著者
中野 なおこ
巻号頁・発行日
2012

筑波大学博士 (医学) 学位論文・平成24年3月23日授与 (甲第6209号)
著者
中野 正寛 渋木 英潔 宮崎 林太郎 石下 円香 森 辰則
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.90, pp.107-114, 2008-09-17
被引用文献数
3

本稿では情報信憑性の判断に役立つ要約について扱う.プロードバンド化の進展やブログの普及に伴って爆発的に増加する情報の中には利用者に不利益をもたらす情報も含まれており,情報の信憑性判断を支援する技術の実現は重要な課題である.我々は情報信憑性の判断に役立つ要約の自動生成に向けて,複数の作業者の人手により情報信憑性判断のための要約を作成する実験を行った.そして,得られた要約文章の安定性や複数作業者間の一致度を分析し,情報信憑性の判断に役立つ要約を作成する際に人間が重要視する情報を調査した.実験結果では,要約対象として収集した文書から要約に必要な記述を抜き出すまでの何段階かの絞り込みで中程度の一致が期待できる事がわかった.事後の作業者へのアンケート調査によれば,要約として適当な長さと考えたのは 1 000 から 3 000 文字程度であり,作業者がまとまっていることである.また,情報信憑性の判断に役立つ要約の自動生成に向けて,作業者が作成した要約を参照要約とし,それに対応する原文からの文の抜粋に関するデータを整備した.In this paper, we investigated processes of text summarization that supports the judgment of the information credibility. The realization of technology that supports the judgment of the information credibility is one of important issues, because information harmful to users creeps into the huge amount of available information in the era of information explosion. Aiming at automated summarization, we conducted experiments in which multiple subjects manually created text summaries from the viewpoint of the judgment of the information credibility. We studied the stability of the summarization and the degree of agreement in the results of extraction of important information. We also investigated the information that subjects supposed to be important in the process of the creation of summaries, by using questioners after the experiments. The experimental results show that moderate agreement can be expected in the result of extraction of important information. The length of summaries was between about 1,000 and 3,000 characters. According to the questioners, the documents that were well-organized and information about information holders were supposed to be important. Aiming at the automated summarization, we also prepared the information of the extracted sentences that correspond to the created summaries.
著者
栗田 明良 天明 佳臣 中野 いく子 奥山 正司 鈴木 春子 宮田 和明
出版者
(財)労働科学研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

本調査研究は、ホームヘルパーや訪問看護婦等の労働・生活時間構造の分析を通じて在宅での24時間介護の展開条件にアプローチし、以てホームヘルパー等の「適正な活動条件」の整備と「適切な人材」の確保に資することを目的として取り組み始めたものである。しかし、介護保険法の2000年4月実施に向けた「事業費補助方式」への移行に伴って「24時間対応(巡回型)ホームヘルプ」という概念それ自体が法制上から消え、本調査研究の遂行にあたっても大幅な手直しを迫れらることになった。「24時間対応型」在宅介護サービスに対するニーズとサービス提供の現状を俯瞰するために在宅介護支援センターの活動実態を把握し、その上でホームヘルパーや訪問看護婦(士)の生活時間調査を実施するという迂回的な方法を採用せざるを得なくなったのであるが、結果的には、介護保険制度の導入直前における在宅看・介護労働従事者の生活時間構造を通して、24時間対応の展開条件を探ろうとした本調査研究の狙いは曲がりなりにも達成し得たものと考えている。ちなみに、「24時間対応型」在宅介護サービスの展開条件をめぐる主な論点を列挙しておくと下記のとおりである。(1)夜間巡回介護サービスのニーズをめぐって、料金設定を含む利用諸条件の見直しを試みること。(2)就業形態の多様化をめぐって、いわゆる「多重勤務」や「直行直帰」と「空き時間」問題等の実態を把握し、的確な雇用管理体制を確立すること。(3)昼間業務と夜間(巡回)業務の連続勤務を回避すべく要員の確保と適正な配置等を図ること。(4)持続可能なサービス提供のあり方について全面的に再検討を加えてみること。
著者
安田 智 札谷 正美 中野 真治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. R, 信頼性 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.454, pp.19-24, 1999-11-19

