著者
近藤 滋 武田 洋幸 上野 直人 松野 健治 松本 健郎 芳賀 永 井上 康博 秋山 正和 大澤 志津江
出版者
大阪大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2015-11-06

主な活動は以下の4点である。1:7月10,11日にアメリカ合衆国カリフォルニア大学アーバイン校と合同で、3D形態形成に関するシンポジウムを開催し、同時に、今後の技術協力体制の拡大に関して話し合いを行った。アメリカ側の主催者であるKen Cho博士は分子発生学の世界的な権威であり、今後も、交流を続けることを確認した。2018年の本研究班の班会議にKen cho博士を招き特別講演をお願いすることが決まっている。また、上野研究室との共同研究も現在進行中である。2:河西通博士をHarvard Medical School のSean Megason研究室へ派遣し、ゼブラフィッシュ胚における組織の3次元構造の発生機構の研究を共同研究で行っている。これは前年度からの継続である。昨年度より、細胞レベルでの挙動を定量的に解析しており、特に、In toto imagingなどの観測技術を武田研究室に移植している。河西通博士の派遣は、2018年度で終了する予定。3:近藤班の3名が、前年に引き続き、コスタリカでツノゼミサンプルの採取を行った。今年度は、プロジェクトの目的がはっきりしており、特にヨツコブツノゼミの幼虫、ヨコツノツノゼミの幼虫、の2種に絞り、採集を行った。結果として、それぞれ70匹、200匹のサンプル採集に成功し、エタノール固定ののち、コスタリカ大学ポールハンソン教授の仲介で、日本に送付していただいている。今後の近藤班の研究は、このサンプルの解析が中心となる。4:近藤研究室の学生、松田佳祐を3D形態の計算で世界的に有名なプルシェミック研究室に約2か月滞在させ、原基の折り畳みソフトの高速化技術を学び、昨年作った展開ソフトを改良した。
著者
細田 耕 木村 浩 辻田 勝吉 井上 康介 田熊 隆史
出版者
大阪大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2005

生物のさまざまな適応的行動の中から特にロコモーションに注目し,反射やCPGなどによってもたらされるリズミックな制御系と,振る舞い全体を修飾する調整制御系の相互作用によって適応性の実現を試みた.これらの実現には生物のような筋骨格系が大きな役割を果たしているとの仮説のもとに,二足,四足,ヘビ型とさまざまなロコモーションについて筋骨格からなる新しいロボットを多数試作し,リズミック制御系と調整制御系の役割を実験的に検証した.
著者
川原 愛子 高橋 秀典 井上 康則
出版者
日本植物生理学会
雑誌
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.771, 2005

中性培地(pH6)で育てたレタス芽生えを酸性培地(pH4)に移すと根毛形成を行なう。この根毛形成には、細胞長軸に対して垂直に配向していた表皮細胞の表層微小管(CMT)の配列が崩壊することが必須である。CMT配向のランダム化はオーキシンにより引き起こされ、エチレンはオーキシンの効果を増強させる。本研究では、表皮細胞のアクチンフィラメント(MF)が根毛形成にどう関与しているのか調べた。<br>pH4培地にサイトカラシンBまたはジャスプラキノライドを添加してMFの重合、脱重合を阻害すると根毛形成は抑制された。この時の根毛形成阻害はIAAまたはエチレン前駆体ACCを添加しても回復しなかった。また、pH6でMFの重合、脱重合を阻害すると根毛形成は阻害されたが、CMTランダム化は引き起こされた。このCMTランダム化はオーキシン拮抗阻害剤PCIBまたはエチレン生合成阻害剤AVGを添加しても阻害されなかった。さらに、pH6培地にコルヒチンを添加し、CMTを脱重合させると根毛形成は誘導されたが、ここにPCIBまたはAVGを添加すると根毛形成は抑制された。AVGによる根毛形成阻害はIAA添加により回復したが、PCIBによる阻害はACC添加では回復しなかった。<br>以上のことから、低pHによる根毛形成には、MFの重合・脱重合、CMTの垂直配向の崩壊、オーキシンが必要だとわかった。
著者
宮崎 睦子 田口 昭彦 櫻木 志津 篠原 健次 井上 康 Mutsuko MIYAZAKI Akihiko TAGUCHI Shizu SAKURAGI Kenji SHINOHARA Yasushi INOUE 山口県立中央病院内科 山口県立中央病院内科 山口県立中央病院内科 山口県立中央病院内科 山口県立中央病院内科 Department of Medicine Yamaguchi Prefecture Central Hospial Department of Medicine Yamaguchi Prefecture Central Hospial Department of Medicine Yamaguchi Prefecture Central Hospial Department of Medicine Yamaguchi Prefecture Central Hospial Department of Medicine Yamaguchi Prefecture Central Hospial
雑誌
山口医学 = Yamaguchi medical journal (ISSN:05131731)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.183-187, 2003-10-31
参考文献数
12

