出版者
日本地域開発センタ-
雑誌
地域開発 (ISSN:03856623)
巻号頁・発行日
no.264, pp.p1-61, 1986-09
著者
辰巳 直也 森勢 将雅 片寄 晴弘
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2010-EC-15, no.17, pp.1-6, 2010-03-05

Vocaloid 「初音ミク」 の発売以来,歌唱合成に対する注目が高まりつつある.Vocaloid では,メロディーと歌詞を入力することにより歌声を生成できる.また,表情パラメタを調整することにより様々な表情を付与することができる.しかし,より人間らしい歌声にするには,表情パラメタの調整を細かく設定することが必要なため,非常に煩雑で時間がかかる.本研究では,あらかじめ,特定の歌唱者 (GACKT) の歌い方にみられるビブラートやポルタメントといった音量,音高等の特徴を表情パラメタとして抽出しておき,それらを Vocaloid の出力に付加することで,より,当該の歌唱者らしい歌い方を実現するような GACKT レゾネータの開発を目指す.
著者
羅 翠恂
出版者
早稲田大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

本年度の研究では、四川地域の成都盆地東部に集中する晩唐期の千手観音像を主たる研究対象とし、これらの像が、腹前で阿弥陀の定印を結ぶことを筆頭に、四川地域における中唐期までの造像と異なる特徴を示すことに着目した。千手観音関連の経典では、千手観音を信仰しそのダラニを唱える者が「いかなる浄土にも往生できる」という功徳を説くが、弥陀定印をはじめとする晩唐期の造像に見られる特徴が、数ある浄土の中でも特に阿弥陀浄土への往生を願う信仰と結びつくものである可能性について、同時期の四川地域における仏教信仰の動向に鑑みながら探ることを目的とした。そのためまず、これまで未見であった四川地域東部に残る晩唐期の記年作例3件を調査・撮影した。またこれに加え、イギリス、大英博物館並びにフランス、ギメ東洋美術館にて、敦煌莫高窟蔵経洞から発見された絹本や紙本の絵画(所謂「敦煌画」)晩唐期の千手観音像10件あまりの調査・撮影を行った。これらは、四川と並んで千手観音像の多い敦煌地域に残る作例の中でも、晩唐期から五代にかけての記年作例が含まれる重要な作例群である。本年度の調査結果と昨年度までに収集済みのデータを合わせた結果、四川地域に残る唐~宋代の千手観音像に関しては、全ての記年作例と、報告や論文から把握できる作例のほぼ全件を網羅することができた。このため、記年作例が少ないことから年代比定が困難とされてきた四川地域の作例に関して、おおよその年代比定を行うことが可能となり、時代ごとの形式変遷を把握することができた。また、大英博物館とギメ東洋美術館所蔵の作例に関しても、実地調査を行うことで持物や眷属の種類や位置を具体的につかむことができ、四川の作例を分析する上での手がかりを得ることができた。
著者
高橋 大輔
出版者
京都大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

本研究は、進化的時間スケールにおける形質進化と群集構造との関わりを明らかにしようというものである。本研究では食物網構造に注目し、計算機モデルを用いて捕食被食関係の進化的構築過程を解析する事で、進化的時間スケールにおいて個々の個体への選択圧が群集という大規模な構造に対して及ぼす影響を明らかにする。特に、これまでの解析で群集内の種多様性が急激に変化しうる事が観察されており、群集内での相互作用の進化に伴った多様性の増大及び減少過程がいかなるプロセスによってもたらされているかを明確にするというものであった。先年度までに、生産者及び植食者という栄養段階の低い種の動態が群衆全体の動態に強く影響している事が観察されていた。植食者の出現によって多様な群集の進化は開始し、植食者の絶滅が生産者間の競争を介して群集全体に伝搬する事で崩壊が開始する。本年度の研究ではさらにシミュレーションを増やし、より多くのパラメータにおいて同様な動態がみられる事を確認し、提案しているメカニズムの頑健な事を確認し、投稿論文とした。また、個体群動態の理論研究では複数の個体群が移動分散によって接続されたときに動態は異なる事が知られている。このため群集間の移動を考慮した場合も同様の結果をもたらすかどうかを拡張したモデルで検討した。結果、一方の群集にのみ天敵を持つ種が存在し、この種が他方の群集から移入することで群集は常に撹乱を受けるため、複雑な群集は群集間の移動が稀な場合に特に不安定化した。上記研究は、進化的時間スケールにおいては群集内の多様性はきわめて複雑な挙動をする事、またそのメカニズムを理解するためには進化生態学的観点からアプローチが不可欠である事を示した。本研究では個体ベースの進化モデルを用いる事で群集動態と進化動態を統一的に扱い、実際に観察される捕食被食関係の進化のさらなる理解に貢献できた。
著者
小塚 真啓
出版者
岡山大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

