著者
才野 慶二郎 大浦 圭一郎 橘 誠 剣持 秀紀 徳田 恵一
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.7, pp.1-6, 2012-01-27

ラップのような短時間のうちに音高などの特徴が大きく変動するスタイルの歌い方は,それを適切に表現するための記譜法が確立されておらず,従来のように五線譜基づく合成の仕組みではユーザが直観的にそのスタイルの歌声を再現することが難しかった.本稿では,ラップスタイルの歌唱のための記譜法を定義し,それを用いて HMM 歌声合成の枠組みでラップスタイルの歌声合成を行った.その結果得られた合成音声はラップ特有のグリッサンド技法によるピッチ変動の現象を含むものになっていることが確認された.また,合成時に得られる対数基本周波数系列を素片接続型の歌声合成器に与えてラップスタイルの歌声を合成することも試みた.This paper addresses rap-style singing voice synthesis. Since it has not been very clear how to write a musical score for rap-style songs, existing singing voice synthesis systems based on musical scores are not suitable for synthesizing them with an intuitive input. Here a new type of musical score specialized for a rap-style is defined. An HMM-based singing voice synthesis system is used to realize an automatic synthesis of realistic rap-style singing. Glissando phenomenon which is special for the style could be found in synthesis results. It was also tried to apply pitch parameters generated from the HMMs to a sample-concatenation-based singing voice synthesis system.
著者
浅井 智久 丹野 義彦
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.56-65, 2007-09-20
被引用文献数
4

本研究の目的は,自己主体感の生起メカニズムを考察し,それに対する学習の効果を検討することであった。自己主体感とは,ある行為を自分自身でしている,という感覚のことである。フォワードモデルでは,自己主体感は「実際の結果」が「結果の予想」に合致するときに生起されるとしている。本研究では,キー押しをすると音が鳴る,という仕組みを用いた。その結果,「時間差知覚」と「自己主体感」は同じものではないことが示された。これはフォワードモデルを支持するものであった。また学習の結果,より高い自己主体感を報告するようになったが,時間差知覚には学習の効果はなかった。これは学習によって「実際の結果」ではなく,「結果の予想」が変わったために,その結果として自己主体感が変わったと示唆するものであった。本研究はフォワードモデルによる自己主体感の生起モデルの妥当性と,学習が自己主体感に影響をあたえることを示した。
著者
服部 良子
出版者
日本家族社会学会
雑誌
家族社会学研究 (ISSN:0916328X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.36-48, 2015
被引用文献数
1

本論ではケア労働に関する家族的責任支援政策の今後を考察する.1980年代までに日本の制度は男女別雇用構造を形成した.それは男性労働者は稼ぎ手で,女性は被扶養でケア労働担当という男女分業の家族制度との組み合わせの構造をもつ.これは専業主婦を男性の扶養者とする税制と社会保障制度とリンクしている.85年の基礎年金改革も専業主婦を被扶養者第3号被保険者として保険料負担を課していない.均等法対策として日本企業はコース別雇用管理を採用して85年以前からの男女別雇用管理が維持された.そしてバブル崩壊以降,正規雇用の長時間労働が継続した.またパートや派遣の非正規雇用はさらに拡大した.そのため90年代以降,少子化対策の均等法・育児介護休業法等は雇用制度のなかで十分運用されていない.また社会的ケア労働支援は保育ケア不足が継続している.介護が公的保険制度化されたのと対照的である.少子化対応や女性活躍推進政策のケア労働のため家族的責任支援政策は法令遵守の徹底が必要である.
著者
和嶋 雄一郎 鷲田 祐一 植田 一博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.68, pp.277-282, 2014-05-29

文系と理系という区別は,学業上の人工的な区別でしかなく,人間行動にとって特に重要な意味はないと考えられがちである.事実,日本以外の国々,特に欧米諸国では,広く受け入れられている概念とは言いにくい.しかしながら先行研究では,文系と理系の違いが社会行動に影響を及ぼす可能性がアンケート調査によって示唆されている.そこで本研究では学部4年生と大学院生を対象として,文系と理系の違いが「情報技術やサービスに関するアイデア生成」という創造的思考に影響しているのかどうかを実験的に調査した.その結果,理系からのアイデアを受けた文系がより創造的なアイデアを出すなど,文系・理系の違いと創造性との関係が示唆された.
著者
前原 淳史 マエハラ アツシ Maehara Atsushi
出版者
同志社大学人文科学研究所
雑誌
社会科学 = The social sciences (ISSN:04196759)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.277-305, 2018-08

論説(Article)現在までに膨大な研究の蓄積がある日露戦争であるが,その開戦原因に関して未だ万人に受け入れられるような定説が確立してはいない。そこで真の原因を明らかにするために,私は「七博士事件」に注目した。この事件は日露戦争直前に起こり,開戦世論形成に多大な影響を与えたとされるが,現在までにその研究はごく限られたものしか存在していない。そのため本稿では,七博士事件の全体像の一端を明らかにすることで日露戦争開戦原因研究に一石を投じることを試みた。
著者
佐藤 利行
出版者
中国中世文学会
雑誌
中国中世文学研究 (ISSN:05780942)
巻号頁・発行日
no.40, pp.1-10, 2001-11-16
著者
松田 謙次郎
出版者
神戸松蔭女子学院大学
雑誌
Theoretical and applied linguistics at Kobe Shoin : トークス (ISSN:13434535)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.37-48, 2012-03-21

松田(2011) では総務省の「法令データ提供システム」のデータを使用して、法令に含まれるサ変動詞の活用に、五段活用と上一段活用それぞれへのゆれがあることを報告した。そこではゆれの存在は確認できたが、法令の制定年による分布では一貫した変化の傾向は見られず、共時的データの限界という問題が残った。本論文では、データとして「法情報総合サービス現行法規・履歴検索版」を採用し、2001 年から2011 年までの全法令の状況を追うことで、サ変動詞の一部がこの10 年間にも大きな変動を示していることを示した。さらにこの反映として、動詞によっては「変異形が使われている全法令」に占める「サ変形のみが使われる法令」の割合が減少しつつあることも確認した。この結果は、(1) サ変動詞の五段化・上一段化が法令においても進行中であり、(2) しかもそれがまったく意識されていない「下からの変化(Labov1966)」である、(3) 改廃や新法制定を含む法令データの変化動向を把握するには制定年による分布を検討するのでは不十分であり、各年の全法令における分布を蓄積して通時的見通しを得るのが望ましい方法であること、を示すものである。
著者
寺尾 麻里
出版者
青山学院大学
巻号頁・発行日
2019
著者
今井 友子
出版者
京都女子大学
巻号頁・発行日
2019

identifier:http://repo.kyoto-wu.ac.jp/dspace/handle/11173/2726