著者
古別府 ひづる
出版者
公益社団法人 日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.143, pp.60-71, 2009 (Released:2017-04-07)
参考文献数
10
被引用文献数
1

本稿では,大学日本語教員養成における二人の海外日本語アシスタントの成長を,良き日本語教師観の変容という視点を中心に,PAC分析と半構造化面接の方法を用いて示す。 調査の結果,双方の渡航前と帰国後の良き日本語教師観に変化があった。帰国後の双方の変化として,派遣先の日本語教師の影響が強く出ていることがわかった。帰国後の,双方に共通の良き日本語教師観として,教室運営力と明るい人間性が挙げられた。さらに,二人の成長のプロセスには,共通点と異なる点が見られた。また,アシスタント以外のホームステイ等の体験が成長に関わることが考えられた。 これらの結果は,大学日本語教員養成の実習の延長線上にある日本語アシスタントの事前教育及び資質の特定に寄与すると考える。
著者
宇内 康郎 伊東 昇太 古川 正 本田 常雄 中野目 有一 河合 真 北村 勉 釜谷 園子 樋口 輝彦 大嶋 明彦 平沼 郁江 山下 さおり 崎岡 岩雄 村田 琢彦 白山 幸彦 小滝 ミサ 中村 良子
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.18-29, 1998-02-28 (Released:2010-09-09)
参考文献数
41

最近, 精神・神経系と免疫系との関連や類似性が注目され, 免疫能と脳の局在との関係, 免疫細胞と神経細胞との関係が次第に明らかになっている.そこで今回は, 精神機能と免疫機能との関係を追求する一環として, 主として精神状態と免疫機能との関係を横断的に調査し, その後対象を中等度以上のうつ状態にしぼり, 縦断的に免疫機能と精神状態との関係を総合的に調査した.対象は昭和大学藤が丘病院を1991年11月から1993年3月までに受診した初診患者で, 自己免疫疾患, 感染症, がん, 肝臓疾患, 血液疾患, 皮膚疾患, アレルギー性疾患などを除外した17歳から65歳までの症例である.精神状態像との関係では16名 (男性12名, 女性4名) , うつ病の経過との関係では8名 (男性4名, 女性4名) が選ばれた.免疫機能の指標として, T細胞数, B細胞数, CD4, CD8, CD4/CD8比, Phytohemagglutinin (PHA) によるリンパ球幼若化検査, 更に精神状態との関係では液性免疫 (IgG, IgA, IgM, IgD, IgE) , うつ病の経過ではIL2レセプター数 (マイトジェン刺激後のリンパ球IL2レセプター数) , IL2反応能試験, NK細胞活性, 白血球数, リンパ球数が測定された.うつ病の評価はハミルトンのうつ病評価尺度が用いられ, 測定は初診時と状態改善時に行い, その期間は3週間から19週間に及び, 両時点においてうつ状態と免疫機能との関係を比較検討した.精神状態像と免疫機能との関係では明確な関係は見出せなかったが, うつ病の経過との関係では, うつ病時には, PHAによる幼弱化反応の減少が8例中7例に, またIL2反応能の低下, CD8の減少, CD4/CD8比の上昇が8例中6例に認められ, うつ病時には免疫機能が低下することが示唆された.以上の結果を現在までの報告と比較し, うつ病時に免疫機能が低下する機序について考案した.
著者
古山 準一 高木 秀雄 森園 竜太郎 水尾 仁志 岡本 宏明
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.64, no.9, pp.430-436, 2023-09-01 (Released:2023-09-11)
参考文献数
23

60歳台,男性.X-12日から全身掻痒感を自覚.X-10日 某皮膚科受診しエピナスチン塩酸塩,ジフルコルトロン吉草酸クリームを処方された.X-8日 前医内科受診しAST 217 U/L,ALT 400 U/Lと肝機能異常を認め,IgA-HEV抗体(-)だった.X-1日 同院再診し肝障害の増悪を認め,X日 当科入院.IgA-HEV抗体は入院時未施行でX+7日に施行したIgA-HEV抗体が(+)と判明した.保存血清による精査の結果,IgG,IgM,IgA-HEV抗体およびHEV-RNAは,各々,X-8日(-),(-),(-),(+:subgenotype 4c)であり,X+2日(+),(+),(+),(+)であった.発症早期ではIgA-HEV抗体が陰性となることが稀にあり他の原因が否定的で肉などの喫食状況によってはIgA-HEV抗体の再検,HEV-RNAの検査を施行すべきであると考えられた.
著者
黒川 洵子 古川 哲史
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.126, no.4, pp.273-279, 2005 (Released:2005-12-01)
参考文献数
17
被引用文献数
3 3

