著者
矢尾 善英 長田 一仁 長田 鉄也 末定 弘行 箱島 明 石川 幹夫 石丸 新 古川 欽一
出版者
JAPANESE SOCIETY FOR ARTIFICIAL ORGANS
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.757-760, 1989

Björk Shilly C-C弁をもちいた僧帽弁置換術患者20例にたいしてX線シネ撮影を用いた直視下の弁機能の観察を行った。最大解放角度, 弁座動揺角度, 解放時間, 閉鎖時間は経時的変動は少なく良好な結果を示した。弁座動揺角度は症例による変動が大きく, 10度以上の症例は11例で, これらの弁サイズは全例31mmであり, 左房, 左室の拡大, 肺高血圧が見られた。
著者
佐久間 加代子 横田 恵理子 安孫子 幸子 古和田 涼子
出版者
The Society of Physical Therapy Science
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.193-196, 1999

第13回世界理学療法連盟学会において,我々は16ケ国の理学療法事情について,アンケート調査を行った。その結果,殆どの国において女性の占める割合が多く,開業権も有していた。また,対象とする疾患や主要治療機器などにも我が国との相違点が見受けられた。我々日本人としては,アジア初の国際学会に対して絶賛の声が聞かれ,大きな喜びであった。
著者
阿部 広和 大須田 祐亮 井上 和広 森 鉄矢 古川 章子 石岡 卓 中島 久三子 小塚 直樹
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.Bb1176-Bb1176, 2012

【はじめに、目的】 脳性麻痺児の移動手段は個々により多種多様にも関わらず,移動に関する研究の多くは歩行に焦点を当てたものである.移動時のエネルギー効率に関しても,歩行時のエネルギー効率を算出している報告が多くみられる.しかし,障害の重症度を表すGross Motor Function Classification System(GMFCS)レベル3-4の脳性麻痺児の多くは学校や地域で車いすを用いて移動している.そのため,GMFCSレベル3-4の脳性麻痺児においては,歩行によるエネルギー効率の把握が日常生活における移動方法のエネルギー効率をみているとは必ずしも言えない.本研究の目的は,脳性麻痺児における手動車いす駆動時のエネルギー効率と歩行時のエネルギー効率をGMFCSレベルごとに分け,比較し検討することである.【方法】 対象は,痙直型脳性麻痺児21名(男性11名,女性10名,平均年齢13.5±3.4歳)とした.内訳は,GMFCSレベル2-4の児が各レベルごと7名であった.移動方法は,GMFCSレベル2の児は独歩,レベル3-4の児は手動車いすであった.エネルギー効率の測定は5分間の安静座位後,1辺10mの正方形のコース上を5分間,対象児の最も快適と感じる速度で歩行・手動車いす駆動させた.歩行時・手動車いす駆動時のエネルギー効率は,Total Heart Beat Index(THBI)を用いて求めた.THBI(beats/m)は,5分間総心拍数(beats)/5分間総移動距離(m)で算出した.心拍数の測定には,Polar RS800CX (Polar Electro社,日本)を使用した.統計処理は,GMFCSレベルごとのエネルギー効率を比較するために一元配置分散分析と多重比較検定を行った(有意水準5%).また,群間の差の大きさをみるために効果量(Cohen's d)を算出した.効果量は,0.2≦d<0.5で軽度,0.5≦d<0.8で中等度,0.8≦dで高度と効果量が高くなるほど群間の差が大きいとされている.一元配置分散分析と多重比較検定はSPSS version 19.0,効果量はG Power3.1を用いて算出した.【倫理的配慮、説明と同意】 本研究は札幌医科大学倫理委員会の承認を得て,保護者・対象者に説明を行い,同意書を得て行った.【結果】 THBI(beats/m)は,GMFCSレベル2で2.75±0.75,レベル3で1.99±0.21,レベル4で3.0±0.87であった.GMFCSレベルごとのエネルギー効率を比較するために一元配置分散分析を行ったところ,有意な主効果が得られた(F<sub>2,18</sub>=4.254,p=0.031).Games-Howellの方法でpost-hocテストを行ったところ,GMFCS レベル3と4で有意な差が見出された(P=0.049).GMFCSレベル2と3,3と4間の効果量はd=1.37,1.60と大きかったが,レベル2と4間の効果量はd=0.32と小さかった.【考察】 GMFCSレベルが低下するにつれて,歩行時のエネルギー効率は低下するとされている.しかし,GMFCSレベル3の児は車いす駆動で移動することにより,GMFCSレベル2の児における歩行時のエネルギー効率よりも効率よく移動できた.GMFCSレベル2と4間では,効果量が小さいためエネルギー効率にあまり差がないと言える.GMFCSレベル4の児における歩行時のエネルギー効率はレベル1-3の児よりも大きく低下するため,手動車いす駆動で移動することで効率よく移動できることが示唆された.また,有意差はなかったがGMFCSレベル3と4間では,効果量が大きくサンプルサイズを増やせば有意差が生じる可能性がある.つまり,車いす駆動時のエネルギー効率も粗大運動能力により変化する可能性が示唆された.しかし,GMFCSレベル4の児はばらつきが大きいため,手指の操作性を評価するManual Ability Classification System(MACS)などで詳細に評価していく必要があると考える.【理学療法学研究としての意義】 日常生活の移動方法として用いられている手動車いす駆動時のエネルギー効率を把握することで,エネルギー効率の改善を目的とした理学療法介入の一助となると考える.
著者
古橋 良一 小林 正彦 金子 美博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.455, pp.153-157, 2009-02-23

