著者
田中 宏二 小川 一夫
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.171-176, 1985-06-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
13

The purpose of the present study was to analyze the influence of father's occupation on career choices of their children in connection with children's inheritance of their father's occupation. The subjects were children whose father's occupation has long been either school teacher (n=267), or college professor (n=363), or architect (n=153). The main results were as follows. 1) Compared with the ratios of eldest children choosing any of the three occupations mentioned above other than the father's, those entering the same as their father's weresignificantly high. 2) As for the environmental models as in Holland's theory, the relationships existing between father and son together with father and daughter, was related to his hypothesis. 3) Using the quantification method II as a method of determinant analysis in the process of occupational inheritance, parental expectation and identification, the age of a child and its educational background was found to contribute largely to decide upon its occupational inheritance.
著者
太田 純子 川津 智是 調 裕次 矢敷 敦 松岡 縁 小川 一恵 板東 弘子
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.273-276, 1993

心因的背景が原因となった剥脱性口唇炎の2例を報告する。症例1の17歳男性は思春期における自我同一性形成途上での不安, 葛藤, 挫折感が自傷行為になったと考えられ, 症例2の17歳女性は醜形恐怖症が原因となったと考えられる。いずれも皮膚科的治療では寛解に至らず, カウンセリングや向精神薬によって精神状態が改善してはじめて口唇炎も改善した。
著者
安藤 史高 Ando Fumitaka 中西 良太 Nakanishi Yoshifumi 小平 英志 Kodaira Hideshi 江崎 真理 Esaki Mari 原田 一郎 Harada Ichiro 川井 加奈 子 Kawai Kanako 小川 一美 Ogawa Kazumi 崎濱 秀行 Sakihama Hideyuki
出版者
名古屋大学大学院教育発達科学研究科
雑誌
名古屋大学大学院教育発達科学研究科紀要 (ISSN:13461729)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.237-245, 2000-12 (Released:2006-01-05)

The purpose of this study is to construct the Multidimensional Optimism Assessment Inventory (MOAI) and to examine its reliability and validity. Prior to the investigation, three subconcepts of optimism (optimistic expectancy, optimistic evaluation, and easy switching) were hypothesized and 46 items (optimistic expectancy; 24 items, optimistic evaluation; 16 items and easy switching; 6 items) were selected. Four hundred and sixty undergraduates were administrated MOAI and other scales. Exploratory factor analysis yielded 6 factors, so 6 subscales were constructed (optimistic evaluation for ability, easy switching, optimistic expectancy for external resources, optimistic expectancy for luck, groundless optimism and optimistic expectancy for future). Except for groundless optimism subscale (α=.56), Cronbach's alpha coefficients of five subscales were moderately high (they were greater than .65). The correlations between the score of MOAI and other scales supported hypothesized relations. Taken together, the result confirmed the reliability and validity of MOAI, at least partially.
著者
池田 和彦 竹石 恭知 小川 一英
出版者
福島県立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

骨髄増殖性腫瘍(MPN)は真性多血症 、本態性血小板血症および原発性骨髄線維症(PMF)を含み、成熟した骨髄系細胞の増殖から骨髄線維化や急性白血病への進展を来すが、その進展機序の多くは不明である。今回の研究によって、MPNの中でも、HMGA2は特にPMFにおいて高発現していること、HMGA2高発現にはlet-7マイクロRNAの低下が関与していることが示唆された。一方、HMGA2発現はDNAメチル化などにも関与し、ヒストン脱アセチル化酵素阻害薬によって制御されることも判明した。さらに、HMGA2発現が長期間持続することによって無効造血など病態の進展が見られることがマウスの検討で示された。
著者
西村 桂一 北田 好男 金田 泰雄 村松 宜江 小川 一 飯島 敬 高倉 伸有
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.169-175, 1996
被引用文献数
2

