著者
宍戸 勇
出版者
仙台大学
雑誌
仙台大学紀要 (ISSN:03893073)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.15-21, 1978-10

1. 1978年5月25日,宮城県亘理郡山元町字花釜地内の砂浜で,潮間帯生物の採集をおこなった。2. 採集には2種類の方形枠(20cm×20cm, 10cm×10cm)を用いたが,方形枠の違いによる採集個体数の密度には,有意差はなかった。3. 出現した種類は,シキシマフクロアミA. kokuboi,ヒメスナホリムシE. japonica,とヒゲナガハマトビムシT. britoの3種類であった。4. シキシマフクロアミは低潮帯のもっとも汀線に近い地点にのみ分布し,ヒゲナガハマトビムシは高潮帯に分布していた。ヒメスナホリムシは低潮帯から高潮帯にかけて広く分布するが,中潮帯でもっとも分布密度が大きかった。5. 20cm×20cm方形枠で得られたヒメスナホリムシの標本について,出現個体数から1δ-指標にもとずいて分布様式を調べると,潮間帯全域では中潮帯に偏よる集中分布の型を示した。潮間帯の高低別にみると,中潮帯および高潮帯では機会的分布を示した。6. 中潮帯の深度別採集の結果,ヒメスナホリムシは表層から5cmまでの深さに高密度に分布し, 5cm以深にはほとんど分布しないことがわかった。7. ヒメスナホリムシの多く分布する中潮帯では,粒度250μ〜500μの砂粒の占める割合が60%を越える。
著者
田岡 賢雄 尾関 恒雄 阿南 郷一郎 森田 翼 三浦 良史
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.441-457, 1981-12-01

福岡県における肝硬変死亡率は人口10万当りおよそ20人で全国平均の約1.5倍である. 一方, 原発性肝癌はおよそ15人でこれも全国平均の約1.5倍である. アルコールの成人1人当り年間消費量は7.5-8.Olで全国的に第17-19位であり, 最高(10l)と最低(5l)の中間よりやや上位という所である. またHBs抗原については福岡県血液センターでの献血希望者からみたところ, その陽性率は2.6-3.1%で, これも全国平均1.9%のおよそ1.5倍である. 福岡県下の飲料水の原水となっている遠賀川流域ならびに筑後川流域の水質には総鉄量が多いことを除いては. とくに異常はみられなかった. 福岡県で肝硬変・肝癌死亡率がとくに高いのは筑豊の数か町村でありこの一帯は被生活保護率もとくに高い. 以上, 福岡県に肝硬変・肝癌患者が多くその死亡率も高いのは, 多因子に由来するものと思われ, 単一の因子でこれを説明することは困難である. 今後の問題としては福岡県下住民の免疫遺伝学的考察も必要であると考える.(1981年5月25日 受付)
著者
平間 淳司
出版者
金沢工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

茸類は免疫増強作用・臓器疾患改善などの健康食品として特に最近注目され茸工場で人工栽培が盛んであるが、至適成育条件(培地・温度・湿度・光など)は栽培現場の経験に大きく依存している。本研究では、新たな試みとして茸の成長の活性化と密接に関係がある生体電位信号を指標として至適生育条件に関して工学的側面から検討する。Growth Chamber内にて形態形成実験を幾度か実施し、得られた知見の確認を十分することで、現場で有用なLED光源システムの基本設計仕様を確立し、茸栽培装置の実用化を目指す。研究実績は以下の通り。(平成18年度)(1)自作型人工環境装置を更に改良(インキュベータ:温度・湿度・CO_2などの設定精度約5%以下)して、これまでの製作ノウハウを活かし、別途装置の2台目を新規に製作した。この装置の完成により、茸の各種光刺激(照射方法や波長)に対する子実体の生体電位の応答特性について、試行回数を増やし一般性を更に検証できる見通を付けた。(2)茸から誘発する自発性のバイオリズムを伴った生体電位信号を常時モニタリングすることで、バイオセンサとして活用し、その信号により特定の茸が周辺の茸への光刺激環境を制御する栽培技術を開発した。(平成19年度)(1)試作型簡易Growth Chamberを用いた形態形成実験(前年度の続き) 各種光刺激や温度刺激が形態形成に及ぼす影響を試作型Growth Chamberを用いて、継続実験を実施した。(2)茸自身をバイオセンサとした至適栽培を目指したLED光源装置の実用化 特定の茸自身をバイオセンサとしてバイオリズムをモニタし、その生体信号を利用して周辺の茸に対し、光刺激の明暗間隔を制御した。Growth Chamber内で栽培した結果を踏まえて、まず、種々の光刺激を与えた場合の成長の比較実験(形態形成実験)を茸工場の現場で光源システムの有効性を検証した(新光源装置の実用化(低価格化、コンパクト化、ランニングコストの低減化)を目指す)。栽培現場としては、これまでに共同研究を行っている県外の舞茸栽培工場で行った。なお、生体電位計測装置(申請者設計製作の小型軽量タイプ)と試作したLED光源装置には、本研究費をフルに活用して準備した。
著者
斉藤 幹彦 堀口 大吉 喜納 兼勇
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.30, no.10, pp.635-639, 1981-10-05
被引用文献数
7 20

