著者
吉田 裕彦 井上 雅彦
出版者
一般社団法人日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.311-323, 2008-09-30

本研究は、通常学級に在籍している自閉症児におけるボードゲーム(SSTゲーム)を利用した社会的スキル訓練の効果について検討することを目的とした。通常学級での朝の自由時問における行動を般化場面として事前に測定した。訓練は、ボードゲームをクラスの仲間とともに20分の休み時間を利用して4週間に8回実施した。ゲームにおいてプレーヤーは、サイコロをふり、出た目の数だけコマを進める。チャンスカードのマスにとまると、カードに指示されたロールプレイを仲間と演じる。正しく演じられると2人ともにポイントシールを与えられる。その結果として、ターゲットにされた社会的スキルが向上し、般化場面における相互交渉が増加した。SSTゲームの効果と有効性について考察する。
著者
大塚 文和 中本 壮祐 吉田 誠裕 川西 利昌 増田 光一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.I_917-I_922, 2017
被引用文献数
1

本研究は,東京湾における代表的な親水海浜であるふなばし三番瀬海浜公園の干潟域に最も大きく影響すると考えられる真間川河口前面海域の放射性物質の存在実態を,柱状採泥結果を基に3次元的に把握した.また,先の干潟域における放射線量の経年的な計測結果を通して放射線量の実態の概要を把握した.これらの結果を基に,東京湾における代表的な親水海浜であるふなばし三番瀬海浜公園の干潟域における放射線量の変動の可能性についても検討した.
著者
上野 隆登 吉田 一郎 犬塚 裕樹 堀田 まり子 鳥村 拓司 安陪 等思 香野 修介 林 明宏 渡邊 誠之 赤木 禎治 松尾 和彦 淡河 善雄 高城 喜典 宮崎 洋 佐田 通夫
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.303-308, 2004-10-25 (Released:2011-02-07)
参考文献数
8

医学部4年生の基本的臨床技能実習時に実施するOSCEと筆記試験, 5年生の臨床実習終了時に実施するOSCEと筆記試験, 6年生に実施する卒業試験を各1年ごとすべて受験した96名の医学部学生を対象に各学年次の成績に関する解析を行い, 卒業できた6年生と留年した学生間, および医師国家試験合格者と不合格者間の各年次における試験の合計点の平均値の比較検討, 卒業と国家試験への各学年試験成績の関連性の検討も行った. 各学年次試験成績は各学年間で有意な正の相関を示した. 卒業できた6年生と卒業できなかった学生間の各学年次試験成績の平均値は卒業生の方が卒業できなかった学生群に比較して有意に高い点数であった. また, 国家試験合格者群と不合格者群との各学年次試験成績の比較では, 各年次共に国家試験合格者群の方が高い点数であり, 6年次成績では有意差が見られた. これらの結果より, 医学部4年生に実施する基本的臨床技能実習と5年生の臨床実習が6年生の卒業試験成績に繋がり, ひいてはその成績が医師国家試験の結果に影響を及ぼすことが示唆された.
著者
野村 幸加 吉田 圭一郎
出版者
The Tohoku Geographical Association
雑誌
季刊地理学 = Quarterly journal of geography (ISSN:09167889)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.225-233, 2010-01-31
被引用文献数
1

本研究は,東京ディズニーランドに対して抱くイメージを,その対象者の地域的な背景,特に対象者との距離に着目して明らかにした。居住地の異なる大学生を対象に,SD法に基づいた評定尺度法調査を行い,因子分析を適用して,イメージの構成要素を抽出した。また,因子得点をもとに,東京ディズニーランドまでの距離によるイメージの差異を検証した。因子分析の結果から,東京ディズニーランドのイメージは,主に「心理的因子」,「視覚的因子」の2つの要素によって構成されていた。第1因子である心理的因子には,「わくわくする」「楽しい」など対象者の主観的な感情が表れており,第2因子の視覚的因子は「静か」「緑が多い」といった景観を客観的に捉えたものであった。スピアマンの順位相関係数によると,心理的因子は距離と関係があり,その理由としてカリギュラ効果が考えられた。また,訪問回数を介して距離が視覚的因子に影響を与えていると考えられた。
著者
根本 彰 石井 啓豊 吉田 右子 原 秀成
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1998

