出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュータ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.820, pp.88-90, 2012-10-25

2012年9月に全国一斉に行った警報システムのJアラートの訓練で、282もの市町村においてトラブルが発生した。そのうちの半数強の市町村が特定ベンダーの機器を導入していた。3年もの間、見過ごされてきた機器の設定ミスが、今回の訓練で初めて明るみとなった。
著者
YULIHASTIN Erma HADI Tri Wahyu ABDILLAH Muhammad Rais FAUZIAH Irineu Rakhmah NINGSIH Nining Sari
出版者
Meteorological Society of Japan
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
pp.2022-005, (Released:2021-10-04)
被引用文献数
7

Early morning precipitation (EMP) events occur most frequently during January and February over the northern coast of West Java and are characterized by propagating systems originating from both inland and offshore. The initial location, direction, and speed of the propagating precipitating system determine the timing of EMP. This study explores processes that characterize such propagating precipitation systems by performing composite analysis and real-case numerical simulations of selected events using the Weather and Research Forecasting (WRF) model with a cloud-permitting horizontal resolution of 3 km. In the composite analysis, EMP events are classified according to the strength of the northerly background wind (VBG), defined as the 925-hPa meridional wind averaged over an area covering western Java and the adjacent sea. We find that under both strong northerly (SN) and weak northerly (WN) wind conditions, EMP is mainly induced by a precipitation system that propagates from sea to land. For WN cases, however, precipitating systems that propagate from inland areas to the sea also play a role. The WRF simulations suggest that mechanisms akin to cold pool propagation and advection by prevailing winds are responsible for the propagating convection that induces EMP, which also explains the dependence of EMP frequency on the strength of VBG. Based on the WRF simulations, we also discuss the roles of sea breeze and gravity waves in the initiation of convection.
著者
田上 善夫
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.214, 2009

_I_ 地球温暖化とその影響20世紀末以降における気候変動のもとで、たとえば欧州でのブドウ栽培の大きな変化における主な要因として、地球温暖化があげられるようになっている。日本でも南方産の果樹や野菜の北方での栽培事例が増加するにつれ、同様の指摘が行われている。一方でこの期間における農作物生産の一般的な低迷ないしは減少は大きなものがあり、こうした変化に対する気候等の変動のもつ要因としての意味や程度、また影響の過程は明らかではない。ここでは、欧州などにみられるように気候変動とのかかわりの深いブドウなどの果樹を例にして、栽培用地の成立の要因を明らかにし、さらに変動の影響に関する検討を試みる。<BR>_II_ 近年の果樹栽培の変化 果実酒用ブドウの栽培および醸造は、明治初めの甲府盆地に始まるが、ほぼ時を同じくして上越や信州でも行われてきた。さらに周辺の富山県などでも昭和初期には始められるようになる。現在では北日本に多く、また近年増加の傾向がみられる。 とくに、長野盆地や松本盆地、さらに甲府盆地に多数の生産地が集中する。1990年ころからは、農業構造改善事業を契機に、また耕作放棄地を転用して、さらに農商工等連携事業計画などの多目的なプロジェクトの一環として、各地に比較的小規模なブドウ栽培が増加し、直接あるいは委託による醸造も始められている。 生食用を含めたブドウ栽培用地も、醸造用のものと類似の傾向がみられる。長野、上田、松本、甲府の各盆地をはじめ、余市や南陽周辺などにも広く分布する。さらにブドウを含めた果樹園も、北信越周辺では長野、上田、松本、甲府の各盆地に多いように、ブドウ栽培地と同様の分布がみられる。全国的には、有明海周辺、瀬戸内海、和歌山、東海、東北南部の地域において、丘陵や山地斜面などの傾斜地を基本とした狭い帯状の分布が示される。栽培面積は、ブドウもミカンやリンゴと同様に、近年もなお減少傾向が継続している。ただし果実酒製造所は新たな開設も多く、傾向を異にしている。<BR>_III_ 果樹園の成立要因現在の果樹園用地について、土地の地形、気候などの自然条件から成立の要因を明らかにする。国交省の国土数値情報より、土地利用および標高・傾斜度、土地分類、気候値の各メッシュデータを用いる。土地利用は昭和51、昭和62、平成3、平成9年のデータの中で、昭和51年の「畑」、「果樹園」、「その他の樹木畑」の分類項目は、平成3年以降には、「その他の農用地」に一括されたため、昭和51年のものを中心に用いる。共通して扱える基準メッシュ(3次メッシュ、約1km2)を基本とする。果樹園用地の中でもその高度の違いは大きく、平均標高の高い内陸盆地でも、甲府、長野、上田、松本盆地の順により高くなる。また果樹園用地は斜面に位置することが多いが、最大傾斜の角度はとくに甲府および長野盆地の周辺部で高いものが多い。最大傾斜の方向は特定ではなく、とくに北方向にも多く現れている。土地分類の中の地形分類では、山梨は砂礫台地、長野は扇状地性低地に集中する。また土壌は、山梨では黒ボク、黄色、褐色低地の各土壌が多いのに対し、長野では淡色黒ボク、暗赤色、灰色低地の各土壌が多い。生育期間を4月から10月とすると、その間の平均気温は甲府、長野、松本の盆地の順により低くなる。盆地でもその周辺部山麓では低くなるが、甲府で18℃、長野で17℃、松本で16℃台である。降水量は甲府、長野盆地で少なく、800mm以下であり、とくに600mm以下の地域も現れる。果樹園用地の自然条件を、クラスター分析により分類して示す。5型に分けた場合、_I_少雨、_II_平坦高温、_III_高地低温、_IV_傾斜、_V_低地多雨、の特色をもつ型がある。甲府盆地の周辺部は_IV_の傾斜、松本盆地は_III_の高地低温、長野盆地は_III_、_IV_の型が現れる。一方他の型の_II_は盆地中央部、_I_は_II_に隣接した高地側、また_V_は北陸に多く現れる。<BR>_IV_ 気候変動への対応の検討果樹園用地には、地形や気候の土地の条件が明瞭に現れるが、およそ盆地間では差異が大きく、また盆地内でも中央部と周辺山麓ないしは山地斜面部とでも差異があることが明らかになった。基本的な自然条件が異なるので、温暖化などに対してもこうした局地ごとの対応の検討が必要となる。とくに果実酒用のブドウでみた場合、栽培品種による生育期間の適温は、リースリンクやピノ・ノワールで15℃、シャルドネで16℃とされ、またメルローやカベルネ・ソービニヨン、サンジョベーゼやネッビオーロで18℃とされる。これらにより欧州各地の主力栽培品種に差異が生じるが、とくに甲府盆地では上記品種の適温の上限に近いために、気候の変動の影響が大きいことが考えられる。
著者
庄山 茂子 御領園 沙紀 加來 卯子 栃原 裕
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.1025-1034, 2019-11-25 (Released:2019-11-25)
参考文献数
15

