著者
濃沼 政美 瀬尾 誠 高瀬 知永 西澤 光代 平野 公晟 荒川 秀俊 前田 昌子
出版者
日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.203-209, 2003-04-10
参考文献数
11
被引用文献数
2

In hospitals oil-based ink is occasionally used to write the patient's name, his room number, and names of the drugs that are used in a mixture on the plastic containers used for infusion. This is done to prevent medication errors. In the current study, the effect of an oil-based ink on the infusion fluid was investigated. Using an oil-bused ink containing xylene, letters and other characters were written on an infusion fluid container that was made of Polypropylene・Polyethylene・Ethylene vinyl acetate. It was confirmed that some xylene had been transported to the interior of the container (air phase). Furthermore, the xylene concentration in the air phase rose with repetitive writing and erasing, using the same oil-based ink. But no xylene was dissolved in the solution that was in the container (Iiquid phase). This observation convinced us that it is highly unlikely that the xylene in the ink can be infused directly into a patient's body. However, to assure the quality of the medication that is in liquid form, it is not desirable for a substance that does not normally exist as a component of the medication to move through its container. In the present experiment, physiological saline was used as a solution (liquid phase). Our findings showed that xylene had a high possibility of dissolving in solutions known for high xylene solubility (e.g., solutions with a large amount of amino acids or surfactants). Therefore, it is necessary to design a method to prevent ink from centering a container when an oil-based ink is applied to the outside of it.
著者
前田 博 石飛 康浩
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.108-119, 1991-02-15
被引用文献数
6

本論文は, ファジィ表現を許容した自然言語によるデータベースのファジィ検索について述べたものである.これを実現するためには, 3種類のあいまいさに対処しなければならない.第1は, 「給料の良い会社」といった検索条件のあいまいさ, 第2,第3は, 自然言語処理に関するあいまいさであり, 前者は問い合わせ文の解釈に関するあいまいさ, 後者は, 例えば, 給料, 賃金, 給与, といった同一検索項目に対する表現の多様性に依存するあいまいさである.第1については, ファジィ集合理論を適用する.第2については, 問い合わせ文中の平仮名のみを検索する平仮名検索辞書と, 0-1計画法という最適モデルを組み合わせた自然言語問い合わせ文解析手法を提案する.これは, 平仮名検索のみから問い合わせ文の意味解釈を幾通りか推定し, 最適モデルによって一つを確定するという方式である.第3については, すでに提案したシソーラス, 語の部分マッチング, ファジィ推論を総合した未登録語の推定手法を適用する.
著者
前橋 明 浅川 和美 佐野 裕子 泉 秀生 松尾 瑞穂 長谷川 大
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

2012年度から2014年度の3年間で、述べ25県の幼稚園に通う3歳~6歳児15,575名、1都1府35県の保育園に通う1歳~6歳児41,797名の生活習慣調査を実施し、結果の返却と、希望の保護者には個人健康カードを作成して配布した。また、各地の行政や教育委員会と連携し、2012年は、18地域で延べ22回、2013年は、34地域で延べ70回、2014年は、24地域で延べ79回の健康づくり理論普及の講演会や、生活リズム向上のための運動指導などを展開した。生活習慣調査と講演会開催担当者358名を対象に、実践に対する評価を調査た結果、子どもたちの生活リズムが改善し、元気になったと回答が寄せられた
著者
前野 みち子
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、中世において恋愛と奢侈とモラルの結節点となった悪徳の寓意〈ルクスリア〉が、中世的寓意思考に大きな影響を与えた『プシコマキア』の挿絵入り写本を介して文学、教会彫刻、説教などに流れ込み、十二・三世紀の商業都市の興隆を背景に市民への戒めや芸術創造の動機として機能したことを明らかにするとともに、この現象が同時代の恋愛と奢侈を代表していた宮廷文化とどのように関わり、どのようにその関係を変容させていったのかについて考察した。
著者
木山 昌彦 今野 弘規 前田 健次 磯 博康 佐藤 眞一
出版者
財団法人大阪府保健医療財団 大阪がん循環器病予防センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、地域住民を対象に、食行動・身体活動・社会心理要因とメタボリックシンドロームおよびその構成因子との関連を明確にし、さらに食行動と社会心理要因との相互作用を確認する疫学研究を実施した。その結果、男性では、朝食欠食が体重増加に関連しており、特に睡眠時間が短いほどその関連が顕著であった。また肥満関連食行動数が多いほど、将来の2 型糖尿病発症リスクが高いことがわかった。ただし、肥満関連食行動が自覚的ストレスによりその後の体重変化に与える影響を分析したが、明確な影響は得られなかった。
著者
前田 亜紀子 山崎 和彦
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