バイポーラTrのエミッタ・ベース逆バイアスストレスでのhFE劣化におけるコレクタ状態の影響について検討し、以下のことが明らかになった。 1.ベース拡散層が浅い又は、ベース拡散層の濃度が薄い場合、コレクタ接地状態において、エミッタ・コレクタ間のパンチスルー電流により、コレクタオープン状態よりも初期耐圧が低下する。 2.コレクタ接地状態では、エミッタ・コレクタ間のパンチスルー電流が起因し、コレクタオープン状態よりもhFE劣化が大きくなることがある。 3.コレクタ接地状態でのエミッタ・コレクタ間のパンチスルー電流がhFE劣化に与える影響は、エミッタ・ベース拡散層の深さに依存し、浅くなるほど影響が大きい。
著者
中野 敬一
出版者
都市有害生物管理学会
雑誌
家屋害虫 (ISSN:0912974X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.105-114, 2000-01-30

ホンデュラスにおけるタバコシバンムシの生息状況を把握するため,フェロモントラップによる調査を行った。(1)1家屋内外に1997年7月から1998年6月の1年間,毎月トラップを設置した。タバコシバンムシを1年間を通じて捕獲することができた。屋内の平均捕獲数の合計は43.7であり,最小捕獲数は0.7,最大捕獲数6.3であった。屋外(排水パィプ横)での捕獲数は合計52,最小捕獲数1,最大捕獲数15であった。屋外(中庭)の捕獲数は合計229,最小捕獲数4,最大捕獲数45であった。(2)5ケ所の公園に1998年3月,1998年9月,1999年3月7日間トラップを設置した。1998年3月の調査による総捕獲数は15で,平均捕獲数は3.8であった。1998年9月の調査による総捕獲数は109で,平均捕獲数は21.8であった。1999年3月の調査による総捕獲数は2で,平均捕獲数は0.7であった。(3)首都の2ケ所の事務所と3ケ所の住宅の屋内外に1998年9月,1999年3月,7日間トラップを設置した。ならびに地方都市の5ケ所の住宅の屋内外に1998年9月,7日間トラップを設置した。1998年9月,首都ではすべての調査箇所の屋内外でタバコシバンムシが捕獲された。総捕獲数は屋内で45,屋外で30であり,その平均捕獲数は屋内で7.5,屋外で5である。地方都市では3ケ所でタバコシバンムシが捕獲されたが,2ケ所では捕獲されなかった。捕獲されなかった地方は標高の高いラ・エスペランサと盆地であるラ・パスという町である。屋内の総捕獲数は48,平均捕獲数は9.6であった。屋外の総捕獲数は5,平均捕獲数は1.25であった。1999年3月,首都では屋外,屋内ともに1ケ所のみで捕獲され,総捕獲数は著しく少なく屋内外とも2であった。(4)小麦粉のべイトトラップによる調査を行ったが,次世代のタバコシバンムシは生育しなかった。タバコシバンムシの捕獲数は雨期に多くなった。しかし,その捕獲数は日本に比べると少ない。その原因として,日本と異なる生態型のタバコシバンムシの可能性,亜熱帯環境の生物的影響と気象環境の影響,ホンデュラスの食品環境と居住環境,特に都市化の違いが考えられた。
著者
中野 正則
出版者
The Mining and Materials Processing Institute of Japan
雑誌
資源と素材 : 資源・素材学会誌 : journal of the Mining and Materials Processing Institute of Japan (ISSN:09161740)
巻号頁・発行日
vol.115, no.7, pp.498-504, 1999-07-25

IBUKI Limestone Quarry started operation from 1952. In order to obtain limestone ore resources, the exploitation plot plan for the upper lever was first considered in early 1970's. This area is adjacent to the natural park and natural monument area where high mountain plants are growing in groups. Prior to making the plot plan, the exploitation concept was discussed with experts and local communities and determined with regard to the natural environment. According to this concept, the excavating system including restoration on the planting and transporting system of limestone ore were developed. In order to verify restoration by planting and also to confirm the coexistence with mining work, the planting work had been performed since 1971 at the already excavated area below 1,000 meter level. On the other hand, the facilities for ore transportation were installed underground so that it cannot affect the existing landscape. Although rock had enough strength, strength of rock mass was not high due to considerable cracks observed. When the vertical ore shaft was constructed in the cracked rock, the diameter of the shaft was designed as a small scale and the walls were reinforced with concrete and steel ringing. To avoid choking in the shaft, the rock size supplied to the shaft is made under 300 mm using a mobile crushing plant. The operations in the upper limestone quarry was started in 1978, then the restoration planting at the upper limestone quarry was started in 1979. At the beginning of operation, there are many unexpected troubles in operations. This paper describes a design of exploitation which agreed with the concept, countermeasure for the troubles in operations, additional construction work to improve the environment against dust emission and the restored results in the excavated area.
著者
阿部 智明 中野 裕司 倉本 宣
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.344-347, 2004-08-31
被引用文献数
4 2

