著者
坂地 泰紀 増山 繁
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J94-D, no.8, pp.1496-1506, 2011-08-01

本論文では,新聞記事から因果関係を含む文を自動的に抽出する手法を提案する.現在,ウェブページや新聞記事を含む大規模な機械可読文書が入手可能であり,その中には実アプリケーションに役立つ様々な情報が存在し,テキストマイニング技術を用いることで獲得することが可能である.そのような情報の一つに因果関係があり,本研究では因果関係の存在を示す手掛りとなる表現に基づいた因果関係を含む文の抽出を行った.その結果,人手により作られた辞書やパターンを用いず,自動的に因果関係を含む文を抽出することができた.本手法は,素性として構文的な素性と,意味的な素性を用いた.また,追加学習データを自動的に獲得することができる.その結果,性能が向上し,F値0.797を達成した.
著者
川西 康友 満上 育久 美濃 導彦
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J94-D, no.8, pp.1359-1367, 2011-08-01

本論文では屋外に設置された固定カメラを対象とし,太陽の動きによる日照の変動と看板やベンチなどの置かれ方に起因する構造の変動を再現した背景画像生成手法を提案する.この手法では,長期間観測して得た大量の画像を観測日と観測時刻という二つの観点で整理し,複数日・同時刻の観測画像に注目することで画像の日照成分を推定し,同日・複数時刻の観測画像に注目することで画像の構造成分を推定する.これにより,従来うまく背景画像を生成することができなかった日照の変化と構造の変化の両方を含むシーンにおいて,この二つの変化を同時に再現した背景画像生成を実現する.実験では従来手法と提案手法によって,様々な定点カメラによって得た画像に対して生成した背景画像を比較することで,本手法による背景画像生成の有効性を示した.
著者
山添 大丈 内海 章 米澤 朋子 安部 伸治
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J94-D, no.6, pp.998-1006, 2011-06-01

従来の視線推定手法のもつ制約を緩和した単眼カメラによる視線推定手法を提案する.これまでに多くの視線推定手法が提案されているが,キャリブレーションが必要,計測範囲が狭いなどの問題があり,その応用範囲はHCIにおける視線計測や視線を用いたインタフェースなどに限られてきた.提案手法では,虹彩と白目のアピアランスをもった三次元眼球モデルを用い,バンドル調整法のように複数フレームにおける観測画像とモデル投影画像の間の投影誤差が最小とすることにより,眼球モデルパラメータを推定する.従来の視線推定手法とは異なり,ユーザが決まった参照点を注視するといった特殊なキャリブレーション動作が必要ない.そのためユーザに視線推定を意識させることなく,自動的にキャリブレーション処理が完了できる.視線推定においても同様に,投影誤差を最小化することにより,視線方向を推定する.実験により,解像度QVGA (320 × 240)の画像で,約6度の推定精度が得られることを確認した.
著者
松田 俊広 伊野 文彦 萩原 兼一
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J94-D, no.5, pp.852-861, 2011-05-01

本論文では,実時間の画像ノイズ除去を目的として,GPU(GraphicsProcessing Unit)に基づく高速な全変動最小化手法を提案する.既存手法と異なり,提案手法はカーネルを二つに分割する.この分割はGPU内の同期を増加させるが,メモリアクセスパターンを簡素化し,メモリアクセスに起因する分岐を削減できる.更に,オフチップメモリの実効バンド幅を最大化し,その読み書き量を最小化するために,スレッドブロックの大きさや形状を適切に定める.実験の結果,提案手法は単一カーネルに基づく既存手法よりも30%ほど高速であった.また,スレッドブロックの形状に応じて,性能が4%ほど向上した.1024 × 1024画素からなる時系列臨床画像に対し,秒間46フレームの実時間ノイズ除去及び可視化を実現できた.
著者
三木 光範 加來 史也 廣安 知之 吉見 真聡 田中 慎吾 谷澤 淳一 西本 龍生
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J94-D, no.4, pp.637-645, 2011-04-01

