著者
加藤 康榮
出版者
日本大学法学研究所
雑誌
日本法學 (ISSN:02874601)
巻号頁・発行日
vol.81, no.1, pp.93-137, 2015-06
著者
加藤 和暢
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.319-328, 1994-12-31

経済活動の「グローバル化」と「サービス化」を軸とした社会経済環境のドラスティックな変貌は, 地域構造論にも重大な反省をせまっている. その場合の論点として指摘すべきは以下の2点であろう. まず第1は「グローバル化」の進展にともなって, これまで地域構造論が自明の前提としてきた国民経済の「全体性」を再検討する必要がでてきたことである. つぎに第2として「サービス化」の進展により, 貯蔵も輸送も可能であった「モノ」づくりの特性を反映したこれまでの地域構造の編成論理が変化しつつある点があげられよう. これらの問題をかんがえるうえでの手がかりとなるのが, 地域構造論においても重視されている「経済循環の地域的完結性」という議論にほかならない. 経済循環の「完結性」を基準に地域(経済)を把握することにたいしては, かねてから批判があった. また, 地域構造論の全体的な論理構成とも, それは矛盾しているようにおもわれる. 小稿では, 経済地理学にたいする地域構造論の重要な貢献を「経済循環」という経済学の基本的な議論との接点を明確にした点にもとめ, それを発展させることで「グローバル化」や「サービス化」のながれに対応した枠組が構想可能な点をしめした. それが小稿にいう経済循環の「空間的分岐」として地域(経済)を把握する視点である.
著者
加藤 謙吉
出版者
専修大学社会知性開発研究センター
雑誌
専修大学社会知性開発研究センター東アジア世界史研究センター年報
巻号頁・発行日
vol.1, pp.51-66, 2008-03-17 (Released:2011-11-04)

文部科学省私立大学学術研究高度化推進事業オープン・リサーチ・センター整備事業
著者
加藤 靖佳
出版者
筑波大学心身障害学系
雑誌
心身障害学研究 (ISSN:02851318)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.227-235, 2001-03

本研究では、聾教育に多大な影響を与えた西川はま子(1916-1957)の発語について、講演録音された連続音声資料から単音節明瞭度、単語了解度および文章了解度を推定した。検査語音は、連続音声資料から単音節(40音節)、単語(50単語)、文(20文)をそれぞれ切り出した。デジタルソナグラフによって波形編集をおこない、ノイズ除去された後、デジタル録音された。評価者28名によって西川はま子の音声が評価され、その結果、単音節明瞭度は29.6%、単語了解度は42.1%、文章了解度は69.8%であることが推定され、特に母音発語明瞭度が高く、92.9%であった。西川はま子の発語の明瞭度、了解度はかなり高く、日常生活で音声言語を用いたコミュニケーションが十分可能であったことが示唆された。
著者
加藤 學
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.9, pp.16-28, 2007-08

人類初の月着陸から約40年が過ぎた今夏,アポロ計画以来の本格的な探査機が月に旅立つ。開発したのは日本で,種子島からH2Aロケットで打ち上げられる。アポロ計画はギリシャ神話の太陽の神の名前に由来するが,今度の探査計画は月の女神にちなみセレーネ(SELENE)と略称される。
著者
小川 朋子 田川 朝子 橋本 律夫 加藤 宏之
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.10, pp.700-703, 2010 (Released:2010-11-04)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

反復性過眠症の38歳女性例を経験した.発症は26歳で,食欲不振と失禁をともなう高度の過眠のエピソードをくりかえした.過眠期に脳波の徐波化をみとめたが,間欠期脳波は正常で,過眠期の髄液オレキシン濃度も正常であった.炭酸リチウムを中止すると過眠期が頻発し,再開にて過眠発作は軽減した.反復性過眠症の治療は確立していないが,本例では炭酸リチウム療法が有効であったため報告する.
著者
島薗 進 加藤 尚武
出版者
東京大学大学院人文社会系研究科死生学・応用倫理センター
雑誌
死生学・応用倫理研究 = Journal of Death and Life Studies and Practical Ethics (ISSN:18826024)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.155-158, 2015-03-15

第二五回日本生命倫理学会年次大会 「死生学と生命倫理」 特別対論企画 「低線量被爆と生命倫理」
著者
小宮山 誠一 加藤 淳
出版者
北海道立農業試験場
雑誌
北海道立農業試験場集報 (ISSN:04410807)
巻号頁・発行日
no.86, pp.65-72, 2004-05