日本産のコマツナギと中国産のコマツナギをアロザイム分析して対立遺伝子の構成を比較した。対立遺伝子の構成は日本の4つの産地では類似していたが,中国産の種子は大きく相違していた。自生種の使用が求められる地域において中国産コマツナギを用いることには慎重になるべきである。
著者
池田 浩二 中野 隆之 藤井 信 侯 徳興 吉元 誠 倉田 理恵 高峯 和則 菅沼 俊彦
出版者
日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 = Journal of the Brewing Society of Japan (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.107, no.5, pp.355-361, 2012-05-15
参考文献数
18
被引用文献数
1 1

芋焼酎粕の有用成分に着目し,米麹を添加した独自の香味改善と機能性の増強を目的とした製造方法で得られた芋焼酎粕飲料(新飲料)について,生理作用を検討した。その結果,次のことが明らかになった。<br>(1)新飲料には,クエン酸,アミノ酸がそれぞれ約1%,ミネラルではカリウムが多く,ビタミン類ではナイアシン,パントテン酸,ビオチン,ビタミンB2,葉酸などが比較的多く含まれていた。ポリフェノールは約0.1%,食物繊維は0.3%,GABAも含まれており,様々な成分による相乗効果が期待される栄養豊富な飲料であることが考えられた。<br>(2)動物試験において,新飲料はその嗜好性から飼料摂食量が増えたが,体重増に有意差が見られず新飲料摂食により代謝が高まることが考えられた。なお,臓器重量には有意差はみられなかった。<br>(3)新飲料摂食試験の結果,強い血清中性脂質抑制効果,総コレステロール抑制効果,特に悪玉であるLDLコレステロールを大幅に有意に減少させ,善玉であるHDLコレステロールは減少させない結果が得られ,さらに,血糖値を抑制する効果が明らかになった。<br>以上のように,芋焼酎粕を原料とした新飲料の脂質代謝改善作用,高血糖抑制効果などの生理作用や食品機能を明らかにできたことから,生活習慣病やメタボリックシンドロームなどの予防や改善効果をもたらすすぐれた飲料であると考えられる。
著者
池田 英俊 勝俣 嘉一 庄司 道彦 高橋 隆行 中野 栄二
出版者
日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.200-209, 2008-03-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
25
被引用文献数
5 10

This paper describes a method of cooperative strategy which enables a wheelchair and a wheeled robot to climb a step by a simple link mechanism which connects between them. We perform a numerical calculation to clarify the combination of two supporting positions of the connecting link that connects the two vehicles which enable them to climb a step and is stable at the same time. We conclude from the result of the simulation that it is necessary to change the link positions to climb a step safely. We ascertain the effectiveness of this method by means of experiments.
著者
中野 由章
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.15, pp.141-148, 2009-02-20
被引用文献数
1

2008 (平成 20) 年 12 月に高等学校新学習指導要領案が公表された.そこで,現行学習指導要領と新学習指導要領案における教科 「情報」 の目標や内容などについて比較する.普通教科 「情報」 は,現行の 「情報 A」 「情報 B」 「情報 C」 が,情報モラルと問題解決を主軸に据えた 「社会と情報」 「情報の科学」 の 2 科目に再編された.また,専門教科 「情報」 は,現行の 11 科目が,より情報産業を意識した 13 科目に再編された.このことについて,筆者の見解を展開する.Ministry of Education made public new course of study (draft) for senior high schools in December, 2008. Then, the author compared with this new one and current one about the goal and the contents of "Information Study". General subject"Information Study" is reorganized into 2 subjects "Society and Information" and "Science of Information" that place the information morality and the problem solving in the main axis from current 3 subjects "Information A", "Information B" and "Information C". And, special subject "Information Study" is reorganized into 13 subjects to aim the information industry from 11 current subjects. The author gives his point of view about the new subjects.
著者
大槻 剛巳 中野 孝司 長谷川 誠紀 岡田 守人 辻村 亨 関戸 好孝 豊國 伸哉 西本 寛 福岡 和也 田中 文啓 熊谷 直子 前田 恵 松崎 秀紀 李 順姫 西村 泰光
出版者
日本衛生学会
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.543-552, 2011 (Released:2011-06-24)
参考文献数
73
被引用文献数
1

