著者
泉 吉紀 酒井 英男 中村 和之 斉藤 大朋
出版者
独立行政法人国立高等専門学校機構 函館工業高等専門学校
雑誌
函館工業高等専門学校紀要 (ISSN:02865491)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.68-73, 2017 (Released:2017-01-31)
参考文献数
7

We conducted ground penetrating radar survey on the Chashi Sites of Shibecharigawa basin of Shinhidaka in Hokkaido, with the purpose of investigating the internal structure of the Chashi. The surveyed sites were Shibechari-Chashi and Hoinashiri-Chashi. Shibechari-Chashi was thought to be the fort of Shakushain, leader of Hidaka Ainu. There was the anomaly likely to be a ditch around Chashi. In the case that it was a buried ditch, Shibechari-Chashi would come to have the largest area in Hokkaido. In Hoinashiri-Chashi, the reflection related to the chashi was gained at the main/center part of the site. Also, the anomaly detected on the west side was thought to be the reaction of the buried ditch. These results showed the Chashi was surrounded with the ditch and strengthened its protection.
著者
田原 英一 新谷 卓弘 森山 健三 中尾 紀久世 久保 道徳 斉藤 大直 荒川 龍夫 寺澤 捷年
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.957-961, 2003-09-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
8

療養型病床群における高齢者の性的逸脱行動に桂枝加竜骨牡蛎湯が有効であった2例を報告する。症例1は71歳男性で, 前立腺肥大症の術後リハビリテーション目的で入院となった。入院後まもなくから自慰行動が出現し, 他の女性入院患者や介護職員が不快感を訴えるようになった。桂枝加竜骨牡蛎湯を投与したところ自慰行動は消失した。症例2は90歳男性で, 脳梗塞のリハビリテーションのために入院となった。入院後半年ほどして卑猥な言葉を言ったり, 他の女性患者の体を触るようになった。桂枝加竜骨牡蛎湯を投与したところ, 性的逸脱行動は軽減した。桂枝加竜骨牡蛎湯は痴呆による高齢者の性的逸脱行動に有効な治療法となると示唆される。
著者
木村 健 浅香 正博 勝山 努 川野 淳 斉藤 大三 佐藤 貴一 下山 孝 杉山 敏郎 高橋 信一 服部 隆則 藤岡 利生
出版者
The Japanese Society of Gastroenterology
雑誌
日本消化器病學會雜誌 = The Japanese journal of gastro-enterology (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.96, no.2, pp.199-207, 1999-02-05
被引用文献数
17

第二次<I>Helicobacter pylori</I>治験検討委員会が改訂した治験ガイドラインの主な内容は,以下の通りである.<BR>I.除菌の利点と問題点: 利点は消化性潰瘍の再発抑制効果,そして低悪性度胃MALTリンパ腫の改善,かつそれらの医療経済効果である.問題点は薬剤耐性の獲得,および除菌後に新たに生じる疾患があり得ることである.<BR>II.除菌治験の適応疾患: 除菌治験を速やかに行うべき疾患は,現在のところ,胃・十二脂腸潰瘍と低悪性度胃MALTリンパ腫である.<BR>III.除菌薬: 酸分泌抑制薬+抗菌薬2剤の3剤併用療法をfirst-line therapyとする.<BR>IV.存在診断と除菌判定: 存在診断は培養,鏡検,ウレアーゼ試験にて行う.除菌判定は,培養と鏡検に加えて<SUP>13</SUP>C尿素呼気試験を必須とし,血清学的検査法とPCR法を削除する.除菌判定の時期は,治療終了後6~8週とする.
著者
武田 雅哉 東田 雅博 立川 健治 杉本 淑彦 竹中 亨 斉藤 大紀
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