私服を着用して勤務する大学の女性職員24 名に制服を着用して勤務してもらい,私服着用時と制服着用時で,作業効率や仕事時の状況,職場のチームワークにどのような違いがみられるか調査 した.さらに,同大学の女子学生86 名を対象に私服着用時と制服着用時の事務職員の印象について調査し,次の結果を得た. (1)指定された3 文字を検索する検索問題では,文字検索数は制服着用時の方が私服着用時より有意に多かった. (2)仕事時の状況については,制服着用時の方が私服着用時より緊張感が有意に高く,私服着用時の方が制服着用時よりも有意に動きやすく違和感がないと評価された.チームワークに関して,私服着用時と制服着用時に有意な差はみられなかった. (3)学生による評価では,制服着用時は私服着用時より「信頼性・外見のよさ」の評価が有意に高かった.
著者
田川 まさみ 西城 卓也
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.44, no.5, pp.345-357, 2013-10-25 (Released:2015-07-06)
参考文献数
37
被引用文献数
3

本稿では,学習者の評価の計画と実施に関する基礎的事項を概論する.●学習者中心のアウトカム基盤型教育が重要視される医学教育では,個々の学習者を支援する形成的評価とプログラム修了,資格認定における「必要な能力コンピテンシー」の評価が重要である.●測定して得られたデータを受験生の能力として一般化する過程が評価であり,一般化できることが良い評価の特性である.妥当性の高い試験を実施するために信頼性や評価の影響を含む妥当性の根拠を検証する.●目的に応じた妥当性の高い評価を実施するために,計画,運営,集計と判定,利用,改善を行う.
著者
竹内 晃一 鈴木 雄介 宮本 一郎 三樹 弘之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.67, pp.1-6, 2005-05-13
被引用文献数
9

手話映像による情報提供を行うための方法として、コンピュータグラフィックス(CG)合成によるものではなく、実写手話映像の断片をモーフィング処理も入れながら複数結合することにより合成する方法を提案する。これにより、電車遅延情報のような時々刻々と変わる情報であっても、実写画像から合成した手話映像として情報提供ができるようになる。この手話映像合成エンジンの応用例として、RFIDタグと連携して、天気予報、電車遅延情報といった場所や時間によって変化する情報を、合成手話映像によって提供するシステムを試作した。

3 0 0 0 OA 魚介と芸術

著者
金井紫雲 著
出版者
芸艸堂
巻号頁・発行日
1933
著者
鳩山 由紀夫
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1173, pp.137-141, 2003-01-06

