著者
宮武 茂博 永川 忠示 三沢 清利 小佐々 治海 坂本 渉仁 小川 伸一 山野 利昭 飯川 寛平 仲井 淳一 滝井 健司 松井 脩 粟根 克昶
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.40, no.9, pp.871-877, 1986-09-20

解像度を決定する画素数の増加, 感度の主な要因である開口率の向上, 固体撮像素子特有の欠点であるスミアの低減を同時に達成するために開発したSFPW(Shallow Flat P-Well)構造を用いた2/3インチ光学系用490(V)×510(H)画素インタライン転送方式CCD撮像素子について述べる.SFPW構造では撮像部を浅い平坦なpウェル上に形成することが可能なため, p型不純物の横方向拡散の影響がなく画素の縮小化が図りやすい.またCCD垂直シフトレジスタ下部のpウェルも完全に空乏化するため, 光電変換により発生した電荷のシフトレジスタへの混入が抑圧されスミアの低減が図れる.さらにフォトダイオードの構造をn^+-n^--p-n構造としたため, 信号電荷の蓄積に伴う変化が少なく, また光の多重干渉による凹凸のない, 高い量子効率を備えた分光感度特性が得られる.素子の水平限界解像度は380TV本, 開口率は34%, スミアは-70dB(550nm)である.
著者
松井 洋
出版者
川村学園女子大学
雑誌
川村学園女子大学研究紀要 (ISSN:09186050)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.101-114, 2000

国際比較調査の結果から, 日本の若者の問題点について他の国と比較検討を行った。調査対象は, 日本, アメリカ, 中国, 韓国, トルコ, キプロスの中学生と高校生5634名である。質問調査の内容は対人関係, 親子関係, 非行許容性, 愛他性, 道徳意識, 価値観学校関連についての136項目である。分析方法は, 各質問項目の回答の選択肢のうち, 最も望ましくない選択肢を選んだ割合を6ヶ国の間で比較した。結果は, 日本の若者は人間関係に顕著な問題を抱えているということが明らかなった。日本の若者は愛他性, 共感性, 社会的スキルなどの人間関係についての個人的要因に問題があり, そのために人間関係に問題や悩みを抱えることとなるようだ。このような傾向は中学生男子で最も強い。その他にも, 日本の若者は性などの非行的行為に許容的であり, 物質志向, 外的統制などの価値観に問題があり, さらに, 自制心や情緒性, 意欲等も問題があり, そのようなことが悩みや人間関係の問題の原因にもなっていると考えられる。さらに, 親子関係についても親一子間が心理的に遠いという問題があり, このことが人間関係の問題の原因ではないかと推定できる。以上のような日本の若者の問題は, 人間関係を中心としてかなり顕著なものであり, 日本の若者は悪い意味でかなり「へん」だと言え, その問題を一言でいうと「社会性」の問題と言える。このような日本の若者の問題の原因は広く日本社会全体にあるともいえるが, 若者の問題は特に親子関係の問題と関連すると考えられる。そのため, まず親子関係の改善などの対策をはじめることが必要と考える。
著者
松井 利一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.583-593, 1998-04-20
被引用文献数
6

Three new objective performance evaluation criteria, C/Vn (Carrier to Visual noise ratio), N/Vn (Noise to Visual noise ratio), and C/N (Carrier to Noise ratio), for imaging systems are proposed. These criteria are quantified based on visual noise characteristics derived from a human vision model formulated by the author ; in an output image from imaging systems, to which a sine-wave is inputted, C/Vn and N/Vn are defined, respectively, as the quantity of the perceptible sine-wave component with the frequency equal to the input sine-wave and as the quantity of all the perceptible noise components, and C/N is a simplified expression for integrating C/Vn and N/Vn. These criteria are applied to the performance evaluation of imaging systems based on the density-gradation-method such as CRTs, LCDs, printers and so on. They are calculated as parameters of pixel aperture ratio, quantizing level number, and pixel size. In actual computation, pulse-amplitude-modulated sinusoidal waves are used as output images from such imaging systems. The calculated fundamental characteristics suggest that the objective performance evaluation criteria are effective in quantitatively expressing human subjective evaluation judgments.
著者
真田 茂 小林 健 高島 力 松井 武司
出版者
公益社団法人日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術學會雜誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.60-68, 1999-01-20
被引用文献数
6

