著者
渡辺 久 石川 烈 小勝 弘明 宮下 元 鈴木 丈一郎 新井 高 中村 治郎 岡田 昭五郎
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.711-718, 1993-12-28 (Released:2010-08-25)
参考文献数
27

ポビドンヨード配合歯磨剤の有用性を検討するために, ポビドンヨード, 酢酸トコフェロール, 塩化ナトリウム, エピジヒドロコレステリンを配合した薬用歯磨剤「PIP」と既に有用性が認められているグルコン酸クロルヘキシジンを配合した同種の薬用歯磨剤「NP」との比較を51症例につき臨床評価を行った。その結果, 薬用歯磨剤「PIP」は使用開始2週間目および4週間目で「NP」と比較して全症状で改善点数が優り2週間目では腫脹に, 4週間目では出血に有意差がみられた。有効率については2週間目で「PIP」59%, 「NP」39%, 4週間目で「PIP」78%, 「NP」59%でともに「PIP」が有意に優り, 歯周疾患の予防, 改善に有効であることが示唆された。
著者
隅越 かつ子 上坊 敏子 新井 努 川口 美和 渡辺 純 蔵本 博行
出版者
特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会
雑誌
日本臨床細胞学会雑誌 (ISSN:03871193)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.521-526, 2000-11-22 (Released:2011-11-08)
参考文献数
15
被引用文献数
2 2

背景: 子宮頸部乳頭状扁平上皮癌は, 組織学的にまれな乳頭状構造を示す扁平上皮癌であり, 生検で浸潤病変を診断することは困難なことが多いとされている.症例: 61歳, 2経妊1経産.肉眼的に子宮頸部に乳頭状に隆起した腫瘍を認め, 浸潤癌を疑う所見であった.細胞所見としては (1) 著明な腫瘍壊死性背景の中に孤立性または大小の集塊を形成して多数の異型細胞が出現していた.(2) 異型細胞は比較的小型であるが多形性に富み核大小不同もみられた.(3) 核は円形-長円形でクロマチンは増量し細顆粒状であった.(4) 核小体は余り目立たず, 小型なものが1, 2個みられる程度であった.(5) 細胞質は厚く, ライトグリーン好染性であった.(6) 一部のクラスターでは乳頭状構造が目立ち, 血管を含む間質の介在を認めた.生検組織所見では浸潤所見は明らかではなかったが, 手術標本では, 腫瘍組織は著明な乳頭状増殖を示し, 血管の増生を伴う間質組織を覆うように腫瘍細胞が認められた.また深部では非角化型扁平上皮癌が間質へ浸潤していた.結論: 細胞診では明らかな浸潤癌の所見であったが組織診では浸潤が確認できなかったことから, 本疾患における浸潤の診断においては細胞所見が有用である
著者
新井 優太 小林 暁雄 増山 繁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.211, pp.37-40, 2014-09-04

現在,インターネット上には膨大な情報が存在しており,家電製品などでトラブルが発生した際,消費者はインターネット上にある同様のトラブル事例を検索し,問題解決にあたることが多い.しかしながら,そういった情報が議論されている掲示板などでは問題が複雑になるにつれて一つの話題あたりの記述量が増え,結果として求める情報を獲得するのが困難になる.そこで,その掲示板内から必要な情報を抽出するための足がかりとして,本稿では掲示板スレッドの構造化を考える.スレッド内の個々の投稿に含まれるアンカーや投稿者名の呼びかけを用いて投稿間のつながりを表した擬似ネットワークを生成した.
著者
安里 彰 細井 聡 新井 正樹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第47回, no.ハードウェア, pp.31-32, 1993-09-27

プロセサの高速化手法の一つであるレジスタリネーミング[1]をハードウェアでインプリメントする場合、Rarc個のアーキテクチャレジスタに対し、それより多いRren個のレジスタを用意して、それらをマッピングするのが普通である。一方、コンパイラがプロセサの性能を充分に引き出すようなコードを生成するためには、レジスタの個数がRarc個では不足に感じることが多い。特に、スーパスカラやVLIWプロセサ等の実行並列度を向上させるためのコードスケジューリングを行なう場合この傾向は顕著になる。我々は、レジスタリネーミングのために用意された余剰なRren-Rarc個のレジスタを有効に活用して、コンパイラが使用できるレジスタ数を実質的に増やす方式である、多重レジスタリネーミング方式を本論文で提案し、その効果について議論する。
著者
新井彦太郎 編
出版者
新井彦太郎
巻号頁・発行日
1888
著者
鈴木 丈一郎 清水 伸宏 千 錫男 曽 振江 藤井 美弥 伊藤 嘉彦 関 規子 渡辺 孝章 新井 高 中村 治郎
出版者
特定非営利活動法人日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.929-938, 1992-12-28
被引用文献数
16 2

