著者
倉沢 新一 菅原 龍幸 林 淳三
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.29, no.7, pp.400-406, 1982
被引用文献数
2 15

栽培種および野生種のキノコ類の31種43試料について,その一般成分と26種27試料につきのDF量の分析を行った。その結果,タンパク質や脂質は一般に低い値であったが,炭水化物や灰分はかなり高い値を示した。<BR>DFを定量する際,試料を加熱乾燥すると加熱によりNDF量の増加が認められた。<BR>DFについては,NDF, ADF,リグニン,ペクチン様物質および粗繊維を定量した。キノコ類中のDFの平均の値は,乾燥重量あたりNDF 35.7%, ADF 14.3%,リグニン2.9%,ペツチン様物質3.7%であった。したがってセルロース量11.4% (ADFとリグニンとの平均値の差でも11.4%),ヘミセルロース量21.4%(NDFとADFとの平均値の差でも21.4%),総DF量39.4%ほどであった。<BR>NDFとペクチン様物質を合計し総DFとし,これと粗繊維との比を求めると5.8となり高い比率が得られた。
著者
倉田 博
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科學 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.i-ii, 2007-06-01
著者
小倉 脩三
出版者
成城大学
雑誌
成城文藝 (ISSN:02865718)
巻号頁・発行日
no.66, pp.30-39, 1973-06
著者
朝倉 彩 小出 慧
出版者
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
雑誌
関東甲信越ブロック理学療法士学会 第38回関東甲信越ブロック理学療法士学会 (ISSN:09169946)
巻号頁・発行日
pp.F-002, 2020 (Released:2020-01-01)

【目的】90度側臥位では臀部体圧が上昇するとされ、褥瘡予防の姿勢には適さないが、臨床上必要となることがある。先行研究において股関節や膝関節角度により背臥位や30度側臥位の体圧が変化することが報告されており、90度側臥位においても股関節角度を変化させることで体圧は増減するか検討した。【方法】対象は健常成人男性10名(24.1±1.5歳)を対象とし、測定体位は右90度側臥位、計測項目は右大転子部の体圧および全身接地面積とした。両側股関節屈曲位(以下、両側屈曲位)と、クッションを用い左股関節内外転中間位とし、右股関節屈曲0から20度とした肢位(以下、左下肢除圧位)に設定し、股関節屈曲角度を30度、60度、90度に設定した。体圧測定には、体圧検知センサSRソフトビジョン全身版(住友理工株式会社)を使用した。 統計処理は、3回の測定の平均値を代表値とし、同じ角度での両側屈曲位と左下肢除圧位のそれぞれの差を対応のあるt検定を用い検討した。解析には統計ソフトウェアSPSS(IBM社製)を使用し、有意水準はそれぞれ5% 未満とした。本研究はヘルシンキ宣言に則り実施した。【結果】大転子部の圧は、左下肢除圧位は両側屈曲位と比較し屈曲90度でのみ、有意に減少した(p<0.05)。【考察】90度側臥位にて非接地側の股関節屈曲角度を増加させると、下肢の質量中心が体幹質量中心から離れることで骨盤の接地側への回旋モーメントが生じ、下肢にかかる荷重量が増加したと考えられる。両側屈曲位では左下肢の荷重を右下肢で支えるため、大転子部の体圧が増加したと考えられる。左下肢除圧位では、右下肢にかかる荷重はクッションにかかる。そのため体圧が減少したと考えられる。以上から、90度側臥位を行う際は、非接地側の股関節を屈曲させるほど対側下肢に荷重が移り、それをクッション等で支える事で大転子部の体圧が軽減できることが示唆された。
著者
杉浦 美恵子 柴田 興一 斉藤 聡志 西村 芳子 高橋 浩一 佐倉 宏
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.8, pp.530-535, 2019 (Released:2019-08-29)
参考文献数
30
被引用文献数
1

