著者
佐古 和恵 古川 諒 小出 俊夫
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J100-B, no.11, pp.893-900, 2017-11-01

本論文では,ブロックチェーンを履歴データを管理する台帳モデルとして切り出し,そのモデルの見地に立った際のブロックチェーン技術の分類について論じる.本モデルがブロックチェーン技術の活用を検討するサービスやシステム設計者に対して,ブロックチェーン採用の一助となるべく,各分類に対しての課題や期待されるメリットについて述べる.更に,本モデルに基づいた社会実装に対する考察について,ブロックチェーンを活用した公平性を検証可能なオンラインゲームを一例に論じる.
著者
古崎 晃司
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.12, pp.633-638, 2017-12-01 (Released:2017-12-01)

LOD(Linked Open Data)はWeb上のオープンデータを相互に“つなげる”仕組みとして広く普及し,多くのLODが公開されている。LODの普及には様々なコミュニティ活動が関わっており,国内ではデータを公開する研究分野ごとのコミュニティに加え,分野によらないLOD技術普及のための活動も行われている。本解説ではその一例として,筆者が携わってきたLODハッカソン関西を中心として,コミュニティ活動を通して生まれたLODの活用事例を,アイデア・データ・技術の“つながり”という観点から紹介する。
著者
古川 安
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

喜多源逸は京都帝国大学工学部に在任中、工業化学における「京都学派」を創始し、ノーベル化学賞受賞者を含む多くの逸材を育てた。彼の学風は、基礎研究重視の工業化研究、物理学などの他分野を摂取する柔軟なスタンス、産業界との積極的な連携などの特徴をもっていた。京都学派が手掛けた合成石油、繊維、合成ゴムの研究開発は戦後継承されるとともに、その学風は触媒化学、高分子化学、量子化学などの関連基礎分野の発展に寄与した。

5 0 0 0 OA 楢園遺集

著者
古川松根 [著]
出版者
大隅栄一
巻号頁・発行日
1926
著者
小口 太一 大西 真理 近川 幸恵 児玉 貴志 鈴木 えみり 笠原 正輝 穐山 浩 手島 玲子 布藤 聡 日野 明寛 古井 聡 橘田 和美
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.41-46, 2009-02-25 (Released:2009-03-26)
参考文献数
5
被引用文献数
2 14

食品・飼料としての利用を目的とした遺伝子組換えテンサイ品種が開発されている.本研究では,テンサイを原料とした加工食品を遺伝子組換え食品の検査の対象にすべきか評価するため,テンサイ糖製品におけるDNA残存の有無を調査した.複数のテンサイ内在性遺伝子配列を標的としたPCR分析の結果,テンサイに含まれるDNAは製糖過程の早い段階で分解され,テンサイ糖製品中から分析可能な質および量のDNAは回収できなかった.
著者
古川 敦子
出版者
共愛学園前橋国際大学
雑誌
共愛学園前橋国際大学論集 (ISSN:2187333X)
巻号頁・発行日
no.17, pp.147-155, 2017-03-31

日本語を学び始めた外国人児童と、その児童を迎え入れる在籍学級の児童が、互いに相手の言葉を使ってコミュニケーションを取るための多言語会話集「はなしてみよう-きになるあの子となかよくなろう-」について報告する。この会話集は、前橋国際大学の日本語教育実習を履修した学生が、授業の課題の一つとして作成したものである。小学校の日本語教室で外国人児童を支援した体験をもとに、児童同士がよく使うと思われる表現を選び、各表現を日本語・英語・スペイン語・ポルトガル語・ベトナム語・タガログ語で表記してイラストとともに提示した。本稿では会話集の作成経緯、ねらい、内容、そして実践での使用例について記述する。研究ノート

5 0 0 0 OA 名古屋市史

著者
名古屋市 編
出版者
名古屋市
巻号頁・発行日
vol.地図, 1916
著者
上原子 正利 池田 貴紀 浅井 一希 古谷 楽人 内藤 裕紀 小柳 滋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.88, no.2, pp.305-315, 2005-02-01
被引用文献数
1