四季の変動が非常に大きいわが国において, 人の肌色は四季の変化に従って変動することが推定されるが, その変化が太陽光量の増減による皮膚メラニン量の変化によるものか, 温度変化による皮膚血流の変化によるものかは, 非常に興味深い点である。<br>ある種の生物では, 季節の変動を太陽光の量で認識して, 来たる季節に備えることが知られているが, 我々はヒトには太陽光の変化により, 来たる季節に向かって皮膚血流量が変動をきたす「季節先取りプログラム」ともいうべき働きの存在を想定し, それに伴って肌色が変化すると仮定した。<br>そこで今回, 太陽光の変化曲線と一致する「東洋の季節」に従った測定時期を設定し, 色彩色差計を用いて肌色の季節変動を測定した。<br>男性の通年測定データから, 肌色の色相が「東洋の季節」に於ける春夏と秋冬で二相性に変動するという結果が得られた。またその変曲点は立春, 立秋の頃と推定された。<br>興味あることに, この変動は, 顔面等の露出部位だけでなく, 前腕や上腕のような非露出部でも認められた。この結果から, 肌色の季節変動の主原因は生体側の血流動態の変化によるもので, 外部からの直接的な光刺激に伴う皮膚メラニンの増加ではないと考えられる。この事から, 長時間人工光環境にさらされているヒトにも, 太陽光の変化を感知し, 生理反応を示す「動物」としての季節対応システムが今なお残されていることが示唆された。<br>女性においては, 頬の色相変化は男性と同様の変化を示したが, 額部では夏から冬にかけて色相値の変動はほとんど見られなかった。この違いは, 女性の日焼け防止に対する意識や行動, 性周期に伴う肌色変動などが影響しているものと考えられる。<br>今回の実験結果を, 化粧品的な立場から考えた場合, 肌色は春分, 秋分にはすでに夏型, 冬型となっていることから, 季節によって変化する肌色に合わせたメーキャップを行うためには, 東洋の季節に合わせて, 現状よりも1-2ヵ月早めに, 色号数の取り替えを行うことを提案したいと考える。
著者
小川 一美
出版者
社会言語科学会
雑誌
社会言語科学 (ISSN:13443909)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.27-36, 2006-09-30

本研究では,2者による自然会話場面を,「テキスト条件」「テキスト+交替潜時条件」「音声条件」「ビデオ条件」という4条件で呈示し,手かがり情報の相違が印象形成に及ぼす効果を実験を通して検討した.社会的存在感理論(Short et al., 1976)などに基づき,「ビデオ条件」>「音声条件」>「テキスト+交替潜時条件」>「テキスト条件」の順に会話者に対する親しみやすさや魅力が高く評価されるという仮説を設定した.実験の結果,「ビデオ条件」が「テキスト条件」や「テキスト+交替潜時条件」よりも個人的親しみやすさが高く評価され,この仮説は部分的に支持された.他にも,「テキスト条件」と「テキスト+交替潜時条件」よりも「音声条件」および「ビデオ条件」の方が社会的望ましさが高く評価されること,そして,音声情報が手かがりとして加わることによって会話の速度や反応の速さに関する側面の印象が変化するといった結果などが得られた.
著者
小川 一 高井 裕司 水野 雅信 村岡 道明
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.137-138, 1997-03-12

プロセッサ設計において、RTレベルより上流でのアーキテクチャの検証及び性能評価を行う試みはいくつか行われでいる。この際、用いられるアーキテクチャの動作記述には、次の点で課題があった。・動作記述の拡張性、流用性 ・下流設計環境との整合性 そこで上記課題を解決するために、アーキテクチャレベルのモデルを明確化し、汎用的なハードウエア記述言語 (Verilog-HDL)を用いて、高速なシミュレーシヨンと性能評価を可能とする動作記述の規約化を行った。本稿では、Verilog-HDL によるアーキテクチャレベルでの動作記述 (アーキテクチャ動作記述) 及びそのモデルを提案し、これを用いた設計フローと通信用プロセッサでの評価結果を報告する。
著者
小森 貞男 深町 浩 真岡 哲夫 日高 哲志 小川 一紀
出版者
日本育種学会
雑誌
育種学研究 (ISSN:13447629)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.137-145, 2002-09-01
参考文献数
12
被引用文献数
1

パパイアは、中央アメリカ原産で世界中の熱帯・亜熱帯地域で栽培され、その年間生産量は720万トン(2000年、FAO)に達し、重要な熱帯果樹の一つである。パパイアは直立した幹を持つ草本性植物で、高いものでは10mに達する場合がある。葉は大型の掌状で頂部に群生する。雌雄異株に加え、両性花をつける株(両性株)がある。両性株は栽培環境で、両性花以外に雄花や雌花をつけることがある。このようにパパイアの花の性は複雑で、Storeyは花の形態で7つの型に分類している。播種後9~14ヶ月で結果時期に入り、量の変動はあるものの、果実は7~8年間周年での収穫が可能である。果実形は、花の種類によって長楕円形、球形、洋ナシ型などを呈する。果物として生食する他、完熟前の果実を野菜として利用する。ブラジルが第一の生産国で300万トン以上に達し、ほとんど自場消費されている。アメリカ合衆国(米国)ハワイ州の生産量は2万トン弱と多くはないが、ハワイで開発されたSolo系品種の品質は良好で、多くが輸出されている。日本では、南西諸島においてパパイアが自生化しており、また生産量は500t程度と少ないものの露地や施設で栽培されている。
著者
鈴木 明宏 西平 直史 高橋 広雅 小川 一仁
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究では携帯電話を用いた簡易経済実験システム「Easy Economic Experiment System (E3)」を開発した。また、E3を用いた教育実験を講義に取り入れたときの教育効果の検証、及びE3を利用した経済実験と伝統的に行われてきた紙実験との実験結果の比較を行った。分析の結果、教育効果については教育実験に参加あるいは見学した学生の方が小テストの成績が通常形式の講義のみよりも有意に高いことが示された。また、E3を用いても紙を用いた経済実験と同様の実験結果が得られることが示された。

