著者
魚崎 典子 ウオサキ ノリコ Uosaki Noriko
出版者
大阪大学国際教育交流センター
雑誌
多文化社会と留学生交流 : 大阪大学国際教育交流センター研究論集 (ISSN:13428128)
巻号頁・発行日
no.18, pp.11-21, 2014

近年、「留学」の在留資格を有する外国人(以下「留学生」と称する)の日本企業への就職希望率は上昇しているにも関わらず、実際の就職率は低迷している。その一因として、日本独特の就職制度が考えられる。日本では一般的に就職活動は卒業予定年度の前年度(B3,Ml)から始める慣行がある。その慣行を知らずに就職活動を開始する時期が遅れるケースが複数報告されている。手遅れになる前に留学生に情報を伝える有効な対策が早急に望まれている。本調査報告ではまず、日本独特の就職制度とそれを支える就職支援産業に触れ、諸外国の就活事情および、留学生がどのように日本の就職活動に関わる情報を得たかについてアンケート調査を実施した結果を報告する。そして留学生の日本での就職を困難にさせている要因を明確化した上で、有効な情報伝達手段を提案する。
著者
土井 大介
出版者
慶應義塾大学
雑誌
三田國文 (ISSN:02879204)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.14-31, 2001-09-30

一、「義盛百首」の成立と受容二、「義盛百首」の意義三、『万川集海』解題四、『万川集海』の「義盛百首」利用の方法論五、「義盛軍歌」「佃軍歌」の兵法性と文芸性六、兵法道歌の成立基盤
著者
武田 安弘
出版者
大阪歯科学会
雑誌
歯科医学
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.g105-g106, 1990

顔面に分布する主要動脈の1つである顔面動脈の走行と分枝の発達は動物種によって異なっている. 霊長類の顔面動脈については, ヒトを除いては極めて少数の報告をみるにすぎない. 著者はコモンマーモセット (Callithrix jacchus) の顔面動脈と分枝ならびに分布域について詳細に観察し, 霊長類のものと比較解剖学的に考察した. 本研究には, コモンマーモセット成体7頭を用い, アクリル樹脂脈管注入法によって両側総頚動脈からアクリル樹脂を注入し, うち6体は頭頚部血管系の鋳型標本, 残る1体は10%ホルマリン固定剖検標本として観察に供した. 顔面動脈は起始から顔面での分布まで長い走行をとるので, これを顎下部と顔面部にわけて観察した. 1) 顎下部 : 顔面動脈は環椎中央の高さ, 顎二腹筋後腹ならびに茎突舌筋筋腹中央, かつ舌下神経の内側で外頚動脈の前壁から舌顔面動脈幹 (全観察7体, 14側中10側) または単独 (4側) で起始していた. この動脈幹からは常に上甲状腺動脈が起始していた. 舌顔面動脈幹または単独起始の顔面動脈は顎二腹筋後腹の内側を前上方へ, 同幹は本筋上縁で舌動脈と顔面動脈に2分していた. 顔面動脈は茎突舌筋と顎二腹筋中間腱の間を前外側方へ通過し, 途中, 茎突舌筋枝と顎下腺枝を派出していた. 本幹は内側翼突筋と顎二腹筋中間腱の間を前下方へつづき, 同翼突筋停止前縁でオトガイ下動脈を前上方へ, 咬筋枝を前下外側方へ派出していた. さらに本幹は皮下にでて咬筋と顎二腹筋前腹の間を前走し, 咬筋停止と顎二腹筋停止の後縁の間で前上外側方へ曲がって顔面に出ていた. オトガイ下動脈は内側翼突筋枝, 皮枝, 舌下腺枝, 顎二腹筋枝と顎舌骨筋枝を派出しつつ下顎骨内面を正中まで前走し, オトガイ舌筋の起始に分布して終わっていた. 2) 顔面部 : 顔面動脈本幹は6体の両側では咬筋前縁に接して前上方へ向かっていた. 残る1体の両側では同縁から前方へ離れて走行し, その片側では咬筋前枝の派出を認めた. 本幹は下顎体中央の高さで皮枝, 下顎縁枝, 頬枝を派出し, 頬筋下顎起始の下縁で下唇動脈を前方へ派出したのち, 頬筋外面を上行して頬筋枝を後内側方へ派出していた. さらに本幹は頬骨側頭突起の基部下縁の高さで頬骨動脈との吻合枝を派出したのち, 前方へ曲がり鼻孔外側動脈と上唇動脈に2分して終わっていた. 2体の両側では鼻孔外側動脈を欠如していて上唇動脈が終枝となり, また眼窩下動脈が発達していた. 下唇動脈は下顎縁枝, 唇縁枝, 下唇腺枝を派出し, オトガイ動脈と吻合して終わっていた. 上唇動脈は浅枝と深枝となり, 対側相互間で吻合して鼻中隔枝となっていた. コモンマーモセットの顔面動脈の起始は甲状舌顔面動脈幹が全観察例の2/3に, 単独起始が1/3に認められた. 起始様相について霊長類のツパイからヒトまでを総括すると, 単独起始, 甲状舌顔面動脈幹形成という順に変化し, 高等霊長類ではこのような起始変化が種別に独自の出現率を示している. 顔面動脈顎下部の形態については他種についての所見と変わらない. 顔面動脈は咬筋前縁に接して走行しており, これは頬嚢を有するカニクイザルやアカゲザルと異なっていた. 顔面動脈の終枝は鼻孔外側動脈と上唇動脈であって, カニクイザルやアカゲザルにみられる眼角動脈は認められなかった. したがって, 顔面動脈の分布は鼻背にとどまっていた.
著者
元屋 清一郎 Shapiro Stephen M.
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.420-429, 1985-06-05

