著者
村上 あかね
出版者
桃山学院大学総合研究所
雑誌
桃山学院大学総合研究所紀要 = ST. ANDREW'S UNIVERSITY BULLETIN OF THE RESEARCH INSTITUTE (ISSN:1346048X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.1-14, 2020-03-10

The aim of this paper is to explain how to apply for microdata provided by Eurostat.Comparative studies using microdata of official statistics contribute to understanding oursocieties. Official statistics as public goods are significant not only for decision-making andevaluation purposes, but also for scientific purposes through academic research. The applicationprocedure comprises two steps. The outcome of Step 1 is for a research organization to berecognized as a research entity. Important factors in Step 1 are the eligibility and responsibilitiesof the research entity ; the main purpose of an organization; providing evidence of researchpublication; independence and autonomy in formulating scientific conclusions ; and adequate datasecurity safeguards, including accessing confidential data only for the agreed-upon purposes andguaranteeing the physical security of the data. Once Eurostat have recognized the organization asa research entity, researchers can apply for access to microdata. Important factors to consider inStep 2 are the purpose of the research proposal ; safekeeping of the data ; and intermediate andfinal results for assuring anonymity of the respondents.
著者
溝口 晴彦
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.108, no.6, pp.382-388, 2013 (Released:2018-01-12)
参考文献数
35
被引用文献数
1 5

清酒醸造において,伝統技法の一つが生〓つくりであろう。そこには種々な微生物が関わり,そのなかでも乳酸菌が大きな役割を演じている。しかしながら,どのような乳酸菌がどのように関わり,生〓および醪,さらには酒質への影響との相関については,長年の課題であった。筆者らは分子生物学的な手法により,生〓の乳酸菌叢とその特性を解析し,そこから見えてきたこれからの清酒醸造における生〓の意義について解説していただいた。
著者
水谷 令子 岡野 節子 西村 亜希子
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.129-135, 1997-06-01 (Released:2010-11-26)
参考文献数
5

調理操作が麺中の水溶性相の食塩含量に与える影響と, 種々の麺料理からの食塩摂取量について実験を行った。結果は次のようである。1) 麺中の食塩量は, ゆで時間が長いものほど短いものより減少した。ひやむぎ, きしめんにおいてはゆで時間による有意差が認められたが, うどんにおいては有意差は認められなかった。2) ゆで上げ後の水洗いは, 食塩濃度を低下させるのに有効であった。洗う回数が増加するに従って, 食塩濃度は低くなったが, 手延べひやむぎを除いて, 1回目の洗いで顕著に低下した。ゆでた麺を5回洗うと, 食塩量は洗う前の, 手延べひやむぎでは20.9%, ひやむぎでは5.6%, うどんでは22.2%, きしめんでは23.5%, 生うどんでは41.0%に減少した。3) ひやむぎ, うどん, きしめんをそれぞれ, つけ麺, かけ麺, 温かけ麺の3つの方法で供した時の正味食塩摂取量は, ひやむぎでは1.81~2.67g, うどんでは1.31~2.28g, きしめんでは1.42~2.52gで, それぞれ調理材料に含まれる食塩の32~47%, 22~39%, 24~42%であった。細い麺 (ひやむぎ) は他の麺より食塩摂取量が多かった。いずれの麺も, つけ麺で食べるほうがかけ麺, 温かけ麺で食べるより正味食塩摂取量は有意に少なかった。温かけ麺はかけ麺より正味食塩摂取量は多かった。4) なべ焼きうどん, みそ煮込みうどん, 伊勢うどんの正味食塩摂取量は, それぞれ2.67g, 2.41g, 1.96gであった。伊勢うどんの食塩摂取量は他のうどんに比べて少なかった。以上の結果は, 栄養指導や栄養調査において, 正確な食塩摂取量を知る上で役立つと考えられる。
著者
大久保 堯夫
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.319-326,I, 1967-10-30 (Released:2010-03-11)
参考文献数
6

Physiological reactions during the tunnel driving under various illumination conditions were studied to assure the safe driving. Heart rate of the driver increased by 60-80% of the resting level while driving through the tunnel.If the tunnel lights were experimentally turned off but immediately put on again, no significant increase of heart rate was observed. Heart rate increase was as low as 10-20% if the switching-off of the lights was short and had been expected.Unexpected turning off of the illuminaton some-times caused abnormal rise of heart rate, accompanying inadequate driving performances. It was concluded that the poor illumination, abrupt change of the brightness or lack of emergency power supply are relevant to higher accident rate and should be avoided.
著者
春日 雅司
出版者
摂南大学
雑誌
経営情報研究 : 摂南大学経営情報学部論集 (ISSN:13402617)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.117-131, 1995-07