1 0 0 0 宿怨

著者
小川一水著
出版者
早川書房
巻号頁・発行日
2012
著者
萩原 秋男 小川 一治
出版者
名古屋大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1991

1.実験林及び実験方法 19年生(1993年現在)ヒノキ林からサイズを異にする5個体を選び、2台の立木同化測定装置を順次、各個体に移し替えながら個体レベルのCO_2ガス交換速度を昼夜連続して測定した。また、測定個体の毎木調査(樹高、生枝下高、生枝下高幹直径、樹高の1割高での幹直径、地際から50cm間隔での幹直径)を毎月、実施した。2.結果 個体レベルで測定された年総光合成生産量p[kg(CO_2)tree^<-1> yr^<-1>]は個体の幹材積v[dm^3]が大きいほど大きく、両者の関係は以下に示す拡張されたべき乗式で表された。p=g(v-v_<min>)^h (g,v_<min>,h;係数) (1)上式は、個体幹材積がv_<min>に近づくにつれて、個体の年総光合成生産量が急激に減少してゼロとなることを示しており、v_<min>は林分で生存可能な最小個体の幹材積と見なすことが出来る。また、べき指数hの値はほぼ2/3となり、サイズの大きな個体の年総光合成生産量は個体の表面積にほぼ比例していると言えた。また、年呼吸消費量r[kg(CO_2)tree^<-1> yr^<-1>]は年総光合成生産量pに比例していた。r=kp (k;定数) (2)比例定数kの値は0.38となり、年呼吸消費量は年総光合成生産量のほぼ4割に相当していた。式(1)と式(2)を仮定することにより、年呼吸消費量rの個体幹材積vへの依存性は次式で与えられる。r=g'(v-v_<min>)^h (g'=kg) (3)実測結果は、式(3)に良く適合していた。以上の結果は、時間経過に伴う林分の物質生産機構の推移を、個体レベルでの物質経済の面から説明可能であることを示唆している。
著者
家村 浩和 小川 一志 五十嵐 晃 高橋 良和 松久 貴 佐藤 忠信
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1996

本研究では、隣接する橋桁構造系や隣接建物系を取り上げ、それらの連結装置による連結により、同時振動制御を行うことを目的として、理論的実験的側面から種々の検討を行った。得られた主な結果は、次のとおりである。1) 大地震に対する制震システムにおいては、入力レベルに関わらず装置の性能制約範囲を超えない制御を実現する必要がある。特にアクティブマスダンパー装置における補助質量の変位制約問題を解決するために提案されている非線型可変ゲイン制御の実用性を検証するため、AMD装置を実物大構造フレームに実装した実験を行った。可変ゲイン制御アルゴリズムにより十分な制震効果を確保しつつ、装置の能力を有効に用いた制御が実現されることを示した。2) 阪神高速3号神戸線の震災復旧において、上部をラーメン構造とし橋脚の下端部に免震支承を設置するタイプの道路橋が建設されている。このタイプの免震橋では地震時において、免震支承には水平変形だけでなく、従来考慮されていなかった曲げ(回転変形)や軸力の変動が生じる。そのためそれらの効果の影響を実験的に評価する必要がある。そこで本研究では、多軸載荷が可能となる実験システムを用いて免震支承(LRB)の載荷実験を行い、水平変形・回転変形・変動軸力同時載荷条件下での復元力特性を検討した。その結果、変動軸力の効果は、回転変形の効果に比べ復元力特性への影響が大きいこと等を示した。3) 隣接する橋桁構造系や隣接建物系を制震する手法として、両者をジョイントダンパーで連結し、一体的に制御する方法が提案されている。本研究では5層と3層の隣接構造物の応答低減効果を得る手法として、LQ理論及びH^∞理論により制御器を設計し、シミュレーションを行った。特に制御における時間遅れの問題を取り上げ、数値モデルに対する検討を行った。その結果、H^∞制御においてはLQ制御に比べてはるかにロバスト安定性が得られ、ジョイントダンパーへの適用において優れていることが示された。
著者
小川 一夫
出版者
神戸大学
雑誌
國民經濟雜誌 (ISSN:03873129)
巻号頁・発行日
vol.161, no.4, pp.59-78, 1990-04