著者
葛西 順一 森 武 中野 昭一 油座 信男 飯本 雄二 吉田 和人 小林 一敏
出版者
早稲田大学
雑誌
早稲田大学人間科学研究 (ISSN:09160396)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.41-48, 1989-03-25

The purpose of his study was to investigate the speed and the accuracy of smash strokes of forehand in which conditions of various timing and hitting point in table tennis. Two male subjects participated in the world championships, and one of them participated in The 24th Soeul Olympic Games. The pictures of the action in hitting was recorded by a video cassette recorder while the reaction of three dimentional forces of forceplate and the wave of impact on the racket were synchronized on date recorder. The results obtained as followes. 1) The ball speed were between 17.6m sec. and 26.0m sec., and the accuracy were 69 % and 74 %. 2) Player with higher performance showed higher accuracy of smash strokes in front position trend to use his leg and arm more efficiently and sufficiently for make the distance the middle point of a circle of turning of trunk shorter. 3) Player with higher performance showed higher speed of smash strokes in middle position trend to use his leg and arm more efficiently and sufficiently for make the distance the middle point of a circle of turning of trunk longer. The results obtained were as follows. It was guessed that to control the distance the middle point of a circle of turning of trunk strongly influenced on the accuracy and the speed of ball smashed in front and middle position.
著者
植竹 勝治 中谷 治奈 増田 尚子 吉田 善廣 江口 祐輔 田中 智夫
出版者
麻布大学
雑誌
麻布大学雑誌 = Journal of Azabu University (ISSN:13465880)
巻号頁・発行日
vol.17/18, pp.191-193, 2009-03-31

γ-アミノ酪酸 (GABA) の経口投与が肉用牛の長距離輸送および出荷・屠畜時のストレスを低減するかどうかを調べた。試験1では,対照区の去勢牛4頭に20mLの蒸留水を,処理区の去勢牛4頭に体重当たり10mgのGABA粉末を20mLの蒸留水に溶解した水溶液を,それぞれ130.1kmの陸路輸送直前に経口投与した。分散分析の結果,供試牛の唾液中コルチゾール濃度に対する処理と輸送経過時間との交互作用は,経過時間が60分までは有意 (P<0.05) であったが,120分以降については有意ではなくなった。試験2では,肥育牛20頭を5頭ずつ4処理区に分け,屠畜場への輸送前と翌朝の屠畜直前に,G区には13gのGABA粉末を100mLの蒸留水に溶解した水溶液を,S区には100mLの生理食塩水を,SG区には輸送前に生理食塩水と屠畜直前にGABA溶液を,それぞれ経口投与した。C区には輸送前も屠畜直前にも何も投与しなかった。多重比較検定の結果,いずれの処理区のウシの血漿コルチゾール濃度も,C区のウシよりも有意に低かった (全てP<0.01)。血漿アドレナリン濃度も,C区に比べ,S区のウシで有意に低く (P<0.05),G区のウシで低い傾向 (P<0.10) がみられた。これらの結果から,GABAの経口投与は,肉用牛の輸送および屠畜時のストレスを投与後数十分間は低減させることが確認された。
著者
飯塚 朋子 谷 万喜子 高田 あや 井上 博紀 鈴木 俊明 若山 育郎 吉田 宗平
出版者
関西理学療法学会
雑誌
関西理学療法 (ISSN:13469606)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.127-132, 2002 (Released:2005-05-21)
参考文献数
14

Cervical dystonia appeared in March 1998, and it seemed that no treatment was effective. Treatment by means of acupuncture started in March at Kansai College of Oriental Medicine. In the patient with cervical dystonia, EMG at the initial treatment showed only left splenius (SPL). Also shortening of the neck in the left frontal side was found, to treat these symptoms multiple epidermis needles was used. The retaining needles were GV20 for involuntary movement and SI3 for SPL. After 2 months from the start of treatment there was improvement of the neck posture in the sitting position, and smooth neck movement. This case also proves that EMG analysis and correct treatment by means of acupuncture improves the symptoms.
著者
吉田 英生 石部 英臣 松井 裕樹 江川 猛 吉冨 聡 桑原 健雄 齋藤 元浩
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
年次大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.351-352, 2004