心筋細胞における外向きカリウム電流は活動電位の再分極に寄与する.外向きカリウム電流である遅延整流性カリウムチャネルは瞬時活性型IKrチャネルと緩徐活性型IKsチャネルからなり,IKsチャネルはKCNQ1遺伝子とKCNE1(minK)遺伝子によりコードされる.IKsチャネルの遺伝子異常により活動電位の再分極が遅延し,致死性不整脈を特徴とする家族性QT延長症候群(LQT1)がひき起こされる.IKsチャネルは種々の細胞内情報伝達システムによる制御を受け,これがQT延長症候群での不整脈発現のトリガー因子などの病態発現にも影響を与えることが指摘されてきた.本稿では,近年報告されたcAMPと一酸化窒素(NO)によるIKsチャネル調節の分子メカニズムを取り挙げ,臨床的結果との関連を議論する.チャネル分子複合体を介したcAMPによる調節では,運動時(マラソン・水泳など)・情動的興奮時などの交感神経系の賦活化がLQT1における不整脈を高頻度で誘発することに関与することが示唆された.また,男性ホルモンが膜上アンドロゲン受容体を介して産生されるNOによりIKsチャネルを調節し,QT延長症候群における不整脈発作の男女差との関連が示唆された.QT延長症候群に関わるイオンチャネルの細胞内情報伝達による機能調節と病態発現の関与がさらに検討されていくことにより,今後個別化医療・性差医療などのより精度の高い予防・治療戦略を立てることが可能となることが期待される.
著者
古田 弥生 木下 奈穂 杉本 博是 荒木 浩
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.367-371, 2018 (Released:2018-12-28)
参考文献数
19

乳がんの皮膚浸潤は出血や臭気を伴う滲出液のため,患者のQuality of Lifeを低下させる.局所処置療法としてMohsペーストや亜鉛華デンプン外用療法がある.Mohsペーストは正常組織の変性壊死による疼痛の有害作用があること,亜鉛華デンプン外用療法は止血・止臭効果が不十分という問題点がある.その問題点を改善した,紫雲膏・亜鉛華デンプン・メトロニダゾール(MNZ)療法の皮膚浸潤を伴う乳がん患者に対する,出血,臭気の緩和効果について報告する.症例は86歳女性.乳がんの皮膚浸潤に対して紫雲膏・亜鉛華デンプン・MNZ療法を行い,出血,感染兆候,臭気,滲出液,壊死組織が処置により客観的に改善し,ガーゼ交換の頻度は日に1回,処置は簡便であることが確認できた.紫雲膏・亜鉛華デンプン・MNZ療法は皮膚浸潤を伴う乳がん患者に対する,出血,臭気の緩和効果に有用で,従来の方法に加えて局所処置療法の一つになりうる可能性がある.
著者
遠山 尚紀 岡本 裕之 黒岡 将彦 木藤 哲史 株木 重人 古徳 純一 福士 政広 大野 達也 唐澤 久美子
出版者
公益社団法人 日本医学物理学会
雑誌
医学物理 (ISSN:13455354)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.123-142, 2022-09-30 (Released:2022-09-30)
参考文献数
2