本研究においては、画報や映画など、ビジュアルな資料を主たる研究対象としてとして検討を行なってきたが、ヨーロッパと中国および日本の、それぞれの資料に描かれた、それぞれにとっての「外国人」「外国文物」についての検証を、多角的に進めることができた。その過程で、当初の研究対象である「外国人イメージ」をさらに拡大させ、われわれの関心は、都市、政治、制度、物語、科学技術など、広く外国伝来のものに対するイメージを探る方向にも、展開していった。最終的な研究成果報告書においては、「日清・日露戦争時期におけるイギリスの画報に見るアジアイメージ」、「日本の馬匹改良に見る外国イメージ」、「エジプト遠征の記憶に見るアラブ・イスラームのイメージ」、「ドイツの画報に見るアジアイメージ」、「中国清末民初期の画報から文化大革命時期の刷り物に見る鉄道事故のイメージ」、「日本の流行歌に見いだされる上海のイメージ」、「近世ヨーロッパが見た日本の法制度」、「1930年代ハリウッド映画に見られる中国人イメージ」が、研究代表者・分担者および協力者による成果として文章化され、報告されている。3年にわたる研究会を通して、われわれは、互いに研究分野の異なる研究者が、ひとつの図像資料に目を向けて意見交換をしあうことの有効性を痛感した。それぞれが使用する言語の壁を越え、図像というオブジェの解読をめぐって知恵を出し合うという研究のスタイルは、今後の展開においても、そのまま継承されるであろう。今後はまた、英国と中国、日本と中国など、異なる地域において刊行された画報が、同一事件(戦争など)について、それぞれどのように報道されているかを、図像、テキストともに詳細に併読、検討することなども行なっていきたい。
著者
田原 英一 斉藤 大直 川上 義孝 荒川 龍夫 寺澤 捷年
出版者
社団法人日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.351-356, 2002-07-20
被引用文献数
2 1

療養型病床群で老人の夜間不隠行動に,酸棗仁湯が奏効した症例を経験した。症例1は97歳,女性。誤嚥性肺炎を繰り返し,夜間奇声を上げるようになり,当院へ転院。特に夜間病棟中に響きわたる奇声を上げ続けた。酸棗仁湯(TJ-103)7.5gを投与開始後,体位変換,オムツ交換などの際に短時間奇声を上げるだけとなった。その後嚥下訓練を行い,経口摂取が再開できた。症例2は80歳女性。脳出血後後遺症で当院へ転院。夜になると大声を上げるようになった。酸棗仁湯投与後,夜間睡眠が良好となり,日中はリハビリなどで過ごせるようになった。高齢者が増加し痴呆による問題行動に対して対応が苦慮される中で,高齢者の夜間せん妄の中に酸棗仁湯が適応となる病態が存在する可能性が示唆される。
著者
田原 英一 斉藤 大直 川上 義孝 荒川 龍夫 寺澤 捷年
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1-2, pp.63-69, 2002-03-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
7

療養型病床群で釣藤散投与を契機に経管栄養から経口摂取が可能となったと考えられる症例を経験した。症例1は84歳, 男性。誤嚥性肺炎の後, 寝たきり, 胃瘻状態で当院へ転院。入院時は会話もほとんど不能であったが, 釣藤散 (TJ-47) を投与開始後, 意欲の向上が見られ, その後嚥下訓練を行い, 経口摂取が再開となった。症例2は99歳女性。大腿骨骨折術後, 経鼻経管栄養状態で当院へ転院。経口摂取に対して拒否的であったが, 釣藤散投与開始後徐々に経口摂取が可能となった。症例3は84歳女性。誤嚥性肺炎の後, 寝たきり, 経鼻経管栄養状態で当院へ転院。左大転子部に褥瘡形成を認め, しばしば発熱があったが, 釣藤散投与後意欲の改善を認め, 嚥下訓練と合わせて経口摂取が可能となった。また経口摂取に伴い, 褥瘡も治癒した。高齢者の経管栄養からの離脱に際し, 釣藤散は試みられて良い方剤と考えられた。
著者
笹子 三津留 石川 勉 松江 寛人 山田 達哉 木下 平 丸山 圭一 岡林 謙蔵 田尻 久雄 吉田 茂昭 山口 肇 斉藤 大三 小黒 八七郎
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.23, no.9, pp.2191-2195, 1990
被引用文献数
2

