1 0 0 0 OA わかくさ

著者
梶田半古 (錠次郎) 著
出版者
春陽堂
巻号頁・発行日
vol.第1-3, 1903
著者
西尾 美登里 坂梨 左織 木村 裕美 久木原 博子 緒方 久美子 古賀 佳代子
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.23-28, 2018-05-19 (Released:2021-03-15)

福岡市の高齢者における地域の災害避難場所の認知について, 実態調査を行い, 独居高齢者への災害支援のありかたについて検討した. 地域包括ケアシステムと介護の啓発を目的とした集会の参加者258 名を分析対象とし, 基本属性, フォーマルな相談窓口の認知と活用の有無, 活用している相談窓口数, 地域の避難場所の認知, 楽しみの有無, 情緒的支援, 自尊感情尺度について調査した. 分析は同居群と独居群の2群の差のカテゴリ変数にはχ2 検定, 連続変数にはMann–Whitney U 検定行い群間差を検定した. その結果, 独居高齢者は同居者がいる高齢者より有意に高齢で, 公の相談窓口を知らず, 相談談窓口数が少なく, 避難場所を知らず, 楽しみを有さず, 情的支援を受けていなかった. 都市部における高齢者への災害支援を充実させるためには, 特に独居高齢者が情的な交流のある生活の中で, 楽しみながら社会活動ができる場づくりを行う必要がある. また, 災害支援の情報提供は,社会活動ができる場で行うことが有益であることが示唆された.
著者
小谷 清子 高畑 彩友美 瀬古 千佳子 吉井 健悟 東 あかね
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.80, no.2, pp.105-115, 2022-04-01 (Released:2022-05-24)
参考文献数
50

【目的】地域の若年期からの循環器病予防をめざして,乳児の父母の推定1日尿中食塩排泄量(以下,食塩排泄量)および尿中Na/K比を評価し,食習慣との関連を明らかにすること。【方法】2015年10月から1年間の,京都府内3市町の全ての乳児前期健診対象児393人の父369人,母386人,計755人を対象とした。早朝第1尿から食塩排泄量と尿中Na/K比を算出した。自記式食習慣調査は食物摂取頻度と減塩意識の13項目で,これらと食塩排泄量および尿中Na/K比との関連について,単変量解析と多変量解析を行った。解析対象は,父166人(年齢中央値34.0),母200人(同32.0),計366人(解析率48.5%)であった。【結果】食塩排泄量(g/日)(中央値)は父10.2,母9.9,尿中Na/K比(mEq比)(中央値)は父4.0,母3.9であった。多変量解析の結果,食塩排泄量と食物摂取頻度については有意な関連がなく,減塩意識ありとの関連は父のオッズ比0.83(95%信頼区間0.44~1.60),母のオッズ比0.55(0.28~1.09)であった。尿中Na/K比と食物摂取頻度については母において有意な関連は認めなかった。父において果物摂取と有意な正の関連を認めたが,その解釈は困難であった。【結論】乳児の父母の食塩排泄量と尿中Na/K比を評価し,これらと食物摂取頻度や減塩意識に有意な関連を認めなかった。
著者
与古光 猛 久保 博 和泉 雅章 和田 晃 藤田 芳正 田中 善 白井 大禄
出版者
社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析療法学会雑誌 (ISSN:09115889)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.351-354, 1990-04-28 (Released:2010-03-16)
参考文献数
2

従来より使用されている上部より血液が滴下して流入する型の静脈側エアートラップチャンバーでは血液透析の時間経過と共にチャンバー内の液面が上昇する. この液面上昇の原因は液滴下による小さな気泡発生とその気泡のチャンバーよりの流出によるものであり, その流出量は血漿を用いて測定すると2時間当り最大約3.5mlと推定された. 一方, 静脈側エアートラップチャンバーの血液流入部を液面下に配すると, 気泡の発生・流出は全く見られず, また液面の上昇も認められなかった. 以上の成績から, 血液透析に用いる静脈側エアートラップチャンバーは血液流入部を液面下に配し気泡が発生しない型のものを使用する必要がある.
著者
入江 研一 三輪 佳織 池之内 初 千葉 哲也 細木 聡 吉村 壮平 猪原 匡史 豊田 一則 古賀 政利
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
pp.11002, (Released:2022-05-18)
参考文献数
21