12月13日付で私は民主党代表を辞任しました。自由党の小沢(一郎・自由党党首)さんとはこの1年弱、継続的に話し合う機会を持ち、真の民主主義、2大政党の一翼を担える野党を作ろうと気持ちをともにしてきました。野党結集構想はその土台に立って打ち出したものだったのですが、党内から私への批判の声が上がりました。
著者
Yukihiro Umeda Miwa Morikawa Masaki Anzai Yasuyuki Sumida Maiko Kadowaki Shingo Ameshima Takeshi Ishizaki
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
Internal Medicine (ISSN:09182918)
巻号頁・発行日
vol.49, no.21, pp.2333-2336, 2010 (Released:2010-11-01)
参考文献数
14
被引用文献数
15 34

We report a case of acute exacerbation of idiopathic pulmonary fibrosis (AE-IPF) after pandemic influenza (H1N1) vaccination. A 57-year-old man, who had been diagnosed with IPF in September 2008, was admitted to our hospital in December 2009 because of aggravation of dyspnea and fever two days after H1N1 vaccination. Chest computed tomography showed diffuse bilateral ground-glass opacities superimposed on preceding reticular opacities. We diagnosed AE-IPF. Corticosteroid and cyclophosphamide were effective. Although the efficacy of influenza vaccination in patients with chronic lung diseases is well established, physicians should keep in mind that influenza vaccination has the potential to cause AE-IPF.
著者
望月 照彦
出版者
多摩大学経営情報学部
雑誌
経営・情報研究 多摩大学研究紀要 = Tama University Journal of Management and Information Sciences (ISSN:13429507)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.45-63, 1997-03-01

多摩大学は1990年(平成元年)に開校した。その開校時から、多摩大学はベンチャー型企業家を生み出す教育を進めていかなければならない運命にあった。なぜなら、開校に寄与した中心の二人、すなわち野田一夫学長は日本における「経営学」の開祖の一人であったし、中村秀一郎学部長は "ベンチャービジネス”という概念と言葉を日本国中に広めたまさにその人であったからである。無論この二人だけではなしに、多摩大学の建学に馳せ参じた教授陣のほとんどが多かれ少なかれベンチャーやアントレプレナーという言葉に関係する研究者であり、また実際に社会でそういった仕事に携わっていた人々であったからでもある。 時代もまた、日本の産業社会を支えるのは古い形の巨大な企業ではなく、新しい哲学と新しい企業家精神を持った中小企業の担い手でなくてはならない、という思いを強めている。バブル型の経済が破綻して、今までの高度成長の論理が通用しなくなると当然新たな小さくても活力のあるベンチャー型企業家が求められるのである。 経営学部を持つ大学は、多摩大学のようにその創設者の精神の息吹のなかに、ベンチャーやアントレプレナーへの志向がなくても、彼らを生み出すための教育を時代が求めるようになってきたのである。今や大学における "ベンチャー教育”は、社会ニーズとなっている。しかし、残念なことに日本の経営学部を持つ多くの大学では、これまでにベンチャー教育の講座もカリキュラムも持っていなかったし、当然その経験も存在しなかったのである。従って、まず最初にしなければならなかったことは、大学自体がベンチャーの精神を持つことであった。大学全体として、チャレンジすることができなかったとしたら、その志しを持つ少数の先生であってもベンチャー教育に取り組む必要があるのではないか。 アメリカのサンノゼのシリコンバレーを生み出した1つの苗床は、スタンフォード大学であるといわれているが、この大学でも組織的なベンチャー教育が行われていたのではなく、1930年代電子工学の先生だったターマン教授が二人の教え子ヒューレットとパッカードを支援したことからベンチャー企業集積が始まったという話は有名である。今でもコンピュータ業界では冠たる地位を確保しているこのヒュートレット・パッカード社は車庫からスタートアップしたものであるが、私はそれをもじって〈ガレージ・インダストリィからカレッジ・インダストリィへ〉と呼んでいる。 そのカレッジ・インダストリィへの挑戦が、この論文の主題となるものである。ささやかな試みであるが、日本のベンチャー教育の一つのモデルになれば、と念じている。そしてそれが大きな流れとなって、多摩大学が存在する多摩エリアが日本におけるシリコンバレーのような地域に発展することを、私は究極の望みとしているのである。
著者
戒能 民江
出版者
お茶の水女子大学生活社会科学研究会
雑誌
生活社会科学研究 (ISSN:13410385)
巻号頁・発行日
no.18, pp.9-25, 2011-10

生活社会科学研究会・ジェンダー研究センター・花経会共催 2011年度 生活社会科学研究会シンポジウム(2011年6月4日開催)戒能民江先生講演