著者
岩井 昌悟
出版者
日本印度学仏教学会
雑誌
印度學佛教學研究 (ISSN:00194344)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.364-359, 2009-12-20
著者
熊谷 広治 佐藤 菜乙美 岩井 恵美 植木 健 神田 隆善
出版者
近畿産科婦人科学会
雑誌
産婦人科の進歩 (ISSN:03708446)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.691-695, 2000-09-01 (Released:2010-09-27)
参考文献数
8

妊婦外来においてdehydroepiandrosteronesulfate(DHA-S)膣坐剤投与と卵膜剥離操作を組み合わせて施行し,その陣痛誘発の効果について検討した.正期に達した妊婦56例(初産婦28例,1回経産婦28例)を対象とし,以下の4群に分類した.A群=卵膜剥離操作のみ(4例),B群:DHAS膣坐剤投与のみ(18例),C群:DHA-S膣坐剤投与と同時に卵膜剥離操作(16例),D群:DHA-S膣坐剤投与の3~4日後に卵膜剥離操作(18例).これらはおおむね妊娠39週で開始し,陣痛発来まで3~4日ごとに繰り返した.4群間において妊婦年齢,初産婦比率,妊娠期間,分娩時出血量,児体重,Apgarscoreに有意差は認めなかった.B,C,Dの3群間の膣坐剤投与開始から陣痛発来までの日数はそれぞれ,6.2±3.6,4.5±2.8,7.3±2.2で,有意差は認めなかった.A,C,Dの3群間の剥離操作開始から陣痛発来までに要した日数はそれぞれ,6.5±3.2,4.5±2.8,1.5±1.3で,D群が有意に短かかった.またD群ではすべて剥離施行1回で陣痛が発来した.以上より,DHA-S膣坐剤投与から3~4日後の卵膜剥離操作は,外来で簡便にかつ安全に施行できる陣痛誘発法となり得る.〔産婦の進歩52(5):691-695,2000(平成12年9月)〕
著者
山下 和樹 岩井 信彦 青柳 陽一郎
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.37 Suppl. No.2 (第45回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.B4P2150, 2010 (Released:2010-05-25)