A hybrid gas bearing with water evaporation from ultra-fine porous medium is newly proposed. The proposed bearing is considered to be applied to microturbines and have mainly three advantages suitable for the applications. The first is the stability improved by water evaporation from ultra-fine porous medium. The second is the effective lubrication by liquid water at start and stop of the journal rotation. The third is the cooling effect on the high-temperature journal due to water evaporation. A preliminary experiment is conducted, and the stable start and stop of the journal rotation are confirmed.
著者
吉田 隆雄 幸田 健一 中尾 進太郎 大山 行也
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.146, no.2, pp.106-114, 2015
被引用文献数
1

ニボルマブ(遺伝子組換え)[商品名:オプジーボ<sup>®</sup>点滴静注20 mg,100 mg,以下ニボルマブ]は,ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体であり,「根治切除不能な悪性黒色腫」を効能・効果として,2014年9月より世界に先駆けて日本で発売された新たな免疫チェックポイント阻害薬である.非臨床試験において,ニボルマブは,ヒトPD-1の細胞外領域に特異的に結合し,PD-1とPD-1リガンド(PD-L1およびPD-L2)との結合を阻害した.また,ニボルマブは抗原刺激によるヒトT細胞の増殖およびIFN-γ産生を増強し,悪性黒色腫患者T細胞を用いた悪性黒色腫抗原ペプチド再刺激系においては,腫瘍抗原特異的CD8陽性T細胞およびIFN-γ産生細胞を増加させ,ヒト悪性黒色腫細胞に対するCD8陽性T細胞の細胞傷害活性を増強した.さらに,ニボルマブは各種抗原を接種したサルの細胞性および液性免疫応答を増強し,抗マウスPD-1抗体4H2は,マウス同系担がんモデルにおいて腫瘍組織中の免疫関連遺伝子の発現量を増加させ,抗腫瘍効果を示した.このようにニボルマブは,PD-1とPD-1リガンドとの結合を阻害し,抗原特異的なT細胞の増殖,活性化およびがん細胞に対する細胞傷害活性を増強することで抗腫瘍効果を示すことから,悪性腫瘍に対する新たな治療薬になると考えた.臨床試験において,悪性黒色腫患者を対象とした国内第Ⅱ相試験にて有効性,安全性および忍容性が確認されたことから,ニボルマブは悪性黒色腫の有用な治療薬となりえることが示された.本試験結果を踏まえ,2013年12月に製造販売承認申請を行い,2014年7月にニボルマブは世界初の抗PD-1抗体として製造販売承認を取得した.現在,様々ながん腫に対するニボルマブの臨床試験が実施されており,今後ニボルマブが,がん治療の選択肢を広げるものと期待される.
著者
吉田 雅子
出版者
宝塚造形芸術大学
雑誌
Artes : bulletin of Takarazuka University of Art and Design : 宝塚造形芸術大学紀要 (ISSN:09147543)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.127-141, 1992-03-31

映画が誕生してまもなく100年,トーキーになってから60年以上になる。現在の映画では,映像と音楽は切りはなして考えられない。トーキー以前のサイレント映画の時代でも,音楽と映画は深い関わりを持っていた。以下は,音楽の視点からみたサイレント映画の歴史を,欧米と日本に分けて述べたものである。
著者
嶋村 崇 畠山 省四朗 岩瀬 将美 貞弘 晃宜 大崎 大 吉田 康平 川崎 崇博 久保 槙太郎 寺田 達典
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.33, 2008 (Released:2009-04-14)

