著者
佐藤 洋一
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.120-123, 2020 (Released:2020-04-25)
参考文献数
12

本稿では、まず占領期に日本で撮影され、米国に所在する写真史料の全般的状況を現地調査に基づいて整理した。写真素材をオフィシャル写真、パーソナル写真、プレス写真の3つに、還元する主体を公的機関、研究者・コミュニティ、出版社等営利団体の3つに区分した上で、還元のあり方を分類した。さらに今後の還元の方向として、①公開度を高める、②コレクションを横断する、③地域に戻すという3つを提示した。具体的には、①研究者が保持しているオフィシャル写真を共有すること、②研究コミュニティが研究ツールとしている複数のパーソナル写真を共有すること、③撮影された場所や地点に写真を持ち込み、写真を囲む場を作ることを提示した。
著者
西岡 千文 亀田 尭宙 佐藤 翔
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.3-20, 2020-02-29 (Released:2020-03-27)
参考文献数
55

学術出版物のオープンアクセスが進展し,自由にアクセス可能な学術情報が蓄積されている.一方,引用データに関しては,機械可読なアクセスのオープン化が遅れている.このような状況を解決するために,I4OC(Initiative for Open Citations)が設立され,オープン・サイテーション,すなわち引用データのオープン化を推進している.本稿では,I4OC の取り組みによって公開された引用データを分析することで,日本におけるオープン・サイテーションの現状の把握を試みる.結果,世界の学術出版物において引用データをオープンにしている文献の割合は24.22%であるのに対して,日本の学術出版物においては18.86%であることが判明した.オープン・サイテーションを推進するための今後の課題として,過去の文献と人文学系分野の文献の引用データの組織化の支援が挙げられる.
著者
佐藤 泰 梅本 弥一郎
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.185-189, 1961 (Released:2008-03-10)
参考文献数
8

湯はぎ鶏皮を原料として,その組成分析,それより製造したゼラチンおよび油の性質,それより製造したクロム革の抗張力などを,家兎皮の場合と比較した.そして鶏皮は,皮革資源とするよりも,ゼラチンおよび食用油の資源とするほうが有用であることを,分析値および試験結果に基ずいて論じた.
著者
宮崎 千明 平野 徹 東中 竜一郎 牧野 俊朗 松尾 義博 佐藤 理史
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
pp.DSF-515, (Released:2015-12-15)
参考文献数
13

Characterizing dialogue system utterances is important in making human-computer interaction systems more friendly and human-like. A method is described for achieving this by converting functional expressions according to their generation probabilities, which are calculated for specific characters. Experimental results show that the method can add characteristics of the target profiles (i.e., gender, age and closeness with a conversation partner) to dialogue system utterances and in so doing can generate a large variety of linguistic expressions.
著者
佐藤 春夫[作詞]
出版者
ビクター
巻号頁・発行日
1938-03
著者
佐藤 孝雄 巌谷 勝正 長瀬 忍 森 茂樹 能城 修一 吉永 淳 米田 穣
出版者
日本人類学会
雑誌
Anthropological Science (Japanese Series) (ISSN:13443992)
巻号頁・発行日
vol.127, no.1, pp.15-23, 2019

<p>東京都目黒区祐天寺に所在する阿弥陀堂は,五代将軍徳川綱吉・八代将軍徳川吉宗の養女であった竹姫が,1724(享保九)年,厄除けの為に造営・寄進した堂宇と伝えられる。寺録にはその由来と合わせ,寄進時,施主竹姫の御髪を収めた石箱が須弥壇の下に埋設されたことも記されている。2014年,改修工事のため阿弥陀堂が一時移設されたところ,寺録に記されている通り,須弥壇の真下に当たる位置に基壇に埋設された石箱が現れ,その内部から頭髪と板材片,白色の粉塊,懐中鏡ほか若干の遺物を発見するに至った。小稿では,それらの観察所見・分析結果を報告し,将軍家養女の中でもひときわ著名な竹姫の食性と厄除け行為について推測し得た事柄を記す。</p>
著者
糟谷 直樹 平野 廣和 丸岡 晃 佐藤 尚次
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A2(応用力学) (ISSN:21854661)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.I_645-I_652, 2012 (Released:2014-01-31)
参考文献数
8