Current radiographs were compared with previous ones, and their anomalies were enhanced by the digital subtraction of both images. This procedure affords easy recognition of temporal changes. The image by which the first derivative filter limits the orientation of gradients was used in order for "lung markings" to be matched when making adjustments prior to the subtraction of the two images. Previous and current images were then matched using the sequential similarity detection algorithm (SSDA) method. With our method, Althougy artifacts due to disagreement of the costal shadow were generated, subtle opacities such as infiltrates, nodules, bands, linear shadows, and cardiomegaly were clearly enhanced on the subtraction image. This suggests improved accuracy when fadiologists diagnose a sepuential chest image using the subtraction image.
著者
丸山 秀典 松井 仁志 大城 雅博 宗像 健二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, no.1, 1997-08-13
被引用文献数
2

次世代のマルチメディア移動通信において 20〜30Mbps の高速伝送を実現するためには、マルチパスフェージングによるデータ品質劣化を回避する手段がポイントとなる。かかる手段として今回、信号推定能力と演算規模のバランスを重視し、かつ 24Mbps の高速処理が可能な遅延判定帰還型信号推定器 ( DDFSE : Delayed Decision Feedback Sequence Estimator) を試作し、これを無線モデムに搭載し評価したのでたので、その評価結果について報告する。
著者
原 貴洋 手塚 隆久 松井 勝弘
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.76, no.3, pp.459-463, 2007 (Released:2007-08-10)
参考文献数
14
被引用文献数
2 2

中国30点, 韓国30点, 日本7点の計67点のハトムギ遺伝資源を熊本県の九州沖縄農業研究センター圃場で5月下旬に播種, 栽培し, 成熟期に形態的形質を調査した. 韓国品種の形態的形質は日本品種に似ていたが, 韓国品種の着粒層は日本品種より狭く, 韓国品種には草丈が小さい品種が認められ, 機械収穫適性を改良する素材として期待できた. 中国品種は, 草丈, 主稈葉数, 稈径, 着粒層, 葉長, 葉幅で大きな値を示し, 飼料用ハトムギの改良に有望と考えられた. 各形質値の間の相関関係が高かったことから主成分分析を行った. 第1主成分は草丈, 稈径, 主稈葉数, 着粒層, 葉長, 葉幅の植物体の大きさを表す形質との相関が高かった. 第2主成分は着粒層との相関が高く, 植物体の形を表していると考えられ, 中国品種, 韓国品種は日本品種より分布域が広かった. 以上のことから, 韓国, 中国品種はともに, わが国ハトムギの草型の変異拡大に寄与すると考えられた.
著者
岡 一博 松井 甲子雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.80, no.5, pp.1186-1191, 1997-05-25
被引用文献数
23 5

画像データの著作権保護の一手段として署名情報を画像内に密かに埋め込んでおく方法がある. 本論文では, その埋込み位置の決定に関数を導入し, ブロックごとに埋込みを施すことを提案する. まず, 署名したい原画像と埋め込みたい署名データを準備する. 埋め込む署名データはサイズが原画像の縦横各1/3である2値または多値画像とする. ここで原画像を3×3画素のブロックに分割し, 署名データ1画素に対し原画像の1ブロックを対応させる. 更に, 埋込み関数を用いて埋込み位置を一意に決定する. 次に, 選択されたビットプレーン上の画像情報に依存して埋込みを施す. このとき, 画質維持と署名の強度保持のため, 画素値の補正を行う. その結果, 画質の劣化が少なく攻撃にも強い署名法となることを示す.
著者
渡久山 朝裕 松井 利仁 平松 幸三 宮北 隆志 伊藤 昭好 山本 剛夫
出版者
一般社団法人日本衛生学会
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.14-25, 2009 (Released:2009-02-26)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