A 66-year-old male complained of thickening of the skin at the face, posterior neck and back after a febrile episode. The patient had obesity, elevated levels of HbA1C and urinary C-peptide. The seological tests for collagen diseases were negative. The serum level of vascular endothelial growth factor (VEGF) was elevated. The biopsied skin specimen revealed the thickening of the dermis by the increased proliferation of collagen fibers, thickening of collagen bundles with fenestrations and infiltration of lymphocytes. Scleredema caused by diabestes mellitus and obesity was diagnosed, accompanied with insulin resistance. The patient was initially treated with administration of prednisolone, followed with diet therapy. Scleredema ameliorated partially, however elevated level of VEGF persisted after 6 months of discharge. It is unclear whether elevated level of VEGF may be related to the pathogenesis of the disease or may be an aggravating factor.
著者
藤野 良孝 井上 康生 吉川 政夫 仁科 エミ 山田 恒夫
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.5-8, 2006
参考文献数
4
被引用文献数
2

スポーツ場面で,ある身体動作を伝達する時,その動作に必要な力の強弱や筋の緊張状態をオノマトペ(擬態語・擬音語)で表現する場合が多い.オノマトペは,五感による感覚印象を言葉で表現する特性から,運動感覚の学習において有用であると言われている.しかしながらスポーツで用いるオノマトペ(Sportsonomatope)の基礎的なデータは存在せず,オノマトペが具体的にどのような用途を持ち,どんな構造で使用されているのか明瞭でなかった.そこで上記の問題を明らかにする為,スポーツアスリート384名を対象にスポーツオノマトペの実態調査を実施し,収集されたスポーツオノマトペの分析を行った.収集されたスポーツオノマトペは多くの学習者が共有可能なデータベースとして構築された.
著者
橋本 明記 井上 康夫 松本 英之 方田 勲 上田 和也 市川 鋼一 佐藤 彰 柴田 豊 石原 友和 太田 陽介 野崎 秀人 北之園 展 斉藤 知弘 筋誡 久 小島 政明 鈴木 陽一 田中 祥次
出版者
The Institute of Image Information and Television Engineers
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア = The journal of the Institute of Image Information and Television Engineers (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.63, no.7, pp.957-966, 2009-07-01
被引用文献数
9 1

Three channels, which will cease to be used for analog satellite broadcasting in July 2011 and 4 channels of the BS-17 19, 21, and 23ch, which were assigned to Japan at the WRC-2000, will be used for new digital broadcasting services after 2011. In these channels, a new broadcasting system called "Advanced Digital Satellite Broadcasting System" will be available as well as the current ISDB-S one. The new system can increase transmission bit rate by 30%compared with the current ISDB-S system by using LDPC codes and a roll-off factor of 0.1. The Association of Radio Industries and Businesses (ARIB) conducted evaluation tests to acquire its C/N-BER and synchronous performance as well as confirm how well the TMCC signal functions. Demonstrative tests to transmit Super Hi-Vision were also performed. The tests were done using a satellite simulator and a real satellite transponder. The tests showed that the system performed very well, and the details are reported here.
著者
井上 康司 徳丸 正孝 村中 徳明
出版者
日本感性工学会
雑誌
感性工学研究論文集 (ISSN:13461958)
巻号頁・発行日
vol.7, no.4, pp.733-739, 2008-06-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
9

In this paper, we propose a behavior generation model for entertainment robot whose behavior seems to be living. Oneproblem of common entertainment robots is hard to generate various behaviors, because behaviors of the robots are generally madeby simple rule-based algorithms. The problem causes that the simplicity of the movement of the robot lets a user get tired soon. Inthis paper, we propose a behavior generation model based on principles of respondent conditioning and operant conditioning inbehavior analysis. The model has desire parameters and neural network for choosing a behavior. The desire parameters usually riseslowly and decrease by a specific behavior. Because the neural network learns the behavior decreasing more desire parameters, themodel can select spontaneously behavior. The result of behavior generation simulation shows the model has the feature of theirconditionings.
著者
橋本 明記 井上 康夫 松本 英之 方田 勲 上田 和也 市川 鋼一 佐藤 彰 柴田 豊 石原 友和 太田 陽介 野崎 秀人 北之園 展 斉藤 知弘 筋誡 久 小島 政明 鈴木 陽一 田中 祥次
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SAT, 衛星通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.357, pp.1-6, 2008-12-11
参考文献数
8
被引用文献数
5

