2 0 0 0 OA 蕗原拾葉

著者
上伊那郡教育会 編
出版者
鮎沢印刷所
巻号頁・発行日
vol.第21輯 (伊那志略), 1941
著者
大野,正彦
出版者
日本家屋害虫学会
雑誌
都市有害生物管理
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, 2011-12-20

カベアナタカラダニ(Balaustium murorum)はわが国の都市部における不快害虫である.住民はこのダニの害,特に刺されることを心配している.このダニが人を刺して痒みや皮疹を起こすのか明らかにするため,人の皮膚に6ないし24時間接触させ,その後の皮膚の状態を観察した.生きているダニは痒みを起こさず,刺したり皮疹を生じさせたりすることはほとんどないと考えられた.しかし,潰したダニを24時間接触した被験者に赤い皮疹が生じた.ダニの体液が皮膚障害を発生させたと思われた.ダニを潰してその体液を皮膚に付けないよう注意する必要がある.
著者
井上 栄一 寧 林 山本 俊哉 阮 樹安 松木 裕美 安西 弘行 原 弘道
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.7, no.4, pp.475-480, 2008 (Released:2008-10-25)
参考文献数
18

ニホングリで開発された7対のSSRプライマーを用いて,朝鮮半島由来のクリ品種のSSR遺伝子型を解析し,チュウゴクグリ17品種,ニホングリ32品種,およびニホングリとチュウゴクグリの種間雑種1品種の遺伝子型と比較した.用いたニホングリのプライマーのうち,KT006a座のみチュウゴクグリ3品種において検出されなかったが,それ以外の遺伝子座では,用いた全品種のSSR対立遺伝子型を決定できた.その結果,チュウゴクグリにおいて合計26種類,ニホングリにおいて合計37種類の種特異的な対立遺伝子が得られた.一方,朝鮮半島由来のクリ7品種においても全7遺伝子座の遺伝子型を明らかにすることに成功し,座あたり2~9種類の対立遺伝子(平均5.14種類)が検出された.種特異的な対立遺伝子に着目して両者を比較した結果,‘兎山9’,‘兎山13’,‘兎山60’,‘仁興王栗’および‘韓6’はニホングリ,‘咸従3号’はチュウゴクグリ,そして‘大城’はチュウゴクグリとニホングリの種間雑種品種であると推察された.一方,‘韓6’と‘丹沢’および‘大城’と‘利平ぐり’の間で,それぞれ7遺伝子座のSSR対立遺伝子型がすべて一致したことから,これらはそれぞれ異名同一品種の関係にあるか,枝変わり品種とその原品種の関係にある可能性が示唆された.
著者
福井 昌則 山下 義史 森山 潤 平嶋 宗
出版者
日本デジタルゲーム学会
雑誌
デジタルゲーム学研究 (ISSN:18820913)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.9-18, 2021 (Released:2021-06-01)

本研究の目的は,高校生の普段のゲームプレイ時間とプログラミングに対する態度およびコンピュータの重要 度の関連性について検討することである. 公立高等学校 3 校の 1 年生を対象に調査を実施した. 1 日の平均ゲーム プレイ時間が 1 時間より多い群(高プレイ群),1 時間以下の群(低プレイ群),普段ゲームをしない群(非プレイ群)を設定し,ゲームプレイ時間とプログラミングに対する態度およびコンピュータの重要度(全 7 項目)との関連性について検討した. その結果,ゲームプレイ時間とプログラミングに対する態度およびコンピュータの重要度において有意な関連性を有する項目は,男女で異なっていた. また,非プレイ群と低プレイ群もしくは高プレイ群との間で有意差が見られ た項目が多かった. よって,ゲーム要素を取り入れたプログラミングに対する態度やコンピュータの重要度を高める活動や題材設定において,性差を考慮する必要性があること,そしてゲームを普段やっていない生徒にゲームを少しプレイさせるといった活動が有効である可能性が示唆された.
著者
渡辺 吉郎
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.356-363, 1979-03-18 (Released:2010-03-18)
著者
板倉 弘明 山田 晃正 古妻 康之 松山 仁 遠藤 俊治 池永 雅一
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.81, no.8, pp.1445-1451, 2020 (Released:2021-02-26)
参考文献数
31

