著者
謝 樹冬 恩田 裕一 加藤 弘亮 五味 高志 孫 新超 高橋 純子
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース 第127回日本森林学会大会
巻号頁・発行日
pp.391, 2016-07-08 (Released:2016-07-19)

林地の中で土壌侵食が最も顕著なのは荒廃人工林であると考えられる。日本は国土面積約65%が森林であり、その約40%がスギやヒノキなどの人工林である。林地における土壌侵食を放置すれば、林内の荒廃が進み、斜面崩壊や土石流などの災害を引き起こす要因にもなる。そこで、人工林における土壌侵食や水流出について考察することが重要だと考えられる。 我々は栃木県佐野市にあるヒノキ・スギ人工林において間伐施業が与える土砂流出の影響を調査した。調査期間は2010年6月から2013年10月までの間である。そして、2011年と2013年に間伐した。本研究では、研究サイトに4m×10mの観測用プロットを三つ設置し、間伐前後のプロットから流出した土砂の量を観測と表面流量も測定した。結果として間伐後は土砂流出量が減少し、表面流出量が増加したことを示された。そこで、その原因を明らかにするために、魚眼レンズを使用した映像解析によってプロットの植被率を推定した。その結果、間伐後に下層植生が回復したことで、前述した現象を起こす要因の一つであると考えられた。
著者
飯田昭人 水野君平 加藤弘通
出版者
日本教育心理学会
雑誌
日本教育心理学会第61回総会
巻号頁・発行日
2019-08-29

問題と目的 本研究では,「子どもの貧困対策に関する大綱」に謳われている「教育の支援」に焦点を当て,保育現場や学校で働いている保育士や教職員等を対象に,子どもの貧困への意識について,(1)子どもの貧困状況の捉え方,(2)貧困状況にある子どもの困難の捉え方の2点について明らかにするために,支援者に向けての質問紙調査を実施した。方 法調査協力者と調査時期 A市内の小学校全18校,中学校全8校(私立中を除く),保育施設(保育園,幼稚園,認定こども園,小規模保育施設,事業所内保育施設,家庭的保育施設)27施設の合計53施設の保育関係者,教職員を対象にした。有効回答数は,小学校15校283件(72.0%),中学校8校188件(82.8%),保育施設18施設213件(56.8%),合計41施設684件(68.7%)であった。調査時期は2017年12月から2018年1月であった。調査内容 「滋賀県『子どもの貧困』対策のための支援者調査」(滋賀県・龍谷大学, 2016)を参考に調査票を作成した。まず「子どもの貧困状況の捉え方」に関する9項目を尋ねた(回答は「まったく深刻ではない;1点」―「非常に深刻である;5点」の5件法)。また,「貧困状況にある子どもの困難についての捉え方」に関する13項目を尋ねた(回答は「まったく当てはまらない;1点」―「とても当てはまる;5点」の5件法に,「子どもの年齢が低くてわからない」も設定した)。その他の質問項目も尋ねたが,本報告では省略する。結 果 「子どもの貧困状況の捉え方」および,「貧困状況にある子どもの困難についての捉え方」(因子負荷量の低さやダブルローディングで5項目を除外)について,因子分析(最尤法・プロマックス回転)の結果と各因子におけるα係数,負荷量,因子間相関はTable 1,Table 2のとおりである。考 察 子どもの貧困の捉え方を,「基本となる生活基盤の不安定さ」と,各種支援費を受給しなければ生活が安定しない,「家庭の経済的困窮」の2点に集約された。貧困状況にある子どもの困難についての捉え方において,主に「子どもの生活面から生じる心身の健康的側面」と,「子どもの学力面」に大別された。 公益財団法人子どもの貧困対策センターあすのば(2016)が,貧困問題を「貧」(低所得などの経済的問題」と「困」(一人ひとりの困りごと)に分け,家庭の「貧」を改善するだけではなく,子どもたちの「困」も支援していくことの必要性を述べている。今回,Table 1では「貧」について,Table 2では「困」についての捉え方を明らかにした。特に,「困」については,保育施設や小中学校というフィールド(現場)で,関係機関と連携しながら対処していくことが求められると考える。
著者
大山 敬三 神門 典子 佐藤 真一 加藤 弘之 日高 宗一郎
出版者
国立情報学研究所
雑誌
学術情報センター紀要 (ISSN:09135022)
巻号頁・発行日
no.12, pp.111-120, 2000-03
被引用文献数
1

学術情報センターで開発中のオンラインジャーナル編集・出版システムは,学協会や大学が刊行する学術雑誌の執筆・編集・出版のすべての工程を電子化・オンライン化し,学術研究成果の流通を効率化するものである.学協会が運用して編集に利用するインハウスシステムは多様な編集部体制や文書形式に対応できる設計となっている.学術情報センターが運用してオンライン出版に用いるシステムは強力な検索能力を持ち,多数の購読者支援機能を提供する.本稿では,このシステムについて,著者,編集担当者,購読者などの視点からの機能や利用方法を説明し,学協会における活用方法を紹介している.

