もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる.
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる.
『民主政治読本』
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
国会なければ、人民は政府の非行を咎むるを得べしとい雖も、国会有て、議員、政府に盲従すれば、人民は、唯だ自ら咎むるを得べく、決して政府を咎むる事を得ず。蓋し政府の非行は、皆な人民総代の賛成したる所なればなり。
「憲政の本義」:『政戦余業 第一輯』https://t.co/TX5LWpEKVj, p. 20.
殊にわが国には、意味不明なる文字や言語を使い、それが為に大騒動を引き起すことが多い。一例を挙ぐれば、国体の二字の如き、非常に大切な言葉として使用せられているが、その意義は時と場合によって、種々に変化し、何人も分明にこれを理解することが出来ない。
https://t.co/LBf8hQye1r , p. 25.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである.
『民主政治読本』
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
教育は前に述べた如く振るわず、生産事業も亦右の如く振わない。教育の振わない事は精神的貧者を作り、生産不振は物質的貧者を作る。精神的に物質的に、無形的に有形的に我国の貧乏なるのは悉く軍事費に余りに多くの金を費い過ぐるが為である。
『軍備制限論』
https://t.co/LhDu9ZBe0s, p. 63.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である.
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう.
『民主政治読本』
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
自己の本体を究め、「我れは人なり禽獣に非ず。人も人、彼の生命と財産とを挙げて、他の生殺与奪に一任した専制治下の奴隷人ではなく、自己の生命財産は、己れ自ら支配する権利の所有者たる立憲治下の自主人である事」を、明白に自覚せられねばならぬ。
『政治読本』
https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 2.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る.
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう.
『民主政治読本』
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください.
『民主政治読本』
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.