温度の低下によって秩序相から無秩序相への転移と見られる現象がある種の磁性体において観測されている. この奇妙な現象の解明を通じて不規則系における相転移に関与しているメカニズムについて述べる.
著者
須賀 恭子 波多野 誼余夫
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.65-78, 1969-06-30

The present study aimed at investigating the acquisition process of number conservation by 2 training experiments. Ninety-eight 4-6 year-old children, who had been non-conservers at a Pre-test, served as Ss of Exp. I. Elghteen out of them could anticipate correctly changes of the number of a coliection under transfarmations including addition and subtraction and spatial rearran.gement of elements simultaneously. They were divided into a' gr. and b' gr. (Each had 9 Ss) The remaining 80 children could only antici-pate nuinerical changes without spatial rearrange-ment. They were clivided into a, b, c, d and e grs. (Each had 16 Ss) Each 2 children assigned to a' and b gr. did not participate in the training session. Five different training procedures were adopted : Practice in <)onflict situations with external reinfor-cement CSs of a and a' grs. received this method of training), Practice in conflict situations without external reinforcement (b and b''grs. ), Practice in reinforded conservation situations (c gr.), Practice in mixed situations with reinforcement Cd gr. ), and Practice in conflict situations without reinforcement+some auxiliary steps (e gr. ). Each training procedure consisted of 2 sessions of 24 trials, and was given Ss on 2 consecutive days.
著者
関 慶久 樫田 陽子 町田 登 桐生 啓治
出版者
Japanese Society of Veterinary Cardiology
雑誌
動物の循環器 = Advances in animal cardiology (ISSN:09106537)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.74-77, 1998-12-01

うっ血性心不全の症状を呈して死亡したアミメキリン(Giraffa camelopardalis reticulata)の心臓を病理学的に検索した。心臓は拡大して丸みを帯び,両心室腔は著しく拡張していた。左心室内には前乳頭筋と後乳頭筋の位置に2個の硬い灰白色腫瘤病変(それぞれ6×4cm,8×3cm)が認められた。腫瘤は乳頭筋の頂上部.腱索ならびに僧帽弁弁尖の一部を巻き込んでいた。また,左心房の心内膜面には噴流病変が形成されていた。病理組織学的に,これらの腫瘤病変は腱索に主座した心内膜炎の瘢痕化病巣(線維性心内膜炎)とみなされた。
著者
高島 三幸
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.470, pp.52-54, 2013-07

2001年、東京・渋谷のセルリアンタワー東急ホテル内にオープンした中国料理店「スーツァンレストラン陳 渋谷店」。同店を運営するエス・アール・チン(東京・千代田)は陳建一氏が代表を務める。日本に四川料理を広めた陳建民氏が開いた「四川飯店」の2代目…
著者
村上 健 深浦 順一 山野 貴史 中川 尚志
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.27-31, 2016

変声は14歳前後に完了するといわれている.今回,20代で声の高さの異常を他者に指摘されて初めて症状を自覚し,当科を受診した変声障害2症例を経験した.2症例とも第二次性徴を完了しており,喉頭に器質的な異常は認められなかった.話声位は男性の話声位平均値よりも高い数値を示したが,声の高さの異常に対する本人の自覚は低かった.初診時にKayser-Gutzmann法,咳払い,サイレン法により低音域の話声位を誘導後,低音域の持続母音発声から短文まで音声訓練を行い,声に対する自己フィードバックも実施した.訓練は1~2週に1回の頻度で実施した.2例とも訓練初回に話声位を下げることが可能であったが,日常会話への汎化に時間を要した.個性を尊重するなどの学校社会における環境の変化が,本人の自覚を遅らせ,診断の遅れにつながったのではないかと推測した.
著者
上村 昭栄
出版者
東京医学社
雑誌
周産期医学 (ISSN:03869881)
巻号頁・発行日
vol.20, no.12, pp.p1834-1836, 1990-12
著者
沖本 二郎
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.1-2, 2005

1. 日本医学とは 日本呼吸器内視鏡学会の会員の先生方は, どのようなお家に, お住まいですか? きっと, 和室があったり, 洋室もあるお家でしょう. 先生方は, どのような食事をされていますか? 和食ですか? 洋食ですか? きっと, 和食と洋食の両方でしょう. 結婚式の花嫁さんは, どのような衣装を着ていますか? 最初は, 白無垢の着物で, お色直しで, 洋服(ドレス)が多いのでしょう. このように, 現在の日本には, 純和風のモノや純洋風のモノは, ほとんどなく, 多くのモノが和洋折衷です. 和洋折衷こそが, 今の日本です. さて, 先生方は, どのような医学を実践されていますか? 東洋医学(漢方)ですか? 西洋医学ですか? 日本の家, 日本の食事, 日本の衣装と同じく, 和洋折衷医学こそ, 日本医学だと思います. 日本は, 中国の属国でも, 欧米の属国でもありません. 東洋医学や, 西洋医学のどちらかに片寄ることなく, 両者の良き点を取り入れて, さらに発展させ, 世界に誇る日本医学を行うのが, 日本の医者の使命でしょう. 2. 日本医学は世界一 わたしどもは, 患者さんの病気が治り, 長期に生存されれば, 転帰(予後)が良いと言います. 日本は, 世界一の長寿国, すなわち最も予後の良い国です.
著者
稲岡 勝
出版者
日本出版学会
雑誌
出版研究 (ISSN:03853659)
巻号頁・発行日
no.16, pp.p72-125, 1985
出版者
日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.87, no.6, 2017-02