著者
内藤 紀代子 岡山 久代 遠藤 善裕 森川 茂廣 高橋 里亥
出版者
びわこ学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

近年、女性の2~5割が腹圧性尿失禁を経験しており、生活の質を低下させている。その要因として妊娠・分娩による骨盤底の損傷等が指摘されている。そこで、本研究に置いて育児中の女性にとって簡便で負担が少なく、腹圧性尿失禁予防・改善効果の高いセルフケアを検証し、さらには、有効性の検証されたセルフケアの指導を行い普及の効果を調査した。結果、腹圧性尿失禁予防に重要な骨盤底筋力を高めるセルフケアは、サポートパンツであり、次いで骨盤底筋体操が有効であることが検証された。また、産後早期にセルフケア指導を行うことにより、指導を受けた対象の7割が長期的にも情報を活用していることが明らかになった。
著者
内藤 哲雄
出版者
長野大学
雑誌
長野大学紀要 (ISSN:02875438)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.p71-75, 1990-09

本研究は、母1人子1人の母子家庭の男児が、同性のモデルとして軽度の非行傾向をもつ相手との交友を開始してからの変化についての事例をとりあげ、性役割の獲得と社会化の問題について検討したものである。事例の男児は、出生時からの長期にわたる父親の不在により、母親への強い愛着をもつようになり、父親への愛着形成や同一視ができなかった。お人形遊びや針・鋏を使うのが好きで、幼稚園や保育園にも通園せず、家の中で女児のように遊んでいた。母親は本児が男性的行動をとるように働きかけるのに成功していなかった。このような状況の中で同性モデルとなる軽度の非行傾向をもつ年長者との交友が開始され、この相手への同一視により男性的役割行動と問題行動がみられるようになった。これらの経緯について、父親が子どもの発達に及ぼす影響に関する研究や性的社会化に関する研究による知見を援用し、分析的に考察、論議された。
著者
内藤 泰
雑誌
Equilibrium research (ISSN:03855716)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.262-266, 2004-06-01
被引用文献数
1
著者
諸山 正則 今井 陽子 唐澤 昌宏 木田 拓也 北村 仁美 横溝 曠子 三上 美和 金子 賢治 内藤 裕子 服部 文隆
出版者
独立行政法人国立美術館東京国立近代美術館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

明治期に万国博覧会が開催された地域の主要美術館のコレクションの調査を平成22年度はヨーロッパ、同23年度はアメリカにおいて、工芸作品の所在及び実地の調査を実施した。イギリスのアシュモリアン美術館と大英博物館(担当:唐澤昌宏、服部文孝)、フランスのチェルヌスキ美術館とギメ美術館、装飾美術館、エルリー美術館(担当:北村仁美、三上美和)、ドイツ、チェコ、オーストリアではハンブルグ工芸美術館、マインフランケン美術館、ナープルステク・アジア・アフリカ・文化博物館、プラハ国立美術館、オーストリア国立応用美術館、ウィーン民族学博物館、ゲルマン博物館(担当:今井陽子)、アメリカではフィラデルフィア美術館とウォルターズ美術館、フリーア美術館、国立自然史博物館(担当:諸山正則)、フィールド・ミュージアムとミシガン大学美術館、サン・アントニオ美術館(担当:横溝廣子)、ポートランド美術館とロサンゼルス・カウンティ・ミュージアム、サンフランシスコとシアトルのアジア美術館(担当:木田拓也)で各種の明治期工芸の収蔵作品調査を実施した。追加調査として、横溝が、ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート美術館で漆工や金工作品等の調査を行った。そうした明治期に各地で開催された万国博覧会に出品された工芸作品や海外の有力なコレクションとして流出した近代工芸の優れた作品資料の実地調査が達成され、データの収集及び撮影に基づく記録が作成された。各担当で整理しその特質を研究して調査成果を論考にまとめ、報告書『明治期に流出した近代工芸作品の調査』を編集発行、統一されたデータとして整理し、データベース化を検討した成果を掲載した。
著者
佐藤 英明 三木 敬三郎 久和 茂 内藤 邦彦 塩田 邦郎
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1995