The questionnaire survey was conducted in 2020 to investigate the working conditions of qualified medical physicists in Japan. We developed a web-based system for administering the questionnaire and surveyed 1,228 qualified medical physicists. The number of received responses was 405. We summarized the results of the survey by job category. The obtained results showed that most of the people working as certified medical physicists met the following conditions: (1) position of healthcare occupation, (2) direct supervisor is a medical doctor or a medical physicist, (3) licensed or passed an examination for a Class I Radiation Protection Supervisor, (4) without the license of professional radiotherapy technologist, (5) master’s or doctor’s degree, (6) being assigned to the section that is different from the radiological technologist section. The average annual salary was approximately 600,000 yen higher for those employed as medical physicists than for those employed as radiotherapy technologists. The percentage of work performed by a certified medical physicist in radiation therapy greatly varies depending on whether the physicist is dedicated to treatment planning and equipment quality control. Alternatively, the proportion of the true duties of medical physicists in charge of radiation therapy, as considered by qualified medical physicists in radiation therapy, was the same regardless of whether they were working full-time or not. The results of this survey updated the working status of certified medical physicists in Japan. We will continue to conduct the survey periodically and update the information to contribute to the improvement of the working conditions of medical physicists and policy recommendations.
著者
古関 一則 吉川 憲一 前沢 孝之 浅川 育世 水上 昌文
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.271-279, 2015-06-20 (Released:2017-06-09)
被引用文献数
1

【目的】リハビリテーション病院(以下,リハ病院)入院時点の身体状況から,脊髄不全損傷者の歩行獲得に影響を及ぼす因子および予後予測のアルゴリズムを明らかにすること。【方法】脊髄損傷者87名を対象に診療録より後方視的に調査した。調査項目は入院時の基本情報,神経学的情報,動作能力等を含む14項目とし,退院時の歩行自立度を従属変数としたロジスティック回帰分析を行った。【結果】自立歩行獲得にはASIA Impairment Scale・寝返り・Functional Independence Measure認知合計・Walking Index for Spinal Cord Injury IIが,屋外歩行獲得には受傷年齢・立位が予測因子として挙げられた。【結論】リハ病院において使用可能な客観的予後予測の指標を作成できたことは,計画的かつ効率のよい介入内容の選択や目標の統一を図るうえで大きな意義がある。
著者
古田 晃浩
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.57, no.9, pp.850-852, 2021 (Released:2021-09-01)

ファイザー、ラクオリア創薬の2社をスピンアウトして設立された創薬ベンチャーのAskAtのビジネスモデル、研究開発の対象とする治療領域および研究開発ポートフォリオを紹介する。自社の研究施設を持たず、国内外の製薬会社、バイオベンチャー、アカデミアから洗剤価値の高い化合物を導入し、価値を高め、早期の段階で導出するという非常にユニークなビジネス戦略で、画期的な新薬の創出を目指す。
著者
笛木 賢治 大久保 力廣 谷田部 優 荒川 一郎 有田 正博 井野 智 金森 敏和 河相 安彦 川良 美佐雄 小見山 道 鈴木 哲也 永田 和裕 細木 真紀 鱒見 進一 山内 六男 會田 英紀 小野 高裕 近藤 尚知 玉置 勝司 松香 芳三 塚崎 弘明 藤澤 政紀 馬場 一美 古谷野 潔
出版者
公益社団法人 日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科学会誌 (ISSN:18834426)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.387-408, 2013 (Released:2013-11-14)
参考文献数
66
被引用文献数
4 6

本ポジションペーパーは,義歯床用の熱可塑性樹脂を用いた部分床義歯の呼称と定義を提案し,臨床適用への指針を示すことを目的とした.(公社)日本補綴歯科学会会員から,熱可塑性樹脂を用いた部分床義歯の臨床経験を有するエキスパートパネル14名を選出した.パネル会議で検討した結果,「義歯の維持部を義歯床用の樹脂を用いて製作したパーシャルデンチャーの総称」をノンメタルクラスプデンチャー(non-metal clasp denture)と呼称することとした.ノンメタルクラスプデンチャーは,樹脂と人工歯のみで構成される剛性のない義歯と,金属構造を有する剛性のある義歯とに区分される.剛性のないノンメタルクラスプデンチャーは,金属アレルギー症例などの特別な症例を除き,現在の補綴臨床の原則に照らし合わせ最終義歯として推奨できない.剛性のあるノンメタルクラスプデンチャーは,審美領域にメタルクラスプが走行することを患者が受け入れられない場合に推奨できる.ノンメタルクラスプデンチャーの設計は,原則的にメタルクラスプを用いた部分床義歯の設計に則したものでなければならない.熱可塑性樹脂の物性は材料によって大きく異なるため,各材料の特性を考慮して臨床適用する必要がある.全般的な特徴としては,アクリルレジンよりも変色,面荒れしやすく,材料によっては破折しやすい.現時点では,樹脂の理工学的性質と義歯の治療効果と術後経過に関する研究が不十分であり,今後これらの知見が集積され本ポジションペーパーの改訂とガイドラインの策定が望まれる.
著者
小野 真介 加藤 喬 古山 純子 田靡 雅基
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.73, no.3, pp.579-586, 2019 (Released:2019-04-26)
被引用文献数
1

