著者
小川 祐樹 山本 仁志 宮田 加久子
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.483-492, 2014-09-01 (Released:2014-08-27)
参考文献数
38
被引用文献数
3

The purpose of this paper is to test the Spiral of Silence theory in Internet society. Even today Noelle-Neumann's Spiral of Silence Theory is an important topic on the formation of public opinion. In the Spiral of Silence Theory up to now, the willingness to speak out has been handled as a dependent variable. However, there is significant bias in the question as to what extent the willingness to speak out actually influences the number of times a person speaks out. In addition, snowball sampling has been used, even in regard to the distribution of opinions of persons close to an individual. Accuracy increases because the attitudes of direct close users can be studied; however, only a small portion of close users can be studied. One defect of this approach is that it is actually quite costly. We use as a dependent variable the actual number of `tweets' on Twitter rather than willingness to speak out. In addition, for the attitude of close users, we used machine learning to estimate the attitudes of persons the users came in contact with, and we quantified homogeneity. We used and combined social investigations and behavior log analysis. With these, we were able to adopt simultaneously the following to a model: 1) individuals' internal situations, which can only be clarified by a questionnaire. 2) the actual quantity of behavior and the structure of communication networks, which can only be clarified through analysis of behavior logs. In the result, we found that a person's perception that their opinion in the majority and estimated homogeneity had a positive effect on the number of times a person spoke out. Our results suggest that the spiral of silence in regard to actual speaking out on Twitter.
著者
西 朋里 小川 祐樹 高 史明 高野 雅典 森下 壮一郎 服部 宏充
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.WI2-E_1-9, 2021-01-01 (Released:2021-01-01)
参考文献数
21

With the rise of Internet TV and other new media, people are now viewing the news through a variety of conduits. In addition, the influence of news media on people is changing. Viewers can post comments in Internet TV, and these comments has the viewers’ opinions of the news contents. Therefore, analysis of viewers comments is important in revealing the effect of the news. In addition, these comments are posted based on the morality of the viewers, and point of view of morality is considered important in the analysis of viewer comments in news. Therefore, this study purpose is to clarify the opinion on Internet TV news programs from a moral-based analysis viewers’ comments. This study analyzed the trend of viewer comments on ABEMA news programs using comment length and the application of two methods. First, the morality of viewer comments was analyzed by calculating the moral/immoral expression rate for each program using the moral foundation dictionary. Second, the distributed expressions of viewer comments (calculated by Doc2Vec) were clustered by k-means++, and program trends were analyzed using the cluster characteristics. The results indicated that there was no difference in comment length between the two program types. Comments on soft-news programs had a high moral/immoral expression rate for politics or current events. In contrast, comments of hard-news programs did not show a characteristic trend. A viewer can easily participate in the discussion, because the soft-news program deals with the same news for a long time as the news content is limited compared to the non-discussion program.
著者
平澤 真大 小川 祐樹 諏訪 博彦 太田 敏澄
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.13, pp.1-8, 2011-10-27
被引用文献数
1

インターネットの普及によって,ニコニコ動画のような動画共有サイトの需要が高まり,結果多くの動画コンテンツが蓄積されている.これら蓄積された動画コンテンツの中には多くの人には知られていないが,視聴した際に多くの人の興味・関心が湧くコンテンツが多く埋もれていると考える.我々はソーシャルノベルティのある動画を 「社会的には知られていないが,より多くの人が興味・関心を持つコンテンツ」 と定義し,ソーシャルノベルティのある動画を発見するため 「もっと評価されるべき」 タグに注目した.本稿ではソーシャルノベルティのある動画発見のため,「もっと評価されるべき」 タグの分析と,それを用いた機械学習の精度分析の結果を報告する.Recently, the Web technology enables people to watch VoD services such as NicoNico Douga. However, there are so many video contents in the site that Not known but intersting, "Social-Novelty" videos are sunk in them. To support users to find interesting video sunk in NicoNico Douga, a recommendation system of "Social-Novelty" videos is proposed. Tags of contents rated as "would be higher rated" are analyzed, and found typical tags attached to such contents. This paper reports the result of analysis of the tag "would be higher rated", and precesion analysis of a classification of the machine learning using it for the recommendation system with "would be higher rated".
著者
結束 貴臣 今城 健人 小林 貴 本多 靖 小川 祐二 米田 正人 斉藤 聡 中島 淳
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.152, no.4, pp.187-193, 2018 (Released:2018-10-05)
参考文献数
14