胚性幹細胞を介した遺伝子導入による形質転換動物の作出法は、標的遺伝子改変ができることなどから、従来の前核へのマイクロインジェクション法(染色体のどの位置に導入遺伝子が挿入するかコントロールすることがむずかしい)に比べてきわめて有効であり、方法の確立が望まれているか、ブタおにいて研究を進めるためには胚性幹細胞、特に生殖系列キメラを形成する肺性幹細胞の樹立が必要である。本研究では生殖系列キメラを形成する胚性幹細胞の樹立を目的として実験を行ったが、成果は次の通りである。(1)卵母細胞の体外成熟、体外受精、体外発生により、成熟未受精卵、胚盤胞期胚を安定して作出する培養敬を開発した。(2)体外で作出した胚盤胞期胚からマウスの胚性幹細胞と形態の一致する多分化能をもつ細胞株を樹立した。(3)樹立した細胞株は脱出胚盤胞に接着させるとキメラを形成した。(4)胚性幹細胞の維持に必要な生理活性物質(白血病抑制因子誘導体など)を同定した。(5)胚性幹細胞を除核未受精卵に移植する方法を開発し、再構築胚の培養法を考案した。
著者
白井 瑞子 内藤 直子 益岡 享代 真鍋 由紀子 山本 文子
出版者
日本母性衛生学会
雑誌
母性衛生 (ISSN:03881512)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.87-97, 2004-04
被引用文献数
3

本研究では,高校生(男女)が月経をどのようにイメージしているかを,初めての月経教育時に抱いた月経観,印象に残っているトピック,および女子の月経痛との関連から調査した。提示した月経イメージ10項について因子分析を行い,困難因子(つらい,いやなもの,腹立たしい),成熟因子(女性の特質,大切・必要なもの),嫌悪因子(暗い,病気のような,汚らわしい,怖い)が抽出された。3因子の平均は,困難因子3.52±0.99,成熟因子4.01±0.94,嫌悪因子2.19±0.84であり,困難因子点は,女子の中では月経痛レベル4以上で高かった。初めての月経教育で,男子は月経を肯定的・中立的に,女子は否定的・両価的にとらえる者が多かった。また,初めての月経教育が印象深いと,月経を肯定的に受け止め,成熟因子点が高く,困難因子点,嫌悪因子点が低かった。この結果をふまえて,高校生に対して月経を健康のバロメーターとして,および性行動か活発化している現状に役立つ教育を行う必要があることを提言した。
著者
林 一也 鈴木 敦子 津久井 亜紀夫 高松 直 内藤 功一 岡田 亨 森 元幸 梅村 芳樹
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.48, no.7, pp.589-596, 1997-07-15
被引用文献数
6

The characteristic anthocyanin, vitamin C, dietary fiber and sucrose contents of new types of colored potatoes were studied. The total dietary fiber level in the violet, red and yellow potatoes w[ere 0.75, 0.66 and 0.85o%, respectively. The total vitamin C contents of the violet, red and yellow potatoes were 25.3, 14.l and 31.5mg/100 g, respectively, while the anthocyanin contents of the violet, red and yellow potatoes were 142,148 and 17 mg/100 g, respectively. The main anthocyanin structures in the violet and red potatoes were determined to be petanin and pelanin by FAB-M S and ^1 H-NM R analysis. The red potato anthocyanin was very stable to heat and UV irradiation. Sucrose in the red and yellow potatoes increased during low-temperature storage.

1 0 0 0 OA 世界実観

著者
内藤民治 著
出版者
日本風俗図絵刊行会
巻号頁・発行日
vol.第4巻 (伊太利), 1915

1 0 0 0 OA 世界実観

著者
内藤民治 著
出版者
日本風俗図絵刊行会
巻号頁・発行日
vol.第1巻 (独逸), 1915
著者
山路 剛 金 春峰 石原 好之 戸高 敏之 坂口 和彦 内藤 和文 橋口 伸樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EE, 電子通信エネルギー技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.337, pp.19-24, 2006-11-03
被引用文献数
8

本稿では,非接触給電システムにおいて並列共振と倍電流整流方式を適用した場合の諸特性について報告する.非接触給電に用いられるトランスの1次側と2次側の間には大きなgap(5mm)を挟み物理的に分離されているため,トランスの結合が悪く大きな漏れインダクタが存在する.トランスの2次側に並列接続したコンデンサとトランスの漏れインダクタは並列共振を行い,更に整流回路には倍電流整流方式を適用することにより高い出力電圧変換率と電力が得られる.解析及び実験結果により,入力24V,出力24V/2Aの試作器において各スイッチのZVS動作と76%の効率が得られたことを確認した.
著者
後藤 真 内藤 求
雑誌
じんもんこん2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.4, pp.79-86, 2013-12-05