オフィスワーカが個人ごとに設定した照度をできるだけ少ない消費電力量で提供する知的照明システムを実際のオフィス環境において構築した.システムの構築場所は,東京都千代田区大手町にある大手町ビル内の三菱地所(株)都市計画事業室である.構築エリアの面積は約240平方メートルであり,26台の照明器具及び22台の照度センサを設置した.1台の照明器具は昼白色蛍光灯及び電球色蛍光灯からなり,器具ごとに色温度を変化させることが可能である.これらの機器は,制御用コンピュータと接続され,Simulated Annealingを応用した制御アルゴリズムにより動作する.システムの実働実験により,各オフィスワーカに個別の照度環境を提供できるとともに,従来の照明システムよりも消費電力量の削減効果があることを確認した.
著者
小林 暁雄 増山 繁 関根 聡
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J93-D, no.12, pp.2597-2609, 2010-12-01

日本語語彙大系や日本語WordNetといったシソーラスは,自然言語処理の分野における様々な研究に利用可能なように構築されている.これらのシソーラスはその精度を保持するために,人手により,よく吟味されて構築されている.このため,新たな語を追加する際にも,よく検討する必要があり,容易に更新することはできない.一方,Wikipediaはだれでも参加・閲覧できるオンラインの百科事典構築プロジェクトであり,日々更新が行われている.日本語版のWikipediaでは,現在100万本以上の項目が収録されており,非常に大規模な百科事典となっている.このWikipediaのもつ膨大な語彙を,既存のシソーラスの名詞意味体系に分類することができれば,非常に大規模な言語オントロジーを構築することができると期待できる.そこで,本研究では,Wikipediaを構成する構造の一つであるカテゴリーを,Wikipediaの記事の冒頭文を使用し,既存の言語オントロジーの意味クラスの分類階層と連結することで,大規模な言語オントロジーを構築する手法を提案する.

2 0 0 0 階層隠れCRF

著者
玉田 寛尚 林 朗 末松 伸朗 岩田 一貴
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J93-D, no.12, pp.2610-2619, 2010-12-01

HMM(Hidden Markov Model)は時系列データの生成モデルとしてよく知られている.しかし,近年,HMMに対応する識別モデルであるCRF(Conditional Random Field)が提案され,多くの応用問題で有効性が示されている.HHMM(Hierarchical HMM)はHMMを一般化した生成モデルであり,時系列データの状態を階層的に表現する.我々はHHMMに対応する識別モデルとして,HHCRF(Hierarchical Hidden CRF,階層隠れCRF)を提案する.HHMMとHHCRFの性能比較のために,生成モデルと識別モデルの性質を考慮しつつ人工データ実験を行い,パラメータ学習時の訓練集合サイズが大きくなり,かつデータ生成源が非一次マルコフモデルに近づくにつれて,状態系列推定におけるHHCRFの性能がHHMMのそれよりも,より高くなることを示す.
著者
浅水 仁 長谷山 美紀
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J93-D, no.5, pp.642-646, 2010-05-01

本論文では,施設や店舗などに出入りする人物の足跡を用いて男女識別する手法について検証する.取得した足跡から算出が可能な特徴量を用いてSVMにより男女を識別する.本手法を用いて被験者実験を行い,90%の識別率を実現した.
著者
太田 直哉 藤井 雄作 伊藤 直史
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J92-D, no.6, pp.888-896, 2009-06-01

犯罪捜査において,容疑者が着ている衣服の色は重要な情報である.もし容疑者がカラーの監視カメラによって撮影されていた場合には衣服の色が同定できるが,白黒の監視カメラの場合には色の情報は通常得られない.しかし色の異なったいくつかの照明下で容疑者が撮影されていて,その撮影環境が再現できる場合には何らかの色の情報が得られると考えられる.本論文ではこの問題を数学的に解析し,どのような条件のときにどのような色情報が得られるかを明らかにする.それに基づいて色情報推定の具体的な手順を構築し,実験で効果を確認する.更に照明の色を積極的に制御すれば,提案する方法は簡便な分光反射率の測定法としても利用できるので,これについても言及する.
著者
川前 徳章 高橋 克巳 山田 武士
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J90-D, no.10, pp.2746-2754, 2007-10-01