冬季の群馬における気候と着用率の関係について、男女大学生を対象に撮影法によって検討した。気温およびWCI(風冷指数)は着用率評価に有効であった。外衣には性差が認められ、女性は寒風、男性は気温の影響を受けていた。内衣は化繊素材の下着を増加させ、現代は軽くて暖かい服装をしていた。気温24℃と30℃、Tシャツ短パン(T)と透湿性防水雨衣(P)、風雨を組み合わせた条件下で体温調節反応を観察した。弱風(1.0m/sec)、強風(4.3m/s)、弱風+雨、強風+雨に曝露した結果、風のみでは平均皮膚温が維持されたが、風雨では特に30Tにおいて著しい皮膚温低下と寒冷感がもたらされた。
著者
前野芳造 編訳
出版者
千葉三英堂
巻号頁・発行日
vol.前編, 1890
著者
丹野 義和 前原 文雄 関谷 里美 伊藤 学 露峰 浩 長谷川 文雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.84, no.6, pp.1102-1111, 2001-06-01
被引用文献数
9

放送のディジタル化に伴う大量のディジタル映像コンテンツを供給するためには, 大容量の映像蓄積方式と高速な検索が課題である.本論文では, このためのペタバイト級の大容量映像アーカイブシステムとその検索方式について述べる.アーカイブシステムは7,200巻(15,000時間)の容量を有するテープ装填(てん)ロボットを中心に, HDDサーバ, DVDサーバそれぞれを目的別に配置することによって, 蓄積及び配信の効率を向上させるとともに, 遠隔地からの検索, 映像伝達, 遠隔編集を可能とした.また, 一連画像データのシーン変化点検出方式と, 抽出したシーン変化点を基準とするブラウジング映像生成方式, それに基づく多画面動画同時再生表示による視覚検索方式の開発をした.ここでは自動装填ロボットを中心とした大容量アーカイブシステムと多画面動画同時再生表示での拘束でかつ効率的な検索方式について報告する
著者
神田 崇行 石黒 浩 小野 哲雄 今井 倫太 前田 武志 中津 良平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.85, no.4, pp.380-389, 2002-04-01
参考文献数
17
被引用文献数
46

日常生活の中で人間とかかわりながら活動する日常活動型のロボットにおいては,自然で円滑なコミュニケーションのために相互作用と関係性を重視してロボットを設計することが必要である.我々の開発したRobovieはこのために豊富なセンサ,擬人化しやすい外見,人間と同様のゼスチャ表現能力といったコミュニケーションに適したハードウェア機構をもつ.更に,相互作用機能を容易に実現するため考案したソフトウェアアーキテクチャに基づきプログラムを行う.このような特徴から,Robovieはロボットと人間とのコミュニケーションやロボットの身体性に関する研究といったヒューマノイドロボットを用いた研究のプラットホームとしての利用に適している.本論文では,Robovieのハードウェア及びソフトウェアアーキテクチャについて報告し,相互作用機能の実証実験について報告することで,Robovieの研究用プラットホームとしての有用性を示す.
著者
前野 譲二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.130, pp.47-51, 2006-12-09

パスワードは,最も基本的かつ重要な認証方法として利用され続けている.個人別にカスタマイズされたサービスがWebによって多く提供されるようになっているが,ここでも認証はパスワードが基本である.このような状況の中,管理しなければならないパスワードの数は年々増加をしていくものと考えられる.一方で,パスワードに利用することのできる文字列長も長くなり,あるいはパスフレーズも利用することができるケースが増えているなど,パスワードに関して常識とされてきた状況は変化しつつある.それにもかかわらず,パスワードに関する教育にはあまり変化が見られない.本稿では,早稲田大学における利用者のパスワード設定傾向調査を含めて,パスワードとその教育について見直すことを提案する.Password has been the most basic and important sauthentication method. As more and more services are provided with the Internet, mostly with Web, we have to manage more passwords than ever. Although we haven't changed much the way to teach about password, circumstances have been changed. For example, we can use more than 8 characters. Not so many systems allow users to utilize operating system directly, that a compromised account doesn't necessarily mean compromise of a part of the system.This essay proposes we have to rethink about password scheme and its education.
著者
田中 博晃 前田 啓朗
出版者
日本言語テスト学会
雑誌
日本言語テスト学会研究紀要
巻号頁・発行日
no.6, pp.128-139, 2004-08-30