肥満・メタボリックシンドロームの増加に伴い非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)はわが国に2,000万人程度と患者数が多い.NAFLDのうち1~2割が非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)へ,さらに肝硬変や肝蔵がんに至るとされておりその対策は非常に重要である.患者数は増加の一途を辿っているが,その病態は多岐にわたり有効な治療はいまだ食事・運動療法が中心である.NASHの組織像は,好中球浸潤が主体であり,その病態進展にはグラム陰性桿菌由来のエンドトキシンの関与が推察されてきた.NASH進展におけるエンドトキシンを介した腸肝連関における肝臓側の要因として肥満を呈する高レプチン血症がNASH患者のエンドトキシンに対する過剰応答は重要なファクターである.さらに腸管側の要因として腸管バリアー機能の低下による腸管透過性の亢進が問題となっており,これらによって門脈中のエンドトキシンの増加をきたす.次世代シークエンサーの登場により,NAFLD/NASHにおける腸内細菌叢が解明されつつある.腸内細菌の乱れが引き起こす腸管透過性亢進よる血中エンドトキシン上昇はNASH病態に重要であり,腸管透過性亢進の制御はNAFLD/NASH治療に新たな可能性を秘めているとわれわれは考えている.
著者
唐 鈺穎 小野 はるか 小川 祐子 小澤 美和 田巻 知宏 大谷 弘行 清藤 佐知子 鈴木 伸一
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.169-177, 2021 (Released:2021-05-21)
参考文献数
27

【目的】対象者の属性を調整した場合,乳がん患者である母親の抑うつ・不安と家族機能が子どものQOLに影響を及ぼすかどうかを検討する.【方法】交絡因子となる対象者の属性別にサブグループに分けて,抑うつ・不安と家族機能を独立変数,子どものQOLの合計得点を従属変数とした2要因分散分析を行った.【結果】各属性のサブグループにおいて,母親の抑うつが高い場合は母親の抑うつが低い場合よりも子どものQOLが有意に低いことが示された.きょうだいの有無のサブグループ,母親の化学療法の受療有無のサブグループにおいて,家族機能による子どものQOLに差異がみられた.【結論】今後,子どもを持つ乳がん患者の家庭を支援する際に,子どものきょうだいの有無や乳がん患者の化学療法の受療有無などといった属性も考慮したうえで,母親の心理状態と家族機能にアプローチする必要があると考えられる.
著者
小川 祐樹 山本 仁志 宮田 加久子 池田 謙一
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

Twitter上の社会的ネットワークがもたらす情報接触やコミュニケーション環境は、意見の異なる他者への接触機会を促進させるのか、あるいは、選択的接触を促進させるのか。本研究では、これらを探るための基礎的分析として、社会調査のデータと、Twitter上で得られる個人の行動ログのデータを結びつけた分析により、個人の社会的態度とTwitter上で形成するフレンドや情報接触環境の関連性について探る。
著者
五味 馨 藤田 壮 越智 雄輝 小川 祐貴 大場 真 戸川 卓哉
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G(環境) (ISSN:21856648)
巻号頁・発行日
vol.76, no.6, pp.II_249-II_260, 2020 (Released:2021-03-08)
参考文献数
40

