著者
氏原 邦博 吉元 誠 和田 浩二 永井 竜児 広瀬 直人 照屋 亮
出版者
日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.343-349, 2009-06-15
参考文献数
15
被引用文献数
1 4

黒砂糖の色調,栄養成分,機能性成分および食味等に搾汁機のローラーの材質およびライミング処理が及ぼす影響を調査し,以下の結果を得た.<BR>(1) 市販黒砂糖の暗色化の原因は,搾汁機のローラー由来の鉄とライミング処理によるものであり,これらがアミノカルボニル反応を促進することで着色が進み,暗色化していることが明らかとなった.搾汁機のローラーの材質をステンレスに換え,ライミング処理しないことにより,黒砂糖の色調は明るくなった.<BR>(2) ステンレス製ローラーで搾汁し,ライミング処理しない黒砂糖は鉄製ローラーで搾汁し,ライミング処理した黒砂糖よりも鉄含量とカルシウム含量は少なかったが,スクロース含量,アミノ酸組成,カリウム含量,マグネシウム含量および機能性成分であるポリフェノール含量は同程度であった.<BR>(3) ステンレス製ローラーで搾汁し,ライミング処理しない黒砂糖の明るい色調は消費者に好まれ,食味は苦味,えぐみ等が改善されたことにより評価が優れ,料理への適性も高いと考えられた.
著者
広瀬 弥奈 村田 幸枝 福田 敦史 村井 雄司 大岡 令 八幡 祥子 水谷 博幸 五十嵐 清治
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.301-309, 2011-07-30

本学近隣の小児や保護者にフッ化物によるう蝕予防法をこれまで以上に普及させるためには今後どのような対策を講じていけば良いかを明らかにする目的で,北海道石狩郡新篠津村立小・中学校の保護者を対象にう蝕予防に関する意識調査を行った.その結果,う蝕予防で最も重要(問4)なのは「歯磨き」と回答した保護者が94.6%と最も多く,「フッ素」と回答した保護者は皆無であった.フッ化物によるう蝕予防は効果が高い(問13)と答えた保護者は62.8%で最も多かった.フッ化物配合歯磨剤の認知度(問15)は91.6%とかなり多かったが,フッ化物洗口法を知っていると答えた保護者は36.6%と少なく(問14),水道水フッ化物添加法においては18.5%とかなり少なかった(問20).一方,フッ化物配合歯磨剤の使用率は高かったものの,フッ化物配合歯磨剤を使用しないブラッシングにも予防効果があると答えた保護者が半数以上認められた.また,フッ化物に不安を抱いている保護者はフッ化物の応用に消極的であった.以上のことから,保護者のフッ化物によるう蝕予防に関する正確な知識が乏しいことが明らかとなった.今後,フッ化物の効果と安全性,応用法などに関する正しい知識を普及させるための啓発活動の必要性が認められた.
著者
広瀬 茂男
出版者
日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.138-140, 2003-03-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
3
被引用文献数
1
著者
川瀬 佑司 峯松 信明 齋藤 大輔 広瀬 啓吉 沈 涵平
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2014-MUS-103, no.27, pp.1-6, 2014-05-17

国際共通語である英語は、それぞれの国や地域の母語干渉により、多様な発音、所謂訛りが存在することが知られている。筆者らの先行研究では、様々な英語発音に対して話者を単位とした自動分類を検討している。ボトムアップ的な分類を行う場合、一般的には対象とする要素群に対して要素間距離行列が必要となる。先行研究では任意二話者間の発音距離の自動推定を行っている。この距離行列を可視化する場合には、多次元尺度法 (Multi-Dimensional Scaling, MDS) や樹形図を用いることが多い。本研究ではこれらに代わる、発音距離行列に対する新しい可視化手法を提案する。従来の可視化は、距離行列全体を表現することが狙いである。しかし可視化結果を呈示される特定の学習者にとってみれば、知りたい主情報は自分とそれ以外の話者の関係性である。そこで本研究では、特定話者とそれ以外の話者の発音距離に着目し、さらには年齢や性別といった情報も含め、英語発音の自己視点からの可視化を提案する。提案手法では従来手法と異なり、可視化結果に歪みが全く生じないことが保証されている。
著者
広瀬 茂男 米田 完
出版者
日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.11, no.3, pp.360-365, 1993-04-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
6
被引用文献数
3 14
著者
広瀬 茂男 米田 完
出版者
日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.9, no.7, pp.910-911, 1991-12-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
5
著者
広瀬 茂男
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.78, no.1, pp.18-22, 2012-01-05 (Released:2012-07-05)
参考文献数
5
著者
広瀬 順晧 岡部 建次 鈴木 雅之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.108, pp.13-18, 1997-11-15