The research project entitled “Comprehensive approach on asbestos-related diseases” supported by the “Special Coordination Funds for Promoting Science and Technology (H18-1-3-3-1)” began in 2006 and was completed at the end of the Japanese fiscal year of 2010. This project included four parts; (1) malignant mesothelioma (MM) cases and specimen registration, (2) development of procedures for the early diagnosis of MM, (3) commencement of clinical investigations including multimodal approaches, and (4) basic research comprising three components; (i) cellular and molecular characterization of mesothelioma cells, (ii) immunological effects of asbestos, and (iii) elucidation of asbestos-induced carcinogenesis using animal models. In this special issue of the Japanese Journal of Hygiene, we briefly introduce the achievements of our project. The second and third parts and the third component of the fourth part are described in other manuscripts written by Professors Fukuoka, Hasegawa, and Toyokuni. In this manuscript, we introduce a brief summary of the first part “MM cases and specimen registration”, the first component of the fourth part “Cellular and molecular characterization of mesothelioma cells” and the second component of the fourth part “Immunological effects of asbestos”. In addition, a previous special issue presented by the Study Group of Fibrous and Particulate Substances (SGFPS) (chaired by Professor Otsuki, Kawasaki Medical School, Japan) for the Japanese Society of Hygiene and published in Environmental Health and Preventive Medicine Volume 13, 2008, included reviews of the aforementioned first component of the fourth part of the project. Taken together, our project led medical investigations regarding asbestos and MM progress and contributed towards the care and examination of patients with asbestos-related diseases during these five years. Further investigations are required to facilitate the development of preventive measures and the cure of asbestos-related diseases, particularly in Japan, where asbestos-related diseases are predicted to increase in the next 10 to 20 years.
著者
辰己 丈夫 中野 由章 野部 緑 川合 慧
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2009-CE-100, no.9, pp.1-8, 2009-06-27

大学生は、大学生にふさわしい情報リテラシーを身に付けるだけでなく、専門課程や卒業後も自律的にその能力を維持・更新し続ける基礎的な能力が求められる。だが、高校の情報科の現実の授業内容はパソコン操作スキルに偏っていて、そのことが、大学の一般情報教育に悪影響を与えている。ところで、アメリカ学術研究会議は、1999年に生涯に渡って情報技術を使い続けていくために十分な能力を「情報フルーエンシー」と名付け、その中身を提案した。本稿では、まず「情報フルーエンシー」の概念と内容を分析し、続いて、パソコン操作スキルではない一般情報教育を行なっている 3 つの大学の標準教科書と、情報フルーエンシーで提案された 30 項目の学習目標が、それらの教科書でどのように実現されているかを調査した。そして、その調査の結果を元に、大学の一般情報教育に情報リテラシーの目標を導入するためには、どのようなことが必要となるかを具体的に提案する。
著者
柴山 純 関口 稔 山内 潤治 中野 久松
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-I, エレクトロニクス, I-光・波動 (ISSN:09151893)
巻号頁・発行日
vol.81, no.1, pp.9-16, 1998-01-25
被引用文献数
19

一般化したダグラス法に基づく改良形差分ビーム伝搬法(IFD-BPM)に虚軸法を適用し, 光導波路の固有モード解析を行っている。まず, IFD-BPMの定式化を偏波の依存性を含めて行う。そして, 固有モードを含む任意の入射界から固有モードのみを生成する虚軸法について概説する。次に, 本手法の有効性を明らかにするため, ステップインデックス形スラプ導波路の固有モード解析を行う。IFD-BPMを用いることで, 従来の手法に比べて精度の高い固有モード解析が可能であることを見出す。更に, 実効屈折率を評価する際に重要になる参照屈折率の選び方について, 参照屈折率を逐次更新する簡便な方法を考案している。応用例として, 本手法と等価屈折率法を併用し3次元多重量子井戸構造導波路の固有モード解析を行う。他の手法の結果とよく一致することを明らかにする。最後に, GD法に基づく交互方向陰解法を用いてグレーデッドインデックス形ファイバを解析する。実効屈折率の評価により, 直接3次元解析をした場合の有効性も示している。