著者
永瀬 和彦 近藤 和宏 野村 俊明
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集. C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.63, no.606, pp.620-627, 1997-02-25
参考文献数
6
被引用文献数
3

Many trains were derailed and damaged by the earthquake in Kobe on January 17, 1995. At the same time, many railway girder bridges and viaducts were seriously damaged by the quake. It was postulated that serious accidents could occur as a result of trains running at high speeds into these girder bridges or viaducts. Fortunately, no fatal accidents occurred. On investigating such accidents, the authors found that they rarely occur, because a train derailed by the violent shock of a quake is so radically decelerated by the huge running resistance caused by the derailment that it stops just after the quake. On the other hand, it takes some time until the bridges or viaducts collapse after the quake.
著者
大山 達雄 三和 雅史
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
オペレーションズ・リサーチ : 経営の科学 = [O]perations research as a management science [r]esearch (ISSN:00303674)
巻号頁・発行日
vol.53, no.10, pp.569-575, 2008-10-01
参考文献数
5

鉄道は他の輸送手段に比べて安全性において優れているとされているが,まれに発生する大事故が与える社会的不安,損失は極めて大きいことから,安全な輸送を安定して確保するための安全性向上戦略を科学的に検証し,効率的な安全性向上策を検討することは重要である,一方,多くの死傷者をもたらす自然災害についても,その発生および被害データを統計的な観点から眺め,科学的に考察した上で安全性の向上に結びつけることも重要である.本稿では,わが国において発生した鉄道重大事故と自然災害に関する統計データ解析を実施し,発生傾向,原因,被害状況を把握した上で,有効な安全性向上策を検討する.
著者
熊埜御堂 毅 福永 昌夫 鎌田 正信 今川 浩 安藤 泰正 和田 隆一 新田 仁彦 秋山 綽
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.1191-1197, 1986-12-15

西日本地域の馬飼養地2箇所において, 1980年5月11日〜11月18日の期間, 隔週に採集した雌成虫蚊33,604匹から, Vero及びHmLu-1細胞培養によって計13株のウイルスが分離された。これら13株中4株はゲタウイルス, 9株は日本脳炎ウイルスと同定された。ゲタウイルス4株中3株は宮崎競馬場から採集されたコガタアカイエカ200プール19,465匹から分離され, 感染率は1:6,488であった。残りの1株は栗東トレーニング・センターで採集された5,897匹のコガタアカイカから分離された。宮崎競馬場及び栗東トレーニング・センターにおけるコガタアカイエカは全採取蚊種のそれぞれ85.1%及び54.5%を占め, 両調査地において捕獲されたキンイロヤブカは2%以下であった。以上の成績から西日本地域の散発的ゲタウイルス感染症においては, コガタアカイエカが主要ベクターであることが示唆された。
著者
嵯峨山 和美 久米 健司 金西 計英 松浦 健二 三好 康夫 松本 純子 矢野 米雄
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.53-56, 2008
参考文献数
8
被引用文献数
4

近年,SNSは大学生間の新しいコミュニケーションの形として紹介されている.我々は,大学生活を支える新たな学生支援のツールとして2007年1月23日から徳島大学工学部を中心に「キャンパスSNS」の運用を開始した.本研究では,本SNSのログデータを抽出し,参加者の属性を明確に分類したうえで,大学版SNSの特性と学生の動向とを解析した.日記関連の機能に焦点を当てたところ,学生は不特定多数のユーザの最新日記を確認するより特定のユーザの日記を読む割合が高く,仲間同士の閉じたコミュニケーションで終始しまいがちであることが示唆された.明確な目標を掲げて運営側が構造化した形を提示することの必要性が推測された.
著者
浜田 龍夫 大久保 忠旦 早川 秀輝 亀岡 喧一
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.22-25, 1974-04-25

生育ステージにともなう草の消化率の推定のために連続消化試験の適用を考え,モデル実験を行なった。その結果,草の生育ステージを追って3日毎に草を刈取って山羊に給与し,給与飼料と排泄糞との間の時間的ずれを考えないで消化率を求めても,消化率におよぼす誤差は無視しうる程度の大きさであるとみなした。つぎにアルファルファ,ペレニアルライグラス,トールフェスクの3草種につき,草高12〜15cmぐらいの時期から刈取給与を始め,連続消化試験法によって,1ヵ月後にいたるまでのエネルギーと粗蛋白質の消化率の変化を示す回帰式を求めた。これより,試験開始日の5月11日以後の経過日数に対して,1日あたりのアルファルファ,ペレニアルライグラス,トールフェスクのエネルギーの消化率の減少度は,0.41,0.54,0.32%となり,また,それらの粗蛋白質の消化率の減少度は,0.35,0.45,0.31%になると推定した。
著者
白坂 昭子 宮本 詢子 水谷 澄 和田 芳武 田中 生男 宮崎 光男 今中 健一 平社 俊之助
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.210-212, 1971
被引用文献数
2 1