卒業論文や修士論文など,審査員を伴う論文発表を幾つかの会場で並行して行う場合,同一の審査員が担当する発表が重ならないようにする,同一の研究室は連続して発表する,審査員の会場移動は最小限にするなど,様々な条件のもとで発表プログラムを作らなければならない.我々はこれまでこのようなプログラムを自動作成するためのソフトウェア「江戸っ子」を開発してきた.江戸っ子のアルゴリズムは,各会場での発表件数を均等にすることから始めて,それらの条件を満たすように設計されている.しかし,そのような均等性や連続性を同時に満たさないような事例に今回遭遇した.この事例に対処するためには,これまでのアルゴリズムを改良して,「江戸っ子」をバージョンアップする必要がある.本稿ではこれについて報告する.
著者
古川 功 江原 誠二 橋本 静信
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1990, no.9, pp.949-954, 1990
被引用文献数
1

ジハロトリフェニルポスホランと1-アリ-ル-2-ヒドロキシ-1-アルカノンジメチルアセタール1のi 反応について検討した。ジブモトリフェニルボスホラン2またはジグロロートリフェニルホスホラン3を,アセトニトリル溶媒中ピリジン存在下で1と加熱反応させると短時間で2-アリールカルボン酸エステル4が得られた。4の収率は1の芳香環上の置換基によって影響を受け,電子供与基をもつものはを好収率(94~95%)で与えたが,電子求引基をもつものでは低収率となった。一方,ジョードトリフェニルホスホラシを同条件で反応させると4は得られず,1-アリールー1一メトキシー2一アルカノンが好収率(84~88%)で得られた。以上の結果からジハロトリフェニルホスホランのハロゲンを変えると異なる生成物が得られ,特に2または3を反応試剤とする方法は,4の有効な合成法であることが明らかとなった。
著者
岡本 裕行 内橋 康充 ルォン ゴォク カーン 宮原 照夫 川面 克行 西山 孝 藤井 隆夫 古川 憲治
出版者
The Society of Chemical Engineers, Japan
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.318-327, 2009-07-20
参考文献数
21
被引用文献数
1 5

anammox処理を応用してビール工場排水の窒素量を効率良く削減することを目指し,アサヒビールの工場において実際の排水を用いて,anammox処理に適用させるための前処理実験を実施した.供試排水のTOC値の18.5%は酢酸とプロピオン酸から成り曝気処理で容易に分解した.有機物分解後にアンモニア態窒素酸化が起こる事象が確認され,前処理工程としてはアクリル繊維担体で微生物を固定化した曝気槽(有効容積360 L)で有機物の除去(活性汚泥処理)を行った後,同型の曝気槽にて部分亜硝酸化処理を行うプロセスが構築できた.<br>半年間の連続実証運転において,有機物除去能力1.5–2.4[kg-TOC/m<sup>3</sup>/d]程度,部分亜硝酸化処理能力は1.5–2.5[kg-NH<sub>4</sub>/m<sup>3</sup>/d]程度であった.供試排水への急激な高濃度排水あるいは浮遊性懸濁物質(Suspended Solid : SS)の流入や運転ミスがない限りは,有機物を80%除去した上,亜硝酸化率が50%付近で維持できる前処理が可能であることを連続1ヶ月間確認することができた.