本研究では、(1)戦前から戦中にかけてのアメリカの文化外交政策に着目し、(2)アメリカ図書館協会(ALA)やロックフェラー財団が占領政策の背後でいろいろな働きかけをしていたこと、(3)アメリカ図書館学がこの時期に制度化され社会的に一定の位置づけを獲得していたこと、の3点を新しい視点として、在米の資料の発掘をしながら、占領期の図書館政策についての新しい研究領域の開拓を行ったものである。まず、3年間で、イリノイ大学、ミシガン大学、カリフォルニア大学、メリーランド大学、国立公文書館、議会図書館などにおいて資料調査を行い、多数の未紹介の1次資料を発掘し、コピーして持ち帰った。これらの資料のうちかなりの部分を整理して、目録化して報告書に掲載することができた。これらの資料分析の結果、わが国の戦後の図書館政策がアメリカ政府の戦中/戦後の国際的な文化戦略の影響下にあったGHQ/SCAPの教育文化政策に位置づけられることが明らかになった。米国の戦時体制において連邦政府情報一元化政策がとられるなかで、図書館界においても全米的なプログラムが重視された。その延長で戦後の国際的な教育文化戦略においてユネスコがつくられるが、それにも図書館関係者が深く関与する。こうした国際情勢のなかで、陸軍省とアメリカ図書館協会が背後からバックアップしながら、GHQ/SCAPの図書館政策が展開されようとしていた。しかしながら、冷戦体制の顕現化、教育文化の再編より経済的な復興を重視する政策により、制度的な改革は中途半端なものに終わったということができる
著者
松岡 聖二 吉田 稔
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第40回ケモインフォマティクス討論会 山口
巻号頁・発行日
pp.P4, 2017 (Released:2017-10-19)
参考文献数
5

従来の多くの類似性指標は化学構造の全体的な類似度を表しているため、特徴的な共通母核を持ち同様の生理活性を示す化合物同士が、残基のサイズによっては低い類似度を示すという問題点がある。そこで、局所的なグラフ同型性を基にした類似性指標を新たに開発した。当指標をChemical space network(CSN)として知られるネットワーク理論的手法を用いた構造活性相関分析へ応用した結果について報告する。
著者
吉田 真一郎
出版者
帝塚山大学
雑誌
はた (ISSN:13405675)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.88-97, 2009-03-31

2 0 0 0 OA 手話術

著者
吉田義夫 著
出版者
吉田義夫
巻号頁・発行日
1892
著者
金 海麗 田中 隆 河野 功 藤岡 稔大 吉田 都 石丸 幹二
出版者
日本食品化学学会
雑誌
日本食品化学学会誌 (ISSN:13412094)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.136-140, 2006-12-30
参考文献数
23

Shoot, adventitious root and hairy root cultures of Solidago altissima L. were established. Chlorogenic acid and 3, 5-dicaffeoylquinic acid were isolated from the hairy root cultures. 3, 5-dicaffeoylquinic acid was the major secondary metabolites in various tissue cultures of this plant. These polyphenol compounds were easily isolated as the polyphenol-soybean protein complex from the extract of this plant. Solidago altissima L., producing polyphenol compounds with the high concentrations, seemed to have a potential to be as a new resource for functional compounds.
著者
寺尾寿, 吉田好九郎 編
出版者
富山房
巻号頁・発行日
vol.算術之部 上巻, 1909
著者
吉田 準史 川越 伸幸 河村 智博
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:18848354)
巻号頁・発行日
vol.78, no.792, pp.2837-2847, 2012 (Released:2012-08-25)
参考文献数
12
被引用文献数
2

Bicycle is a popular vehicle for general public because of the low price and the easy maintenance, and will be more importance vehicle by the low environmental loading in the future. Improvement of bicycle ride comfort is one of important factors to increase the popularity. In this study, subjective evaluation test and reduction of bicycle vibration were performed to improve it. In the subjective evaluation, low frequency seat vibration was found to affect the ride comfort very much. Subsequently, transfer path analysis (TPA) and hammering test were performed to obtain vibration characteristic of the bicycle for reduction of the seat vibration. Through TPA, rear frame of the bicycle was found to have high influence to seat vibration than that of front side and the vibration behavior was obtained by modal analysis. For reduction of the seat vibration, a spring was inserted to the front of the seat and steel plates were attached to rear frame to increase the stiffness. As a result, the acceleration level at running condition was decreased about 10 dB by the modification, and the ride comfort was improved so much.
著者
宮原 誠 吉田 育弘
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.43, no.10, pp.1129-1136, 1989-10-20 (Released:2011-08-17)
参考文献数
12
被引用文献数
4 7

カラー画像処理や符号化の研究は, (1) 信号を人間の色知覚の3属性 (Hue, Value, Chroma) にもとづく均等知覚空間上で, (2) 処理誤差を実際に知覚される色差と関係づけて扱うことが有効である.この目的で用いる均等色空間として, 色差が定義されている (H, V, C) マンセル色空間を用いることとした.しかし, CIE (1976) L*a*b*色空間にもとづく (R, G, B) ↔ (H, V, C) データ相互変換は精度が低く, また変換表を用いる方法も, 表を内挿する必要があるなど, 実用上の支障が多い.そこで本論文では, MTMと名付けた数学的 (R, G, B) → (H, V, C) データ変換方法を提案する.MTMは, ある仮定した変換関数の未定係数を, カラーテレビの色再現範囲から均等にサンプルした250の代表色にもとつく重回帰分析によって決定したものである.また, ニュートン法を応用した逆変換の方法を示した.最後に, MTMとこの逆変換法を組み合せれば, 充分精度良く, かつ, 簡単に (R, G, B) ↔ (H, V, C) データ相互変換が行えることを確認した.