【目的】椎骨動脈解離患者における延髄梗塞の臨床的および画像的特徴を検討した.【方法】2011年11月~2018年3月における急性期延髄単独梗塞連続例を調査した.MRIで延髄梗塞の形態的評価を行った.機能的転帰は3カ月後mRSで評価した.【結果】延髄単独梗塞の57例が対象となった.延髄梗塞のうち椎骨動脈解離15例,非解離42例であった.椎骨動脈解離群では非解離群と比較して,若年発症(51±7歳vs 70±13歳,p<0.001)であり,延髄外側梗塞は椎骨動脈解離群で有意に多く(100% vs 71%, p=0.02),延髄内側梗塞は全例で非椎骨動脈解離群であった(0%).機能的転帰不良(mRS≥3)は非解離群が椎骨動脈解離群に比して多かった(0% vs 24%, p=0.049).【結語】椎骨動脈解離による延髄単独梗塞は若年発症で,延髄外側梗塞を来しやすく,機能的転帰は良好である.
著者
古戎 道典 石田 貴之
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.155, no.4, pp.269-276, 2020 (Released:2020-07-01)
参考文献数
31
被引用文献数
3 3

パーキンソン病は,運動緩慢,無動,振戦などの運動症状を主症状とする神経変性疾患である.中脳黒質のドパミン作動性神経細胞の変性脱落することにより,脳内のドパミンが枯渇し,大脳基底核の運動制御機能が異常になると考えられている.サフィナミドは,選択的で可逆的な新たなモノアミン酸化酵素B(MAO-B)阻害薬であり,ドパミン代謝酵素であるMAO-Bを阻害することで,脳内のドパミン量を増やすと考えられている.さらに本剤は,ナトリウムチャネル阻害作用やグルタミン酸放出抑制作用などの非ドパミン作用を有していることが特徴である.非臨床試験では,ドパミン作動性神経を破壊したラットやカニクイザルにサフィナミドが投与され,進行期のパーキンソン病症状であるウェアリングオフ様症状を改善することが示された.また,カニクイザルを用いた実験では,サフィナミドがレボドパに対する応答時間を延長すると同時に,レボドパ誘発性のジスキネジアを抑制した.これらの結果から,本剤は,MAO-B阻害作用による脳内ドパミン量の増加に加え,非ドパミン作用の影響を介した治療効果が期待できる.臨床試験では,サフィナミドがウェアリングオフを有するパーキンソン病患者のオン時間を延長し,Unified Parkinson’s Disease Rating Scale(UPDRS)Part III(運動機能検査)を改善させることが明らかにされ,パーキンソン病患者の日常生活の活動性を高めることが示された.この結果を受けて,本剤は,ウェアリングオフを有するパーキンソン病に対するレボドパ併用薬として,2019年9月に本邦で承認された.パーキンソン病治療の新たな選択肢として期待される.
著者
吉田 悠 青山 久枝 狩川 大輔 井上 諭 菅野 太郎 古田 一雄
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.180-193, 2021-08-15 (Released:2022-02-16)
参考文献数
21

本研究では,航空管制に代表される複雑かつ認知的負荷の高い業務を対象に,人の視覚的特性を考慮した画面を設計することにより,ユーザーのタスクパフォーマンス向上や作業負荷低減の実現を目指している.今回筆者らは,視覚的注意に影響の大きい情報の誘目性に着目し,業務支援のための機能表示に色の誘目性を活用したときの,タスクパフォーマンス,状況把握,および作業負荷への影響を明らかにする実験を実施した.実験参加者は熟練航空管制官6名であった.実験タスクは現場の管制業務を模したマルチタスクとし,管制指示タスクをメインタスクに,航空機受け渡しタスクをサブタスクに設定した.そして,管制指示タスクにおける航空機の重要度に応じて色の誘目度を高中低の3段階に割当て,高と低の誘目度の差が(a)ない,(b)小さい,(c)大きい,の3パターンの実験条件を設定した.結果,情報間の色の誘目度の差が小さい画面条件では,メインタスクのパフォーマンスが相対的に高く,認知的負荷についても良好な傾向が見られた.
著者
古田 亮 木島 隆康 薩摩 雅登 岡本 明子 下東 佳那 田中 圭子 黒田 和士
出版者
東京藝術大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