本論文はユーザの情報検索を効率化するために,ユーザの興味とオブジェクトのトピックに着目した新しい情報検索モデルを提案する.我々は情報検索におけるユーザとその検索対象であるオブジェクトの関係はユーザの興味とオブジェクトのトピックの関係に射影することで説明できると仮定し,この射影を行うための手法としてLatent Interest Semantic Map(LISM)を提案する.LISMの特徴はLatent Semantic Analysisとユーザモデルの構築を同時に行い,射影した空間を用いることでユーザとオブジェクトの関係をユーザの興味やトピックの内容といった意味的な観点から説明できる点にある.この手法を協調フィルタリングに適用することで,ユーザのオブジェクトに対する評価予測やリコメンデーションを興味やトピックといった意味的な観点から実現できる.これらの手法を著名なベンチマークデータに適用した実験の結果,協調フィルタリングにおいて提案手法が情報検索においてユーザの情報検索を効率化することを確認した.
著者
森 敏生 甲斐 昌一
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.J85-D2, no.6, pp.1093-1100, 2002-06-01

本論文では人の脳の確率共鳴現象の存在を,脳波の雑音効果から研究した.ここでは α 波周波数(fα)に見られる引込み現象を利用し,α 波に近い周期刺激では引込み現象が被験者の感情や体調などの影響を受けやすいので,その影響の少ない倍周期引込みを対象とした.実験は,中枢神経系・脳内部で確率共鳴現象が起こることを明確に示すために,周期光刺激を右眼に雑音光を左眼に印加した.この際,右眼の弱い光刺激のみでは α 波の引込みを起こさない.この状態で左眼の雑音光強度を可変にすると,ある適度な強度で脳波は引込みを起こし,スペクトル中に刺激周波数(fs)の倍周波に鋭いピークが観測される.更に強い雑音を加えるとこの鋭いピークは消え,引込みからはずれることが観測された.各雑音光強度に対してこのスペクトル振幅をプロットすると確率共鳴現象で見られるベル型の変化を示した.この研究では周期及び雑音刺激が各々独立した入力点(左右眼)に印加されていることから,確率共鳴現象が視交差以降の視覚経路すなわち中枢神経系で起こっていると結論される.
著者
實廣 貴敏 鳥山 朋二 小暮 潔
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J91-D, no.10, pp.2519-2528, 2008-10-01

実環境下での音声認識では,認識対象音声だけでなく,複数種類の周囲雑音,及び,それらが重なり合ったものが入力に含まれる.雑音抑圧の従来法では一般に一つの雑音源と仮定することが多く,複数種類の雑音が存在する場合には対応が困難であった.このような雑音に対応するため,我々は以前に複数種類の雑音モデル及びその合成モデルを用いた雑音抑圧手法を提案した.しかし,学習データから推定された雑音モデルをベースにしているため,雑音の変動や学習データに含まれない未知の雑音分布への対応が不十分であった.そこで,パーティクルフィルタを取り入れた手法を提案する.具体的には,複数雑音合成モデルにより,ある雑音が検出されると,その雑音モデルを事前分布としてパーティクルをサンプリングする.その雑音が継続して検出されるフレームでは,前フレームのパーティクルから推定されたパーティクルを用いる.これにより,突発的な雑音,変動する雑音や未知の雑音も近似的に推定することができる.病院内での看護師による実作業中の音声メモであるE-Nightingaleタスクにおいて,従来法に対し,確実な精度向上を確認できた.
著者
磯田 定宏
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.J83-D1, no.9, pp.946-959, 2000-09-25

