著者
小田 博志
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集 日本文化人類学会第52回研究大会 (ISSN:21897964)
巻号頁・発行日
pp.151, 2018 (Released:2018-05-22)

19世紀後半から20世紀前半にかけて、人種主義を背景とする形質人類学的研究のため、世界各地で植民地化された人々の遺骨が持ち去られ、大学や博物館に収蔵された。この植民地主義の負の遺産に対して、遺骨が発掘されたコミュニティーからrepatriation(返還/帰還)を求める声が上がっている。アイヌ民族の遺骨も例外ではない。ここではアイヌ遺骨のrepatriationを巡る状況を報告し、それを通して脱植民地化に向けた人類学者の公共的役割を論じたい。
著者
魏 高修 Gaoxiu WEI 鈴鹿国際大学 Suzuka International University
出版者
鈴鹿国際大学
雑誌
鈴鹿国際大学紀要Campana = Suzuka International University journal campana (ISSN:13428802)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.107-116, 2013-03-01

The Decay of the Angel, the last novel of Yukio Mishima, is significant for its role as a summary. In this novel, the author retains his own lavish and exaggerating style. Samsara is the theme that runs through both Spring Snow and The Sea of Fertility. By insisting on the theme of Samsara in his works, Yukio Mishima attempted to find a way out for life. However, to the readers'surprise, he provided no single answer to the problem. Trough extensive interpretation of this works, we will be able to understand the literary themes and the author himself more clearly, and discover the way out for our life.
著者
増田 進 千田 敏之
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.72-74, 2015-06

沢内村の医療は一時期、全国各地で参考にされました。どんな僻地でも1人の気概を持った医師がいて頑張れば、最初の頃は行政も理解を示しサポートもしてくれます。しかし、その医師がいなくなったり、やる気をなくしたりすると、どんなに立派なシステムであ…
著者
岡本 丈夫 佐々木 実 伊藤 聡 竹田 幸市 Muhammad Ilhamdi Rusydi
出版者
The Japan Society of Applied Electromagnetics and Mechanics
雑誌
日本AEM学会誌 (ISSN:09194452)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.312-317, 2014 (Released:2014-10-06)
参考文献数
13
被引用文献数
3

Currently, there are many systems to support people with disability in their day to day activities. In this research, a robot arm system was designed, developed and controlled by use of an EOG (ElectroOculography) signal generated by the eye movement. The first part of the research was to establish the relationship between gaze position and EOG signal. Using Helmert transform method, the gaze position is estimated. The average error between real gaze position and estimated gaze position was ±4 cm. To recognize blink through EOG signal, Bell phenomenon was used. The blink recognition (voluntary and involuntary) experiment includes three occupants. The overall success rate of recognition of their blinks was more than 90%. Using this system long will make operators tired and results in erroneous experimental results. Thus, the switch from “control on” to “control off” was introduced in this system. The switch is activated when voluntary blink is detected. This will allow the system to improve the controllability.

2 0 0 0 ホトトギス

出版者
ホトトギス社
巻号頁・発行日
vol.9, no.7, 1906-04
著者
松下 圭一
出版者
中央公論新社
雑誌
中央公論 (ISSN:05296838)
巻号頁・発行日
vol.74, no.5, pp.30-47, 1959-04
著者
阿部 豪 青柳 正英 的場 洋平 佐鹿 万里子 車田 利夫 高野 恭子 池田 透 立澤 史郎
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.169-175, 2006 (Released:2007-02-01)
参考文献数
17
被引用文献数
2

箱ワナによる外来アライグマ捕獲における諸問題である 1)他動物の錯誤捕獲,2)小動物による餌の持ち逃げや誤作動,3)トラップシャイ個体の存在,4)捕獲個体によるワナの破壊と逃亡,5)ワナの購入・運搬・管理に係るコスト高などの改善を図るため,アライグマ捕獲用に開発されたエッグトラップ7個を用いて試用捕獲(200 trap nights)を行った.その結果,野生個体としては高齢のアライグマ2頭(5歳オス,6歳メス)をいずれも無傷で捕獲した.捕獲期間中に錯誤捕獲は1例もなく,また誤作動は本体内部が破損した1例だけだった.さらに,鉄杭にワナを吊るす設置法では,他動物による餌の持ち逃げも確認されなかった.今回の結果から,エッグトラップは一般的な箱ワナに比べて小型軽量,安価で,メンテナンスも容易であるため,箱ワナに代わるか,もしくは箱ワナとの併用によって,より捕獲効率を高めうる捕獲用具になる可能性が示唆された.
著者
石川 大輔 仲澤 一也 鴇田 拓也
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.48101186, 2013