2018年4月に閣議決定された第五次環境基本計画において「地域循環共生圏」が大きく打ちだされ,政府の施策・事業にもその理念が取り入れられつつある.これまでのシステム・アプローチを基礎とした持続可能な発展に関する研究はこれと共通する部分が多く,その実現に大いに貢献することが出来るものと考えられる.本研究では提案型論文として,地域循環共生圏の考え方を取り入れたシステム研究の推進に必要な基礎的・理論的な整理と課題の検討を行う.まず地域循環共生圏の定義を確認し,その中核的な要素を抽出した「原則」として目標・方法・条件を提案する.また,行政計画や既往研究における圏域概念を分類して地域循環共生圏を位置づける.さらにシステム的な研究において必要となる課題を挙げ,その初動的なアプローチとして地域循環共生圏構築の活動をその構成要素に分解して構造化する手法を開発し,分析の基本的枠組みとして提案する.
著者
山本仁志 小川祐樹 宮田加久子 池田謙一
雑誌
研究報告知能システム(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.5, pp.1-7, 2013-03-03

ソーシャルメディアにおけるコミュニケーションは世論形成においてどのような影響を持ちうるであろうか。東日本大震災を契機に Twitter や Facebook の普及率が急増し、今後は政治的コミュニケーションメディアとしての利用が予想される。また震災と同時に発生した原子力発電所の事故によって原子力発電の政策に対して人々は選択を迫られている。本研究は、争点として原発の賛否問題を取り上げ、Twitter 上で得られる個人の発言とそこから得られる様々なネットワーク指標に加え、社会調査で得られる個人の意見、知識、価値観などの心理的態度のデータとを結びつけた分析によって Twitter による世論の形成過程を明らかにする。
著者
小関 俊祐 伊藤 大輔 小野 はるか 木下 奈緒子 栁井 優子 小川 祐子 鈴木 伸一
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
認知行動療法研究 (ISSN:24339075)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.15-28, 2018-01-31 (Released:2018-06-18)
参考文献数
10
被引用文献数
3

本研究の目的は、日本の認知行動療法の実践家を育成するために不可欠と考えられる教育研修内容を明らかにすることであった。まず、国内外の認知行動療法家4名によって、英国認知行動療法学会が認証した大学の35の研究科を対象に、教育内容項目が網羅的に収集された。次に、国内外の認知行動療法家7名によって、英国におけるガイドラインにおける教育カテゴリーと日本での教育制度の状況を参照しながら、収集された580項目の教育内容について、分類・整理が行われた。その結果、最終的に、3カテゴリー、62項目が得られ、日本の認知行動療法の教育内容リストが作成された。今後、本研究を基盤として、教育研修内容を構成することが求められる。
著者
春日 範樹 小川 祐二 本多 靖 谷口 礼央 酒井 英嗣 今城 健人 日比谷 孝志 米田 正人 桐越 博之 大橋 健一 中島 淳 斉藤 聡
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.61, no.10, pp.504-512, 2020-10-01 (Released:2020-10-08)
参考文献数
16

症例は45歳女性.急性骨髄性白血病に対して同種骨髄移植が行われ,移植後はタクロリムス,ステロイドによる免疫抑制療法を18カ月継続した.移植前はHBV既往感染の状態であったが,移植から38カ月後に肝機能障害,HBs抗原陽転化,HBV-DNA量上昇を認め,HBV再活性化と診断した.同種骨髄移植前後に赤血球濃厚液の頻回の輸血によりヘモクロマトーシスを合併していた影響もあり,血清フェリチン値は著明高値であった.肝生検では過剰な鉄沈着と急性肝炎の所見を認めた.ラミブジンにより治療を開始し,その後テノホビルアラフェナミドへ切り替えた.HBV再活性化とヘモクロマトーシスの関連性は不明であったが,HBV治療と鉄キレート剤により血清フェリチン値も漸減した.HBV既往感染状態での同種骨髄移植では,長期間にわたりHBV再活性化への注意が必要である.
著者
久保田 修 落合 巧 小川 祐子 横山 明子 長尾 住代 松下 重子 高橋 芳子 今坂 純奈 木部 美帆子 野中 佳子 村松 富子 佐藤 五夫
出版者
公益社団法人 日本人間ドック学会
雑誌
人間ドック (Ningen Dock) (ISSN:18801021)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.626-632, 2010 (Released:2013-07-31)
参考文献数
19
被引用文献数
2