【目的】Pusher現象を有する脳血管障害患者の姿勢保持能力に対するアプローチとして、垂直指標と視覚的手がかりの有効性が提唱されている。しかし垂直指標1つの提示では体幹回旋位、体幹側屈位等でも垂直指標を視覚的手がかりとし、直立位から逸脱した姿勢を学習するため本来の効果が半減する可能性がある。そこで本研究では坐位体幹直立位にて、垂直指標を患者の前方に直列で2本提示し、その2本の垂直指標が重なる位置で姿勢を保つように指示することで、端坐位保持時間の延長・坐位保持姿勢の改善につながる可能性を考え、pusher現象を有する2症例でパイロット研究を行った。【方法】対象は、右視床出血発症28日後の60代男性(症例1)、および左内包後脚のラクナ梗塞発症32日後の80代男性(症例2)であった。両症例ともcontraversive pushing臨床評価スケールは4点で、端坐位保持時間は1分未満であった。この2名に対し垂直指標未提示(以下未提示)、垂直指標1本提示(以下1本提示)、垂直指標2本提示(以下2本提示)の3通りの方法をランダムに用いて、端坐位保持時間の計測と姿勢変化の観察を3日間行った。垂直指標は、1本提示時は患者から1m前方に、2本提示時は1m前方および2m前方に設置した。口頭指示として未提示時は「姿勢をまっすぐして転倒しないように」、1本提示時は「棒のようにまっすぐ姿勢を正して転倒しないように、しっかりみつめて」、2本提示時は「棒が重なって見える所で姿勢を正して転倒しないように、しっかりみつめて」と指示した。端坐位時、両手背を転倒する直前まで大腿部に接地し、上肢又は体幹の一部がベッド面に接地するまでの時間を理学療法施行前に計測した。各試行の計測順は乱数表を用いて行った。計測時、患者に不安を与えないよう後方にセラピストが位置し、安全に配慮して行った。【説明と同意】患者には本研究の目的・内容について説明し、本研究で得た情報は本研究以外には使用しないこと、拒否しても一切不利益が生じないことを説明し、同意を得た。【結果】計測初日の坐位保持時間は症例1では未提示25秒、1本提示41秒、2本提示49秒、症例2では、それぞれ23秒、44秒、55秒と2本提示時に端坐位保持時間が延長する傾向が認められた。両症例とも、計測2日目、3日目は端坐位保持時間が延長し、未提示、1本提示、2本提示の順に延長する傾向は同様であった。姿勢観察では未提示時に体幹側屈位が著明にみられた。1本提示時は未提示時と比べ体幹側屈は軽度改善もしくは変化なく、体幹回旋の発生がみられた。2本提示時は未提示時・1本提示時と比べ体幹側屈、回旋の減少がみられた。両症例とも4日目以降は静的坐位で直立坐位保持が可能となった。【考察】本研究では未提示、1本提示、2本提示の順で端坐位保持時間が延長する傾向が認められた。Karnath et al(2003)は、pusher現象例の視覚的垂直認知は正しくても、身体的垂直認知は非麻痺側に大きく傾いているため、両要素のギャップを埋め合わすために「押す」現象が生起する、としている。アプローチについては、垂直指標と視覚的手がかりの有効性に焦点が当てられており、症例に姿勢の認知的歪みを理解させること、視覚的に身体と環境の関係を認知させること、治療者によって視覚的手がかりを付与すること、その手がかりによって直立姿勢を学習することが重要であると述べている。しかし、1本提示では、頭頚部が床面に対し平行にある状態で体幹の側屈、回旋等が発生しても、その端坐位姿勢で視覚的に垂直位であると認識してしまう可能性が高く、それを口頭指示で矯正を図っても身体的垂直認知が障害されているため混乱を生じる可能性が高い。2本提示では、体幹直立位の状態で2本垂直指標が1つに重なる位置で姿勢を保つように提示することで、垂直指標が2本に見えれば姿勢が崩れていることを認識しやすくなり、誤った端坐位姿勢での学習を防ぐことができると考えられる。このため未提示・1本提示時に比べ2本垂直指標提示時の方が端坐位保持時間の延長に至ったものと思われる。【理学療法学研究としての意義】Pusher現象に対するアプローチとして体性感覚入力や視覚刺激入力を用いたアプローチ等が挙げられ臨床的にはいずれもある程度効果があるとされているが、どちらが有効な手段であるかは不明である。今回のパイロット研究では症例数は少なかったものの、1本提示、2本提示になるに従い、端坐位時間の延長傾向、姿勢改善がみられた。今後さらに症例を重ね2本垂直指標提示での坐位保持能力の効果を検討していきたい。
著者
鈴木 一哉 森本 昌治 岩井 孝法
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 通信ソサイエティマガジン (ISSN:21860661)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.12-20, 2018-06-01 (Released:2018-06-01)
参考文献数
32
被引用文献数
1

近年全ての'もの’をインターネットにつなぐという IoT(Internet of Things)という考え方に基づき,実社会の課題解決を目指した技術の研究・開発が盛んに行われている.IoTでは,気温や監視カメラの映像など実社会に関わる情報をインターネットに接続された `もの’により収集し,クラウド上にて動作するデータ分析技術を用いて分析・判断し,更にはインターネットを通じて実社会にフィードバックする.IoTが大きく注目されている背景には,モバイル網に代表されるネットワーク及びクラウドの成熟と各種データ分析技術の発展が挙げられる.しかし,IoTを活用した様々なユースケースの実現を考えたとき,既存のクラウドネットワークには様々な課題が存在する.本論文では,IoTを活用する上でのクラウドネットワークの課題を挙げ,課題解決のための技術を解説する.
著者
落合 敏夫 森本 文雄 渋谷 正德 大山 豊 岩井 伸幸 飯田 友巳 宇佐美 一幸
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.18, no.6, pp.720-722, 2015-12-28 (Released:2015-12-28)
参考文献数
3