水泳中継においてカメラ映像から選手をリアルタイムトラッキング(追跡)し,その位置や速度を計算・表示する“スイマートラッキングシステム”をパナソニックと共同開発,実現した.プールでのトラッキングは,水面や水しぶきとの切り分け,泳ぎ方の違いなどさまざまな課題があったが,本開発ではそれらを解決し安定したデータ検出を実現した.水泳競技は映っている選手が誰かを判別しづらいが,検出された選手位置データを用いて,泳いでいる選手へのマーカ表示であったり,コースごとの選手のスピード表示であったりなど新しい演出の実現に至った.例えば先頭の泳者と二番手の泳者のスピードを比較することで,「ゴールまでには追いつきそうだ」,「全然追いつかない」といった新たな目線で競技を楽しむことができ,次世代の水泳中継を実現した.
著者
宮原 悠太 敷地 恭子 古谷 裕美 阿座上 匠 原田 美紀 水野 秀一 中村 準二
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.331-336, 2014-05-25 (Released:2014-07-10)
参考文献数
13
被引用文献数
1

MRSAのバンコマイシン(VCM)MIC測定結果が2 μg/mlの場合,臨床においてVCM治療の失敗する可能性があることが知られている.VCM MIC測定結果は測定方法によって異なることが知られており,マイクロスキャンPos Combo 3.1Jパネル(シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス社)を用いた場合,プロンプト法と基準濁度法の菌液調整方法によって測定結果が異なると報告されている.本研究ではプロンプト法と基準濁度法のVCM感受性測定結果の感度の違いを検討することを目的とした.当院で検出されたS. aureus 91株を対象として,CLSI推奨微量液体希釈法に準拠するドライプレート‘栄研’(栄研化学)の測定結果を基準とし,両法のVCM MIC測定結果を比較した.結果,ドライプレート法を基準とした一致率はプロンプト法が40.7%に対し,基準濁度法は81.3%であった.プロンプト法は基準濁度法よりも高値になる傾向が見られ,VCM MICは基準濁度法を用いて測定したほうが良かった.
著者
古山 周太郎 清水 春花
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.88, no.807, pp.1702-1710, 2023-05-01 (Released:2023-05-01)
参考文献数
6

This study investigated a non-profit housing support organization and aimed to clarify the actual situation and issues around efforts to prolong the residence of people who need special consideration to secure housing. The research method consisted of a questionnaire survey to 218 non-profit housing support organizations nationwide and an interview survey.In conclusion, the importance of comprehensive support by non-profit housing support organizations has become clear. Such comprehensive support measures included wide-ranging support initiatives, a support system involving various organizations and of different durations, and a support period that encompasses the time between moving in and moving out.
著者
栗田 一成 門野 武 奥山 亮輔 廣瀬 諒 柾田 亜由美 奥田 秀彦 古賀 祥泰
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学 (ISSN:03885321)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.104-109, 2016-03-10 (Released:2016-03-23)
参考文献数
35
被引用文献数
7 9

In recent years, CMOS image sensor has been widely used for ubiquitous devices such as smart-phone and tablets. However, CMOS image sensors performance are dramatically influenced by process induced defects such as metallic impurities related deep level defects in the space-charge region. Thus, it is extremely important to study metallic impurities influence on CMOS image sensor performance and to develop effectiveness metallic impurities gettering technique. In this article, we introduce our new proximity gettering technique for advanced CMOS image sensor by using a carbon cluster ion implantation technique. In addition, we demonstrate that the carbon cluster ion implanted silicon wafer has high gettering capability of oxygen, hydrogen and metallic impurity after CMOS simulation heat treatment.
著者
田村 綾子 Gerardo VALADEZ HUERTA 難波 優輔 久間 馨 古山 通久
出版者
Society of Computer Chemistry, Japan
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.129-133, 2022 (Released:2023-06-22)
参考文献数
9