Objectives: To investigate the association between aircraft noise exposure as expressed by Weighted Equivalent Continuous Perceived Noise Level (WECPNL) and preschool children’s misbehaviours around the Kadena and Futenma airfields in Okinawa. Methods: A questionnaire survey on children’s misbehaviour was conducted in nursery schools and kindergartens around the Kadena and Futenma airfields. The children living around the Kadena airfield were divided into four groups according to WECPNL at their residences and those around the Futenma airfield into three groups according to WECPNL. The subjects were 1,888 male and female preschool children, 3 to 6 years of age, whose parents, caregivers, and teachers answered the questions. The answers used for the analysis were limited to those of respondents fulfilling the following conditions: parents living with their children, fathers with a daytime job, and mothers with a daytime job or no job. Thus, the number of valid answers was 1,213. The responses were analysed using logistic regression models taking the number of misbehaviours related to the items of Biological Function, Social Standard, Physical Constitution, Movement Habit, or Character as the dependent variables, and WECPNL, age, sex, size of family, birth order, mother’s age at birth, mother’s job, caregiver’s career, and category of subject as the independent variables. Results: A significant dose-response relationship was found between the odds ratio and WECPNL for the outcomes of Physical Constitution around the Kadena and Futenma airfields. Conclusions: It would be reasonable to conclude that the aircraft noise exposure is a factor that increases the number of preschool children’s misbehaviours.
著者
松井 利博 藤野 隆志 加島 準子 辻 守康
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.487-489, 2000-02-25
被引用文献数
3 17

中国産シマリスよりクリプトスポリジウム小型種のオーシストを分離し, 実験動物齧歯類への感染性について調べた.自然感染シマリスには著明な臨床症状がみられなかった.オーシストは類円形を呈し, 大きさは平均4.8×4.2μmで, ヒトやウシから分離されたCryptosporidium parvumに類似していた.実験動物齧歯類に1.6×10^6個のオーシストを投与した結果, SCIDマウスは7日目からオーシストを排泄し始め, 50日目から10^5個台のOPG値を示した.ICRマウスでは13日と16日目に蔗糖液浮遊法でのみオーシストが検出されたが, ラット, モルモット, ウサギからは認められなかった.100日と102日目に感染SCIDマウスを剖検した結果, 空腸下部から回腸にメロゾイトやオーシストが検出されたが, 胃からは全く認められなかった.したがって, 本原虫C.parvumで, その感染性からgenotype 2の可能性が考えられた.
著者
小倉 康晴 清水 雅史 上杉 康夫 難波 隆一郎 中田 和伸 雑賀 良典 芦名 謙介 松井 律夫 末吉 公三 楢林 勇
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.34, no.7, pp.1029-1035, 1994-12-20
被引用文献数
6

ヘリカルCTのデータから気管・気管支系の三次元立体表示を行い,最適な表示条件とその描出能について検討した.対象は気管支鏡およびヘリカルCTが施行された肺病変16例である.使用装置は東芝社製Xforceで,撮像条件はX線ビーム幅5mm,テーブル移動速度5mm/1.5秒,1回転1.5秒で連続20回転スキャンし,2mmピッチで横断像を画像再構成した.得られたデータから三次元表示ソフトウエアCEMAX-VIPstationを用いて気管・気管支を立体表示し,気管支鏡所見と対比検討した.気管・気管支の三次元表示には,CT値の抽出閾値-650HU〜-100HUが最も描出良好であった.また区域気管支まで気管支内腔の観察が可能であり,気管支内の腫瘤は内腔狭窄,壁肥厚として描出された.気管・気管支の三次元表示を観察することにより病変部の全体的な把握が容易となり,また気管支壁の外方からの観察も可能であることから気管支病変の解析により有用であると考えられた.