The purpose of this study was to examine the construct of amotivation. When amotivation is measured, negative items in a questionnaire cause attenuation of correlation, and as a result, it would give bias to the construct of amotivation. A questionnaire was made on the basis on Noels, Pelletier, Clement, and Vallerand (2000), and it included both positive items (P-type) and negative items of amotivation (N-type). By analyzing the data from the questionnaire using Confirmatory Factor Analysis to correct attenuation, we examined a systematic error caused by negative items. The result showed that (1) an artificial factor was identified when positive and negative items of amotivation were analyzed by Exploratory Factor Analysis; (2) the construct of amotivation was supported when 7-factor model of motivation was examined by conducting Confirmatory Factor Analysis to P-type questionnaire; and (3) P-type questionnaire was more appropriate than N-type questionnaire as a measure of amotivation, because bipolarity between amotivation and self-determined forms of motivation was clearly identified in P-type questionnaire.
著者
前藤 薫 槇原 寛
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲. ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.11-26, 1999-03-25
被引用文献数
9

茨城県北部にある老齢自然林と皆伐後の経過年数の異なる二次林にマレーズトラップを設置して, 昆虫相を比較した.その結果, 林齢にともなう昆虫の種数と種組成の変化は, 昆虫のグループによって大きく異なることが分かった.カメムシ類とスズメバチ類では, 森林の遷移にともなう種数や種組成の明瞭な変化は認められなかった.チョウ類の種数は, 若い二次林に最も多く, 古い二次林ではやや減少した.また, 林齢によって種組成が変化した.カミキリムシ類は古い二次林で最も多くの種が捕獲され, 種組成は森林の遷移に応じて変化した.一方, クワガタムシ類は種数, 個体数ともに老齢自然林が最も豊富であった.林業地域において森林昆虫の多様性を保全するには, 昆虫の生息場所としての二次林の役割と限界について十分に理解する必要があろう.
著者
前田 啓朗 田頭 憲二 三浦 宏昭
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.273-280, 2003-09-30
被引用文献数
3

本研究では,日本の高校生英語学習者による語彙学習方略(以下VLS)の使用に焦点を当て,VLS使用の一般的傾向と異なる学習成果の段階における傾向を明らかにすること,簡便にVLS使用を測定できる質問紙を提供すること,英語学習をより促進できるようなVLS指導への示唆を導くこと,を目的とした。先行研究で示された高校生英語学習者のVLSを用いて調査を行い,15高等学校からの1,177の回答を分析し,先行研究に示される「体制化方略」「反復方略」「イメージ化方略」の3因子を仮定するモデルが確認された。同時に学習成果を測定し,上位・中位・下位に分割して分析を行った結果, VLS使用の強さが上位・中位はあまり異ならないがそれら2群と下位では顕著に異なり,異なるVLS間の相関は中位と下位ではあまり相違ない一方で上位ではイメージ化方略と他の2方略が比較的独立している,という結果が得られた。このことから,VLS指導や語彙指導の際に,学習成果の度合いに応じて効果的なVLSは異なるという点に留意する必要性が示唆された。
著者
前泊 貴予 又吉 光邦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.51-52, 1995-09-20

遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm:以下GA)は、生物進化の鍵である遺伝子の挙動にヒントを得た多点探索型の最適化アルゴリズムであり、様々な組み合わせ問題において比較的良好な(近似)解を短時間に見つけることで知られている。そこで、GAのもつ能力を用いて魔方陣を解くことを試みた。魔方陣は、複数の制約を持つ組み合わせ問題の一種であり、特に偶数次の魔方陣と呼ばれるものは一般的な解法がない。本稿では、偶数次の魔方陣についてエリート保存法とトーナメント法の2つのGA手法を用いて解き、その結果の報告と考察を行う。