著者
新家 一男
出版者
公益社団法人日本生物工学会
雑誌
生物工学会誌 : seibutsu-kogaku kaishi (ISSN:09193758)
巻号頁・発行日
vol.86, no.9, pp.453-454, 2008-09-25

就職氷河期が終了し,企業での雇用が広がっています.ポスドク過剰といわれる現状と相まって,現在大学に在籍している学生たちは,進学あるいは博士研究員となるか,それとも企業への就職かという人生の岐路において,おそらく大きく悩んでいることと思います.私は大学の助手(現在の助教)を離れ,現在,基礎研究とも言えるアカデミック研究と,応用研究である企業研究との,ちょうど境界線上にいる立場です.現在推進中の創薬を目指したプロジェクトでは,多くのアカデミック機関および企業の研究者と共同研究を行っています.創薬リード化合物探索研究者としての立場から,本研究を通じて感じているアカデミック機関と企業における研究の相違などについて,現在若手中堅として,企業で活躍している研究者からいただいた意見も織り込ませながら,私見を述べさせていただきます.是非,これから進路を決める学生をはじめとする若手研究者の次のステップアップの参考にしていただければ幸いです.
出版者
日本物理学会
雑誌
大学の物理教育 (ISSN:1340993X)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.111-124, 2008-11
著者
村中 淑子
出版者
徳島大学
雑誌
言語文化研究 (ISSN:13405632)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.277-298, 1999-02-20

京阪式アクセントにおける複合名詞のアクセントは,前部要素の起式によって全体の起式が決定し,後部要素が何であるかによってアクセント核の有無および位置が決定する,ということはすでに知られている(和田実1942)。また,複合名詞のアクセント核については,ほぼ4通りに分けられることもわかっている。すなわち,アクセント核が無いか(以下,平板化と呼ぶ),後部要素の直前にアクセント核があるか(以下,プレアクセントと呼ぶ),後部要素の1拍目にアクセント核があるか,後部要素のもとのアクセント核が生かされるか,のいずれかである(前田勇1953,佐藤大和1989)本稿では,多人数調査の結果により,京阪式アクセント地域における複合名詞アクセントの動態を明らかにし,考察する。調査は1998年3月に実施した。インフォーマントは各世代の男女あわせて51名,いずれも東大阪市内の生え抜きである。その内訳は次の通り。できるだけ自然なふだん通りの発音を得るため,「あ,飛行場や」「竸馬場やん」のように,方言発話文のなかに複合名詞を含ませる形で調査票を作り,それを話者に読み上げてもらい,録音した。後日,すべての録音について聞き取りをおこない,資料を作成し,分析した。
著者
Broadbent Jeffrey
出版者
環境社会学会
雑誌
環境社会学研究
巻号頁・発行日
no.3, pp.121-128, 1997-09-20

This paper investigates the causes for the start of the cycle of environmental protest in Japan in the mid-1960s. Some argue that a broad cycle of protest starts when stimulated by sudden short-term openings in the political opportunity structure (POS). Alternately, others argue that a closed POS is more likely to generate a cycle of protest. In studying the Japanese case, this paper finds that while short term openings in the POS stimulated the broader cycle, they were not necessary for the later cycle of environmental protest. Rather, when the POS rejected their formal complaints, communities mobilized unruly protest throughout the nation. The findings support a two-stage model: initial POS openness, but later POS rejection of political demands based on this new frame.