目的:適切なBMIを維持する事が健康長寿にとって重要であるので,どのような生活習慣がBMIに関連するのかを明らかにする.方法:当院健診センターを受診した6,826人を対象とし,生活習慣に関する質問事項と計測したBMIの関連性について統計学的に比較検討した.結果:年代別BMIの分布では男性では30~50代の中年層で高く,女性では20代と30代の若年層で低い傾向がみられた.男女とも食べる速度が速い群と遅い夕食を摂る群でBMI高値であったが,運動習慣や睡眠の満足度との関連性は認めなかった.男性では夕食後に間食がある群と3合以上飲酒する群でBMIが高く,喫煙者,日常生活での身体活動がある群,歩行速度が速い群,毎日飲酒する群で低値であった.女性では朝食を抜く習慣がある群でBMIが高値であった.結論:保健指導においては,禁煙,運動,適度な飲酒などはもちろんのこと,ゆっくり食べることと遅い時間に食事を摂らないことを指導することが特に重要である.
著者
平澤 真大 小川 祐樹 諏訪 博彦 太田敏澄
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.214-222, 2013-01-15

ニコニコ動画等の動画共有サイトでは,多くの人が興味を持つ価値ある動画が日々蓄積されていく動画の中に埋もれていると考えられる.このような埋もれている動画の発見は,ユーザに新たな話題を提供し,ユーザ間のコミュニケーションを促進させると考える.そこで,先行研究におけるノベルティ(知らなかったが,推薦されて興味を持つ)の定義に基づき,本研究では,「社会(集団)的に未知であるが,推薦されて興味を持つ」動画をソーシャルノベルティ(Social-Novelty)のある動画と定義し,発見することを目的とする.我々は,分析により「もっと評価されるべき」タグがソーシャルノベルティのある動画の判定に活用できることを確認している.また,先行研究の整理により,動画を特徴付ける特性として,コメント特性,動画内容特性,視聴行動特性の3特性が存在していることを確認している.「もっと評価されるべき」タグが付けられた動画を集団にとってノベルティの高い動画であると考え,この3特性を特徴量として,ソーシャルノベルティのある動画をSupport Vector Regression(SVR)を用いて発見する手法を新たに提案する.評価実験を行った結果,多くの人が未知かつ興味を持つ動画を発見できること,高い興味を持つ動画を発見できることを確認した.In NicoNico Douga, many video contents that many people are very intersting is buried in increasing video contents. Discovery of such videos recommends users with new topic, and communication between users is more promoted. Then, based on the definition of the novelty (Not known, but interested) in precedence research, we define Social-Novelty as "In social not known, but intersted" and try to recommend users it. By analysis, we checked that the tag which "would be higher rated" can utilize for the judgment of Social-Novelty videos. Moreover, as the video characteristic, it checked that the 3 characteristics of the Comment-Characteristic, the Content-Characteristic, and Audience's behavior-Characteristic exist by arrangement of precedence research. We proposed that "would be higher rated" tag and the 3 characteristics in Support Vector Regression (SVR) can discover Social-Novelty videos. To evaluate our proposed algorithm, the results showed the videos were not known but were interesting by many people and higher levels of interseted videos.
著者
小川 祐輔
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.81-96, 2020 (Released:2020-04-11)
参考文献数
45