本研究では,特にエージェンシー理論の知見に基づき,法人所得課税を正当化する先行研究に着目し,当該先行研究の分析に課税権者を加えることにより,その帰結がどのように異なることになるのかを主として検討したところ,課税権者を含めた利益最大化(あるべき所得課税の実現)という観点からすると,パス・スルー課税に代えて法人所得課税を実施するということにより十分なエージェンシー・コストが削減されることはない,との結果が得られた。
著者
阪本 昌成
出版者
立教大学
雑誌
立教法学 (ISSN:04851250)
巻号頁・発行日
vol.76, pp.34-66, 2009-03-17
著者
千葉 元 長谷川 佳永
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
no.23, pp.465-470, 2006-06-20
被引用文献数
1

At Toyama prefecture, there are many proverbs about weather forecasts, which are connecting with the view of Tateyama high mountains. As the altitudes of the mountains are about 2,000-3,000m, it may have many influences for the weather of Toyama area. We observed fine weather condition, when Tateyama had a good view from Toyama plain at daytime. In the night and the next day, the weather condition turned to rain or snow. For the theoritical analysis of these weather changes, we checked some upper-air chart, 500hPa, 700hPa and 850hPa. As a result, it has been guessed for that a local cold high has caused the airflows, which would arise such conditions at the plain near the mountains.
著者
岡 良和
出版者
人間環境大学
雑誌
こころとことば (ISSN:13472895)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.27-36, 2008-03-31

ことわざは、文化による影響を大きく受けているため、従来、異文化理解の題材として扱われることが多かった。本論文では、認知言語学的な立場から、日本人の英語学習者に対して、ことわざを授業でどのように救うかについて、ひとつの提案を行うものである。このアプローチにより.普遍的な観点から、ことわざを取り上げる方向が示唆されよう。
著者
大墳 聡 佐々木 信之 長谷川 貞夫 原川 哲美
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム = The IEICE transactions on information and systems (Japanese edition) (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.93, no.2, pp.100-108, 2010-02-01

小型の振動モータ6個1組を体の任意の部位に装着し,振動によって点字情報を読み取る体表点字の研究を行っている.本論文では,はじめに背中と上肢での振動モータの弁別距離を測定した.その結果,2点で弁別できた距離でも3点では弁別できないことが分かった.そして振動による点字の読取りを考慮したときに背中では12cm,上肢では20cmの間隔が必要であることが分かった.体表点字におけるモータの駆動パラメータは振動継続時間T_m,点字1マス内振動間の休止時間T_s,マス間振動休止時間T_nの3種類がある.本論文では,これらパラメータと点字読取りの関係を明らかにするために,3人の被験者にて背中と上肢でそれぞれのパラメータを変えて単語の読取りの測定を行った.測定から現在の読取りは,1マス0.7〜1.6秒であった.また各振動パラメータの特徴を解析した.そして誤った振動パターンを解析することで,点字マスの真ん中の点に関する振動が誤りやすいことを確認した.
著者
川原田 洋 宋 光燮 梅沢 仁
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2003

ダイヤモンドトランジスタの性能向上および安定性向上を目的とした要素技術として、(1)FIB装置を用いたシート抵抗IkΩ/sq.以下の局所低抵抗層の形成技術、(2)2×10^<-4>[Ωcm]の熱的安定性のある超高濃度ボロンドープダイヤモンド(ボロン濃度:1.42×10^<22>[cm^<-3>])の成膜技術、(3)従来のCaF_2絶縁膜よりも3桁以上のゲートリーク電流低減を達成した、高品質なAl_2O_3ゲート絶縁膜形成技術、(4)低消費電力化を目的とした、オゾン処理によるダイヤモンドFETの閾値制御技術、を開発した。デバイス評価手法としては、De-embedding手法を導入することで、寄生成分の影響を除去し、ダイヤモンドMISFETの真性特性評価が可能となった。また、水素終端ダイヤモンド中に形成されるホール蓄積層のキャリア走行メカニズム解明を念頭に、移動度の実行垂直電界依存性を明らかにした。デバイス作製のプロセス技術としては、ゲート長0.2μm以下の微細ゲート構造作製のためのセルフアラインプロセスと、ゲート抵抗の低減を目的としたT型ゲート電極構造の作製プロセスを確立した。ダイヤモンドMISFET作製と特性評価としては、前述の微細プロセス技術を用いて、ゲート長0.15μmのダイヤモンドMISFETの作製に成功し、遮断周波数30GHz、最高発振周波数48GHzを達成した。また、Al_2O_3ゲート絶縁膜を用いたダイヤモンドMISFETの作製に成功し、絶縁膜厚3nm、ゲート長0.3μmにて遮断周波数30GHz、最高発振周波数60GHzを達成した。更に、世界で初めてダイヤモンドMISFETにおいてロードプル測定を行い、ゲート幅100μm,ゲート長0.3μmのデバイスにおいて、1GHzの高周波大信号入力時に電力密度2.14W/mmが得られた。この値は報告されているGaAsFETやSi LDMOSの電力密度の最高値よりも優れたものであり、ハイパワー高周波トランジスタとしてのダイヤモンドFETの優位性を確認できた。