症例は41歳女性.腰痛の後,突然,起立時の頭痛が出現し,1週後,右耳閉塞感,めまい,1か月後に右手から始まり,同側の腕,側胸腹部,下肢へ広がるしびれが20~30分間出現し,同症状を繰り返すため入院した.頭部MRIで,円蓋部くも膜下出血(convexal subarachnoid hemorrhage; cSAH),脳皮質静脈血栓,硬膜肥厚,硬膜下血腫を認め,脊髄脳槽シンチグラフィーとCTミエログラフィーで髄液漏出像がみられ特発性低髄液圧症候群(spontaneous intracranial hypotension; SIH)と診断し,ブラットパッチを施行し症状は改善した.SIHは,症候が多彩で診断が困難なことがあるが,本例でみられた繰り返す片頭痛様前兆は,合併したcSAH,脳皮質静脈血栓症に関連し発現した重要な徴候と考えられた.
著者
倉山 満
出版者
関西憲法研究会
雑誌
憲法論叢 (ISSN:1343635X)
巻号頁・発行日
no.11, pp.47-68, 2004-12-20

Today, Normal Constitutional Practice (Kensei no Jodo) is disregarded by almost constitutionalist in Japan. But it was built as Constitutional Convention. It triumphed several ordeals. In fact, a party government was stronger than any other organs. The privy Council, the House of Lords, the bureaucrats and the military authorities that should have veto could not overthrow of the cabinet without help by the Opposition. The strongest veto group was the House of Representatives. Its political resource was power of command by cabinet that includes the Ministry of Finance. The elder statesman Saionji protected the customs. Though it was indicated that parliamentary government was crushed by pressure, the essence is suicide of two major parties, and it disturbed constitutional government in The Empire of Japan.
著者
杉内 真理恵 羽生 笑子 上田 修一 倉田 敬子 宮田 洋輔 小泉 公乃
出版者
三田図書館・情報学会
雑誌
Library and information science (ISSN:03734447)
巻号頁・発行日
no.66, pp.127-151, 2011

【目的】本論文の目的は, 学術論文の著者, 主題, 研究方法, 理論の使用を分析することにより, 1970年から2009年までの日本の図書館情報学の研究状況を明らかにすることである。【方法】対象とした雑誌は, 査読制度を採用しているLibrary and Information Scienceと『日本図書館情報学会誌』 (『図書館学会年報』) である。1970年から2009年の間の掲載論文のうち, 投稿論文826篇を調査対象とした。各論文に対して, ①著者, ②主題, ③研究方法, ④理論の使用の分析を行った。著者に関しては, 論文ごとの著者数, 第一著者の所属機関, 職業を集計した。主題は14に区分し, さらに図書館学と情報学にまとめた。研究方法は, 最初に6アプローチに分類した後, 実証的研究のみデータ集計方法とデータ分析方法を調査した。また, 年別の論文数やページ数の推移を集計した。【結果】日本の図書館情報学論文ではこの40年間に, (1)大学院生を含め大学に所属する著者の増加, (2)情報学は一時多かったが, 次第に減少傾向にあり, 図書館学が再び中心となっている, (3)実証的方法を採用する論文が増加している, などの傾向があった。しかし, 主題について大きな変化はなかった。全体の論文数は, 1990年代から2000年代後半にかけて低下したが, 現在は, 増加傾向にある。前者の原因は, 両誌の厳格な査読制度の採用にあり, 後者の原因は, 大学院生の増加や研究助成制度の充実にあると考えられる。原著論文
著者
米倉 竜次 河村 功一 西川 潮
出版者
日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.153-158, 2009-07-31
被引用文献数
2

外来種の小進化に関する研究は分子遺伝レベルでの解析と表現型レベルでの解析を中心に発展してきた。しかし、分子遺伝マーカーでみられる遺伝変異はおもに遺伝的浮動による影響のみを反映しているのに対し、表現型レベルでの変異には遺伝的浮動に加え自然選択による影響も大きく関与していると考えられる。したがって、分子遺伝レベル、もしくは、表現型レベルのみの解析では、定着成功や侵略性に影響する外来種の性質が遺伝的浮動により影響されているのか、もしくは、自然選択により影響されるのかを区別することは難しい。しかし、外来種の表現型の小進化に対して遺伝的浮動と自然選択のどちらが相対的に重要であるのかを把握しなければ、導入された局所環境への外来種の定着成功や侵略性が小進化によりどう変化(増加、それとも減少)するのかを議論することは困難であろう。この総説では、この問題を解決する方法としてF_<ST>-Q_<ST>法を概観するとともに、外来種の管理対策へのその適用についても考えた。
著者
倉田 稔
出版者
小樽商科大学
雑誌
小樽商科大学人文研究 (ISSN:0482458X)
巻号頁・発行日
vol.92, pp.13-35, 1996-08-31
著者
小倉 勝男
出版者
渋沢栄一記念財団
雑誌
青淵 (ISSN:09123210)
巻号頁・発行日
no.857, pp.26-28, 2020-08
著者
清水 芳忠 若倉 正英 新井 充
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会研究発表会講演論文集 第18回廃棄物学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.77, 2007 (Released:2007-11-23)