This paper discusses John McDowell's disjunctivism. Through the Argument from Illusion, many philosophers have accepted that subjectively indistinguishable perceptual experiences share an underlying mental state (a highest common factor). McDowell, by contrast, thinks of this conception of experience as problematic, developing disjunctivism, which claims that a veridical experience and a corresponding delusive one need not be taken as having a common state-even if they are indistinguishable from one another. However, his writings are difficult to read, so that his thought on disjunctivism, it seems, is still not properly understood or evaluated. Given that the validity of disjunctivism is an important topic in the philosophy of perception, and given that McDowell is one of the standard-bearers of the position, such a situation would be quite unsatisfactory. Therefore, in this paper I work on two things: namely, I try first to give an interpretation of his relevant thought, and then to reveal its significance.
著者
吉添 衛 服部 宏充 江間 有沙 大澤 博隆 神崎 宣次 久木田 水生 小川 祐樹
出版者
ヒューマンインタフェース学会
雑誌
ヒューマンインタフェース学会論文誌 (ISSN:13447262)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.501-512, 2021-11-25 (Released:2021-11-25)
参考文献数
25

We are now faced with the wall of the diversity of values. We are often required to consider or respect the values of other people though, it is not easy to sense them since we tend to think within our scope of knowledge, experience, and imagination. We have worked on how to exchange values and achieve a synergetic effect among people. In this paper, we are presenting our prototype system, called AIR-VAS, aiming to support becoming aware of values in group discussion. AIR-VAS has been developed as the system which recognizes characteristic opinions of a group and shares them among all engaging groups on the discussion. The recognized and shared opinion is based on the values of the people of the group. Through the sharing of opinion, people can know the different viewpoints on the issue of the current discussion, so that AIR-VAS can provide stimulation to people for idea generation. We have developed AIR-VAS on the approach that visualizing statements, which are presented during a discussion, as the word co-occurrence network. We implemented opinion sharing as the process of the network re-construction including presented sub-network as an opinion of a certain group. According to the experimental usage of the developed system, we analyzed the relationship between discussion and visualized information, and discuss what information gives awareness.
著者
鈴木 伸一 小関 俊祐 伊藤 大輔 小野 はるか 木下 奈緒子 小川 祐子 柳井 優子
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
認知行動療法研究 (ISSN:24339075)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.93-100, 2018-05-31 (Released:2019-04-05)
参考文献数
5
被引用文献数
2

本研究の目的は、英国のCBTトレーニングにおける基本構成要素と教育方法を明らかにすることであった。英国認知行動療法学会のLevel 2認証を得ているCBTトレーニングコースのカリキュラム責任者を対象に、CBTトレーニングにおける基本構成要素と教育方法に関する調査を実施した。その結果、英国認知行動療法学会のLevel 2の認証を受けたトレーニングコースにおいては、おおむねガイドラインに沿った包括的な教育がなされていた。特に、治療関係の構築やクライエントの個別性への対応、およびスーパービジョンの有効活用などについては、現場実習における実践的なトレーニングが重視されていることが明らかになった。最後に、本研究の結果を日本のCBTトレーニング・ガイドライン策定にどのように活用していくかについて考察された。
著者
鶴山 優季子 諏訪 博彦 小川 祐樹 荒川 豊 安本 慶一 Yukiko Tsuruyama Hirohiko Suwa Yuki Ogawa Yutaka Arakawa Keiichi Yasumoto
雑誌
SIG-SAI = SIG-SAI
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.1-6, 2019-03-07

飲食店向け不動産物件の賃料は,不動産会社のベテラン営業職員が培ってきた経験や勘といった暗黙知に基づいて決定されている.賃料の決定要因としては,物件固有の情報である静的情報,物件周辺の情報である動的情報,物件の特徴などを含む潜在的情報が挙げられている.潜在的情報は,ベテラン営業職員による指標化が難しいとされる情報である.本研究では潜在的情報として,物件に付与されているキャッチコピーを用いる手法を提案する.キャッチコピーはDoc2Vec によりベクトル表現に変換し,ノイズを除去するため,品詞の選別を行なった.その結果,品詞の選別を行うことで推定精度が向上し,重回帰分析を用いた場合に,決定係数が0.611 と最も高い値が得られた.