率が有意に高かった。
著者
相川 雅之 松永 政司
出版者
北海学園大学
雑誌
北海学園大学工学部研究報告 (ISSN:02865262)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.133-146, 2005-02-21

二重らせんDNAをダイオキシン類や発癌性物質等の除去に活用するため,二重らせんDNAを鮭白子より抽出・精製する新技術開発の研究を行った。乳化状白子液中からDNA分子より大きな爽雑物を充分に除去した後に,低分子量の蛋白質あるいは分解されたアミノ酸類等とDNA分子とを透析膜により分画することで,純度が高くかつ高分子量の二重らせんDNAナトリウム塩水溶液を得た。さらに,この水溶液を塩化カルシウム水溶液と反応させることでDNAの沈殿を発生させる新しい精製方法を見出した。これにより,DNAナトリウム塩とDNAカルシウム塩の新しい製造方法が確立された。この製造方法により得られた二重らせんDNAナトリウム塩の純度は95%,DNAカルシウム塩は75%,二重らせんの割合は67%,また分子の大きさはナトリウム塩で10キロ塩基対(kbp;平均分子量660万),カルシウム塩では平均20kbpであった。この新しい製造方法は二重らせんDNAの大量生産を可能にし,かつ大幅なコストダウンをもたらすものと考えられる。
著者
坂本 美穂 竹葉 和江 笹本 剛生 草野 友子 林 洋 金井 節子 神田 真軌 永山 敏廣
出版者
[日本食品衛生学会]
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.51-58, 2011
被引用文献数
13

LC-MS/MSを用いて,鮭および蜂蜜中のジメトリダゾール,メトロニダゾールおよびロニダゾールの分析法を検討した.各薬剤を酢酸エチルで抽出した後,シリカゲルカートリッジカラムを用いて精製を行った.測定は各薬剤の安定同位体標識標準品を用いて,SRMモードで行った.鮭および蜂蜜に0.4~2 μg/kgとなるように各薬剤を添加して,添加回収試験を実施したところ, 回収率91.2~107.0%,併行精度1.7~17.1%,室内精度20% 未満であった.鮭および蜂蜜中の各薬剤の検出限界は0.05~0.2 μg/kgであった.本法を鮭3試料,蜂蜜20試料に適用したところ,食品衛生法上,違反になる検体は認められなかった.