プロパンスルトンなどによってN-スルホアルキル化して8種類の水溶性ニトロソフェノール誘導体を合成し,吸光光度分析試薬としての有用性を検討した.これらの試薬は酸性溶液で安定であり,弱酸性ないしアルカリ性で鉄(II)と反応して濃緑色の水溶性錯体を生成する.最も高感度な2-ニトロソ-5-(N-プロピルーIV-スルホプロピルアミノ)フェノールの鉄錯休は1:4(金属イオン:試薬)の錯体組成を示し,吸収極大波長756nmでのモル吸光係数は4.5×10^4 dm^3 mol^<-1>cm^<-1>である.鉄濃度2×10^<-7>Mから1×10^<-4>Mの範囲でベールの法則が成立し,鉄1×10^<-5>Mにおける変動係数(n=5)は1.2%である.等モル量の銅,コバルト,ニッケル,亜鉛,カドミウム,アルミニウム,カルシウムは妨害しない.
著者
武田 英明 大向一輝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.586-593, 2004-06-15
被引用文献数
17 25

近年のWebにおけるさまざまな活動の中で、特に注目されているのが「Weblog(ウェブログ)」である。1998年頃から登場したWeblogサイトは、すでに全世界で1千万に近い数に達しているといわれており、現在も爆発的に増加している。いまや各プロバイダやポータルサイトでは顧客サービスの一環としてWeblogのホスティングサービスを提供することが当たり前のものとなった。これに伴う関連サービスも数多い。Weblogは既存のマスメディアやジャーナリズムにも大きな影響を与えており、Weblog上での議論が世論に反映するような事例も出始めている。このように、Weblogは社会システムとして定着しつつあると思われる。その一方で、Weblogサイトは一見してそれと判別できるような特殊な形態をしているわけではない。図-1に示すように、従来と同様のHTMLファイルがハイパーリンクによって接続されたものである。このため、Weblogは新たな名称をつけることによって作為的に起こされた一過性の流行現象でしかないと懐疑的にみる向きも多い。しかしながら、Weblogの普及に際して、コンテンツの記述システムや情報収集の手法など、HTMLファイルを公開するまでのプロセスを支援する技術が飛躍的に進歩している。そして、これらの技術がWebのアーキテクチャを変えつつある。本稿ではWeblogをめぐる技術に着目し、これらの解説を中心として、今後のWebの発展の可能性について述べる。まずWeblogの定義から最近の傾向といったWeblogに関するさまざまな事情について概観する。その上でWeblogにとって重要であるWeblogツールについて説明する。さらにWeblogツールの技術的基盤であるメタデータやその利用について説明する。その後にセマンティックWebとWeblogの関係について述べ、最後にまとめと今後の展望について述べる。"
著者
鈴木 智也
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.70-78, 2009-02-20

自然界や社会に存在するネットワークには,スモールワールド現象を示すものが数多く存在する.スモールワールド現象とは,各ノードが局所的にクラスタ化している割には他の遠いノードと短いステップでアクセス可能という特徴を持ち,情報伝達のしやすさに関係している.この性質は Watts らによって,クラスタ係数と平均最短経路長により定義されている.平均最短経路長はダイクストラの方法を用いればネットワークの種類を問わず算出できるが,クラスタ係数においては有向グラフの場合,前処理なしでは計算できない.そこで本研究では,情報伝達の仕方を考慮することで前処理の方法を検討し,有向グラフでも適切にクラスタ係数を計算する手法を提案する.その妥当性を検証するために,Watts らが提案した Small-world ネットワークモデルを重み付き有向グラフに拡張し,本提案手法を適用した.さらに,今まで調査されてきた線虫の神経網などの実ネットワークについて本提案手法を適用したところ,従来よりも顕著にスモールワールド現象が確認された.To analyze a structure of natural or social networks, the small-world network structure is often discussed. In the small-world network, each node can be more highly clustered than the random network, and can access other nodes through fewer edges than the regular network. It is well known that the small-world network can effectively communicate and share information, and is defined by two measures: the cluster coefficient and the shortest path length. The shortest path length can be calculated by Dijkstra's algorithm, which can be applied to directed and/or weighted graphs. However, the cluster coefficient cannot be applied to directed networks. In this report, we propose a method to estimate the cluster coefficient for directed and weighted networks on the basis of how to propagate information sent by parent nodes. Then, we confirm the validity of the proposed method with the numerical network models which we proposed by extending the Watts-Strogatz model to directed and weighted type. Moreover, we apply the proposed method to real directed networks discussed by previous studies, and can confirm the small-world phenomena of real networks more clearly from the viewpoint of directed and weighted networks.
著者
鈴木 智也
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.70-78, 2009-02-20