オブジェクト指向により実世界を直感的かつ自然にモデル化できるとの理解に基づき,実世界モデル化,すなわち実世界を「あるがままにモデル化」しクラス図として表す方法が広く行われている.このあるがままにモデル化する実世界モデル化方式,すなわち「真性」実世界モデル化方式は,ソフトウェアの開発は特に想定せず単に実世界をクラス図として表現する場合,あるいはシミュレーションソフトウェアを開発する場合には問題なく適用できる.しかし,実世界の業務を自動化するソフトウェア(業務支援ソフトウェア)を開発する場合には,自動化する前の実世界(もとの実世界)をモデル化して「自動化しようとする業務が処理対象とする事物に関する情報」のモデルを作るという「擬似」実世界モデル化方式を適用しなければならない.以上述べたように実世界モデル化には真性及び擬似実世界モデル化という二つの形態があり,これらは対象とする問題の性質に応じて使い分けなければならない.ところがこれまでこの点は明確に意識されることはなかった.実際,多くのオブジェクト指向方法論及び技法に関する文献では,対象とする問題の種別を特に考慮することなく実世界をあるがままにモデル化するよう説いている.これらの文献では本来擬似実世界モデル化を用いるべきときに,真性モデル化と擬似モデル化の混合といえる「ナイーブな実世界モデル化」を用いている.このため,これらの文献を信じるナイーブな設計者たちは業務支援ソフトウェアを開発するクラス図を作成する場合に,システムのアクタとシステム内のクラスとを混同して不可思議なモデルを作る,余計なクラスをクラス図に取り込む,あるいは余計な操作をクラスに与えるなどの深刻なモデル化誤りを引き起こしている.
著者
山下 玲 今給黎 薫弘 岡本 聡 山中 直明
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J102-B, no.4, pp.310-318, 2019-04-01

データセンタネットワーク(DCN)における消費電力増加に伴い,電気パケット交換と光回線交換/光スロット交換を併用するハイブリッド型DCNが注目されている.ハイブリッド型DCNでは,DCN内を流れるフローをサイズや継続時間によって分類し,電気パケット交換網と光回線交換網/光スロット交換網のどれに流すべきかを判断する必要がある.本論文では,フロー分類手法として,Hadoopのジョブ特性を用いたアプリケーション駆動型手法を提案する.提案手法では,HadoopのShuffleデータ量とジョブ継続時間を推定することで,電気パケット交換網と光回線交換網/光スロット交換網のうちより省電力な網を選択することを可能とした.コンピュータシミュレーションにより,従来手法と比較して約15.8%のスイッチング消費電力削減効果を確認した.
著者
福田 匡人 黄 宏軒 桑原 和宏 西田 豊明
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J103-D, no.3, pp.120-130, 2020-03-01

現在の教職課程では様々な学校問題に対応する指導力を養成するカリキュラムが組まれているが,実際の教育現場において指導力を養う機会は少ない.教育現場では実際の現場に近い環境下で訓練を行う環境が求められている.この問題を解決すべく我々は,教員志望者が生徒としてのCGキャラクタ(仮想生徒)とのインタラクションを通して,指導力を養う新たなプラットホームの構築を進めている.実際の授業現場に近い環境を再現するには,複数の仮想生徒が授業に応じて適切な振る舞いを実施し学級の雰囲気を表出することが求められる.一方でCGエージェントが雰囲気を表出可能な群行動の制御手法は未だない.そこで本研究では専門家の協力のもと実験を実施し,パラメータ化された雰囲気の生成モデルの構築手法について提案する.
著者
藤原 香織 渡辺 澄夫
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J91-D, no.4, pp.889-896, 2008-04-01

