著者
安藤 真 吉田 和弘 谷川 智洋 王 燕康 山下 淳 葛岡 英明 廣瀬 通孝
出版者
日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.65-74, 2003
被引用文献数
18

Recently, virtual reality technology has been used in numerous practical applications. In this paper, we developed and evaluated a proto-type system of educational VR system by using networked VR technology. To build proto-type systems, we constructed high quality historical VR contents, Copan ruins of Mayan civilization, and integrate two different types of VR systems, theater-type and home-type VR systems. By using VR Theater, a teacher can give lecture on Mayan civilization to his students as if they are in the real Copan ruins. Also, we divide students into four groups and inspect the effect of mutual observation to group stydy. In proto-type system, each group walk through Copan ruins by using home-type VR systems set up in front of the VR theater, and solve historical questions about Mayan civilization. Throughout the experiments, almost all students are interested in Mayan civilization and communicate each other in both real and VR environments.
著者
香川 靖雄 西村 薫子 佐東 準子 所沢 和代 村上 郁子 岩田 弘 太田 抜徳 工藤 快訓 武藤 信治 手塚 統夫
出版者
The Japanese Society of Nutrition and Dietetics
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.38, no.6, pp.283-294, 1980-11-25 (Released:2010-10-29)
参考文献数
36
被引用文献数
9 6

朝食の欠食は日周リズムを変え, これによって肥満, 高コレステロール血を増加させ, 各種の知的機能テストの成績を低下させると報告されている。そこで寮内学生 (19~21歳) につき分析を行い下記の成績を得た。1978 (人数=102) 1979 (人数=106)朝食 欠食者(85名) 摂取者(17名) P 欠食者(64名) 摂取者(42名) P〔摂取量/日〕エネルギー (kcal) 1,916 2,180 <0.1 2,105 2,459 <0.01たん白質 (g) 63.1 66.4 <n.s. 67.0 80.8 <0.01炭水化物 (g) 283.6 345.1 <0.01 295.4 352.2 <0.001カルシウム (mg) 296.4 408.8 <0.02 409.4 499.0 <0.02〔24時間尿中成分〕尿素 (g) 7.05 6.58 <0.5 7.49 8.43 <0.5カルシウム (mg) - - - 410.8 497.3 <0.05〔血清〕コレステロール (mg/dl) 190.8 186.4 n.s. 188.5 191.4 n.s.〔学業〕全学科成績 71.51 75.74 <0.01 72.97 75.29 <0.02平均得点順位 58.1 35.9 <0.01 59.4 44.1 <0.02年間欠席時限数 87.3 53.7 <0.05 89.2 63.4 <0.05コレステロール値は米国青年の値よりわずかに高い。身長 (169.9対170.7cm), 体重 (61.6対63.0kg), HDL-コレステロール (52.5対53.5mg/dl), トリグリセリド (116.8対123.7mg/dl), カウプ指数 (2.147対2.181), 出身地南北差等には上記両群の差はなかった。朝食の欠食は上記の表の栄養素摂取量を低下させたが, 食事の欧風化にも拘らず, 肥満やコレステロールを増加させなかった。また欠食者に学業成績, 出席率の不良なものが多く見出された。
著者
塩田 昌弘 Masahiro SHIOTA
出版者
大手前大学
雑誌
大手前大学論集 = Otemae Journal (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.139-174, 2012-03-31

朝日新聞を創刊し、日本を代表する新聞社に育て上げた村山龍平(1850〜1933)は、阪神間(神戸市東灘区御影町)にある香雪美術館の美術作品のコレクターとして知る人ぞ知る人物である。一方、村山龍平の生まれた伊勢国田丸(現在の三重県度会郡玉城町田丸)には、村山龍平の功績を顕彰した村山龍平記念館が建っている。村山龍平とはどの様なことを成し、なぜ現代にもその影響を与えている人物なのか。村山龍平は幕末に生をうけ、田丸藩の士族として活躍、明治維新後、大阪に移り住み、明治・大正・昭和のわが国の激動期を逞しく生き抜き、世界の朝日(新聞)を創り上げ、文化に多大の功績を残した人物である。まさに、新聞界の英傑の名に相応しい。この小論では、村山龍平の人となりと当時の社会の動き、村山龍平記念館の活動と建築について考察しようと思う。さらに、香雪美術館の所有する旧村山家住宅(国重要文化財)を併せて紹介しようと思う。小論により、近代日本の黎明期を生き抜き、実業界のみならず文化・美術の方面にもその才能の華を咲かせた村山龍平の成そうとした志のもつ今日的な意義を考察したい。
著者
池添 博彦
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.33-48, 1995-03-25 (Released:2017-06-16)
参考文献数
6
被引用文献数
21
著者
村杉 邦男
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.97-111, 1994-05-20 (Released:2008-12-25)
参考文献数
40
著者
上野 雅之
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス = Nikkei electronics : sources of innovation (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1184, pp.101-108, 2017-10