白あんのねばりは加工適性上重要な項目であり、各用途によって求められるねばりは異なる。そこで、各用途に適合する高品質な菜豆類の品種育成に資するため、少量の原料(原料豆150g)で適用可能なねばり評価手法を明らかにした。ねばり評価用の加糖あんは、生あんを遠心分離機を用いて水分調整した後、同量の水と生あんの0.6倍重の上白糖を加え、生あんの1.6倍重まで練り上げて調整した。物性測定装置による圧縮・引き上げ試験の「付着性」測定により、加糖あんのねばりを適性に評価することができた。手亡類の加糖あんの付着性は「銀手亡」で最も大きく、「姫手亡」、「雪手亡」はほぼ同等であった。
著者
加藤 明
出版者
日本信頼性学会
雑誌
日本信頼性学会誌 : 信頼性 (ISSN:09192697)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.172-177, 2012-03-01

宇宙活動において,「宇宙のごみ」(以下「デブリ」)の発生を防止する取り組みは,国連や国際標準化機構が推奨するガイドラインや規格類,並びに宇宙先進国政府あるいは公的機関が発行する標準書等にて進められており,各国の関係者それぞれが可及的速やかに実行に移す必要がある.しかし,単なるデブリ発生防止策を続けてもここ数年間の増加傾向が今後も継続すれば,宇宙活動を持続することはいずれはかなり困難となるほどである.このような悪化した軌道環境では,デブリ発生防止の取り組みだけでは不足であり,デブリの被害に対して積極的に信頼性と安全性を確保する必要がある.衛星・ロケットの品質を運用終了まで維持する信頼性,運用終了時点での廃棄処置を行うことの信頼性は,デブリ衝突による故障発生確率を含めて保証されるべきである.本稿では更に処分した衛星・ロケットが地上に落下する際の対人安全性にも言及する.なお,本稿は筆者の調査の結果得られた個人的見解を示すものであり,組織としての見解を示すものではない.
著者
早坂 太一 大野 亙 加藤 弓枝 山本 和明
雑誌
じんもんこん2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.7-12, 2016-12-02

国文学研究資料館古典籍共同研究事業センターにより構築が進められている「日本語の歴史的典籍データベース」は,これを有効活用することで,異分野を融合させた研究の展開も期待されるが,いかに資料が集積されたとしても,多くの研究者にとっては,書かれている文字が「くずし字」であることが障壁となる.本研究は,世界的に注目されている人工知能技術である,ディープラーニングを用いたくずし字の自動翻刻システムの構築を目的とする.オープンデータとして公開されているいくつかの歴史的典籍内の変体仮名に対して,人工知能による認識の精度を算出するとともに,学習したモデルをWWWアプリケーションとして実装した.
著者
服部 真理子 中田 晴美 江口 晶子 掛本 知里 伊藤 景一 柳 修平 加藤 登紀子
出版者
東京女子医科大学看護学部MONAC企画委員会
雑誌
掛川市健康調査報告書
巻号頁・発行日
vol.18, pp.35-44, 2007-03

資料5 掛川市の新成人における健康意識調査・調査用紙 平成18年度健康調査票
著者
佐々木 彰 加藤 公敏 伊藤 卓郎
出版者
一般社団法人 レーザー学会
雑誌
レーザー研究 (ISSN:03870200)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.98-105, 1987-02-28 (Released:2010-02-26)
参考文献数
13

An internal-mirror He-Ne (λ=633 nm) laser tube is mounted in a duralumin box which is thermally connected to other box attached thermo-elements, via heat pipes. The output power and the frequency of the laser are stabilized by two simple method. First, the total back beam intensity detected with a silicon photodiode is fed to a heater wound around the laser tube. The output stability of±0.15% and the frequency stability of ±1.3×10-8 are obtained over a period of 10 min or longer. Second, the laser tube temperature detected with a thermistor is fed to a heater. The output stability of ×0.3% and the frequency stability of ±4.5×10-8 are obtained over a period of 10 min or longer. This method does not use the laser beam intensity, thus the optical-feedback effect does not affect the laser stabilization.
著者
加藤 隆寛 田中 聡 渡邉 暁洋 織田 順 浅香 えみ子 有賀 徹 畝井 浩子 鏑木 盛雄 菊池 憲和 桑原 健 篠原 高雄 峯村 純子 眞野 成康 西澤 健司 定光 大海
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.19, no.6, pp.725-734, 2016-12-31 (Released:2016-12-31)
参考文献数
18