本研究は,代表的な電動歯ブラシ4種と手用歯ブラシ1種のプラーク除去効果とブラッシング圧について比較検討した。実験は,被験者に本学保存科医局員15名を用い,ブラッシングを行わせ,前後のプラークのスコアーを測定し,プラーク除去率を算出した。ブラッシング圧は渡辺のブラッシング圧測定装置を一部改良し測定した。また,術前術後のO'Learyらのプラークスコアーと為害作用などについてのアンケート調査を行い以下の結果を得た。(1)プラーク除去率は,各種歯ブラシ間に統計学的に有意差は認められなかった。(2)ブラッシング圧は,パワーハブラシ^[○!R]とINTERPLAK^[○!R],プロクトレギュラー^[○!R]とINTERPLAK^[○!R]間に,有意差が認められた(P<0.05)。(3)電動歯ブラシでも,隣接面のプラーク除去は不十分であった。(4)振動型の電動歯ブラシに比べ反転型のほうが歯肉に擦過傷を起こし易かった。
著者
清水 敦彦 板場 昌栄 兵藤 友妃子 石川 悦代 木村 恵子 石崎 優美 新井 真麻 藤原 五月 齋藤 美希 石原 寿美子 関口 久美子 阿部 奈美子
出版者
足利短期大学
雑誌
足利短期大学研究紀要 (ISSN:03893278)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.15-25, 2007-03-01

Fundamental life habits are five items, "eating", "sleeping", "excretion", "purity", "attach or detach" in the field of developmental psychology. We studied eating of children and infants for long years, and reported on No.27 of Memoirs of Ashikaga Junior College, 2006. In this paper, we studied on sleeping of children and infants. It is thought in general that sleeping training of infants starts with making infants recognizing of distinguishing day from night. After about 4 months after their birth, infants starts to sleep deeply in night. When infants are just born, they spend a day as repeating sleeping and waking many times. But about 4 weeks after their birth, they recognize day from night. Then, it is good to start sleeping training after about 4 months from their birth. We did questionnaires about sleeping training of infants of urban areas and compared our data to old data of sleeping training of infants.
著者
新井 清
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化學雜誌 (ISSN:03695387)
巻号頁・発行日
vol.82, no.6, pp.771-774, 1961-06-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
11
被引用文献数
3

イタニグサ(Ahnfeltia plicate)の熱水抽出液から凍結,融解法で得られる寒天質は他の寒天質と異なって,そのアセチル化物はクロロホルムに不溶解性である。このことからアガロペクチン型に属することを知る。この寒天質は完全硫酸加水分解によってD-ガラクトース,L-アラピノース,L-ガラクトースおよびD-ダルクロン酸を生じ,また完全メタノリシスによって3,6-アンヒドロ-L-ガラクトース誘導体,β-メチル-L-アラビノシドおよびα-メチル-D-ガラクトシドを与える。紅藻類多糖質からレアラピノースの単離はこれが最初の例であると思われる。
著者
峯村 佐和子 和田 弘太 須田 稔士 新井 千昭 長岡 真人 井田 裕太郎 枝松 秀雄
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.82-86, 2014-04-15 (Released:2015-04-15)
参考文献数
7
被引用文献数
1

髄膜癌腫症は癌細胞が脳・脊髄軟膜にびまん性に転移し, 髄膜刺激症状や脳神経症状などが多発性に出現する頭蓋内転移の中でも比較的稀な病態である。 悪性腫瘍の既往のある患者に脳神経症状が発症した場合には本症を疑うが, 潜在性の悪性腫瘍の初発症状として出現した場合には診断が非常に難しい。 予後は非常に不良で神経症状などの発症後1~2ヵ月で死に至る場合も多い。 今回われわれは進行性の感音難聴を初発症状とした, 胃癌転移による髄膜癌腫症の1例を経験した。 進行性の感音難聴や難治性の顔面神経麻痺を認める場合, 髄膜癌腫症も鑑別に入れ, 精査を行う必要があると思われた。
著者
新井 洋輔 松井 豊
出版者
筑波大学心理学系
雑誌
筑波大学心理学研究 (ISSN:09158952)
巻号頁・発行日
no.27, pp.29-41, 2004-02-27

This study seeks to examine the determinants of behavior toward kouhai (junior members) from senpai (senior members) in university clubs. In study i, thirteen aspects of behavior ...
著者
榎本 雅夫 横山 道明 新井 宏紀 硲田 猛真
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.219-226, 1991-04-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
16

スぎ花粉症は増加しているといわれている。増加の要因としては様々なことが報告されているが, 自然集団の中でどの程度に増加しているかについての報告は少ない。著者らは和歌山県下無作為に集めた多数例の血清を対象にRAST, AlaSTATによりスギ特異IgE抗体の測定を行い1895年の調査と比較した。その結果は次の通りであった。1.スギRAST1以上の陽性者は22.7%, 2以上は18.3%であった。スギAlaSTATの陽性者頻度は, スコア1以上は33.8%, スコア2以上はRASTとほぼ同じ20.1%であった。2.女性よりも男性の方に陽性者が多かった。3.年齢的には16-19歳台で陽性者がもっとも多く, 加齢と共に陽性率は減少した。4.スギRAST陽性者は, 5年前の同調査と比較して増加していた。また, 好発年齢が若年化していた。5.スギ特異IgE抗体陽性者は針薬樹, スギやヒノキの樹林面積の多いところに多かった。しかし, 増加の要因としての大気汚染の関連は証明できなかった。
著者
鈴木 智大 川口 卓巳 天野 裕子 小林 夕香 森田 達也 長井 薫 新井 信隆 河岸 洋和
出版者
天然有機化合物討論会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
no.48, pp.325-330, 2006-09-15