SiCを搭載した次世代新幹線「N700S」の経緯を2回に分けて紹介する後編。本稿では、SiC採用によってもたらされる利点を中心に、N700Sの開発を主導したJR東海の上野雅之氏に解説してもらう。なお本稿は、2016年11月開催の「パワーエレクトロニクス・サミット2016」における上野氏の講演「東海道新幹線における技術開発─SiC採用の駆動システムを搭載したN700Sの開発について」の内容を基にしている。
著者
阿部 正憲 斎藤 滋 棚瀬 大爾
出版者
石油技術協会
雑誌
石油技術協会誌 (ISSN:03709868)
巻号頁・発行日
vol.76, no.6, pp.538-543, 2011 (Released:2014-01-18)
参考文献数
9

Carbon Dioxide Capture and Storage (CCS) is a key technology to reduce carbon dioxide emission to the atmosphere and needed to be widely deployed in the world as early as possible. Mainly many developed countries are advancing research, development and demonstration of CCS. The Japanese Government is also conducting an investigation for CCS demonstration project in Japan. Since 2009, field surveys have been conducted at three candidate sites. An offshore pipeline route survey was carried out at the Nakoso-Iwakioki candidate site in 2009, a preliminary survey well was drilled at the Kitakyushu candidate site in 2010, and two 3D seismic surveys were carried out and two survey wells were drilled at the Tomakomai candidate site through 2009 to 2011. A final geological evaluation is being conducted for the Tomakomai candidate site and a demonstration plan will be presented to the Government as soon as the geological evaluation has been completed.
著者
高田 瑞穂
出版者
成城大学文芸学部
雑誌
成城文芸 (ISSN:02865718)
巻号頁・発行日
no.9, 1957-04
著者
畑江 敬子 香西 みどり 古川 英 熊谷 美智世 伊藤 純子 十河 桜子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.250, 2003

【目的】近年、家庭用調理機器においては従来のガスコンロに代わり、電気の誘導加熱を利用した電磁調理器(IH)の普及が進んでいる。そこで本研究では、現状の調理内容に即したエネルギー使用データを収集し、ガスコンロとIHの違いを把握することを目的としている。【方法】 春夏秋冬それぞれ1日の朝食、昼食、夕食の献立を、女子栄養大出版部「栄養と料理」献立カレンダーより選定し、さらに一部をアンケート結果による人気メニューに置きかえることにより、季節、栄養、カロリー、調理方法、人気を考慮した現代版メニューを作成した。年代と調理経験の異なる3人の調理者により、作成メニューについてガスコンロ、IHそれぞれに対し同じ調理を行い、熱量および使用時間を測定した。実験では大きさを揃えた両調理器で適した鍋を用い、同一メニュー内では食材および量を統一した。【結果】IHの方が多くの一次エネルギーを消費した。四季別において冬メニューでは夏の2倍以上のエネルギーを消費し、調理別においては湯沸かし茹で、煮るでエネルギー消費量全体の6割以上を占め、これらはガスコンロ、IHで同じ傾向を示した。火力別の効率と使用割合から一次エネルギーでの総合効率を求めると、ガスコンロで50.0%、IHで27.7%となった。ランニングコストは四季別、調理別のどちらにおいても電気代の方がガス代に比べ高くなった。両調理器の10年間の使用を含めた製造から廃棄までの総エネルギー消費量は、IHではガスコンロの約1.3倍となった。
著者
閻 慧
出版者
北海道大学文学研究科
雑誌
北海道大学大学院文学研究科研究論集 (ISSN:13470132)
巻号頁・発行日
no.14, pp.55-70, 2014

