著者
吉田 孝 中島 秀喜 瓜生 敏之
出版者
北見工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

我々はこれまでに合成および天然多糖類を硫酸化した硫酸化多糖は高い抗HIV作用を持つことを見出し研究を続けている。特に天然多糖カードランを硫酸化したカードラン硫酸は、低毒性であり高い抗HIV作用を示すことを明らかにした。作用機構は、硫酸基に由来する(-)電荷が、HIVのエンベロープタンパク質gp120の(+)電荷集中部位に静電的に相互作用してエイズウイルスがT細胞などへ感染することを阻害すると考えた。インフルエンザウイルスもエンベロープタンパク質を持つ。本研究では、カードラン硫酸の抗ウイルスメカニズムによりインフルエンザウイルスにも適用させた材料化を検討した。
著者
川原 布紗子 吉田 拓矢 野中 愛里 谷川 聡
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.70, pp.253_3, 2019

<p> 本研究は、状況判断の有無による方向転換動作への影響を明らかにすることを目的とした。男子大学サッカー選手12名を対象とし、状況判断を伴った方向転換走 (RAT) およびRATと同様の走路における状況判断を伴わない方向転換走(CODT) を実施し、タイムおよび方向転換前後1歩ずつにおけるキネマティクスを検討した。タイムは方向転換を含む5-13m区間において、CODTがRATよりも有意に早かった。身体重心速度は、身体重心速度最下時点においてCODTが有意に高かった。身体傾斜角度においては、矢状面で差が認められなかった一方で、前額面においてCODTは方向転換前に有意に内傾していた。これらの結果は、CODTは前後方向にはRATと同様の傾きを保持しながら、方向転換前に内傾することで高い速度を維持した減速が可能であったと考えられる。また、股関節では、身体重心速度最下時点においてCODTが有意に伸展位であった。加えて、方向転換足接地時点から身体重心速度最下時点までの股関節角度の変位量においてCODTでは伸展量が大きかった一方で、RATでは屈曲量が大きい結果となった。これらの結果は、状況判断を伴うことで減速における下肢関節の働きが異なる可能性が示唆された。</p>
著者
吉田稔著
出版者
臼杵音楽連盟
巻号頁・発行日
1988
著者
藤野 清次 藤原 牧 吉田 正浩
出版者
一般社団法人 日本計算工学会
雑誌
日本計算工学会論文集 (ISSN:13478826)
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.20050028, 2005 (Released:2005-10-27)
参考文献数
11

The Bi-Conjugate Gradient method or Lanczos algorithm is an important guideline of a generalized CG method. In particular, BiCGStab method is among well known methods for solving a linear system of equations with unsymmetric coefficient matrix. However, the occurrence of breakdown of the methods can cause failure to converge to the solution. In this paper we present algorithm of new product-type BiCG method based on the minimization of an associate residual vector in place of the residual vector. Numerical experiments show safe convergence of the proposed BiCGSafe method as compared with the existing GPBi-CG and BiCGStab methods.
著者
中尾 鷹詔 久保田 智規 吉田 英司
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:21888795)
巻号頁・発行日
vol.2020-OS-148, no.7, pp.1-6, 2020-02-20

近年,動画データの増大が著しく,どのようにサーバやクラウドに転送・蓄積するかが課題となっている.また,ディープラーニング技術の進化に伴い AI による画像解析の需要が高まっている.そこで,我々は動画像を解析可能かつより小さなデータサイズに符号化する手法を研究している.本稿では物体検出手法の一つである YOLOv3 を対象として,AI が物体を検出するのに必要な領域を解析し,不要な領域のみ画質を劣化させる高効率な動画像符号化方式を提案する.本手法を用いることで,人が解析することを想定した符号化方式と比べて圧縮率と検出率が向上することを確認した.