貯蔵を目的とするか否かにかかわらず,堆積された廃棄物は内部に熱を蓄積する可能性があり,悪条件が重なった場合には大規模な火災事故に発展することも少なくない。これは,野積みされた余剰の廃棄物だけではなく,廃棄物を燃料として再利用する目的で製造されている,ごみ固形燃料(RDF)や木質系バイオマス燃料の貯蔵時においても事故例が報告されている。これらの堆積廃棄物火災の抑制や廃棄物の蓄熱発火危険性評価手法の構築を目指し,さまざまな廃棄物について初期発熱の起こる条件や発熱が蓄積する過程,酸化反応の開始温度や促進される条件など,各種熱分析や化学発光測定を利用して検討を行った。
著者
堀 義城 新垣 淳也 佐村 博範 古波倉 史子
出版者
日本大腸肛門病学会
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.207-210, 2018 (Released:2018-04-25)
参考文献数
9

症例1:62歳男性.上行結腸癌stage IIIa術後補助化学療法として,Cape-OX療法を開始した.2コース目に入る際の血液検査にて乳糜反応3+であったためトリグリセリド(TG)値を確認したところ1,037mg/dlであった.Capecitabineによる高TG血症を疑い,本剤を中止したところ,改善を認めた.症例2:62歳男性.直腸S状部癌High risk stage II術後補助化学療法として,Capecitabine単独療法を開始した.2コース目終了時の血液検査にて乳糜反応2+であったためTG値を確認したところ1,058mg/dlであった.本剤による高TG血症を疑い,本剤を中止したところ,改善を認めた.Capecitabineの有害事象として,高TG血症は比較的まれではあるが,急性膵炎のハイリスク因子であり,注意すべきである.本剤内服中はTG値の厳重なfollowを要する.
著者
小倉 正樹 川瀬 哲明 鈴木 陽一 高坂 知節
出版者
Japan Audiological Society
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.122-126, 2001-04-27 (Released:2010-04-30)
参考文献数
14

複合音では実際には入力信号に含まれない, 低い周波数のピッチが感じられることが知られており, このような場所情報が得られない音の知覚には特に時間情報が大きな役割を果たしていると考えられている。 ピッチの認知過程において重要な周波数の場所情報と時間情報は中枢において統合されると考えられているが, 場所情報を持たないレジデューピッチと純音の知覚との関わり合いに関しては不明な点が多い。我々は, レジデューピッチと純音の知覚との関わり合いを調べるために, missing fundamnental現象を生ずるfiltered trainをマスカーとして, ランダム化最尤適応法を用いてトーンバーストの検知閾変化を求めた。 filtered click trainによるマスキングパターンは純音やバンドノイズのそれより急峻狭小で, 音圧の上昇により幅広な裾野が広がった。 filtered click trainの高域通過遮断周波数の上昇により, マスキング効果が減少した。
著者
岡本 誠 倉石 信 藤井 芳 森 俊彰
出版者
一般社団法人 日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
pp.20-003, (Released:2020-05-29)
参考文献数
28

Fertilized eggs of two manefishes (Caristius macropus and Paracaristius nudarcus) were collected off Shionomisaki, Wakayama Prefecture, Japan and hatched in an aquarium. Descriptions are provided for early-life stages of both species [C. macropus (6 specimens: 8.9–125.9 mm in standard length: SL; maximum rearing period 255 days) and P. nudarcus (26.8 mm SL; 64 days)], based on the reared larval and juvenile specimens. Characters known to be diagnostic for the genus Caristius, including small sized lateralline scales and serrated lower caudal-fin rays, appeared from 80.9 mm SL in juvenile C. macropus. Juveniles of the two species differed in dorsal fin shape and meristic characters. The occurrence of fertilized eggs in waters off Wakayama Prefecture, Japan indicated that C.macropus and P. nudarcus both spawn in Kuroshio waters.