著者
曽根 由希子 吉田 尚史 清木 康
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.68(2005-DBS-137), pp.607-614, 2005-07-15

本稿では精神医学分野データベースを対象とし 病名・症状の抽象度と因果関係性を反映した検索の実現方式を示す.本方式は事象の上位・下位概念といった抽象度依存検索や原因・結果といった因果関係検索などの 特定の方向を有したベクトル空間による検索を可能とする.本方式により 特定の方向性に関する計量を実現することにより 利用者の検索目的に応じた事象やその文書データを検索可能となる.本稿では 精神医学データベースを対象とし 本方式の実現可能性を検証する.
著者
図子泰三 吉田 尚史 清木 康
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.43, no.SIG02(TOD13), pp.216-230, 2002-03-15

本論文では,ドキュメントデータ群を対象とした文脈依存動的クラスタリングの再帰的適用による意味的知識発見方式を提案する.本方式の特徴は,次の2 点にまとめられる.文脈に応じて動的にドキュメントデータ群のクラスタリングを行い,さらにクラスタ群からの知識発見を実現する点,および,共通の性質を有するより多くのドキュメントが含まれるクラスタの抽出を可能とする点である.本方式により,分析対象であるドキュメントデータ群を対象として,文脈や視点に応じた意味的分析結果を動的に得ることが可能となる.応用分野として,医療ドキュメントデータ群を用いたシステム構築,および,実験結果を示し,本方式を適用したマイニングシステムの実現可能性および有効性を明らかにする.
著者
森山 浩司 石津 宏 輿古田 孝夫 豊里 竹彦 太田 光紀 大城 和久 馬 宏坤 兪 峰 佐和田 重信 柳田 信彦 名嘉 幸一 和氣 則江 吉田 延
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.44, no.9, pp.661-669, 2004-09-01 (Released:2017-08-01)
参考文献数
16
被引用文献数
1

健康長寿要因としてのメンタルヘルスの重要性を研究するために,長寿地域である沖縄県北中城村と固有の祭祀行事が生活に息づく知念村久高島において,高齢者の主観的幸福感と健康状態の関連要因について検討した.分析対象は,北中城群173名(男性75名,女性98名),久高群77名(男性24名,女性53名)の65歳以上の高齢者である.主観的幸福感(生きがい感)の指標としてPGCモラールスケール,生活満足度尺度K(LSI-K)を用い,健康度自己評価得点に及ぼす関連因子について重回帰分析を行った.健康度自己評価得点と有意な関連要因は,北中城群ではPGOモラール得点,学歴,久高群では老研式活動能力指標,女性,LSI-K得点,小遣いであった.また一方,主観的幸福感に影響を及ぼす関連因子として健康度自己評価,老研式活動能力指標などがみられたことは,心の健康状態と体の健康状態は表裏一体であることを示している.健康度自己評価にPGOモラール得点,LSI-K得点が有意に関連を示したことは,身体の健康状態の生成に主観的幸福感(生きがい感)がヘルスプロモーション要因として関与することを意味する

1 0 0 0 OA 2.胃癌治療

著者
吉田 茂昭
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.91, no.2, pp.674-684, 2002-02-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
6
被引用文献数
1
著者
室橋 豊穂 関 叉蔵 吉田 幸之助
出版者
JAPANESE SOCIETY FOR TUBERCULOSIS
雑誌
結核 (ISSN:00229776)
巻号頁・発行日
vol.29, no.7, pp.248-252, 1954-07-15 (Released:2011-05-24)
参考文献数
6

Comparative studies were made on the cultural and immunobiological characteristics between Scandinavian and Japanese BCG strains.Each of them grew very nice on the potato-media and their growths were good on the bilepotato medium even from the first transplantation. Their growths were also good on the Sauton medium, but the pellicles were rather thick compared with that of Japanese strain. The growth speed on this medium was slightly more rapid in Swedish and Norwegian strains than that of Danish and Japanese. but the viable units per mg of pellicle were the greatest in Japanese, strain.The bacillary size was compared on the smears prepared from Sauton-potato cultures and it was found that the three strains, Danish, Swedish and Japanese had almost the same average size with similar distribution curves, whereas, Norwegian strain only had rather big size like French strain reported in the foregoing paper.Virulence test as well as challenge test on guinea pigs did not show any difference among those four strains except the difference due to the different amount of viable units inoculated.From these results it is considered that for the maintenance of the original characteristics of BCG strain, it is best at present to maintain it only by the successive transplantation on bilepotato medium.
著者
岩佐 一 石井 佳世子 吉田 祐子 安村 誠司
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.42-50, 2020-01-15 (Released:2020-02-04)
参考文献数
36