自然界や社会に存在するネットワークには,スモールワールド現象を示すものが数多く存在する.スモールワールド現象とは,各ノードが局所的にクラスタ化している割には他の遠いノードと短いステップでアクセス可能という特徴を持ち,情報伝達のしやすさに関係している.この性質は Watts らによって,クラスタ係数と平均最短経路長により定義されている.平均最短経路長はダイクストラの方法を用いればネットワークの種類を問わず算出できるが,クラスタ係数においては有向グラフの場合,前処理なしでは計算できない.そこで本研究では,情報伝達の仕方を考慮することで前処理の方法を検討し,有向グラフでも適切にクラスタ係数を計算する手法を提案する.その妥当性を検証するために,Watts らが提案した Small-world ネットワークモデルを重み付き有向グラフに拡張し,本提案手法を適用した.さらに,今まで調査されてきた線虫の神経網などの実ネットワークについて本提案手法を適用したところ,従来よりも顕著にスモールワールド現象が確認された.
著者
羽山 正義 勝山 努
出版者
医学書院
雑誌
臨床検査 (ISSN:04851420)
巻号頁・発行日
vol.24, no.10, pp.p1201-1203, 1980-10
著者
西村 拓儀 桑原 義彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2006, no.1, 2006-03-08
被引用文献数
1

欧米ではテロ対策として,服の下に隠し持った銃器や爆発物を見つけ出すマイクロ波イメージング装置の研究開発が行われている[1].マイクロ波イメージング装置では画素数の増大はそのままアンテナ素子数の増加,開口規模の拡大につながり,装置を大規模化させる.本稿では小型開口,少ない画素数での画像認識を実現するため,超分解とニューラルネットワークを併用した画像認識手法を提案する.
著者
浜島 京子
出版者
福島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

本研究は3カ年計画で行われ、主な研究目的は、家庭科と健康教育の融合カリキュラムを開発しその有効性を検討することであった。そのため、1年目は台湾とアメリカの健康教育及び日本の家庭科のカリキュラムの比較検討をする。2年目は日本と台湾の児童・生徒を対象とした教科観及び健康生活に関わる家庭生活の実態調査を行い、比較検討する。3年目は家庭科と健康教育の融合カリキュラムを作成し有効性を検討することであった。1年目は、台湾の課程標準及び教科書、アメリカウィスコンシン州の「A GUIDE TO CURRICULUM PLANNING IN Health Education」を基に健康教育の内容を分析し、家庭科との違いを見いだした。また、スウェーデンの学校及び教育庁を訪問する機会があり関連資料を収集したが、スウェーデンでは既に家庭科と健康教育が融合されたカリキュラムが作られていることが把握された。2年目は、当初の計画に加え、アメリカウィスコンシン州の中学生も含めた3国4地域(東京・福島・台北・オークレア)で比較調査を実施した。その結果、日本は他国に比べ東京・福島ともに家事実践率が低く、健康生活への意識・実践状況も低率であること、また、「家庭科」-の興味度は中間的回答が多く、役立ち度では現実の生活より将来役立つという意識が高いことが把握された。3年目は、当初の予定にはなかったが、日本の中・高・大学生を対象に家庭科と健康教育を混合した項目に対する学習欲求度及び必要度を調査した。その結果、大学生は全般的に学習必要度が高く表れ、中・高校生は健康教育の住生活及び心身に関わる項目への学習欲求度が高かった。これより、家庭科に健康教育を取り入れることの有効性が把握された。なお、既に健康教育を総合学習の一環として研究開発している小学校の資料も収集しそれらもふまえて、家庭科と健康教育の融合題材を開発した。開発した融合題材に基づいて授業研究を行うことが課題として残された。
著者
池宮 彰一郎 野村 裕知
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1173, pp.76-79, 2003-01-06

問 日本経済新聞の朝刊に連載されている「平家」。ここに描かれている平清盛像には驚きました。「おごれる平家」のイメージが強かっただけに、新しい国家建設を志した改革者として清盛を描く視点が斬新でした。 答 日本人は奇妙な歴史観念を持っていまして、歴史上に登場する人物を善悪のどちらかに分けようとする。早い話が織田信長です。

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著者
井口隆太郎 著
出版者
皇典講究所
巻号頁・発行日
1891
著者
史談会 編
出版者
相川得寿
巻号頁・発行日
1904