【目的】 脊柱アライメントの変化は、整形的疾患や内科的疾患、また心理面に影響を及ぼし、日常生活動作や生活の質の低下に関与すると報告されている。特に胸椎後彎角の変化は脊柱や骨盤の障害に大きな影響を及ぼすと考える。 脊柱アライメントの改善を目的に用いるツールの1つとして、ストレッチポールがある。 ストレッチポールエクササイズ(以下SPex)が与える影響として先行研究では、杉野らによる脊柱リアライメント効果(2006)、秋山らによる胸郭機能改善(2007)などの報告が散見される。 また、胸椎に関しては、蒲田らがSPex前後において胸郭のスティフネス低下、胸椎伸展へのリアライメントなどの効果があると報告している。 しかし、SPex前後での胸椎可動性の変化について調査した研究は少ない。 そこで、本研究の目的は、SPex前後で胸椎後彎角に与える影響として中間位・屈曲位・伸展位の3つの肢位で調査することである。【方法】 対象は健常成人、10名(男性10名 平均年齢33.5±7歳)とした。本研究ではSPex前後に安静立位姿勢から中間位・屈曲位・伸展位の順で胸椎後彎角を計測した。 安静立位姿勢の規定は、我々の先行研究に準じ、矢状面から観察し耳孔と大転子が同一垂線上になるようにし、足幅は肩幅とし、両手は胸骨部を両手が重なるように触る肢位とした。 胸椎可動性の計測は、自在曲線定規を使用し、予めC7とTh12をランドマークしてから、自在曲線定規を胸椎カーブに当て計測をおこなった。 自在曲線定規のデータは、方眼紙上にC7棘突起とTh12棘突起の位置に印をして胸椎カーブをトレースし、肢位ごとにトレースをおこなった。 胸椎後彎角度については、トレースした用紙から長さと高さを算出し、Milneらの計算方法に準じて後彎角θを求めた。また、屈曲位と伸展位の差をトータルアークとした。 ストレッチポールの課題には、日本コアコンディショニング協会が推奨しているベーシックセブンを使用し、10分程度実施した。 統計処理として、SPex前後で中間位・屈曲位・伸展位の胸椎可動性及びトータルアークをt検定で比較した。有意水準は5%未満とした。【説明と同意】 本研究への参加についてヘルシキン宣言に基づき、説明書および同意書を作成し、研究の目的、進行および結果の取り扱いなど十分な説明を行った後、研究参加の意思確認を行った上で同意書へ署名を得た。【結果】 SPex前後で胸椎後彎角は中間位で35.4度から28.1度、屈曲位で50.3度から44.8度、伸展位で26.8度から21.8度と有意に減少した。(p<0.05) トータルアークは、23.7度から22.9度と有意な変化は見られなかった。(p=0.8)【考察】 本研究の結果より、SPex前後で中間位、屈曲位、伸展位の胸椎可動性を有意に減少させた。 この結果は、SPexで胸郭可動性を改善させ、肋椎関節や肋横突関節のモビライゼーション、胸筋群のリラクゼーション効果により胸椎可動性が変化したと考える。また、各肢位において胸椎可動性が減少したにも関わらず、トータルアークが有意な変化が見られなかったことは、立位姿勢において、胸椎アライメントが伸展方向へのシフトしたことも示唆される。 さらに成書にSPexが身体に及ぼす影響として、胸椎伸展へのリアライメントや胸椎のモビライゼーションなどの効果があることを示唆しており、我々の研究結果からも同様な結果であることが証明できた。 今後の課題として、SPexの即時効果だけではなく長期的効果の研究や高齢者や脊柱疾患を有する者などの変化についても行なっていきたいと考える。【理学療法学研究としての意義】 今回の研究でSPexは胸椎可動性の後彎角および可動性に影響を与えることが示唆された。このことは、胸椎後彎が強いことにより障害や伸展可動域の不足などにSPexを適用することで、臨床上有益な効果が期待できると考える。
著者
瀧澤 直樹 秋山 いわき
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波
巻号頁・発行日
vol.97, no.333, pp.45-50, 1997-10-23
参考文献数
7
被引用文献数
1

本研究では、フェーズドアレイ方式とRadon変換に基づくトモグラフィを組み合わせたパルスエコー方式の超音波トモグラフィについての3次元映像化への可能性を検討したものである。市販の超音波診断装置を利用した実験システムを構築して、鋼球と寒天ゲルによるファントムの3次元映像化を試みた。この超音波診断装置は3.5MHzの電子セクタによるプローブを用いており、スリットによってCT手法の適用を可能とする。また、RFエコーはA/D変換後、計算機に取り込まれ、直交検波によって複素振幅の投影データとした。その結果、従来のBモード画像と比べて分解能の高い良好な再構成画像を得ることができた。
著者
滝沢 茂男
出版者
バイオフィリア リハビリテーション学会
雑誌
バイオフィリア リハビリテーション学会研究大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.1132-1133, 2013

<p><tt> 私はそれまでの障害を受容するリハ医学と異なり、障害の克服が可能なリハ手法があることを1987 年に知りました。そして、町のおじさん(私)の「リハ医学が間違っている。」という言葉は決して受け入れられないが、元市議が市長選で「私は脳卒中で倒れた人が母のするリハで元気に暮らしているのをみている。皆も身体機能を取り戻して、自立社会を作ろう」と訴えるのは受け入れられる。陽明学徒はそう考えました。そして結果を省みず実行しました。 </tt></p><p><tt> その問題提起を10 年以上前にし、研究を進めてきた結果、今日、50 年間リハ医学を進めてきた医師と国立リハセンター病院の元院長は、リハ医学改革の必要性を私と共に訴えています。そして「健側主導のリハの推進」という解決策を提案できるようになりました。 </tt></p><p><tt> 介護によるのではなく、多くの(高齢)障害者は障害を克服して自立生活できます。障害があっても多くの人が自立生活する時代に適合した社会技術(哲学・医学・工学・社会科学・法整備・行政)を模索し確立する。このことを青年諸君に期待します。</tt><tt> </tt></p>
著者
小山 雄一郎
出版者
関東社会学会
雑誌
年報社会学論集 (ISSN:09194363)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.15, pp.153-164, 2002

This paper aims at describing an aspect of traffic accident problems from a sociological point of view by examining institutional procedures of accident investigations called &lsquo;jikky&ocirc;-kenbun&rsquo;. &ldquo;Interpretative frames&rdquo; for evaluating professional negligence resulting in injury or death used by the police greatly influence the process of production of &lsquo;jikky&ocirc;-kenbun&rsquo;. However, those records are presented as <i>objective</i> data, describing the factual elements of the accident. As a result, numerous actors that may have had a decisive role in the accident are made invisible, which allows the social system to attribute the responsibility of the accident only to the persons directly involved.