1 0 0 0 物竸論

著者
加藤弘之著 楊蔭杭譯
出版者
譯書彙編發行所
巻号頁・発行日
1901
著者
田中 延亮 南光 一樹 加藤 弘亮 平田 晶子 恩田 裕一
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.124, 2013

林地における豪雨時の表面流発生プロセスを理解する上で,豪雨時の林内雨量の空間分布の把握は重要であるが,既往研究では,その点について十分に調べられていない.我々は,愛知県内のヒノキ人工林で2010年7月に発生した豪雨イベントを対象にして,同林内17地点において30分間隔で観測された林内雨量の空間分布を調べた.具体的には,上記イベント中の豪雨前(最大30分間降雨強度9.0 mm),豪雨中(同57.0 mm),豪雨後(同5.5 mm)の各時間帯について,林内雨量の空間分布を調べた.豪雨前の時間帯から起算した各地点の積算林内雨量の変動係数は,豪雨のタイミングでほとんど変化せず,林内雨量の空間分布の変動の度合いについては,豪雨の影響をあまり受けないことがわかった.各地点の林内雨量の順位が時間帯の間で相関があるかどうかについて, Spearmanの順位相関係数(r)を用いて調べたところ,豪雨前と後の時間帯は高い相関(r=0.92)を示したが,両時間帯ともに,豪雨中とは比較的低い相関(r=0.79,0.67)を示した.これは,豪雨時には,通常の降雨時とは異なる地点に林内雨が集中することを示唆する.
著者
加藤 弘亮 恩田 裕一 Saidin Zul 山口 敏朗
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
JpGU-AGU Joint Meeting 2017
巻号頁・発行日
2017-03-10

本研究では、福島第一原子力発電所事故後4年間にわたって、森林樹冠に捕捉された放射性セシウムの林床への移行状況の観測を実施してきた。スギ人工林の2林分(31年生壮齢林及び18年生若齢林)とコナラ・アカマツからなる広葉樹混交林を対象として、樹冠通過雨、樹幹流、落葉等に含まれる放射性セシウム濃度を測定した。また、サーベイメータと可搬型ゲルマニウムガンマ線検出器を用いて、林内の異なる高度における放射性セシウムの計数率と空間線量率の測定を行った。調査対象森林において、林内の空間線量率は、樹種や林齢によって異なる特徴的な垂直分布を示した。また、林内空間線量率はいずれの森林においても時間とともに指数関数的な低下傾向を示したが、測定高度や樹種によって異なる低下速度を示した。樹冠(およそ10 m高)の空間線量率は物理減衰速度よりも早く低下したが、林床(1 m高)の空間線量率は調査森林によって異なる低下傾向を示した。本研究の観測結果から、林内空間線量率は樹種や林齢による樹冠から林床への放射性セシウム移行状況の違いを反映して空間的・時間的に異なる時間変化を示すことが示唆された。また、林内空間線量率の低減は、原発事故後4年間(平成23年~26年)とその後の2年間(平成26年~27年)で異なる傾向が認められた。このことから、林内空間線量率の長期変化傾向を予測するためには、林内の放射性セシウムの移行メカニズムと空間分布の時間変化を解明することが必要であることを示した。
著者
加藤 弘通 太田 正義
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.147-155, 2016
被引用文献数
7

本研究の目的は, 中学校における学級の荒れと規範意識および他者の規範意識の認知の関係について検討することにあった。そのために公立中学校2校の中学生1~3年生906名を対象に質問紙調査を実施した。学級タイプを通常学級と困難学級に, 生徒タイプを一般生徒と問題生徒に分け分析を行った結果, 規範意識に関しては通常学級と困難学級では差は見られなかったが, 他の生徒の規範意識に関しては, 通常学級と困難学級で差が見られ, 困難学級の生徒のほうが学級全体の他の生徒の規範意識をより低く評価していた。以上のことから, 学級の荒れには, 生徒自身の規範意識の低下が関係しているのではなく, 他の生徒の規範意識を低く見積もる認知が関係していることが示唆された。こうした結果をふまえ, 学級の荒れを解決するためには, 従来から指摘されている生徒の「規範意識の醸成」よりも, 実際にはそれほど低くない他の生徒の規範意識を知ることが必要であり, そのための手立てとして, 生徒相互の「規範意識を巡るコミュニケーション」の活性化が必要だろうということが議論された。
著者
青木 輝勝 高橋 由泰 日高 宗一郎 木村 徹 加藤 弘之 安田 浩
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告電子化知的財産・社会基盤(EIP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.85, pp.11-16, 2001-09-08

近年インターネットの急速な普及に伴い、ディジタルコンテンツ流通が盛んに行われるようになってきた。しかしながら、現在なおコンテンツの不正コピーが後を絶たず、大きな社会問題となっている。特に、日本で製作されたCG/アニメコンテンツあるいはゲームコンテンツは国内のみならず外国でも広く人気があり、この分野の著作権保護技術の確立は緊急の課題である。このような背景のもと、本稿ではCG(Computer Graphics)ならびにアニメーション画像の円滑な流通を目的とした新しい電子透かし方式を提案する。With the rapid spread of the Internet, more and more new services for content distribution are starting. However, illegal copies have never decreased and they become a fatal matter. Especially as CG/animation content and computer games made in Japan are very popular in some foreign countries as well as Japan, copyright protection in these areas is one of the most important problems to solve. Under this situation, we propose a new watermarking method for CG/animation images.

1 0 0 0 OA 自然と倫理

著者
加藤弘之 著
出版者
実業之日本社
巻号頁・発行日
vol.補遺第2, 1915
著者
加藤弘之 著
出版者
哲学書院
巻号頁・発行日
1893

1 0 0 0 OA 徳育方法案

著者
加藤弘之 著
出版者
哲学書院
巻号頁・発行日
1887