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著者
吉田 昭
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.7, no.4, pp.270-273, 1958-04-05 (Released:2009-06-30)
著者
藤門 千明 安藤 真 山下 淳 吉田 和弘 葛岡 英明 廣瀬 通孝
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.123-130, 2004-06-30 (Released:2017-02-01)
参考文献数
16
被引用文献数
3

The authors have developed a tangible navigation interface to assist navigation in VR(Virtual Reality) space. The aim of this paper is to show our interface is effective on spatial perception. For this purpose, experiments to compare the tangible navigation interface and the game controller were conducted. The results showed that the tangible navigation interface is superior in spatial perception because; 1) a user can always be aware of the bird's-eye view of the VR space, and 2) somatic sensation of a user's arm helps him/her to memorize spatial orientation and distance.
著者
稲橋 正明 吉田 清 蓼沼 誠
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.94, no.12, pp.1006-1015, 1999-12-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
19
被引用文献数
2 3

窒素源の種類によつては培養条件により, 高頻度にTTC染色性のないコロニーが現れることを見出した。それらTTC染色性のない酵母の性質及び醸造特性について調べた。セリン, チロシン, アスパラギン及びアスパラギン酸を単独添加した培地を用い35℃ 以上で培養した場合に, TTC Whiteのコロニーが高頻度で出現した。これらTTC Whiteのコロニーの出現は特にアスパラギン酸及びアスパラギンを用いた場合に著しかった。TTC White株はグリセリン培地に生育せず, チトクロームa+a3の吸収スペクトルが消失していることから呼吸欠損菌であった。これら呼吸欠損菌を用いて小仕込みを行い, 小仕込み酒の成分結果を親株 (TTC Red) と比較したところ, 発酵の遅れ, 酸度の上昇 (リンゴ酸, 酢酸の増加), 香りの低下を招いた。
著者
吉田 英一 大澤 英昭 柳澤 孝一 山川 稔
出版者
Japan Society of Engineering Geology
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.131-142, 1989-09-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
18
被引用文献数
14 12

In order to evaluate the phenomena of masstransportation by groundwater flow in granitic media, it is necessary to make clear geological, hydrogeological and geochemical characteristics of fracture distributed in rock mass.Characteristics of fracture pattern, fracture filling material and alteration in Upper Cretaceous granite are investigated by core logging, mineralogical study, geophysical logging and hydraulic testing. This report describes the results which were obtained in the interval from the ground surface to 500m at Tono area in the central part of Japan.The results are summarized as follows ;(1) Fractures are classified into four groups on the basis of fracture pattern; Planar group (P), Irregular group (I), Curved group (C), and Stepped group (S).(2) Most of fractures belonging to P group and S group have filling materials composed of chlorite, calcite and sericite. Some of the fractures belonging to I group have been filled with materials composed of montmollironite, sericite and chlorite. Fractures of C group hardly have filling material.(3) Some of alterated fracture zones are consisted of P group fractures.(4) As a result of analysis on the fracture pattern and alteration pattern, three segments are recognized; Segment I (from 16.8m to 300m), Segment II (from 300m to 420m), and Segment III (from 420m to 500m). Especially, there are marked differences in fracture pattern and alteration pattern between Segment I and Segment III.
著者
石津 宏 豊里 竹彦 太田 光紀 森山 浩司 大城 和久 輿古田 孝夫 津田 彰 矢島 潤平 兪 峰 吉田 延
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.44, no.9, pp.671-680, 2004-09-01 (Released:2017-08-01)
参考文献数
34

本研究は,固有の祭祀行事が生活の中に息づく沖縄県知念村久高島の高齢者を対象とし,主観的幸福態と健康状態を調べ,その関連要因を検討するとともに,唾液を採取し,その中に含まれるS-IgAや,脳内神経伝達物質の主要代謝産物であるMHPGを測定し,心身相関について検討することを目的とした.久高島で年間20数回も行われる神聖な祭祀行事が,高齢者の主観的幸福感,抑うつ感などのメンタルヘルスや免疫系統に与える影響についても検討した.その結果,久高島の高齢者(65〜96歳,50名)の健康度自己評価は前期高齢者,後期高齢者とも高く,健康老人が多かった.また,健康度自己評価とWHO/QOL26,LSI-K,PGCモラールスケールの3尺度間に有意な正の相関がみられた.唾液中S-IgA値は,70代,80代,90代とも高く,年齢による減弱はみられていない.S-IgAに関与する因子は重回帰分析の結果,WHO/QOL26の下位項目「手段的自立」と有意な関連がみられた.神事を経験した高齢女性では,神事(「祭り」)の後には,唾液中free MHPGが減少する傾向こあった(p<0.10).このことから,久高島高齢者は主観的な健康だけでなく,実際の免疫系統も健康であるという心身相関が示唆された.久高島の伝統的な祭祀行事は心身の安らぎを与え,高齢者のメンタルヘルスと健康に重要な関わりをもつことが示唆された.