リンバ節転移の無い早期胃癌を特定化し局所切除をすればリンパ節郭清をともなった手術と同等の治療成績を挙げることが期待される.1962年から1985年までに国立がんセンター病院で切除された単発早期胃癌1,440例のリンパ節転移についての検討より, リンパ節転移を否定しうる病変は, IIb, 2.0cm以下の潰瘍性変化の無いIIc, 2.0cm以下のIIa, 腺腫内癌であった.そこで安全誤差をいれて,(1) 1.5cm以下のIIa,(2) 1.5cm以下の胃炎類似型IIcまたはIIb,(3) 腺腫内癌の3つを局所治療の適応とした.切除標本の組織学的検索結果により完全切除は厳重な経過観察, 粘膜内断端陽性は外科的局所切除, 粘膜下層浸潤もしくは脈管浸潤例はR1以上の胃切除を行うという治療体系を作った.現在までの11例中8例は局所切除のみで, 3例では外科的切除が追加された.この治療体系は癌が根治する可能性を下げることなく局所切除を行える優れた治療体系である.
著者
樋口 彰宏 斉藤 大 新井 基洋 岡本 牧人 八尾 和雄
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.438-443, 1997

1996年6月より我々は整形外科関節手術用シェーバーシステムである, SE5, ペースセッター (ラージハンドピース) をESSに使用し始めた。56例 (99側) にSE5 (あるいはペースセッター), ハマー, 通常手術器具でESSを行い, その有用性の検討を行ったところ, SE5 (あるいはペースセッター) 使用症例 (あるいは側) はハマー, 通常器具使用症例 (あるいは側) に比して, 手術時間, 出血量, 術中副損傷, 創傷治癒など全てにおいて優れていた。シェーバーの安全性, 有用性はそのままで, ハマーの欠点を克服できた。SE5, ペースセッターは整形外科で広く普及していて, すでに所有している施設も多いため, 多くの耳鼻咽喉科医が, すぐにでもESSにシェーバーを使用できるという利点もある。
著者
笹子 三津留 木下 平 丸山 圭一 岡林 謙蔵 田尻 久雄 吉田 茂昭 山口 肇 斉藤 大三 小黒 八七郎 石川 勉 松江 寛人 山田 達哉
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.23, no.9, pp.2191-2195, 1990-09-01
被引用文献数
8

リンパ節転移の無い早期胃癌を特定化し局所切除をすればリンパ節郭清をともなった手術と同等の治療成績を挙げることが期待される.1962年から1985年までに国立がんセンター病院で切除された単発早期胃癌1,440例のリンパ節転移についての検討より,リンパ節転移を否定しうる病変は,IIb,2.0cm以下の潰瘍性変化の無いIIc,2.0cm以下のIIa,腺腫内癌であった.そこで安全誤差をいれて,(1)1.5cm以下のIIa,(2)1.5cm以下の胃炎類似型IIcまたはIIb,(3)腺腫内癌の3つを局所治療の適応とした.切除標本の組織学的検索結果により完全切除は厳重な経過観察,粘膜内断端陽性は外科的局所切除,粘膜下層浸潤もしくは脈管浸潤例はR1以上の胃切除を行うという治療体系を作った.現在までの11例中8例は局所切除のみで,3例では外科的切除が追加された.この治療体系は癌が根治する可能性を下げることなく局所切除を行える優れた治療体系である.
著者
岡崎 健二 田阪 園子 寺田 裕佳 斉藤 大樹
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.76, no.667, pp.1593-1600, 2011-09

Transactions of AIJ. Journal of architecture, planning and environmental engineeringIn order to reduce the damage caused by earthquakes, it is crucial to convince people that the investment in safer housing will eventually prove to be worthwhile. As the choice regarding housing safety is made based on people's earthquake risk perception, we conducted a field survey in Indonesia, Nepal, Pakistan in 2007, and Turkey, Philippines, Fiji, and Japan in 2008, to better understand the seismic risk perception of residents concerning housing safety and willingness to retrofit their houses, using a similar questionnaire. The survey targeted approximately 800 households in each country. We examined the comparison of the differences in people's earthquake risk perception. The excerpt of the findings shows that, in Indonesia, Nepal, Turkey and Japan, people rely more on engineers in disaster risk management and earthquake safety measures, while in Pakistan, people rely more on masons or governments, and people rely more on their family and friends in Fiji and Philippine. Another finding shows that in Indonesia and Pakistan, people are ready to pay more to protect their house property, while people are ready to pay more to protect their family in Nepal, Turkey and Japan. Thus, the result will help the stakeholders to develop disaster risk management policies and initiatives that would fit into people's risk perception, which is different from country to country, from community to community.