目的:千葉県東葛飾北部地域における蘇生対象となったCPA(cardiopulmonary arrest)に対する静脈路確保について,現場における救急救命士数の影響を検討する。対象および方法:東葛飾北部地域メディカルコントロール協議会の検証グループで静脈路確保に関するチェックシートを作成した。平成22年4月1日から平成23年3月31日の間,域内で発生し救急隊が出動し心肺蘇生術(cardiopulmonary resuscitation)を施行した845件について記入を行った。得られたデータを基に,救急救命士1名乗車と2名乗車とに分け,静脈路確保の試行と成功とを検討した。また救急救命士2名乗車における薬剤投与認定救急救命士(以下,認定と略す)の影響を,認定2名の場合と認定1名の場合および非認定2名とで比較検討した。結果:救急救命士1名乗車589件(69.8%)に対し,2名乗車は256件(30.2%)であった。1名乗車の静脈路確保試行は290件(49.2%),成功は150件で,成功率は51.7%であった。2名乗車での静脈路確保試行は172件(67.2%),成功は116件で,成功率は67.4%と,1名乗車と比較し有意な差を認めた。認定2名乗車時は統計学的に有意な差はないが,最も高い試行率・成功率であった。結語:救急救命士2名乗車は,1名乗車に比べて静脈路確保の試行率・成功率ともに高く,薬剤投与認定救急救命士2名乗車が最も高かった。救急救命士2名乗車体制の有用性が示唆された。
著者
高瀬 弘行 藤本 英亮 笹倉 良一 浅原 俊一郎 岩井 正秀 福永 秀行
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.36, no.9, pp.1443-1446, 2003-09-28 (Released:2010-03-16)
参考文献数
12

燃料用アルコールを自殺目的で服用した重篤なメタノール中毒患者 (女性, 44歳) に2回の血液透析を施行し, その有効性について検討を行うと同時に血中メタノールのクリアランス値の検討を行った.第1病日の血液透析前のメタノール値は3,018mg/Lと致死量を超える極めて高い値を示したが, 3時間の血液透析により1,059mg/Lまで顕著な低下を認めた. そして翌日の透析前のメタノール濃度は693mg/Lに低下し, 2時間の血液透析で415mg/Lまで低下した. その後は, 最も危惧された視力障害の後遺症も残さず順調に回復し, 第11病日で退院するに至った.一方, Kt/Vの数理モデルを用いて, 血液透析前後のメタノール値より2回の血液透析中のメタノールのクリアランス値を算出したところ, 1回目は171mL/min, 2回目は131mL/minと高いクリアランスを示した.以上の結果, 血液透析はメタノールに対して高いクリアランスを有することが示唆され, 重篤なメタノール中毒患者に対して, 短時間にメタノールの除去を行う場合, 血液透析は有効な治療法であると考えられた.
著者
岩井 八郎
出版者
日本教育社会学会
雑誌
教育社会学研究 (ISSN:03873145)
巻号頁・発行日
vol.82, pp.61-87, 2008-06-15 (Released:2017-06-01)
参考文献数
25
被引用文献数
1

In Japan, the period from the early 1990s to the early 2000s is known as the lost decade. It is said that the economic recession, aging of society, declining birth rate, downsizing of enterprises and new gender role attitudes changed the patterns of oneʼs life. During that period, women born in the early 1970s, who belong to the second generation of the postwar Baby Boomers, completed their education and entered into the labor market. Using work history data from SSM surveys, this paper clarifies how Japanese womenʼs life course has changed from the cohort born in 1970-74. Although the M-shaped pattern of womenʼs labor force participation still characterizes womenʼs life course, the work life patterns of women in their twenties and early thirties has changed from the 1970-74 birth cohort. Fulltime employment is declining and the number of part-time and other irregular employees is growing. Mobility between workplaces has become increasingly frequent. Few women follow the pattern of transition from clerical workers to homemakers. The link between university education and work careers for women has strengthened. Using a graphic presentation, this paper demonstrates the differentiation of womenʼs life courses in Japan.
著者
岩井 重久 大塩 敏樹
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌 (ISSN:00047120)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.117-128, 1961-02-28 (Released:2009-03-26)
参考文献数
201
被引用文献数
1