2011年7月のBSアナログ放送の終了により解放される3チャンネルと2000年の世界無線会議(WRC-2000)で新たに追加割り当てされた4チャンネルが新たなデジタル放送に利用可能となる。これらのチャンネルでは従来のISDB-Sに加え、2008年7,月に情報通信審議会から答申された高度衛星デジタル放送方式も利用可能となる。本方式では、LDPC符号と低ロールオフ率0.1を採用し、伝送容量をISDB-Sに比べ30%以上拡大できる。ARIBでは本方式の審議の過程で機能と性能を確認するため、擬似中継器と放送衛星を用いた実証実験を行った。本稿ではこの実証実験の詳細について報告する。
著者
井上 康二郎
出版者
川崎医療福祉大学
雑誌
川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.411-426, 2011

慢性疾患の発生状況を示す罹患率は,通常前向き調査で大きな労力を必要とする.そこで,既存統計データを用いた,経年の連続する集団である年齢階級の有病率の差に死亡率を加算することで計算される式から,この推定の罹患率が計算できないか,糖尿病,高血圧性疾患,脳血管疾患について,その可能性を調べた.まず統計データである患者調査による,経年の有病率と,経年間の死亡率から計算される,理論的な年齢階級別推定罹患率(Age-Specific Estimated Incidence rate ; ASEI)の計算式を導いた.この式により,国際疾病分類での糖尿病,高血圧性疾患,脳血管疾患について,実際のデータを用いてASEIを算出した.また,ある保健所の死亡データから,その疾病の既往はあるが,死亡原因で他の疾患になっているものの総死亡数に対する割合(Rates of Persons who have Died by Another disease : RPDA)を算出し,死亡率にそれらのデータを加算して修正してから,ASEIを再計算した. 糖尿病のASEIは60歳でピークが見られたが,75歳以上で負の値であった.RPDAによる修正により,その負の値は,かなり0に近づいた.高血圧性疾患のASEIは65歳でピークが見られたが,80歳で負であった.RPDAによる修正によっても,その負の値は,ほとんど変わらなかった.脳血管疾患のASEIは80歳でピークが見られた.統計調査での1患者複数疾患のカウントによる有病率の推定や,前調査から現調査までにある疾患に罹っていたが現調査で異なる疾患に変化した人の全疾患に対する割合(Rate of Persons who suffered from the disease but Changed to Another disease : RPCA)を,付加調査として加えることにより,高齢者での負の推定罹患率は是正されるものと考えられた.また,推定治癒率(Estimated Cure Rate ; ECR)についても,実施された患者調査の患者についての後ろ向き調査による算出方法を検討した.また調査期間内に罹患し治癒したものについて,推定潜在罹患者数比(Estimated Potential Incidence Ratio ; EPIR)の算出も検討し,それらを式に組み込み,統計データを用いたASEIの計算式を完成した.
著者
井上 康昭
出版者
日本育種学会
雑誌
育種學雜誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.17-28, 1984-03-01

トウモロコシの一代雑種育種では,一般組合せ能力に対する改良と並行して,特定組合せ能力(SCA)の高い組合せの選定が必要となる。しかし,両親のSCAを適確に予知する方法は現在のところ十分に確立されていない。経験的に,遠縁の組合せ程SCAが高い傾向にあることが知られるため,地理的分布や形態的特性の違いによる分類結果や,育種の系譜を参考にして近縁関係を推定し両親組合せを決定している。SUTOら(1956)は,アジアに分布するフリント種を5つの型に分類した。これにアメリカデント種を加えた6つの型が日本における主た育種材料である。本研究の目的は,これら6つの型の間のSCAについての関係を明らかにし,一代雑種育成における両親決定上の一助にしようとした。 6つの型に属する11の自然受粉品種を選び,それらの間のダイアレル交雑の子実収量を検定した。さらに,ダイアレル分析から得られたSCA効果によって,異なる型の間のSCAについてその相対的大きさを比較した。 その結果,(1)異なる型に属する品種組合せ,特にフリント種とテント種との組合せにおいて収量およびSCA効果が高い傾向にあり,多収一代雑種が得られることが推測された。(2)カリビア型とアメリカデント種との組合せおよびペルシア型と他の型との組合せにおいて高いSCAが認められた。(3)本研究で得られたSCA効果と,従来の分類結果から推定される型の間の近縁関係との間に密接た関係が認められた。そのため,SCA効果に基づいた型の間の近縁関係の推定を試みた。
著者
城間 直司 石川 哲史 井上 康介 福岡 泰宏 森 善一
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.76, no.763, pp.619-626, 2010-03-25

Autonomous control of an articulated steering type vehicle such as a wheel loader, which is usually used at surface mining fields to load mineral resources and rocks, is highly expected for operation cost reduction. A wheel loader is one of heavy machines which is also used for snow removing and/or loading operation at construction fields because of its high mobility. Its steering system is articulated steering and the rear wheels follow tracks where the front wheels have traveled. We have introduced a new virtual velocity constraint of the vehicle and formulated nonlinear state equations using two velocity constraints. A nonlinear state-feedback controller is designed using exact linearization. Simulation and experimental results show that an articulated steering type vehicle can follow a straight line with the proposed feedback control method.