東京都町田市本町田公団住宅においてコナダニ類の防除実験を行なつた.防除方法は殺虫剤浸漬防虫紙を畳床下表面および上面化粧ばえ下に計2枚全面に縫込んだものを用いたものである.実験期間は1970年5月11日に畳床に防虫紙を縫込み, 6月13日住宅に敷込み以後約1カ月間コナダニの発生状況を観察した.この結果, 実験終了時(防虫紙処理2カ月後)の無処理畳のコナダニ数と比較した防除率は0.37% dieldrin (100ml/m^2)処理紙では95〜100%, 0.5% fenthion処理紙は99〜100%, 1.0% fenitrothion処理紙はほぼ100%であり極めて高い効果が示された.またマイクロ波による誘電加熱処理を行なつた畳では95〜99%の防除率であつた.
著者
Abdel Alim KAMAL Amr YOUSSEF
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
IEICE TRANSACTIONS on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences (ISSN:09168508)
巻号頁・発行日
vol.E94-A, no.4, pp.1156-1158, 2011-04-01
被引用文献数
9

In this paper, we present a fault analysis of the original NTRU public key cryptosystem. The fault model in which we analyze the cipher is the one in which the attacker is assumed to be able to fault a small number of coefficients of the polynomial input to (or output from) the second step of the decryption process but cannot control the exact location of injected faults. For this specific original instantiation of the NTRU encryption system with parameters (N,p,q), our attack succeeds with probability≈ and when the number of faulted coefficients is upper bounded by t, it requires O((pN)t) polynomial inversions in Z/p Z[x]/(xN-1).
著者
犬尾 武彦 伊藤 進 長谷川 英之 後藤 隆人
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.135-136, 1974-06-25

患者は63才,男.昭和47年2月頃より咳嗽,5月11日38℃に発熱,咳嗽,喀痰と共に喘鳴,呼吸困難,チアノーゼ出現、18日に緊急入院した.入院時頸部,前胸部に皮下気腫を認め,白血球14,800,血沈72/60,胸部レ線で右下肺に円形陰影と縦隔洞並び頸部に気腫を認め,動脈血ガス分析で低O_2血症,呼吸性アシドージスあり.気管切開,O_2吸入,抗生剤等の治療にて呼吸困難改善せず入院第4病日に死亡した.剖検にて右肺S_10。に原発した腺癌で,気管分岐部リンパ節に7.5.×5×5cm大の大きな乾移巣あり,一部は連続性に右主気管支に突出,強い狭窄をおこしていた.縦隔洞気腫の発生経路については肉眼的に穿孔部は不明でヨ右主気管支の癌転移巣の壊死部よりもれたか,または右肺の問質性肺気腫が原因がと推定される.
著者
沢口 彰子 吉成 京子 阿部 和枝 前川 マリ子
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.43, no.8, pp.680-680, 1973-08-25

東京女子医科大学学会第182回例会 昭和48年5月11日 東京女子医科大学本部講堂
著者
滝沢 敬夫 滝沢 敬夫 梶田 昭 鈴来 和夫 田坂 仁正
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.43, no.10, pp.861-869, 1973-10

症例検討会 昭和48年5月11日 東京女子医科大学本部講堂
著者
杉信 賢一 鈴木 信治 小松 敏憲
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.318-324, 1989-03-31
被引用文献数
1

イタリアンライグラスの採種栽培における耐倒伏性を高める選抜が有効か否かを確認した。供試材料は第1報及び第2報と同じイタリアンライグラスの直立型で耐倒伏性の強いワセアオバと,中間型で耐倒伏性の弱いワセヒカリ,これに加えて,第2報と同様に両品種とも,耐倒伏性・種子収量・耐倒伏性×種子収量・短密穂・直立葉・下垂葉の形質についての6選抜系統であった。選抜系統の後代種子を,1981年9月中旬に採種栽培試験圃場及び生産力検定圃場に播種した。耐倒伏性選抜系統については,ワセアオバ及びワセヒカリとも1983年9月中旬に採種栽培試験圃場及び生産力検定圃場に再度播種して試験した。倒伏調査は,評点法により1982年は5月4日から6月16日まで5回,1984年は5月11日から6月2日まで5回行った。1982年の結果では,選抜系統及び原品種とも開花後10日目から3週間目ころにかけて,倒伏が著しくなった。ワセアオバでは系統間差及び原品種との耐倒伏性の差が顕著で,特に耐倒伏性選抜系統及び直立葉選抜系統の耐倒伏性が優れていた。一方,ワセヒカリでは系統間差及び原品種との耐倒伏性の差は小さく,6月16日の耐倒伏性×種子収量を除くすべての選抜系統の耐倒伏性が原品種より優れていたに留まった。1984年の結果では,両品種とも耐倒伏性選抜系統と原品種との倒伏程度は著しく異なり,耐倒伏性に対する選抜効果は顕著であった。1982年の結果では,両品種ともいずれの選抜系統も原品種との間に種子収量について有意差は認められなかった。しかし1984年の結果では,ワセヒカリの耐倒伏性選抜系統が原品種より有意に多収を示した。生草収量に関する1982年の結果では,ワセアオバ及びワセヒカリとも選抜系統と原品種との間に有意な差は認められなかった。また,1984年に行った耐倒伏性選抜系統と原品種との比較試験結果でも,ワセアオバ及びワセヒカリとも選抜系統と原品種との間に有意差は認められなかった。以上の結果より,耐倒伏性の選抜はワセアオバでは極めて効果的で,ワセヒカリでもかなりの選抜効果が期待できるが,種子収量に対する選抜効果はほとんど認められない。さらに,耐倒伏性及び種子収量に対する選抜は,牧草収量を高める選抜にとって必ずしも不都合ではないことを例示するものである。