著者
篠田 信比古
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.374-379, 1987

銀塩カメラにおける電子化の内容を, 歴史的な流れの中で位置付けて, 電子化の度合いの高い一眼レフカメラを例にとって, 自動露出, 自動焦点の簡単な技術的背景を紹介し, 最近の話題と動向を解説する.
著者
吉丸 博志 古庄 敏行
出版者
杏林医学会
雑誌
杏林医学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.219-229, 1986

遺伝的危険率の推定は, 遺伝相談における一つの重要なポイントである。前回の著者らの報告では, 単純な常染色体優性および劣性を仮定して危険率を推定する方法が考案された。今回は, 前回と同じ遺伝的パラメータ(遺伝子頻度, 突然変異率, 浸透度, 出生前淘汰)を考慮して, 単純な性染色体劣性遺伝を仮定した危険率の推定方法が考案された。さらに, 危険率の推定におよぼす遺伝的パラメータ(特に後二者)の影響を検討し, 以下の如き結果が得られた。浸透度が低くなるにつれて, 新しく生まれる男子の危険率は減少することが多い。さらに女子の危険率については, その父が異常遺伝子を確実に持っている場合は, 同様の傾向がみられる。しかしながら, 他の場合は, 浸透度が低くなるにつれて, 女子の危険率はずっと増加することが多い。出生前淘汰の存在は, 男子も女子も危険率をわずかに減少させる。
著者
北田 晃三 古谷 嘉邦 佐藤 宣践
出版者
東海大学
雑誌
東海大学スポーツ医科学雑誌 (ISSN:09153659)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.41-46, 1996
被引用文献数
1

In order to study the claracteristics of a Judo athlete's muscle strength, regulated measurements of both leg/knee extension and leg/knee flexion strength were taken with use of a Isokinetic Muscle Contraction Weight Machine and then compared and studied for each weight category. The following conclusions can be deduced from the consequent results. 1) The value of peak torque decreases in proportion to an increase in the speed of movement. 2) The value of power increases in proportion to an increase in the speed of movement. 3) The value of peak torque together with power increases with the increase in weight ategory (light to heavy). 4) If one looks at te different values of peak torque per weight as well as power per weight within each weight category, the +95kg group shows a significantly smaller speak torque and power value than any other weight category. No significant difference could be observed through out the different weight categories when peak torque and power values of the lean body mass (LBM) of each weigth group were taken.
著者
栗栖 正和 古川 昭雄 田代 勉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.2, 1996-09-18
被引用文献数
1

バイポーラトランジスタを用いたECL回路は、超高速動作が可能である。一方、CMOS回路は、微細化によりスイッチング速度の向上が著しい。本報告では、それぞれの技術について、主に高速化の観点から課題と展望を述べる。
著者
内田 雅代 中村 美保 武田 淳子 古谷 佳由理 中島 光惠 兼松 百合子 河野 陽一
出版者
千葉大学看護学部
雑誌
千葉大学看護学部紀要 (ISSN:03877272)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.119-122, 1994-03

外来通院中の小学4年生から高校生までの気管支喘息児を対象に,日常生活の現状,ストレスの程度,周囲の人々から感じているサポートについて,それぞれ自作の質問紙を用いてこども自身に調査した。その結果,男児14人,女児12人,計26人から回答が得られた。ストレス体験では「病気のことで悩んだ」が13人と最も多く,病気であるためのストレス体験が多かった。ソーシャルサポートの程度は,親,友人,医師・看護婦,先生の順に低くなっていた。学校生活の状況では,体育に「いつも参加」が15人,「身体の状態によって」が11人で,ストレスの平均点は「いつも参加」の方が低かった。「学校生活が楽しい」は18名と多く「つまらない」は1人であり,この患児のストレスは高く,「病気のためみんなと同じようにできない」と訴えていた。療養行動では,喘息カレンダーを「いつも自分で」つけるのは6人,また,発作が起こりそうな時の対処行動として,「水を飲む」「痰を出す」はそれぞれ10人,「腹式呼吸は」3人と少なく,セルフケア行動においては,自立性が低い傾向がみられた。患児の気持ちを確認しながら,発作の予防のためのセルフケア行動の意義や実際の対処方法を患児自身が見出せるよう援助していくとともに,周囲の理解と協力を求めていくことがセルフケア行動促進への援助につながると思われる。
著者
吉武 尚美 松本 聡子 室橋 弘人 古荘 純一 菅原 ますみ
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.180-190, 2012