仮説検定とは,データが帰無仮説から発生していると考えることに無理があるかどうかを統計的に判断することである.仮説検定のアルゴリズムを作るためには,帰無仮説が真であると仮定したもとで,帰無仮説と対立仮説の対数ゆう度比の確率的な挙動を理論的に導出する必要があるが,特異モデルにおいては,フィッシャー情報行列が正則行列でなく,最ゆう推定量は存在する場合においても漸近的に正規分布に従わず,対数ゆう度は χ2 分布に法則収束しない.このため従来の統計的正則モデルで用いられている仮説検定手法を特異モデルに適用することはできないことが知られている.仮説検定において,帰無仮説と対立仮説がともに確率分布で与えられる場合には,ベイズ対数ゆう度比を用いた検定によって,同じ危険率のもとで検出力が最大になる.そこで,本研究では特異モデルのベイズ検定においてベイズ対数ゆう度比を用いる方法を考察し,特異モデルにおいてもベイズゆう度比の漸近挙動の導出が可能であることを明らかにする.また具体的な応用例として時系列変化問題を扱う場合における理論解析を行う. 実験により,本仮説検定法を用いた変化検出法が,適切に変化を検出し,雑音に強い変化検出法であることを明らかにする.
著者
石寺 永記 荒井 祐之 土屋 雅彦 宮内 裕子 高橋 信一 栗田 正一
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.J76-D2, no.4, pp.873-880, 1993-04-25

我々人間の視覚系は,点パターンのように離散的な対象でも仮想線を知覚でき,色や明るさの段差がなくてもそこに明りょうな主観的輪郭を知覚することがある.これは補間問題と考えることができる.そこで,本論文では生理学的データに基礎をおく階層的視覚情報処理モデルを提案し,仮想線と主観的輪郭の知覚といった補間問題に応用する.主観的輪郭を形成するためには,実際の輪郭,主観的輪郭の通る点,そしてその輪郭の伸びていく方向を決定することが重要であり,本モデルではこれらの処理を並列処理で実現する.このモデルは2種類のSimpleセル(StypeとLtype)の出力から,大域的処理により輪郭の検出と点パターンの補間を行うComplexセルと,主観的輪郭が通ると考えられるエッジの端点や曲率の高い点を検出するHypercomplexセルをモデル化する.この処理はすべて並列処理で行われる.またこれらの情報が伝達されるときに重み付けをすることによって主観的輪郭の伸びる方向を決定する.こうした階層的な処理によって得られた情報を統合することによって実際のエッジと主観的輪郭が同様に検出されるようなモデルを構成した.
著者
飯村 伊智郎 松留 貴文 中西 達哉 中山 茂
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.J88-D1, no.4, pp.900-905, 2005-04-01

ランダム選択機構を有する AS rank( AS rankRS)の各アリであるマルチエージェントに対して,非一様な個性を導入し,フェロモン情報に対する追従性に優劣をもたせたACOとして AS indi を提案する.51都市配置のeil51. tspを用いた実験に対してのみ調べたものであるが,この AS indi は,従来の AS rankRS で期待できなかった最短な平均巡回路長と最多な最適解発見回数を同一のパラメータ値(エージェント数)で満足させ得ることが明らかになった.
著者
Naoto SATO Hironobu KURUMA Yuichiroh NAKAGAWA Hideto OGAWA
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
IEICE TRANSACTIONS on Information and Systems (ISSN:09168532)
巻号頁・発行日
vol.E103-D, no.2, pp.363-378, 2020-02-01
被引用文献数
7

As one type of machine-learning model, a “decision-tree ensemble model” (DTEM) is represented by a set of decision trees. A DTEM is mainly known to be valid for structured data; however, like other machine-learning models, it is difficult to train so that it returns the correct output value (called “prediction value”) for any input value (called “attribute value”). Accordingly, when a DTEM is used in regard to a system that requires reliability, it is important to comprehensively detect attribute values that lead to malfunctions of a system (failures) during development and take appropriate countermeasures. One conceivable solution is to install an input filter that controls the input to the DTEM and to use separate software to process attribute values that may lead to failures. To develop the input filter, it is necessary to specify the filtering condition for the attribute value that leads to the malfunction of the system. In consideration of that necessity, we propose a method for formally verifying a DTEM and, according to the result of the verification, if an attribute value leading to a failure is found, extracting the range in which such an attribute value exists. The proposed method can comprehensively extract the range in which the attribute value leading to the failure exists; therefore, by creating an input filter based on that range, it is possible to prevent the failure. To demonstrate the feasibility of the proposed method, we performed a case study using a dataset of house prices. Through the case study, we also evaluated its scalability and it is shown that the number and depth of decision trees are important factors that determines the applicability of the proposed method.