戦後わが国では,男性と同等の権利として女性の参政権が認められた。国と地方を問わず,選挙を重ねる毎に女性の投票率が男性のそれを上回るようになり,女性の政治参加も活発になってきたかのように見える。だが戦後50年を経過してもなお,わが国の地方政治家はその大部分が男性で占められ,女性は投票はするが立候補(と当然のことながら当選)はしないという事実がある。ではなぜ女性は立候補しないのか,あるいは女性の地方政治家が少ないのか。その理由として,筆者は女性が男性に比べて立候補しようとする動機づけが弱いからではなく,その動機づけを促す社会の側に強力な障害があるからではないかと考えている。そこで,これまで男性中心の議員についてあてはめていた,「地元出身候補は,その集票基盤として基礎的な関係により多く依存する」という仮説が女性議員の場合にもあてはまるのかということについて,地元出身グループとそうでないグループを男女議員でコホート化し,筆者が提示した有権者と候補者の「政治的相互作用」モデルにもとづいて検証した。その結果,1)地元出身の女性候補は,地元以外の候補に比べ「血縁」関係を重視し,地区推薦も高い割合で受けている,しかし,2)政党支援ならびに後援会の所有については両者に差がない,ということが分かった。このことから,一見仮説があてはまるかのように思えるが,これを男性議員の場合と比べると,1)基本コホートである地元出身と地元以外の割合についてみると,女性議員の7割が後者であったのに対し,地元出身の男性議員は逆に7割に達していた,2)「血縁」関係の重視については男性議員に比較すべきデータはなかったが,地元出身の女性議員が地区推薦を受けているといっても,地元以外の男性議員が受けている割合に比べても少ないものであった,3)出身地にかかわらず女性候補は政党から公認を受けている割合が高い,4)女性候補はいずれも後援会に強く依存している,という特徴を持っていた。以上を総合的に勘案すると,やはりこの仮説は検証されなかった,と言える。つまり,女性候補は地元出身であっても,地区推薦という基礎的関係に依存できないし,またその分,政党や後援会という機能的関係に依存しなければならないのである。これは基礎的関係の重視という,これまで男性本位で形成されてきた日常的社会関係の延長線上に投票・集票行動があるため,女性候補の7割が地元でないという事実は重く,一方で出世地を変えることで強い問題意識を持ちながらも,他方で徹底的に地域社会から乖離しているため,基礎的関係に依存できないでいる。そのことは,結局たとえ強い動機が形成されたとしても,出馬のための客観的条件が不十分であり,そのことが更なる動機形成を阻止するということを説明するものである。
著者
袴田 さち子 今村 安秀
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.34 Suppl. No.2 (第42回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.C0922, 2007 (Released:2007-05-09)

【目的】サッカー選手の傷害発生部位は、その競技特性から顕著に足関節・足部から膝関節にかけてが多いと報告される。特に成長期の選手では未完成な骨関節に、硬いスパイクで衝撃を繰り返し受けることからトラブルが生じるケースも少なくない。 今回我々は中学生サッカーチームにおいて、入部年時の膝関節・足関節・足部についてのメディカルチェックとチェック後のシューズサポートを行った結果、若干の知見を得たので報告する。【方法】対象は過去9年間に当院でメディカルサポートを行った同一サッカーチームの男子選手(年齢12~13歳)273名。これを、チーム全員にシューズサポートを行うようになった年度の前後2群に分類した。方法として入部年時のメディカルチェックの結果集計と質問紙法でのシューズに関する調査を行い、2群を比較した。調査内容は1)チーム加入前の膝関節・足関節・足部の傷害既往歴、2)メディカルチェック時の同部位傷害状況、3)スパイク購入時の問題の有無とスパイク使用開始年齢、4)シューズサポートの内容、5)シューズサポート施行前後群それぞれの年間傷害発生率、とした。【結果】2群の分類はシューズサポート施行前群(以下「前群」)97名、同施行後群(以下「後群」)176名であった。1)傷害既往有は前群40名(41.2%)、後群101名(57.4%)であった。傷害の内容は捻挫・骨折・踵部痛・膝関節部痛が主だった。2)メディカルチェック時の傷害状況は脛骨粗面の突出または痛み/外脛骨/偏平足/種子骨/踵部痛/その他で、前群が10/11/6/1/3/7(件)、後群が21/28/8/3/5/8(件)となった。何らかのチェックを受けた者は前群38名(39.2%)、後群66名(37.5%)であった。3)シューズに関する調査では「スパイク購入時に問題がある」と答えたのは、回答のあった99名のうち46名で46.5%は何らかの問題を感じていた。また、スパイク使用は74名(74.7%)が4年生までに開始していた。4)行ったサポート内容は、インソールの挿入が42名、スパイクのポイントの形状選択が68名、スパイクのアウトソールの形状修正が14名であった。5)2群の年間傷害発生は前群が45件で46.4%(件数/人数)、後群が24件で13.6%となった。【考察】選手の半数は当チーム入部前の小学生の段階で何らかの傷害経験があることがわかった。また、メディカルチェックでも、前後群ともに約40%の選手が発症しないまでも問題を有していた。しかし、その後1年間の傷害発生率はシューズに関するサポートを施行した後に顕著に減少しており、成長期のサッカー選手においてはシューズのフィッティングが傷害予防の観点においても非常に重要であることが示唆された。
著者
扶桑社 [編]
出版者
扶桑社
巻号頁・発行日
vol.5(20), no.222, 1956-05
著者
後藤 和彦
雑誌
大衆文化 = Popular culture
巻号頁・発行日
vol.4, pp.24-36, 2010-09-30