現在の社会に流通している情報を把握するためのWWWの情報源に, ニュースサイトとウェブログがある.この二つは性質が異なり, 多くの場合別々に扱われる.しかし, 性質の異なる両者を組み合わせれば, 情報の全体像を把握できる程度が高まると考えられる.そのために我々は, ニュースサイトとウェブログの記事データを収集し, それらを整理, 表示するウェブサイトを構築した.このサイトは, ニュースとウェブログの記事を関連づけ, 現在話題になっている単語や記事を決定し, ユーザ個人の関心に応じた記事の推薦を行う.本論文ではこのサイトの機能と構成方法を述べる.
著者
古川 智恵子 中田 明美
出版者
名古屋女子大学
雑誌
名古屋女子大学紀要 (ISSN:02867397)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.13-21, 1985-03-01

褌は本来表着であり,それを仕事着として受け継いでいるのが力士のまわしである.相撲の歴史は古く,わが国でも「古事記」等に記述が残っている.奈良・平安時代には天皇による節会相撲が行われ,武家時代は武士の心身の鍛練のために盛んであった.江戸時代には力士が職業となり,勧進相撲が行われ,明治末期に風俗や規則が確立されて今日に至っている.初期のまわしは,まわしと化粧まわしの区別がなく,平安時代には白い麻の犢鼻褌,武家時代は白と茜の麻であったが,江戸時代に力士が職業となると,素材として最高の絹が用いられるようになる.そして,デモンストレーション用として豪華な化粧まわしが分離するのである.また,紐衣の呪性も残され,特に横綱の衣装は前面を化粧まおしや横綱,四手等によって,後面は魂を結びこめた綱や化粧まわしの結びによって,幾重にも悪霊から身を守っている.一方,それはまた,力と地位を示すための最高の飾りでもある.以上のように,力士のまわしは形こそシンプルではあるが,紐衣の呪術性,褌の装飾性と機能性,結びの魂等,さまざまな要素が集約された最小にして最高の衣である.最後に,本研究にあたり貴重な資料の写真撮影をさせて頂き,また懇切な御助言を頂きました相撲博物館の方々および,力士の方々に深く感謝申し上げます.
著者
古田 明子
出版者
神戸女学院大学
雑誌
女性学評論 (ISSN:09136630)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.201-224, 2000-03-31

The TV animation Sailor Moon,broadcast from 1992 to 1997,won an unusual popularity among the young female audience in Japan at that time. This study is an attempt to clarify an implicit message theanimation conveys to the audience under the disguise of a childish story of love, peace and justice by examining the underlying structure each episode of the animation has. A TV animation which repeats practically the same story every week is a very effective cultural apparatus but hasbeen seldom studied in detail. Each episode generally follows the pattern of a typical initiation story: the heroine undergoes a process of maturity through the experienceof symbolic death and rebirth. But the story at the same time cleverly escapes from such an interpretation. What is characteristic with the story is that the initiation process is definitely related to consumer behavior: endless pursuit of commercial goods. And in this sense the heroine never accomplishes the initiation and this incompleteness or failure in initiation indeed places Sailor Moon in a unique position in the lineage of popularlegends. We see many other examples of such incompleteness. The heroine's metamorphosis itself betrays this. For what she puts on after taking off her girlish clothes is, unlike a traditional heroine, a "sailor suit", the symbol of eternal girlishness which accompanies an implication of commercialized sexuality. In the last episode,the heroine discloses her naked body of a matured woman before she becomes the savior of the world. Seemingly she finally attains motherhood and succeeds in showing a role model to the young audience but only to turn out to be a false one. Forher final purpose remains to be to reproduce her duplicates: ideal consumersof the consumption society. It is at that moment that a "Girl" throws off the mask of "Lovely One" and exposes her true face of"Woman".
著者
竹中 姫子 古宮 嘉那子 小谷 善行
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告デジタルドキュメント(DD) (ISSN:21862583)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.1-6, 2011-03-21

Twitter ではハッシュタグという,自分の投稿 (ツイート) に則した内容のインデックスをつける機能が提供されている.本研究ではハッシュタグのついていないツイートにたいしてハッシュタグを推定することを目的とする.そこでハッシュタグのついたツイートを学習し,そしてあるツイートがどのハッシュタグに属するかの推定を行った.分類器としてベイジアンフィルターを使用し,それぞれのタグについて 2 値分類を行い,複数のハッシュタグの推定を行った.実験では 50 種類のハッシュタグのつきの約 4 万件のツイートを学習データとして使用した.ツイート文にベイジアンフィルターを適用する場合は既知語に限定して処理を行うことで良い結果が得られるとわかった.In this paper, we propose a method of discovering hashtags, which are indexes in Twitter. We estimate hashtags of tweets without hashtags using tweets with hashtags. Binary classifier was developed for every tweet so as to they have more than one tags, and Bayesian filtering was used to classify. In the experiment, about 40,000 tweets with 50 kinds of hashtags are classified. The result shows Baysian filtering with limiting known words is effective in estimating hashtags of tweets.
著者
井上 啓子 清水 和栄 平賀 恵子 吉川 妙子 梅村 聡美 大瀧 香織 高橋 恵理香 徳永 千賀 古田 久美子 若山 真規子 水野 晴代 松村 香里 高井 千佳 加藤 静香 宇野 千晴 出口 香菜子 榊原 知世 高橋 宏 伊藤 恭彦
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.49, no.7, pp.493-501, 2016 (Released:2016-07-28)
参考文献数
20