本稿は宮沢賢治「銀河鉄道の夜」の改稿に関して考察するものである。周知のように、「銀河鉄道の夜」は、数回の改稿を経ることにより、多彩な容貌を持っているテクストである。その多面性を捉えるため、各次稿の間の改稿過程をどのように受け止めるかは、無論重要な問題となる。従来の研究においては、「銀河鉄道の夜」の改稿問題が焦点となっているもののうち、初期形〔三〕と後期形との間に行われる改稿を中心に論じるのが圧倒的多数である。つまり、テクストの初期形〔一〕から初期形〔三〕までに行われる改稿はこれまで看過されたきらいがある。そこで本稿では、新校本全集に収録された「銀河鉄道の夜」のテクストを参照し、まず初期形内部の変容を把握し、ついで初期形から後期形までの改稿について考察する。まず、初期形〔一〕と〔二〕の特徴について考えてみる。両者において、質的な差異は殆どない。ブルカニロ博士の全能性と実験という枠組みに注目すれば、初期形〔一〕と〔二〕をブルカニロ博士の実験記録として見なすことができる。次に、初期形〔二〕から初期形〔三〕まで、作中の現実世界に関する加筆に注目し、ジョバンニを苦しめる現実状況および彼が持っている逃走願望を読み取る。そこで、ジョバンニが焦点化されることによって、初期形〔三〕を彼の逃走物語として読むことができる。続いて、後期形における労働するジョバンニの設定が誘発した鳥捕りとの関係の変化、またジョバンニの父の帰還とカムパネルラの水死についての改稿を中心に、分析を行う。それによって、変容する後期形の姿が明らかになり、ジョバンニの行方の未定着によって、「銀河鉄道の夜」という作品の未決性が見出される。以上のように、「銀河鉄道の夜」が実験記録から未決の物語までの改稿プロセスを考察する。それと同時に、初期形〔一〕から後期形まで貫通している、ジョバンニの切符、金貨、牛乳などのモチーフの役割・意味についても吟味する。「銀河鉄道の夜」の物語に潜在する未決性、また共通するモチーフの多義性の分析によって、新しい読み方を示唆する。
著者
町田 昌昭
出版者
The Japanese Society of Fish Pathology
雑誌
魚病研究 (ISSN:0388788X)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.21-24, 1970-09-30 (Released:2010-02-10)
参考文献数
5
被引用文献数
3 5

A large number of encapsuled, philometrid nematodes were obtained from the fin and operculum of a right-eyed flounder, Limanda yokohamae, which was collected in Otsuchi Bay, Iwate Prefecture, in August, 1966. The present specimens closely resemble Philometpra mariae LAYMAN;this species was detected from the fin of Protopsetta herzensteini and Limanda sehrenki and the ovary of Sebastodes schlegelii in Peter the Great Bay. LAYMAN's description and figures are not detailed, and the present specimens are generally larger than LAYMAN's ones (Table 1). In philometrid nematodes, however, the size of the same species varies so much that the size is of little classificatory importance. The two worms were collected from the fin of the same pleuronectid fishes in the neighboring seas. Consequently, the present specimens are considered to belong to Philometra mariae. On the other hand, this species also resembles Clavinema parasiluri YAMAGUTI, 1935, which was obtained from the operculum and submaxilla of the catfish, Parasilurus asolus, in Lake Ogura, Kyoto. RASHEED(1963) revised the genus Philometra and asserted the invalidity of the genus Clavinema;main reason was the immaturing of C.parasiluri. Classificatory discussion is postponed to another occasion, however, it is conceived that the genus Clavinema is valid and Philometra mariae is transferred to the genus Clavinema.
著者
中山 大介 増崎 英明 三浦 清徳
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

自己免疫疾患の多くは女性に多く、妊娠により症状が変化するが、そのメカニズムは不明である。本研究では妊娠中に胎児細胞が母体血中に混入して母児の融合細胞を生じる現象(マイクロキメリズム)に着目し、自己免疫疾患のひとつである全身性強皮症患者を対象として患者血中から胎児DNAの検出を試みた。全身性強皮症患者では、他の自己免疫疾患患者と比較して血中に胎児由来のDNAが高い割合で検出され、マイクロキメリズムが発症に関与していることが示唆された。