web上で全資料のリストを公開し、全資料を検索可能なデータベースを公開した。あわせて全資料の総目録を作成した。また本研究の成果発表として、2015年12月に東京藝術大学大学美術館展示室において、「藤田嗣治資料公開展示」を行い、資料群の中から、藤田の生涯を通覧できる写真資料を展示したほか、本資料に特徴的なものを特に選出し、展示した。また、観覧者の理解の助けとするためのリーフレットを作成し、展示室で配布した。藤田の日記などをもとに藤田の詳細な年譜を作成した。この年譜は2017年に刊行予定である。
著者
高橋 秀行 長井 今日子 飯田 英基 登坂 雅彦 安岡 義人 古屋 信彦
出版者
日本小児耳鼻咽喉科学会
雑誌
小児耳鼻咽喉科 (ISSN:09195858)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.107-112, 2011 (Released:2012-12-28)
参考文献数
14

今回我々は,反復性髄膜炎に 3 回罹患した内耳奇形症例を経験したので報告する。症例は 3 歳女児,側頭骨 CT にて両側の内耳奇形を認め,聴力検査にて両側感音難聴を認めた。右鼓膜穿刺にて糖陽性の液体を認め耳性髄液漏と考えられたため,これを遮断する目的で試験的鼓室開放術を施行した。髄液圧をコントロールするため,手術に先立ち腰椎穿刺による髄液ドレナージを施行した。アブミ骨底板は欠損し膜性組織で閉鎖していた。その他の耳小骨に奇形は認めなかった。アブミ骨上部構造を除去すると大量の髄液噴出(gusher)を認めたため,追加の髄液ドレナージ・マンニトール点滴を行ったうえで,卵円窓へ側頭筋膜を十分に充填しフィブリン糊で補強した。術後12カ月の時点で再発を認めず,経過良好である。
著者
鉄村 進 木村 豪雄 佐藤 祐美 古田 一史 三潴 忠道
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.103-108, 2005-01-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
11
被引用文献数
1 2

重症骨粗鬆症により多発性骨折をきたし, 痛みのため寝たきりとなった患者に対して桂枝附子湯を投与し著効を得た1例を経験した。患者は68歳の女性。6年前に骨粗鬆症による腰椎圧迫骨折の診断を受けていた。2000年11月, 原因不明の胸背部の強い疼痛と全身性接触性皮膚炎にて入院となった。患者は強い痛みのため寝たきり状態であった。骨シンチグラフィーにて胸郭・脊椎部に多発性の集積像がみられたが, 明らかな悪性疾患は見出せなかった。またMRIでは胸腰椎に多発性の圧迫骨折がみられた。強い表在性の痛みと四肢の冷えを目標として桂枝附子湯を投与した。痛みは除々に軽減し, 2ヵ月後には機能訓練を開始することが出来た。その後, 痛みと皮膚の状態によって黄耆建中湯, 桂姜棗草黄辛附湯および八味丸を投与した。11ヵ月後には介助起立が可能なまでに回復した。桂枝附子湯の骨粗鬆症による多発性骨折に伴う痛みに対する有用性が示唆された。
著者
古谷 嘉志
出版者
富山大学工学部
雑誌
富山大学工学部紀要 (ISSN:03871339)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1/2, pp.133-143, 1963-03-20

Mathematical theories of wings are treated in this paper. Auther tried to treat them by solving a Dirichlet problem and by considering by means of the finite Hilbert transformation, and special cases are calculated and shown in graphs.
著者
立元 真 古川 望子 鮫島 浩 布井 博幸 池ノ上 克
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.127-135, 2015-05-31 (Released:2019-04-06)

本研究の目的は、周産母子センターおよび小児科から紹介された母子対への、予防的な個別ペアレント・トレーニングのプログラムの効果を、無作為化比較試験で検証することであった。プログラムは、インテークセッションに続いて、行動分類、行動の強化、不適切行動への計画的無視、制限やタイムアウト、復習と応用の5セッション、さらに問題解決の4セッションで構成された。効果査定には、養育スキル尺度Ver.2、子どもの行動傾向測定尺度が用いられた。12組の母子が紹介され、6組を介入群に、また、残りの6組をWL群に無作為に割り付けた。治療効果判定の基準に照らして検討を行い、関心・情報、話し合いの養育スキルの下位項目、協調の子どもの行動傾向の下位項目において、改善効果や改善傾向が認められた。