維持血液透析患者のprotein-energy wasting (PEW) の実態とPEWとの関連因子を検討した. 透析導入後6か月以上409例の合併症, 身体計測値, 血液検査, 食事摂取量を調査. 国際腎疾患栄養代謝学会による区分に従いPEWを判定し, Logistic回帰分析により関連因子を求めた. 年齢64±11歳, 透析歴8 (3~14) 年, 高血圧合併74.3%, BMI 21.1±3.4kg/m2, 血清Alb 3.7±0.3g/dL, エネルギー30±6kcal/kg IBW, たんぱく質1.01±0.22g/kg IBWであった. PEWは3項目以上該当17.1%, 年齢, 透析歴, 高血圧がPEWとの独立した背景因子であった. 食品群別摂取量との関連は, 肉類, 魚介類, 砂糖類摂取量が独立因子となった. さらにROC解析によるカットオフ値 (肉類46.7g, 魚介類41.7g, 砂糖類9.0g) 未満の摂取のオッズ比は肉類2.74 (95%CI 1.55-4.85, p=0.001), 魚介類2.04 (95%CI 1.16-3.61, p=0.014), 砂糖類1.88 (95%CI 1.05-3.37, p=0.033) であった. 通院患者の17.1%がPEWであり, 肉類, 魚介類, 砂糖類の摂取不足とPEW発症との関連が示唆された.
著者
古川 泰人
出版者
日本生態学会和文誌編集委員会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.229-236, 2016-03-30

近年、国内外の様々な行政機関や科学技術分野などを中心に、科学が社会から充分な信頼を得ることなどを目的とした「オープンサイエンス」に対する機運が高まっている(Reichman et al. 2011)。しかし、日本の生物多様性情報を含む生態学研究分野においては、地球規模生物多様性情報機構(Global Biodiversity Information Facility: GBIF)などを軸とした情報発信は動き出しつつあるものの(大澤ほか 2014)、オ ープンサイエンス化に関する状況は十分に周知されているとは言いがたく、世界的動向をふまえ、これらへの対応が急増することが見込まれる。そこで本稿では、2015年3 月に開催された日本生態学会第62 回全国大会自由集会「オープンデータと生態学」での情報交換や議論をもとに、本稿執筆時の状況をふまえ、オープンサイエンスに関する課題の抽出と、今後の指針になりうる参考情報について集積と整理を行う。
著者
榊原 博樹 廣瀬 邦彦 松下 兼弘 中村 慎吾 佐藤 元彦 加古 恵子 末次 勸
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.395-402, 1995-04-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
20

気管支喘息患者10名にエイコサペンタエン酸エチルエステル (EPA-E) 製剤 (MND-21) を1日2.7g, 12週間投与した. この間, 喘息症状, 血清の脂肪酸濃度, および calcium ionophore A23187で刺激された白血球のロイコトリエン (LT) 産生能を測定した. コントロールとして, EPA-Eを内服していない39名の気管支喘息患者から得られた白血球を使用した. LT産生量は逆相高速液体クロマトグラフィーにより測定した. EPA-Eの内服で血清中のEPA濃度は3.3倍に増加した. EPA-E内服4週間後の白血球のLTC4およびLTB4産生量 (それぞれ53.5±23.3ng/107cellsと24.9±12.4ng/ao7cells) はコントロール (それぞれ124.4±91.6ng/107cellsと58.3±34.8ng/107cells) と比べて有意に減少した. 4週間のEPA-E内服で有意なLTC5, およびLTB5の産生が認められたが僅かであった (それぞれ6.5±1.9ng/107cellsと4.6±2.7ng/107cells). 臨床症状の改善はEPA-E投与2ヵ月後に認められたが, その効果は一時的であった.