従来、明治初期官僚機構の成立過程に関する研究に、おいて、特に人的構成の側面からの研究は重要でありながら極めて貧しい。それは、初期官僚機構においては、人事データが基本的に乏しいという事情があるからである。今回「明治初期官僚機構人事データベース」を、宮内省式部寮が発令した奏任官以上の辞令交付記録「任解日録」によって、作成したが、これによって、研究者は、() 個々の官僚の公職履歴、() 個々の職位の歴任者名、() 一定時点における官僚機構の構成を知り得ることとなった。奏任官以上の官僚の個別履歴も、一定時点における官僚組織の組織図も、本データーベースが最初であり、日本近代史研究に資するところが多い。Up to now, the study of the establishing process of bureaucratic system in early Japan has met several difficulties. Most of them result from the lack of reliable resounms of Bureaucratic system and personnel affairs. This is why we produce database of personnel affairs of bureaucratic system in early Japan. This database is produced from "Nin'kai Nitiroku" ie. "Diary of appointment and dismissal" which had compiled by Imperial House Keeping Ministry Using this database, scholars of modern Japanese history can approach (1)the personnel record of each bureaucrat, (2)the successive list of any post in Dajokan bureaucratic system and (3)the chart of the bureaucratic structure in any date.
著者
平井 敏博 石島 勉 越野 寿 池田 和博 小西 洋次 昆 邦彦 広瀬 哲也 金子 寛 雪野 英一郎 家城 信良 植木 和宏 岡部 靖
出版者
社団法人日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科學會雜誌 (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.114-122, 1995-02-01
参考文献数
11
被引用文献数
11 2

平成5年7月12日に「北海道南西沖地震」が発生し,長期間にわたる避難生活を送る島民の中には,緊急避難時に義歯を紛失した者が多く,不自由な食生活を余儀なくされていた.本研究は,これら被災者に対する義歯補綴処置を中心とした歯科救援活動から,アンケート調査をもとに,災害時における義歯紛失者への対処や緊急援助食料などに関する歯科的問題点および災害発生時の歯科救援活動のあり方について考察した.さらに,3カ月後の予後調査結果をもとに,その使用状況ならびに咀咽機能の回復程度について検討を加えたものである.
著者
杉浦 淳吉 野波 寛 広瀬 幸雄
出版者
Japan Society of Material Cycles and Waste Management
雑誌
廃棄物学会論文誌 (ISSN:18831648)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.87-96, 1999-03-31
被引用文献数
7 4

本研究では, ごみを可燃・不燃の2分別でいつでも出せる旧方式から, 資源化を含む26種類に分別し, 月2回の回収日には住民が交代で立ち当番をするという新制度を導入した自治体の事例を取上げた。市内全域に順次導入される一時期において, 制度導入前, 導入直後, 制度導入後1年の3地区について, 各210世帯を対象とする社会調査を実施し, 新しい分別回収制度の社会的利益・個人的コストの個別評価, 新制度の総合評価を比較した。その結果, 新制度の総合評価は, 導入前の地区よりも, 導入からの時間が経過した地区ほど, 肯定的に変化していた。ごみ処理に関する個別評価では, 行政による情報への接触により社会的利益の側面による新制度支持が肯定的に変化した。一方, 制度導入から一定期間が経過することで, 行動実行のコミットメントおよび行動の習慣化により, 社会的利益の側面に加え, 個人的コストの側面からも新制度を支持するように変化した。
著者
広瀬 悠三
出版者
京都大学大学院教育学研究科
雑誌
京都大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13452142)
巻号頁・発行日
no.57, pp.67-79, 2011

This paper examines the new possibilities to think enlightenment through reconsidering Kant's idea of enlightenment. It is often said that Kant's enlightenment shows a fundamental paradox of education: enlightenment tries to make one autonomous but at the same time enlightenment itself hinders it because enlightenment is primarily heteronomous. In this context Kant's enlightenment deals with an issue of abstract and closed individual. However there is another aspect of enlightenment that is includes a relationship with society and others. In order to be autonomous and mature through enlightenment, one should think publicly. That is to say, one should communicate with others and examine his view at the others'position. Kant also says that one should be a member of cosmopolitan society. I try to pick up two kinds of cosmopolitan: (1) cosmopolitan who has interests in truth, world, inner value of human being and humanity, in other words, interests which are irrelevant to his own profits. (2) cosmopolitan who has a pluralistic view point stemmed from geographical thinking. With this pluralistic and geographical view point, cosmopolitan can live actually and seek such idealistic idea. Kant's enlightenment asks us to be such cosmopolitan and it suggests dynamic movement to be mature.
著者
福島 E.文彦 パウロデベネスト 広瀬 茂男
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.2002, 2002

災害現場で救助作業を行う, あるいは地雷原でハイパーテザーなどを用いては雷探査を行うことの出来る実用的な移動作業ロボットを開発する要請が高くなっている.この様な目的の実用的な移動作業ロボットには, 不整地環境を自在に移動できる走破性, 長時間走行性能, 作業時にハイパーテザーやマニピュレータなどの作業機器に対して十分なエネルギーを供給できる性能などが必要とされる.そのため, オフロードのバギー車をベースマシンとして利用し, そのアクセルとブレーキ操作をコンピュータ制御して自律的な不整地走破性を実現し, さらにバギー車の原動機を作業機のエネルギー供給機器として転用することで, 実用的な自律走行型バギー車両ロボットを開発した.