Multi-element alloy nanoparticles have attracted attention for their potentially high catalytic properties. However, a high degree of freedom in configurations of metal atoms within nanoparticle increases the distinct adsorption sites, making it difficult to theoretically analyze its catalytic properties because the first-principles calculation requires a considerable computational cost. In this study, we develop a sequential scheme to calculate hundreds of adsorption sites by employing a pre-trained universal neural network potential named PFP. Our automated scheme is applied to CO single-molecule adsorption of CO onto PtRuIr ternary alloy nanoparticles. The calculation results are first compared with DFT results to confirm the accuracy. Adsorption energies in the alloy systems are widely distributed in comparison with those of the monometal counterparts, indicating that the alloy nanoparticle includes adsorption sites with various catalytic activities.
著者
片桐 勇貴 竹之内 豪 山﨑 和正 畑中 憲行 古賀 智典 上田 高士 三澤 学 吉田 祐一 山崎 誠治
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.233-242, 2023 (Released:2023-06-28)
参考文献数
14

大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル的大動脈弁植込術(TAVI)を透析用シャント肢と同側の鎖骨下動脈アプローチを用いて行った4例を報告する.症例は70~79歳,左上肢に透析用シャントが作成されていた.いずれも大動脈弁置換術は髙リスク(STSスコア6.292~12.624)と考えられ,TAVIを行うこととなった.腸骨動脈の狭窄・石灰化もしくは総大腿動脈の高度石灰化のため,左鎖骨下動脈アプローチを選択した.術前大動脈弁圧較差は30.2~44.2mmHgであったが,術後3.0~5.8mmHgへと減少した.いずれの症例でも術後透析は問題なく行うことができ,シャント不全は認めなかった.透析患者では末梢血管疾患の合併が多く,大腿動脈アプローチが困難であることが少なくない.しかし,透析用シャント肢と同側の鎖骨下動脈アプローチの安全性について十分なデータは存在しない.自験例では術後透析経過に問題なく,TAVI時のアプローチサイトとして安全に使用できる可能性が示唆された.
著者
戸ヶ里 泰典 山崎 喜比古 中山 和弘 横山 由香里 米倉 佑貴 竹内 朋子
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.232-237, 2015 (Released:2015-06-25)
参考文献数
17
被引用文献数
1

目的 健康保持・ストレス対処力概念である sense of coherence (SOC)に関する研究は近年増加しており,介入研究のアウトカム指標として用いられる例も多くなってきている。その一方で SOC スケール日本語版は標準化が行われていない現状にある。そこで全国代表サンプルデータを用いて13項目 7 件法版 SOC スケール日本語版の基準値を得ること,すなわち,性・年齢別の得点分布,居住地域および都市規模とスケール得点との関係を明らかにすることを本研究の目的とした。方法 日本国内に居住する日本人で居住地域,都市規模,年齢,性別による層化 2 段抽出により2014年 1 月 1 日現在で25歳から74歳の男女4,000人を対象とした。2014年 2 月から 3 月にかけて自記式質問紙による郵送留置法を実施し,2,067票を回収した(回収率51.7%)。分析対象者は男性956人,女性1,107人,平均年齢(標準偏差(SD))は50.0(14.3)歳であった。結果 SOC スケールの平均(SD)得点は59.0(12.2)点であった。性別では,男性59.1(11.8)点,女性58.9(12.5)点で男女間で有意差はみられなかった(P=0.784)。年齢階層別の検討では,一元配置分散分析の結果有意(P<0.001)となり,多重比較の結果概ね高い年齢階層であるほど高い SOC 得点であることが明らかになった。SOC を従属変数,居住地域(11区分),都市規模(4 区分)およびその交互作用項を独立変数とし年齢を共変量とした共分散分析の結果,いずれも有意な関連はみられなかった。結論 本研究を通じて,日本国内に在住する日本人集団を代表する SOC スケール得点を得ることができた。また性差,地域差はみられず,年齢による影響がみられていた。本研究成果を基準値とすることで年齢などの影響を考慮した分析が可能になり,今後,SOC スケールの研究的・臨床的活用が期待される

4 0 0 0 考古學雑誌

著者
考古學會
出版者
学生社
巻号頁・発行日
1983