本研究では一輪車操作を上達させる支援システムの構築を行う. 操作補助は,真に補助を必要とする時のみに行うことが望ましいと考え,一輪車操作補助においては,一輪車に乗って倒れてしまう限界領域を見極めた上で支援することが重要となる. 本稿では操作者が一輪車に乗っている状態の物理モデルを立て,モデルに基づき,倒れる限界領域の導出について検討する.
著者
吉田 雅則 西澤 真樹子 見明 暢 和田 岳
出版者
神戸芸術工科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本申請研究においては当初の目的どおり、博物館や資料館に収蔵されている動物(主に哺乳類)の骨格標本から「手」を題材としてフォトグラメトリーにより3Dデータ化、3Dプリンタによる立体出力を行い、手作業による組み立てを経て正確な交連骨格標本のレプリカを作成する。さらにデザイン関係者やアートの実践者、博物館関係者に向けて広く公開し、様々な意見や活用方法に関するレスポンスを得るなどし、それぞれの専門分野への応用の糸口を探ることを目的としている。当該年度においては、昨年度に確立したクリーンなデータを得る手法や立体出力のノウハウを基盤とし、それを実践。撮影方法やデジタルツールの使用法を工夫しつつさらなる効率化を獲得することができた。また「大阪市立自然史フェスティバル」、「いきもにあ」などの展示イベントへの出展や日本哺乳類学会における自由集会での発表なども行うことができ、デザイン関係者や博物館関係者からの意見を収集するなど、当初の目的に適った発表を行うという点においても順調である。さらに、特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワークの協力により、ヘラジカの前肢の骨格を借り受けてスキャンを実現した。前年ながら欠損した部分が数点見つかったため、現在は今後は足りない部分を他の標本から流用したりゼロから仮の形状の制作を行うなどの展開を見込んでいる。また、現在は大阪市立自然史博物館より、カバ、シカ、ゾウの前肢を借り受けてスキャンを行っている。 新たな展開としては微細な動物の拡大模型についても検討中である。
著者
小海 宏之 朝比奈 恭子 岡村 香織 石井 辰二 東 真一郎 吉田 祥 津田 清重
出版者
藍野大学
雑誌
藍野学院紀要 (ISSN:09186263)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.59-66, 2000

Folstein, M. F.(1975)らが開発した簡易な認知機能検査であるMini-Mental State Examination(MMSE)は,臨床的有用性が高く,様々な分野の認知機能検査として用いられてきている。しかし,原版及び既に訳出されている日本語版ともに,重症度の判別基準は,まだ示されていない。そこで,今回,われわれは,改変した日本語版MMSE-Aino(MMSE-A)を作成し標準化を行い,さらに,MMSE-Aに重症度判別基準を適用した。その結果,MMSE-Aの平均点±標準偏差は,重度認知障害群で4.6±4.1,中等度認知障害群で11.2±3.8,軽度認知障害群で16.9±3.5,境界域認知障害群で19.1±2.4となった。また,MMSE-Aは,HDS-R(Hasegawa Dementia Scale-Revised)及びNDS(Nishimura Dementia Scale)との併存的妥当性が非常に高いことが確認された。また,MMSE-Aの再検査信頼性もきわめて高く,高い内的整合性と高い信頼性をもっていることが確認された。
著者
吉田 真 新海 明
出版者
Arachnological Society of Japan
雑誌
Acta Arachnologica (ISSN:00015202)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.21-25, 1993 (Released:2007-03-29)
参考文献数
9
被引用文献数
5 8

富士山麓の溶岩洞の一つである蝙蝠穴とその付近で, サンロウドヨウグモの捕食行動と網構造の調査を行った. このクモはヤマジドヨウグモと同様に, 網にかかった特定のタイプの餌に対して糸の投げかけによって攻撃した (攻撃ラッピング). オオドヨウグモ属の各種は攻撃ラッピングを行わず, ドヨウグモ属の2種はそれを行うことから, 攻撃ラッピングはドヨウグモ属の行動上の一特性かもしれない.
著者
吉田 右子
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.103-111, 2004-10-10 (Released:2017-05-04)

本研究では1960年代から1970年代の子ども文床運動を分析する。子ども文庫活動は子どもの読書環境の向上を願う母親の要求を出発点とし,そこから派生した公共図書館設置にかかわる住民運動として1つのムーブメントとなった。文庫活動は日本独自のユニークな文化運動として発展を続け,全国に3,000以上ある文庫はわが国の児童図書サービスの重要な拠点となっている。本研究では初期子ども文庫活動に3つの時代区分を与えた上で,文庫と公共図書館の関係を整理する。そして先行研究が図書館サービスの存在に拠って文庫をとらえてきたこと,さらにそれが文庫研究の範囲を限定してきたことを指摘する。さらにコミユニテイの読書環境を視野に入れた研究を進めていくために必要な要素を先行研究から抽出した。(1)既存の読書運動との連続/断絶, (2)石井桃子『子どもの図書館』の影響, (3)文庫を担う母親のとらえかたの3論点が,今後の文庫研究における議論の手ががりとして引き出された。