中学生や高校生が生活全般に抱く満足度評価(以下,生活満足度)に関連する要因として,パーソナリティや学力などのポジティブな個人内特性をはじめ,家族関係や友人関係などの対人関係が検討されてきたが,これらがどのように関連しあって生活満足度に結実するのかは明らかでない。そこで本研究は,ポジティブな個人内特性と対人関係が,生活満足度とそれぞれ独自に関連し,同時に対人関係は個人内特性にも関連するというモデルを構成し,両親の学歴と生徒の性別の影響を統制した上で検証した。加えて,モデルの変数間の関連性に発達的な違いが見られるか検討した。中学1年生(n=254)と高校1年生(n=368)の質問紙データを用い,共分散構造分析により仮説モデルの検証を行った結果,モデルの妥当性が確認され,さらに多母集団同時分析により仮説モデルは中学生と高校生でともに成立し,関連性の度合いもほぼ同程度であることが確認された。ただし,家族関係から個人内特性に引いたパス係数は中学生の方が高校生より有意に大きく,家族環境の良好さと個人内特性の関連性は中学生にとってより顕著であることが示唆された。
著者
古見 文一 子安 増生
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.83, no.1, pp.18-26, 2012
被引用文献数
3

This study investigated the development of “mindreading” in young adults. Forty university students were divided into two groups (role-play group and no-role-play group). Then they participated in a perspective-taking task in which the use of mindreading is essential. The participants viewed a computer display of eight familiar objects in different compartments of a wall divider with four rows of four compartments. Some of the compartments were open to see through, while others had back panels and thus which, if any, object was present could only be seen from the participant's side. They were instructed to touch the display corresponding to an object in a compartment in accord with the instructions of a “manager” who stood behind the divider and thus could not see into all of the compartments. The no-role-play group made more errors than the role-play group, and took longer to respond. The effects of role play lasted during five successive task blocks. These results suggest that experience with role play activates mindreading in this perspective-taking task.
著者
古平 栄一 森 源治郎 竹内 麻里子 今西 英雄
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.65, no.2, pp.373-380, 1996-09-15
被引用文献数
5 2

1.<I>Allium unifolium</I>の第1花序の分化は,無加温ハウスでは11月中旬に茎頂で始まり,12月中旬には小花原基形成期,翌年の1月中旬には第1小花が内雄ずい形成期,2月上旬には雌ずい形成期に進み,4月上•中旬に開花した.また,第1花序を着けている茎軸の下位3~4の葉えきのえき芽の茎頂にも花序を分化したが,これは第1花序より約1~2週間遅れて開花した.<BR>2.10月上旬にりん茎を植え付けた後,最低20°Cの加温室で栽培すると,一部の株で開花が見られず,開花しても花茎長が著しく短かったが,無加温室あるいは最低10°Cの加温室で栽培すると,すべての株が正常に開花した.<BR>3.8月1日から9°,15°,20°,25°および30°Cと温度条件を変えて2ヵ月間貯蔵したりん茎の第1花序の発育は低温区ほど進んでいた.これらのりん茎を最低夜温10°Cの加温室で栽培したところ,低温区ほど開花は早くなったが,開花花序数は少なくなった.<BR>4.貯蔵開始を1ヵ月早め7月5日から5°,10°,および15°Cの温度を組み合わせて3ヵ月間貯蔵したところ,貯蔵終了時の花芽の発育段階は10°Cに連続しておいた区が最も進み,開花も早かった.<BR>5.ハウス内で栽培した株から収穫したりん茎を用いて10°Cで3ヵ月間貯蔵したのち,最低夜温を10°Cに維持したハウス内で栽培すると,開花は12月下旬まで早まった.
著者
片山 由美 川井 蔦栄 高橋 美知子 古橋 エツ子
出版者
花園大学
雑誌
花園大学社会福祉学部研究紀要 (ISSN:09192042)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.13-21, 2009-03

わが国の幼稚園教育では、生涯を通して生きる力の基礎を作るために重要な項目として文部科学省によって規定された5つの重点領域がある。これらは環境(自然とのふれあい)・健康(自分自身の健康に関する理解、自覚)・人間関係(幼稚園での生活上の人間関係)・表現(読み書きによる感情表現能力)・言葉(コミュニケーション、意思伝達能力)を意味し、これら5領域を総合的に指導する方法が議論されている。当幼稚園では、この5領域を総合的に指導するために、園児による動物の世話を実施している。本研究では、園児を参与観察(注:研究者が、一緒に行動しながら、保育者と園児の言動を観察すること)することで、5領域の総合的な指導への効果を考察した。その結果、園児の自主性、生に対する倫理観、コミュニケーション能力、衛生健康への理解能力などに、進展が見られた。また、環境と健康はとりわけ基礎的な内容を含んでおりこの2つの領域に、今後さらに重点的に取り組む必要があると考えられる。
著者
古江 森男 栗山 克美 上井 秀之
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.227-228, 1987

今回,ボルダ振り子の吊り糸の材質・太さ・長さを変えてgの測定を行ったところ,錘が有限の大きさを持つことによる補正,振れ角の補正の他に,吊り糸の質量による補匿もかなり大きく寄与するという結果を得た.学生実験でも,振り子の長さ測定が正確に行われるなら,吊り糸の質量も考慮に入れてgの計算をした方がよいと思われる.