目的:われわれは,皮下埋没型中心静脈ポートをエコーガイド下に鎖骨下静脈または腋窩静脈を穿刺して留置してきたが,カテーテルの筋間断裂を経験し,小胸筋経由が一因と推察した.そこで,筋間断裂例の臨床的特徴を明らかにするために検討を行った.方法: 2013~2017年にCVポートを造設した269例(鎖骨下静脈または腋窩静脈穿刺)のうち,留置後にCTを撮像した199例を対象とした.筋間断裂群(4例)と非断裂群(195例)で患者背景因子と小胸筋経由の有無,刺入点,血管描出法などについて検討した.結果:単変量解析において,小胸筋経由例(P =0.002)と,穿刺部の皮下脂肪が厚い症例(P =0.002)が有意差をもって筋間断裂を多く認めた.考察:カテーテルの筋間断裂への小胸筋と皮下脂肪厚の関与が示唆された.小胸筋経由の回避には,橈側皮静脈の腋窩静脈への合流部より中枢側での穿刺が有用である.結論:カテーテル穿刺前の解剖把握が重要である.
著者
朱 春日 Chunri Zhu
雑誌
世界の日本語教育. 日本語教育論集 = Japanese language education around the globe ; Japanese language education around the globe (ISSN:09172920)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.89-106, 2009-03-19

日本語の語彙的複合動詞の組み合わせは、他動性調和の原則、主語一致の原則などにより制約されているが、語彙的複合動詞の中には、このような諸制約から外れた不規則な組み合わせの複合動詞が存在する(例:打ち上がる、舞い上げる)。これらの不規則な複合動詞は、自・他対応する複合動詞から派生されたと指摘されてはいるものの、具体的にどのような場合に派生されやすいのかについては考察されていない。本稿では、主に「上げる」「上がる」を後項とする語彙的複合動詞を取り上げ、「他動詞+非対格自動詞」と「非対格自動詞+他動詞」型の不規則な複合動詞が派生されやすい場合と派生されにくい場合について探った。その結果、「他動詞+非対格自動詞」型の不規則な複合動詞が派生されやすいのは、」後項動詞が実質的な意味を持つか持たないかに関わらず、前項動詞が実質的な意味を持たない場合と」前項が抽象的な意味を、後項が実質的な意味を持つ場合で、派生されにくいのは、(1)後項動詞が実質的な意味を持つか持たないかに関わらず、前項動詞が物理的な意味を表す場合と(2)前項が抽象的な意味を、後項が実質的な意味を持たない場合であることが分かった。「非対格自動詞+他動詞」型の複合動詞の派生においては、「他動詞+非対格自動詞」型の複合動詞に比べ、その数が限られており、「自動詞+自動詞」型の複合動詞と自・他対応しているのも少ないことが明らかとなった。
著者
野原 稔弘
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.49, no.7, pp.418-421, 2001-07-20 (Released:2017-07-11)
参考文献数
2

今から二千年前, 漢方の原典の一つ「傷寒論」は, 邪の架空物体(抗原)を仮定し, 免疫系を予想し, それに対する薬物を考案していた。現代の医療では, 感染症の初期(太陽病)は, 抗生物質を主とする西洋薬物が第一次選択薬剤であるが, その後半期(少陽病期)の食欲不振, 倦怠感などの自覚症状改善薬としては, 「小柴胡湯」などの漢方方剤(主として柴胡剤)が有用であることなど, 漢方の考え方を説く。
著者
前田隆秀 [ほか] 著
出版者
学建書院
巻号頁・発行日
2013
著者
石坂 憲司
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.207-215, 2009 (Released:2009-07-01)
参考文献数
5

信州大学附属図書館医学部図書館(当館)では,地域医療支援活動の一環として,平成20年6月より長野県内の信州大学研修医・研修生派遣病院に対し,次の新サービスを開始した。(1)JDreamIIのコンソーシアム契約による特別価格での提供,(2)Web申し込み方式による文献複写物の提供。次に,平成21年5月より信州大学医学部附属病院内に患者図書室が開設され,当館からは医学系図書の受入,各種情報提供を行うこととなった。本稿では,新サービスの開始に至る経緯と現状,および信州大学医学部附属病院患者図書室の概略を報告する。これらの活動により,関連病院の医学文献の入手,および病院患者に対する医学文献提供が格段に向上するものと期待される。