2 0 0 0 OA みだれ萩

著者
古川斗鬼 著
出版者
早川熊治郎
巻号頁・発行日
1896
著者
大前 寿敏 山本 友二 古賀 達雄 松本 悟
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信
巻号頁・発行日
vol.109, no.204, pp.7-8, 2009-09-17

本グループではFMラジオ放送より楽曲部分を抽出するシステムの開発を行っている。従来手法では、音声のパワー変化による楽曲とトークの境目箇所(カット点)抽出、周波数特徴量を用いたカット点確定、確定カット点間が一定時間以上の区間抽出、の三段階の処理により楽曲を抽出していたが、問題点として、1つの楽曲が2つ以上に分割して抽出されることがあり、そのことがユーザビリティの低下につながっていた。そこで本報告では、音声データの左チャンネルと右チャンネルとの差(LR差分)を新特徴量として追加すること、トーク区間が一定時間以上連続することを利用して終了箇所を判定すること、を加えた改善手法を提案する。改善手法は従来手法に比べて、ユーザビリティの観点から定義した評価指標において高い評価を得ることに成功した。
著者
古谷 正広 太田 安彦 北口 佳範 大崎 守 村井 美樹 磯貝 鉄也
出版者
The Japan Society of Mechanical Engineers
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.67, no.662, pp.2625-2631, 2001
被引用文献数
3

Compression ignition of a stoichiometric iso octane/oxygen/argon mixture was observed using a shock tube and a rapid compression machine. Reducing the compression temperature, the activation energy for the shock compression ignition fell suddenly at the critical temperature the ignition delay exceeded around 1 ms. This peculiarity could be seen in the shock compression stoichiometric methane ignition with which mixture absolutely no cool flame low-temperature reactions accompanied. Shock wave diagrams indicated that the ignition was originated not at the end of the tube but to the inside of the tube. It resulted in the smaller activation energies in the lower temperature regions. This phenomenon was not due to the difference of chemical reaction mechanisms. IIigh-speed schlieren observations using another shock tube with visualization windows have allowed us to confirm the peculiarity that the earliest ignition sites were located apart from the tube end and the ignition initiation structure would change depending on the compression temperature.
著者
高橋 雅雄 磯貝 和秀 古山 隆 宮 彰男 蛯名 純一
出版者
特定非営利活動法人バードリサーチ
雑誌
Bird Research (ISSN:18801587)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.A65-A71, 2016 (Released:2016-12-31)
参考文献数
26

2014-2015年冬期と2015-2016年冬期に,関東地方の都市部と農村部の計32か所の湿性草原でオオセッカの生息調査を行ない,13か所で計94個体を確認した.そのうち4か所は都市部に位置し,住宅地等で囲まれて孤立した環境だった.また3か所では耕作放棄田で,別の3か所では自然生態観察公園で生息が確認され,これらの環境も越冬地として利用されることが確かめられた。さらに,オオセッカは多様なタイプのヨシ原環境で確認され,従来考えられていた以上に多様な植生環境を利用する可能性が示唆された.
著者
酒井 治己 高橋 俊雄 古丸 明
出版者
日本貝類学会
雑誌
Venus (Journal of the Malacological Society of Japan) (ISSN:13482955)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1-4, pp.109-121, 2014-03-31 (Released:2016-05-31)
参考文献数
54

Allozyme variability in the androgenetic freshwater clams Corbicula leana from Japan and the exotic C. fluminea were investigated. A total of 462 individuals of C. leana from 19 localities throughout the distribution range of the species were monomorphic at three allozyme loci as well as in purple inner shell color. Corbicula fluminea from three localities, on the other hand, was variable in shell color; with white, purple, white with purple flash, or deep purple examples. The present results suggest that they may include several clonal lines with different shell colors and allozyme genotypes. We discuss possible diversification of freshwater clams among bisexual species and hermaphroditic clones through clonal capture, genome capture, or ploidy elevation.