In autumn, 2004, 55 people got poisoned by eating an edible wild mushroom, Pleurocybella porrigens (Sugihiratake in Japanese) and 17 people among them died of acute encephalopathy. We found that mice died by injection of the wter-soluble extracts of the mushroom. We tried the isolation of the toxic principle(s) from the extracts. As a result, a lectin (PPL) and a glycoprotein were purified from the mushroom. PPL is a tetramer of identical subunits without S-S linkage. The lectin specifically bound N-acetylgalactosamine among monosacchrides tested. This lectin showed lethal toxicity against rats. In addition, a glycoprotein was isolated as a lethal toxin against mice and rats. The relation between these substances and acute encephalopathy is now being elucidated.
著者
陶久 利彦 荒木 修 新井 誠 宮川 基 佐々木 くみ
出版者
東北学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

性風俗産業の法的問題性を、憲法・行政法・刑法という個別法分野から分析・検討すると同時に、法を支える感情面や倫理面との関連性を法哲学の見地から研究した。ただ、性風俗に含まれる行為や営業は多様であるから、共同研究者の関心にも沿うような形で専ら売買春と所謂風営法に対象を限定した。フェミニズムに加担するのではなく、かといって実態調査に埋もれるのでもなく、性風俗関連の立法史、特に行政的規制の在り方、そして風営法の憲法論的位置づけなどを検討したことは、性風俗産業への法学的アプローチとして大きな成果を上げた。
著者
吉田 秀夫 藤井 勝実 中村 和弘 深澤 順子 新海 佳苗 新井 祥子 園部 洋巳 田村 由美子 花岡 和明
出版者
JAPAN SOCIETY OF NINGEN DOCK
雑誌
健康医学 : 日本人間ドック学会誌 (ISSN:09140328)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.61-65, 2004-06
被引用文献数
1

長時間労働を行っている勤労者に対して,人間ドック受診時に記入される問診票を分析することによって,問診票の持つ意義とその活用について検討した。平成14年度に当健康管理センターを受診した男性勤労者4,275名(平均年齢48.5±9.0歳)を対象とした。残業を含めた一日の労働時間から,対象者を12時間以上,8~12時間,8時間以内の3群に分類した。問診票のなかから労働態様,生活形態,嗜好習慣,身体的及び精神的愁訴について18項目を選び,長時間労働者の特徴を解析した。一日12時間以上の勤労者は500名あり,他の2群に比べて,年齢が若く,対人業務が多く,最近の仕事内容の変化でつらくなったと感じている者が多く,一ヶ月あたりの休日数は少なかった(P<0.001)。生活形態では睡眠時間が少なく,定期的運動習慣が少なく,3度の食事がきちんと取れない,寝る前に食事をとる,今も喫煙しているなどの特徴が見られた(p<0.001)。また,自覚的愁訴では体全体がだるい,朝の出勤がつらい,職場での対人関係が悪い,困った時の相談相手がいない,日常生活が楽しく過ごせていないなどの問題を抱える者が多かった(p<0.007)。長時間勤労は脳・心血管疾患の危険因子であることが示されているが,長時間労働者では多くの問題点を抱えており,労働状態や日常生活の把握に,問診表がもつ意義の重要性が改めて示された。
著者
石井 規夫 新井 和夫 都丸 祐司 増山 和雄 清水 健
出版者
公益社団法人日本船舶海洋工学会
雑誌
関西造船協会誌 (ISSN:03899101)
巻号頁・発行日
no.221, pp.43-48, 1994-03-25

This paper presents a numerical method for predicting the hydrodynamic and cavitation performance of a submerged hydrofoil. The numerical model of a hydrofoil is constructed with a hydrofoil and center and side struts. It is also taken account of the effect of the controll of flaps. The method represents a hydrofoil and struts by discrete vortices and line sources located on the camber surface of the hydrofoil and strut. The effect of the water surface is considered approximately by the image system in the present method. A three-dimensional theoretical procedure is used to calculate partial-and super-cavitation occurring on the hydrofoil surface. In order to verify the validity of the method, the lift and drag acting on the hydrofoil and the extent of the cavity occurring on the back or face surface of the hydrofoil were calculated and compared with the test results which was carried out in the cavitation tunnel of Akishima Laboratories (MITSUI ZOSEN) Inc. The comparisons show that the present method becomes a very useful tool for designing the hydrofoils of a high speed craft.