The process treating radioactive liquid wastes by ion exchange has been widely adopted, alone or combined with another sort of processes, especially when the wastes contain rather low concentration of electrolytes, for which the decontamination factor is rather high by this process, even with lower treatment cost, in comparison with the others.(1) Among various ion exchangers, inorganic one is more economical for this purpose than organic one, if no regeneration of the exchanger is practised in the process.(2) The coprecipitation method and pH control are added properly to the process with cation exchangers, of which selective characteristics can remove some of specific nuclides in the wastes, very effectively.(3) The desalting systems in combination of cation and anion exchangers in a two-bed or a mixed-bed give higher decontamination factor, while the ion exchange membrane can treat highly concentrated wastes more economically.(4) In general, low level wastes can be treated reasonably with cheaper cation exchangers only, with the coprecipitation method.(5) The decrease of the exchange capacity by strong radioactivity is especially remarkable on anion resins.(6) Quite a few studies have been performed to remove radioactivity in the wastes by soils or soil forming minerals, with their ion exchange capacity. Furthermore, by utilizing such a natural capacity of soils, the wastes have been directly disposed into the ground.In this paper, the past history, the present status and the future prospect on the treatment of the wastes by ion exchange process are reviewed, summarized and discussed in the six categories as stated in the above.
著者
岩井 志保 IWAI Shiho
出版者
名古屋大学大学院教育発達科学研究科
雑誌
名古屋大学大学院教育発達科学研究科紀要. 心理発達科学 (ISSN:13461729)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.135-142, 2007-12-28

The purpose of this article was to overview researches of therapists in Japan. In this study, researches of therapists was surveyed from 3 points of view — (1) characteristics of therapists and therapists’ factors of treatment effects, (2) education and training for therapists, (3) professional growth of therapists. As a result, it was showed that there were not a lot of researches of therapists in Japan. In (1) field, the researches mostly reexamined ones in other countries. In (2) field, master therapists or educators discussed education and training for therapists, but there were a few researches to show training effects. In (3) field, therapists’ developing models in the USA were introduced, but the developing model of Japanese therapists was not proposed as yet. Finally, this study mentioned the tasks to overcome the existing problems and to development researches of clinical psychologists in Japan.
著者
岩井 儀雄 勞世竑 山口 修 平山 高嗣
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.38(2005-CVIM-149), pp.343-368, 2005-05-13

画像処理による顔情報処理に関連した研究について,1)顔検出法 2)イメージベースの顔認識法 3)モデルベースの顔認識法 という観点に基づき最近の動向を紹介する.
著者
平山 高嗣 岩井 儀雄 谷内田 正彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.1625-1634, 2003-06-15
被引用文献数
5

顔画像を利用したヒューマンインタフェースを構成する場合,システムがユーザに拘束条件を与えないことが理想の形態となる.顔はその姿勢や表情により,その見え方が様々に変化するため,この変化にロバストな認識技術が必要になる.本研究では,入力画像中の顔領域と照合に用いるモデルの大きさが異なる場合でも,顔認識が可能となる照合手法を提案する.これはフレキシブル特徴照合法を拡張した手法で,照合に用いる特徴量が顔の大きさの変化に対して正規化されるため,顔認識の精度を保つことができる.特徴量の正規化には,顔の大きさの確率的な推定手法と効率的な処理を行うために改良したガボールウェーブレット変換を用いる.我々は提案手法に基づいた個人識別システムを構築し,個人識別実験によりその有効性を検証した.Facial recognition technology needs to be robust for arbitrary facial appearances because a face changes according to facial expressions and facial poses. In this paper, we propose a method which automatically performs face recognition for variously scaled facial images. The method performs flexible feature matching using features normalized for facial scale. For normalization, the facial scale is probabilistically estimated and is used as a scale factor of an improved Gabor wavelet transformation. We implement a face recognition system based on the proposed method and demonstrate the advantages of the system through facial recognition experiments.