筆者らは,正倉院文書トピックマップの開発について,以前に報告を行った.その後も開発と拡張・情報の充実を進めている.知識情報を経典に関するものを中心に充実させた.正倉院文書の中心は写経所の文書であり,経典の情報の充実は正倉院文書の中心部分の研究に役立つことになる.知識情報の充実と,その抽出・可視化の手法によって,奈良時代の経典の所在や,所属の状況を明らかにできるようシステムを作った.また,正倉院文書データベース(SOMODA)の新たなバージョンとしての位置づけも加えられるよう,文書に関する情報も充実させ,より高度な情報派遣を可能にするものとした.
著者
高橋 晃周 佐藤 克文 西川 淳 河野 通治 内藤 靖彦
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.38-41, 2000-03

アデリーペンギンの集団繁殖地の分布および繁殖数の調査を, 1998年12月23日, エンダービーランド・アムンゼン湾において, ヘリコプターをもちいて行った。これまでに報告されていた1ヵ所に加え, 新たに3ヵ所の集団繁殖地を発見した。これら4繁殖地でのアデリーペンギンの繁殖数の合計はおよそ9760ペアで, アムンゼン湾の繁殖個体群は東エンダービーランドにおける最大規模の繁殖個体群であることが明らかになった。
著者
内藤 一成
出版者
慶應義塾福沢研究センター
雑誌
近代日本研究 (ISSN:09114181)
巻号頁・発行日
no.29, pp.205-240, 2012

特集 : 大正期再考資料紹介はじめに一 芸術への目覚め : 三島通陽の少年時代二 演劇集団「友達座」の発展三 女優公募問題と華族社会四 宮内省の干渉五 友達座の解散おわりに
著者
内藤 可夫
出版者
人間環境大学
雑誌
人間と環境 電子版 (ISSN:21858373)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.1-11, 2012-11-30

哲学は伝統的に自我の概念を議論の出発点にしてきた。ニーチェはこれを批判し、霊魂への信仰がすべての存在概念の起源としての自我概念となったとしている。つまり、自我概念は形而上学の由来であり、存在概念の由来なのである。論理学や数学もまた不変の存在者の実在の仮定によって存在論的な意味を持ち、諸学における有効性を得ている。ニーチェが形而上学の由来と考えた自我は、さらに人間の倫理的な思考を由来としている。他者の概念がそれである。自我は他者から、つまり、倫理から由来したのである。そして、自我こそが人間存在の特殊性の根拠であるとしたならば、その根本は他者の把握・他者に対する態度の変容によって変わってくる。つまり倫理的態度(人格)が存在を変えるということになる。他者(人間以外を含む)に対する態度、倫理、人格の多様性は、「存在」の多様性の可能性、世界の開かれ方の多様性を帰結するのである。
著者
内藤 克彦 水野 幸男
出版者
名古屋工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1995

年間の湿度変化を踏まえた上で、自然状態において絶対湿度の3〜20mg/cm^3の条件下でがいしのフラッシオーバ電圧に及ぼす絶対湿度の効果を調べた。試料として懸垂がいし、ピンがいし、ステーションポストがいし、ラインポストがいし、長幹がいし、高分子がいしを用いた。印加電圧は、交流電圧、雷インパルス電圧、開閉インパルス電圧および直流電圧とした。高分子がいしについては、フラッシオーバ電圧に影響を与えると考えられる表面の撥水性に関する基礎実験も実施した。本研究で得られた結果を以下に示す。1. 3年間の湿度実測データを解析した結果、絶対湿度は冬期に最小値3mg/cm^3の程度、夏期に最大値20mg/cm^3程度を示し、その間は緩やかに変化することがわかった。2.懸垂がいしおよびピンがいしに正・負雷インパルス電圧を印加した場合には、フラッシオーバ電圧は絶対湿度の上昇とともに低下することが確認された。現行のIEC(国際電気標準会議)規格の湿度補正係数に修正が必要と思われる。3.それ以外のがいしでは、フラッシオーバ電圧は絶対湿度とともに上昇した。現行のIEC規格の湿度補正は、ほぼ妥当と考えられる。4.高分子がいし外被に使用されるシリコーンゴム表面の水滴に関しては、電圧印加時に振動すること、形状が変化し水滴同士が結合する場合があること、従ってフラッシオーバしやすくなることがわかった。5.シリコーンゴム表面汚損時のフラッシオーバ電圧は汚損直後には低いが、時間経過とともに徐々に上昇し、1週間程度で一定値になることがわかった。