目的 子育ては心身ともに負担の大きい活動である。子育て期の女性は,育児・家事の過重負担や児からの頻繁な要求により常態的に注意力が制限されやすいこと,認知機能が低下しやすいことから,様々な失敗(「認知的失敗」)を経験しやすいことが考えられる。本研究では,3か月~6歳の児を養育している女性を対象として調査を行い,①認知的失敗尺度であるShort Inventory of Minor Lapses(SIML)の日本語版を開発し,②認知的失敗尺度の計量心理学的特性(因子分析,妥当性の検証,信頼性の検証,分布形状の確認,就労状況・末子の年齢・児の人数による得点の比較)を行った。方法 インターネット調査会社に委託して調査を実施し,3か月~6歳の児を養育する母親310人を分析の対象とした(25~45歳,常勤職員155人,主婦155人)。認知的失敗尺度SIML(15項目,5件法),就労状況,母親の年齢,末子の年齢,児の人数,世帯収入,育児サービスの利用状況,1日の睡眠時間,疲労感,神経症傾向を調査項目として使用した。結果 SIMLは1因子から成る尺度であることが確認された。記憶愁訴,睡眠時間,疲労感,神経症傾向の各変数と認知的失敗得点の相関はそれぞれ,0.66,−0.17,0.32,0.22(すべて,P<0.01)であった。クロンバックのα係数は0.94であり十分な信頼性が確認された。認知的失敗を従属変数として3要因分散分析を行ったところ,末子の年齢(0~3歳:34.9±11.5点>4~6歳:32.6±10.5,偏η2=0.013),児の人数(1人:32.4±11.3<2人以上:34.9±10.9,偏η2=0.014)の主効果が有意であった。母親の年齢を共変量とする3要因共分散分析を行ったところ,末子の年齢の主効果が有意であった(偏η2=0.014)。結論 子育て期の女性を対象として,認知的失敗尺度SIML日本語版の計量心理学的特性(因子構造,妥当性,信頼性,得点分布)が確認された。
著者
吉田 由美 高木 廣文 稲葉 裕
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.69-77, 1995-02-15
参考文献数
32
被引用文献数
11
著者
宮原 敏郎 廣川 光昭 上田 幹夫 吉田 寛
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.497-503, 1994-07-15 (Released:2009-11-12)
参考文献数
17
被引用文献数
10 10

気泡塔を用いて, 温度とpHが調整された水中にオゾンを含む空気を送入することにより, 水中へのオゾンの吸収特性を実験的に検討した.水中のオゾン濃度はオゾン送入後しばらくして定常値に達した.この定常濃度は送入ガス速度には依存せず, pH, 送入ガスのオゾン濃度および温度の関数となり, pHが小さいと大きく, 温度が低く, 送入ガスのオゾン濃度が大きいと高い値を示した.水中に溶解したオゾンは自己分解するが, その自己分解反応次数はおよそ1.5であった.自己分解速度定数の実験式および秋田らにより報告されている液側物質移動容量係数を用い, ヘンリ一定数を推算する案験式を得た.これらの結果を用い, オゾンの水中への吸収に関する物質収支式をRunge-Kutta-Gill法で解き, オゾンの水中での濃度の時間的変化が推測できることが判明した.
著者
今井 美和 吉田 和枝 大門 真理那 中西 愛海 山越 杏奈
出版者
石川県公立大学法人 石川県立看護大学
雑誌
石川看護雑誌 = Ishikawa Journal of Nursing (ISSN:13490664)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.13-24, 2019-03

HPV ワクチンの接種が推奨されていた世代に属する大学1,2年生女子の子宮頸がんとその予防に関する知識,子宮頸がんと子宮頸がん検診に対する態度の状況を把握することを目的とし,2014 年度に質問紙調査を行い,393 人の結果について分析した.HPV ワクチン接種者は62.3% で,子宮頸がん,HPV ワクチン,子宮頸がん検診の用語は知っていても,子宮頸がんとその予防に関する詳細な内容の理解は十分ではなかった.子宮頸がんに罹患する可能性と子宮頸がん検診の有益性を認識していた者は10% 台で,20 歳からの子宮頸がん検診受診の意識が非常に高かった者は18.6% であった.子宮頸がんとその予防に関する教育を受けた者は29.5%,20 歳からの子宮頸がん検診の受診を周囲から勧められた者は8.4% であり,10 代後半女性の子宮頸がんとその予防に関する理解と認識を深めるために,養護教諭や医師などの専門職がこれらの情報を積極的に提供することが必要であると考えられた.
著者
柴田 恵三 佐原 博之 古木 勲 吉田 豊 北 義人 石瀬 淳 相沢 芳樹
出版者
Japanese Association for Acute Medicine
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.384-388, 1994-08-15 (Released:2009-03-27)
参考文献数
14
被引用文献数
1

Severe accidental hypothermia is associated with marked depression of the brain and cardiovascular function and carries a high risk of mortality. We present three such cases with core temperatures between 18 and 27°C. Two of these patients had cardiac arrest on arrival at the emergency department. Rapid rewarming and successful recovery of spontaneous circulation was accomplished by a combination of direct cardiac compression and continuous irrigation of the pericardial cavity with warm fluids (42°C) in one of the patients with cardiac arrest. The best choice of treatment for severe hypothermia complicated by cardiac arrest is partial cardiopulmonary bypass, but this modality is not readily available in many settings. In such cases, a combination of direct cardiac compression and continuous pericardial irrigation is the best available alternative. Other rewarming modalities for severe hypothermia syndrome are also reviewed.