目的:救急医療における薬剤師のおかれた状況や不足するスキルは不明であり,これらを把握することを目的にアンケートを実施した。方法:日本臨床救急医学会の薬剤師会員を対象に,救急医療・集中治療への従事,現在および今後実施したい業務,実施希望のトレーニングコースについて調査した。結果:195名より回答を得た。救急医療への従事は23.1%,集中治療が68.2%であった。救急医療での業務は主に薬品管理で(77.8%),患者対応はおもに依頼された時のみ(64.4%)行われていた。トレーニングコースは中毒,循環器系が求められていた。集中治療では抗菌薬,循環器系薬の介入が多かったが,フィジカルアセスメントの実施率は低かった。結論:救急医療に従事する薬剤師は少ない。全患者へ対応できる体制の整備,中毒,循環器系に関するトレーニングが有効と考えられた。集中治療ではフィジカルアセスメントの活用が次の課題になると考えられた。
著者
高西 淳夫 谷 知之 田名瀬 崇 加藤 一郎
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム
巻号頁・発行日
vol.10, pp.71-81, 1990
被引用文献数
5 1

Numerous studies on the neurophysiology and anatomy of the control system of mastication have been done, but most of them are only qualitative, not quantitative and dynamic. The authors believe that the mechanism of mastication can be analyzed quantitatively using a mathematical model and that an artificial mastication system can be developed on the basis of the results. The purpose of this study was to develop a 3 DOF (degrees of freedom) artificial mandible model WJ (Waseda Jaw)-2 and to simulate mandible motion in mastication. We hypothesized that a mandible modeled as a rigid body has 4DOF because the left and right condylar paths are constrained by the kinematic axis. The WJ-2 has 3DOF since the thrust movement along the kinematic axis is so small that it can be negligible. Artificial muscle actuators (AMAs) using DC servo motors drive the WJ-2. The WJ-2 has four kinds of AMAs: the m-colliant. (to open), the m-masseter (to close), the m-pterygoideus lateralis (to move forward), and the m-temporalis post. (to move backward). They are assigned around the jaw with reference to the anatomic data and the authors' computer simulation. We decided that the incisal point tracing shown by Gysi is the target motion of the WJ-2. It consists of 4-phases. Phase 1 is the opening phase, 2 is the turning phase (opening to closing), 3 is the closing phase, and 4 is the occlusal phase. The authors considered that the incisal point tracing can be drawn by fixing the working side condyle, moving the balancing side condyle, and rotating the jaw around the kinematic axis. The authors have determined that there are 2 levels of control systems in mastication. One is the muscle control system of each masseter muscle, which is the lower-level system. The other is the mastication control system, the upper-level system, which supervises and controls the muscle control systems. The muscle control system controls the muscle by position and velocity feedback of the muscle spindle. Feedback gain is variable. The mastication control system creates movement patterns of the mandible, sends it to the muscle control system, and supervises jaw reflexes. The control sequence of the WJ-2 is also divided into 4 phases according to Gysi's theory. The change from the occlusal to the opening is under the control of a normal position pattern. The jaw opening reflex and unloading reflex are used when accidents occur in mastication. And the WJ-2 has the function that the maximum mandible opening position changes adaptively as food is deformed. The authors conducted a mastication experiment with food. As a result, the WJ-2 realized mandible movement that suits Gysi's 4-phase theory and realized mastication movement that matches deformation of food.
著者
伊勢 雄也 萩原 研 齋藤 節生 本城 和義 宋 静香 加藤 あゆみ 片山 志郎 西澤 健司 平野 公晟 吉行 俊郎 木山 輝郎 三橋 恭子 亀井 美和子 白神 誠
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.124, no.11, pp.815-824, 2004-11-01
被引用文献数
1 1

米国では1983年よりMedicareの入院医療費の支払い方法として,医療費の診断群別定額支払い制度(Diagnosis Related Group/Prospective Payment System;DRG/PPS)が導入されているが,わが国でも平成15年4月より診断群分類(Diagnosis Procedure Combination;DPC)に基づく包括支払い制度が大学病院,国立がんセンター,国立循環器病センターなどの特定機能病院計82施設での入院医療において開始された.その結果,入院患者の在院期間の短縮と入院費用の削減並びに患者満足度の向上などを目的として,クリニカルパス(Clinical Pathway;CP)が日本の医療においてさらに注目されるようになった.日本医科大学付属病院(以下「当院」という)では1998年に「CP研究会」が設立され,患者ケアを医療スタッフがチームとなって行うシステムの構築を検討してきた.1)薬剤部では,その中でも胃癌の切除術患者CPに積極的に携わり,同CPに薬剤管理指導業務を導入することによる有用性並びにその費用対効果についての検討を行い,数多くの知見を得ている.