In this paper, computational fluid dynamics for flow around a circular cylinder is carried out by means of solving the incompressible Navier-Stokes equations with the turbulence model by the finite element method. The Reynolds number is from Re=2.8×105∼3.5×105. By using results of calculations, the flow patterns, drag and lift coefficients and Strouhal number depend on the Reynolds number are investigated. There are differences between the computational data and the experimental data, however the dependence of the Reynolds number and the drag crisis in the Critical Reynolds Number regime can be simulated near wake.
著者
佐藤 郁哉 サトウ イクヤ Sato Ikuya
出版者
同志社大学商学会
雑誌
同志社商学 = The Doshisha business review (ISSN:03872858)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.341-417, 2017-01

研究(Article)本論文では、英国において1980年代半ばいらい数年おきに実施されてきた研究評価事業を主たる事例として取り上げて、研究評価事業及びその結果にもとづく研究予算の選択的資源配分が大学等における研究と教育に対して与える意図せざる結果について検討していく。特に焦点を置くのは、商学・経営学分野における「論文化」の動向であり、本論では、これを「ゲーミング」の一種としてとらえる。
著者
髙橋 圭子 東泉 裕子 佐藤 万里 Keiko TAKAHASHI Yuko HIGASHIIZUMI Mari SATO
出版者
国立国語研究所
雑誌
言語資源活用ワークショップ発表論文集 = Proceedings of Language Resources Workshop
巻号頁・発行日
vol.3, pp.57-67, 2018 (Released:2019-02-14)

会議名: 言語資源活用ワークショップ2018, 開催地: 国立国語研究所, 会期: 2018年9月4日-5日, 主催: 国立国語研究所 コーパス開発センター 近年,ビジネスマナーに関する書籍やウェブ上において,「了解」は上から目線の言葉で失礼なので使わないほうがよい,とする記述が少なからず見られる。本発表では,各種コーパスの用例,辞書やマナー本の記述などを調査し,(1)応答詞としての「了解」とその派生形式,(2)「了解は失礼」説,のそれぞれについて,出現と広がりのさまを探る。
著者
佐藤 正夫
出版者
学習院大学
雑誌
東洋文化研究 (ISSN:13449850)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.177-197, 2011-03

This year marks the centennial of the annexation of Korea by Japan and the 91st anniversary of the incipience of the March First Movement. Nonetheless, there is a relative paucity of research in Japan into Japanese-Korean relations during this era. More specifically, so far there has been little comprehensive research into the Korean Declaration of Independence Using primary sources in the context of the March First Movement. The present paper focuses oll the Declaration itself against the backdrop of the March First Movement, and explores how it came to be drafted and spread throughout the country. The significance of the Declaration is explored by examining how one Japanese person obtained and stored it in Pyongyang. It is the author's opinion that this examination of the Declaration of Independence as a historical document provides a new perspective on the March First Movement. Needless to say, this study in itself does not make a case for a major change in views of the March First Movement or of the Declaration's signatories as''traitors", but it does pose questions worthy of further examination.
著者
佐藤理史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.108, pp.25-32, 2004-11-04
参考文献数
3
被引用文献数
1

形態素解析に代わる新しい日本語文解析の第1ステップとして、「境界設定」という枠組を提案する。境界設定では、語(単位)を認定するのではなく、境界とその種別を認定する。本稿では、その考え方と表現法について述べる。This paper proposes boundary identification, a new framework of the first step of Japanese sentence analysis. Boundary identification identifies boundaries and their types between linguistic units in a given sentence. This paper describes the concept and an implementation of the framework.